2024.10.10
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デアゴスティーニ アイデアマンアワード2015(全1記事)
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村野一氏(以下、村野):本日は足元の悪い中、また受賞者のなかには関西方面から遠方からはるばるお越しいただきまして、まことにありがとうございました。まず簡単に自己紹介させていただきますと、ソニー、リコーのコンシューマー部門で長いこと海外8カ国に勤務して、81カ国で日本の誇れる商品を世界に売りまくっておりました。
その縁がありまして今年の3月にデアゴスティーニ・ジャパンに入社いたしました。この会社は、非常に多くのジャンルに自由な発想でどんどん商品を出していける。そこに魅力を感じて入社しました。
今回のアイデアマンアワードですけども、我々は商品づくりに関して原点に戻ってお客様の声を聞いてみようということで企画をいたしました。
3000ほどの応募があれば幸せだなと思っておりましたところ、4万6541件の応募がございまして、大いにびっくりしたところでございます。
その中には大変斬新なアイデアも多く、「なるほど、こんな切り口もあったんだな」というような思いもいたしましたし、また多くの方が支持されているコンセプト、あるいはテーマもございまして、今後の商品づくりに大いに役に立つと確信しております。
またこれだけ多くの応募をいただいたので、逆に言うとそれにしっかり応えなければならないということで、それに関する責任の重さも痛感しております。
応募を締め切らせていただいた後も数多くの方々から、「村野さん、まだ応募できますか?」と熱冷めやらぬ感じでありまして、また今回社内で企画をして、応募のビデオをみんなで作って、その後多くのコメント、あるいは応募を読んで。
その中で私、会社がまとまるといいますか、私は社内では「デアゴスティーニユナイテッド」と呼んでいますけれども、本当に社員一丸結束をすることができたと。決してそれは堅苦しい重いものではなく、楽しい過程だったと思います。
そんなお客様の声、「もっと応募したかった」という声や、社員が一枚岩になれたことから、今後もぜひこれは継続していきたいと決断をいたしました。来年以降もやりたいと思っております。
そんなことでこのテーマを継続して、お客様と社内をつないだ共創マーケティング。共創マーケティングは世の中で言われていますけど、一言でいうとお客様の刺激をいただきながら我々自身が進化していく過程だと思っております。
今後ですけども、我々は本当に多くの商品を世の中に出して参りましたが、原点はお客様に笑顔を届けたいと考えております。たくさんの商品があるのですが、あえて4つのジャンルに絞りますと、1つは「基礎から学びたい」。もう1つは「もっともっと知りたい」。3つ目が「こんなコレクションしたかったんだよね」。4つ目が「こんなものを組み立ててみたい」。
それぞれのお客様が目標を持って、分冊ですので最後まで終了していただきますと、これは非常に達成感のある仕事なんだろうなと僕らは考えております。
現在はややもすると、便利なものだったり、時間を短縮することがもてはやされておりますが、我々はあえて楽しく時間を使うことにチャレンジしていきたい。
我々はこれを社内でタイムエンターテイナーと呼んでおりますけど、そんなことでお客様の期待に応えていきたいと思っております。今回、4万6541件の応募があったこと、デアゴスティーニ社員の一同を代表いたしまして、あらためてお礼を述べさせていただいて、私のご挨拶とさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
司会:それではさっそく受賞された方々をご紹介して参りたいと思います。まずはこちらの賞の発表です。アイデアマンアワード2015、「優秀アイデアマン」の発表です。
優秀アイデアマンとはデアゴスティーニ・ジャパンが発行する商品に対して、いままで数多くのアイデアが生まれたデアゴスティーニ・ジャパン社内でも考えつかなかった非常に秀逸なアイデアを提供してくださいました方を優秀アイデアマンとして表彰するものです。
なお表彰に際しましては、そのアイデア情報の機密保持、発案くださいました方の個人情報をお守りすることを目的といたしまして、受賞された方のお名前をイニシャルでお呼びし、受賞者の方の情報とアイデアをお守りしていくことといたしました。
それではあらためまして優秀アイデアマン受賞者の方をご紹介いたします。まずお一人目のアイデアマンが考えたアイデアはこちらです。週刊「失われた美術」。
破壊や盗難で、今では現実に目にすることができない美術品の数々。フェルメールの「合奏」など、失われた作品を取り上げ、それらが人類の前から姿を消した経緯を目撃する。美術品保護の大切さを考える。
では長谷川さん、この選考のポイントを教えてください。
長谷川慎一郎氏(以下、長谷川):はい。こちらのアイデアなんですけれども、美術に関するアイデアというのは非常に多くて、170件以上のご応募がありました。
そして弊社のほうでも、過去に1994年に偉大な画家の作品、生涯に切り込む、「グレートアーティスト」という商品、そして2007年には日本の巨匠の画家に焦点を当てた「アーティストジャパン」という商品を出しております。
ただ、その中で、この「失われた」というところに切り口を持ってきたというアイデアは1つしかありませんでした。こちらにも、アイデアの中にありますが、フェルメールの合奏。
フェルメールの作品というのは、今まで何度も盗難を繰り返されてきておりまして、この合奏という作品に関しては、現代もまだ盗まれたままで出てきていないというところもあります。
その他にも、戦争等々で失われてしまった美術作品というのは数多くあると思います。そのような背景ですとか、その裏に隠されたドラマ、そういったものを失われた美術作品とともに商品として出版していくというのは、資料としても貴重な価値があるのではないかということで選定させていただきました。
司会:なるほど、わかりました。美術品保護の大切さを考えるメッセージだけでなく、ミステリアスな部分も大変興味深い作品ですね。
それではご登場いただきましょう。こちらの企画の考案者、アイデアマン、T・Hさんです。どうぞ、皆様拍手でお迎えください。
(会場拍手)
司会:おめでとうございます。まずは、村野社長よりトロフィーが送られます。続きまして、目録が送られます。おめでとうございます。
(会場拍手)
司会:では、優秀アイデアマンに輝かれましたT・Hさんに、今のお気持ちを伺ってみたいと思います。おめでとうございます。まずは今のお気持ちをお聞かせください。
T・H氏(以下、T・H):ありがとうございます。トップバッターで頭真っ白ですけれども、このような機会を与えてくださって、どうもありがとうございました。それ以外言いようがないですけど。
司会:では、この素晴らしいアイデアを考えられたきっかけについて教えていただけますでしょうか。
T・H:もともと歴史とか美術が好きで「それで1つ何かできないかな」と思って。ただビジネスだけだとちょっとおもしろみがないので、そこに何か加えたいなと思いました。
やっぱり今、紛争地帯とかで消えていっている文化財などもありますので、そういった、切り口はちょっと違うかもしれないですけれども、後世に残す意味でも文化財の大切さを考えていきたいなと思いまして応募させていただきました。
司会:なるほど。そうしたメッセージも込められているんですね。さて、T・Hさん、賞金といたしまして10万円が送られることになりましたが、どのようにお使いになられますでしょうか。
T・H:まだ実感がないので何とも言えないんですけれども、たぶん本か何かを買おうかなと思っています。
司会:それではまた素晴らしいアイデアが生まれるかもしれませんね。期待しております。アイデアマン、T・Hさんでした。どうぞ皆様、拍手でお送りください。おめでとうございます。
(会場拍手)
司会:では続きまして、お二人目のアイデアマンが考えたアイデアはこちらです。週刊「リアルムーン模型」。
JAXAによって月の裏側が鮮明に映し出された今こそ、月のパーツを組み立てて、宇宙に思いを馳せよう。山あり、谷あり、クレーターあり。地球側と外側での色の違いはどうだろうか。そんなリアルムーンを知りたいし、造りたい。長谷川さん、こちらの選考のポイントは何でしょうか。
長谷川:はい。こちらも宇宙に関する応募のアイデアというのは550件以上、それから月に関するアイデアというのも80件以上ありました。
このような月の地球儀的なものをつくるというのは、アイデアとしてあったんですけれども、今回JAXAによって月の裏側が鮮明に映し出された。月って地球から見ると常に同じ表側しか見られないわけなんですけれども、それが最近の技術の進歩で裏側もわかるようになってきた。そういう背景が書かれているという点。
また山あり、谷あり、クレーターありという月の起伏ですとか立体感をイメージさせるような秀逸な表現力。
そしてリアルムーンということで、これは、本当にこの言葉を聞いて、「商品化するんだったら、こんな商品かな」というのがぱっと思い浮かんだというところで、秀逸なアイデアとして選定させていただきました。
司会:なるほど。作者のアイデアがぎゅっと凝縮され、それが伝わるような内容ですね。それではご登場いただきましょう。こちらの企画の考案者、アイデアマン、S・Wさんです。どうぞ皆様、拍手でお迎えください。
(会場拍手)
司会:おめでとうございます。まずは村野社長よりトロフィーが送られます。続きまして目録が送られます。おめでとうございます。
(会場拍手)
司会:ではここで、アイデアマン、S・Wさんにお話をお聞きしたいと思います。今のお気持ちをお聞かせください。
S・W氏(以下、S・W):このような優秀アイデアマンの1人として選ばれたこと、光栄に思います。
司会:おめでとうございます。さてS・Wさん、リアルムーン模型ということで、このリアルムーンという発想、何から思いつかれたのでしょうか。
S・W:私が住んでいるところが、街の明かりがちょっとまぶしいような場所にありまして、夜空をふと見上げたときに、星は見えずに月しか見えなかったんですよね。
その月をふと見上げたときに、月といえばかぐやがぐるっと回って、そして月の裏側から月の地表を、向こう側から地球がうわーっと見えてくる、あの想像ですらできなかった情景というものを見られたのが、アイデアがふと浮かんだ感じでした。
司会:なるほど、月に関する多くのアイデアの中から、見事選ばれました。さあ、そして賞金10万円が送られます。いかがでしょうか。
S・W:そうですね。今、ちょっとパソコンの調子が良くないので……。
(会場笑)
S・W:そちらの補填のほうに移させてもらって、Google Earthとかでぐるぐる回して楽しんでみたいと思います。
司会:はい、いろいろともっと調べたり、ご覧になったりして、さらに素敵なアイデアの発表を楽しみにしております。おめでとうございました。アイデアマン、S・Wさんにどうぞ大きな拍手をお送りください。
(会場拍手)
司会:大変お待たせいたしました。これよりデアゴスティーニ アイデアマンアワード2015、最優秀アイデアマンを発表いたします。
最優秀アイデアマンとはデアゴスティーニ・ジャパンが発行する商品に対して過去に例のない斬新なアイデアで、4万6541件の募集アイデアのなかでひときわ輝きを放つアイデアを提供してくださいました方を最優秀アイデアマンとして表彰するものです。
なお最優秀アイデアマンの発表に際しましても受賞された方のお名前をイニシャルでお呼びしまして、受賞者の方の情報・アイデアをお守りしていくこととしました。
それでは最優秀アイデアマンを発表いたします。最優秀アイデアマンが考えたアイデアはこちらです。週刊「動く立体世界地図」。
プロジェクションマッピングで歴史を学びながら、額に入った立体的な世界地図を完成させます。アフリカから旅立つ人類、闘いながら領土を広げるローマ帝国、大航海時代の船の航路、現代の石油の輸送など。
長谷川さん、こちらの選考のポイントを教えてください。
長谷川:はい、世界地図に関するアイデアというのも60件以上応募がありました。弊社のなかでもそういった地図を使った商品のアイデアはいくつかありまして、過去にも検討されてきたんですけども、それをプロジェクションマッピングと合わせると。
このプロジェクションマッピングにつきましても時流の流れありまして、かなりアイデアは多かったです。地図の60件を超える70件以上のアイデアがあったんですけれども、その2つを合わせて何かを作るというアイデアはこちらが唯一のものでした。
特にプロジェクションマッピングを使って、人類の領土の変遷であるとか、航路が昔と現代でどう違うかが学べるということで、プロジェクションマッピングを非常に上手く活用しているのが驚きのポイントでした。
また弊社は1901年に地理学者のジョバンニ・デアゴスティーニという人物がローマに地理学研究所を設立したのがルーツになるんですけれども、100年の時を越えたいま弊社が新しい地図を作るのだったら、こんな商品になるのかなと選定させていただきました。
こちらは本当に満場一致に近い票を集めた文句なしのナンバーワンのアイデアとなっております。
司会:なるほど、まさに最優秀にふさわしいアイデアなんですね。それではご登場いただきましょう。こちらの企画の考案者、アイデアマン「K・Mさん」です。どうぞ皆様、拍手でお迎えください。
おめでとうございます。村野社長からトロフィーが贈られます。そして続きまして賞金30万円の目録が贈られます。おめでとうございます。では最優秀アイデアマンとなられましたK・Mさんにお話を伺いたいと思います。
司会:K・Mさん、おめでとうございます。まずはいまのお気持ちをお聞かせください。
K・M氏(以下、K・M):さきほど選考のお話がありましたけども、最初の1000件のうちの2件に残れたということでまず相当運が良かったなと思います。あともう1つ、知らなかったんですけど、デアゴスティーニさんが昔地図をやられていたとうことで、それもたまたまマッチして、運が良かったなと思います。ありがとうございました。
司会:おめでとうございます。満場一致で選ばれたとのことですが、いまの長谷川さんのコメントをお聞きになられていかがでしょうか。
K・M:まさかそこまでだとは思っていなかったので、さらに嬉しいです。ありがとうございます。
司会:そんな素晴らしいアイデアを考えられたきっかけについて教えていただけますでしょうか。
K・M:まず自分で要件をいくつか定義しまして、1つは「勉強になること」、もう1つは「飾って楽しいこと」、あとは最近人気の技術を使っていること、あとは僕がほしいこと、あともう1つ、「週刊◯◯」ということなので、毎週毎週コンテンツが尽きないこと。これを合わせて考えました。
司会:なるほど。ご自身の知りたい、見たい、触ってみたい、こんなものがほしい、そうした気持ちすべてが込められたアイデアなんですね。本当に素晴らしいアイデアだと思います。
そしてK・Mさん、賞金といたしまして30万円が贈られますが、いかがでしょうか。
K・M:本当はさきほどの方と同じ本を買うということだったんですけども、いま座ってるうちに思い出しまして、応募したときに「もし賞金取ったら1杯おごるよ」と言っている友人がいるので、その人におごろうかと思います。
なるほど。まずはご友人の方とこの喜びをわかちあっていただければと思います。本当におめでとうございます。最優秀アイデアマンとなられましたK・Mさんにどうぞいま一度大きな拍手をお送りください。
長谷川:今後のアイデアマンの方々なんですけれども、最優秀アイデアマン1名、優秀アイデアマン7名、合計8名の方には弊社の商品開発会議のほうに入っていただきます。
そちらで今回いただいた4万6541件のアイデアをすべて有効活用すべく、優秀なアイデアマンの皆様と一緒に商品開発を進めてまいります。
その模様は弊社のホームページ、またSNSで発表してまいりますので、ぜひ今後のアイデアマンの活動にご期待ください。本日はお忙しい中お越しいただきまして、まことにありがとうございました。そしてアイデアをご応募いただいた皆様、本当にありがとうございました。
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