2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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二村ヒトシ氏(以下、二村):あとですね、今日はお客さん、聞いて下さってる方、男性ばかりなので。いつも女性が多い、僕がやる恋愛のイベントではわりと、自粛しているエロい話も多少してもいいのかな?
川崎貴子氏(以下、川崎):どうぞ、どうぞ。
ニ村:さっきのお話で言うと、泣くとか笑うとかだけじゃなくて、笑うとは繋がりますけど、楽しい時に楽しいっていうことを表明する男性は、川崎さんから見たら魅力的なわけですか?
川崎:そうですね。「素直だな」とか、「この人、本当に楽しいんだな」って安心するだけじゃなくて、一緒にいて楽しいなと思う。いろんなものを一緒に共有できてるって気がするんですよね。
二村:あのね、セックスの時は楽しがったほうが、気持ちよがったほうがいいです、男は。
(会場笑)
川崎:あ〜!
二村:これは本当にそう思う。「男たる者、女をイカせるのが義務だ! それが男の魅力だ! とか思ってる男は、これはもうAV監督として責任を持って断言しますけど、ダメです。
川崎:ですよね。
二村:そこを男性は割と誤解している。父性というか、男性性の教育によって、男はしかめっ面をして女の人に……。さっき言った女好きの人は、サービスをするみたいなことあるじゃない。
もちろんサービスはサービスでやるべきなんです。でも、しかめっ面をして「俺は男だ!」みたいな顔をしながら女の人を気持ちよくさせなきゃいけないっていう、なんかものすごいダブルバインド的な幻想が、男の頭の中にあるって言うか、セックスっていうものにありますよね。
川崎:AVのせいですね。
二村:AVのせいですね(笑)。
(会場笑)
川崎:でもそれは全体のAVで、二村さんは逆のことをされたわけですよね。
二村:僕は割と、20年前は変態と呼ばれていたAVをずっと撮っていたら、だんだん世の中に受け入れられるようになっていったという、その辺の経緯は、あんまり詳しく話している時間が……。もう40分経っちゃった。
川崎:早いですね。じゃあ「男も、あんあん言っていい」ってことですね。
(会場笑)
二村:それはもう自信を持ってお勧めするんですけど(笑)。あんあん言うのが恥ずかしい人は俺の撮ったAV見て下さいとも言いたいんですけど(笑)。「楽しもう!」って話です。別に、わざとらしくでっかい声出せとか言うんではなくて、自分が今、貴女と一緒にいて、貴女とこんな近くにいて嬉しいんだよ! っていうことを女性に伝えよう。
川崎:それは嬉しいですね。それ結局、モテを得るためには必要ですよ。
二村:えっと、なんの話でしたっけ?(笑)
川崎:モテを得るためには何が必要か?
二村:そうは言ってもね、概念的にと言うか「二村さんはそうでしょうけど」って言われちゃいそうなこと、ここまで話してたと思うんですよ。実際に俺はモテてないんだよと。
今、好きな女性がいて振り向いて貰えていない俺は、二村さんの理屈だと「セックスの時にアンアン言えば」っていうけど、そもそもセックスまで持っていけないんだよ、と。
モテたことの苦しみってわかったけれども、それもわかるけど、その苦しみを味わうためにもモテてみたいんだよ、みたいなことをお思いになると思うんです。当然だと思うし。どうしたらそれを得られるかっていう、僕なりの答えはあるんですけれども。
やっぱりね、「柔らかい人間になる」ってことなんだと思うんですよ。堅いことはやっぱ価値だと思ってんのね、男は。堅いって言うのは、守りがかたいこと。
川崎:もったいないですね。
二村:もったいない。
川崎:モテる人って、す〜っと懐に入っていったりとか、何かこう、自分の形を堅持しないというか。あっ、ここではニコニコしてるけどこっちでは何か集中してやってる。自由自在に形を変えてるイメージがすごい多い人が、若い世代よりモテている。
逆に私たちも同世代より上の人たちはすごい型があって、「父として」とか「男として」っていう感じ。非常にこう、固まったイメージがあって、そこから出られない。でも出なくて済んだ。
二村:出なくて、出ないまま死んでいけた。
川崎:そうですよね。
二村:年齢が上の、僕より上の人、団塊の世代ですか。やっぱり逃げきれるんです、あの人たちは。
川崎:ですね。逃げ切れますね。
二村:残念ながら彼らは逃げきれてしまうか……。あっ、でもね、貧しい哀しい男性の老人が増えているっていう話もあります。
川崎:そうですね。
二村:それは社会学者に言わせると、コミュニケーション力のなさであり……。
川崎:コミュニケーション力は本当に、モテだけじゃなく、幸せな老後にも最重要なものですよ。
二村:団塊の世代以上であれば、とりあえず、たいていの人は結婚はできた。今と違ってね。だけどその世代でも、奥様が先に亡くなることもあれば、威張ってた夫が定年退職した時に離婚されてしまうこともある。60〜70になってから、1人で生きていかなければならなくなった男性が、コミュニケーション力がないと地域の中に入っていけない。コミュニケーションの中に入っていけない。
川崎:離婚と孤独の問題で……。
二村:友達ができない。女性の友達もできないし、男性の友達もできないし、歳とってから恋愛めいたことをすることもできない、っていうのが男の堅さの辛いところだと思うんですよね。
で、さっき僕が柔らかいことの魅力、堅くては駄目だ、っていう話をしたときに、わかりやすい下ネタがお好みの方はチンチンの話をするだろうなと思われたと思うんですが。
(会場笑)
それもね、期待されてるからではなく言いますが本当にね、つい一昨日、撮影をしていて、ある男優さんが撮影中に機能停止に陥ったんですね。それはよくあることなんですけど。皆さんがご覧になる時にDVDの中では上手く編集されていて、そういうことは起きないことになってるんですけど、しばしばプロの男優さんでも機能停止に陥る。
川崎:そりゃそうですよね。
二村:だってあれ、金を貰ってやってるから。男はケチなので、自分が金を払ってると思うと勃ちますが、金を貰ってやってる思うとプレッシャーで大変だっていうのがあるんですけれども。そこがプロたるゆえんなわけですが、それでも人間なので。
川崎:なるほど。
二村:やっぱりそういう中で、そこで回復する才能を持ってる男優さんって、女優さんとコミュニケーションするんだよね。
川崎:へぇ、そうなんですね。
二村:これは圧倒的にそうです。頑張って1人で勃てようとして、女優さんがその辺でタバコ吸ってたりしてると絶対無理。1時間経っても2時間経ってもスタジオ代ばかりがかさんでいく。哀しい……。
川崎:過酷なお仕事ですね。
二村:過酷なんですけど、そこでやっぱり男優さんが意地になっちゃっていると……。そこで軟らかい男優は女優さんとコミュニケーションをちゃんとするんだ。別に、勃ってる勃ってない、なんてことは大したことじゃない、っていう感じで女優さんの目を見て話していると、上手くいくようにできているんですね。
川崎:そうなんだ。現場見てみたいですね(笑)。
二村:皆さんはむしろバキバキに勃っている現場をご覧になりたいんじゃないかと思うんですけど(笑)。
川崎:せっかくAVの話が出たんで。AV男優のモテと非モテのお話に移りますか?
二村:そっちから先に話すべきだったね。本当に、そこで女優さんから受け入れられるかどうかっていうのは、チンチンの大きさとかセックスの技術よりよっぽど重要で。コミュニケーション術っていう言い方をすると、ありふれたインタビュー力とか話を聴くとか、そういう感じになっちゃうんだけど。
そうじゃなくてやっぱり自己開示というか、その時に女優さんと同じ目線になる。「あ〜、ごめんなさいごめんなさい! 自分で何とかします」とか言って1人でこうガウンを被って、1人で何とかしようとし出すと大体うまくいかない。
一番嫌われるのは「お前のせいで勃たなくなったんだから、何とかしろ」って……。
(会場笑)
二村:女優さんに何とかさせようとする人は……。
川崎:最低……。
二村:まあ、女性から見ると最低ですよね。そして、それだと絶対に上手くいかないんです、面白いことに。
川崎:何か、世の中の縮図を見るようですね。恋愛事情と同じですね。
二村:というようなことが、僕はまぁ、性の商品化の仕事を30年くらいやってまして、思ったことはそういうこと。わりとモテるというか、女優にも好感を持たれて監督からも可愛がられるAV男優は、チンチンは硬いけど、人柄は軟らかい人が多い。「俺は男だ!」みたいになってない人が多い。
川崎:そうなんですね。体型とかは関係ない?
二村:体型はまぁ、「俺は男だ!」みたいな体型が求められていた時期もあれば……。今はね、イケメンで草食系に見えるAV男優が、女性向けのAVでは需要があったりしてますけど、ようするに外見は、どっちでもいいんですよ。両方に需要がある。
川崎:そうなんですね。大事なのはその人の人柄というか、人柄的な柔らかさ。
二村:じゃあ、その柔らかいっていう言い方、人間の柔らかさって何だろう?っていう話になりますよね。なんでしょう?
川崎:なんでしょう?
二村:多分、川崎さんのやられているビジネススキルの学びとか、女性のキャリア支援みたいなこととも関係してくる話じゃないかと思うんですけど。何だと思います? 皆さん。
川崎:どなたか……。いらっしゃいますか? 男性の柔らかさについて。
二村:柔らかさ。そこでの女性との本質的なコミュニケーションっていうんですかね、うわべでお世辞を言ったりすることではなく。お世辞って言うか、男が「コミュニケーションとは何か」とか言われてると、なにか男は損をするような感じがする。「俺がサービスしなきゃいけないのか、女に」みたいな。
川崎:なるほど。
二村:確かに男の側に、下手(したで)に出ればモテるってことがわかっていても、そうできないっていう男の側のプライドの病もあれば、女のほうも実は「下手には出て貰いたくない」みたいなところもあるじゃないですか。
川崎:ありますね。普通に会話できる人が本当に少ないというのが、女性側から挙がっております。
(会場笑)
二村:よくわかります。っていうところでじゃあ、柔らかさって何なんだ? っていう。ただサービスすることではないらしい。ただ女の言うことを傾聴することではないらしい。
観客:二村さん、本に書かれていると思うんですけど、同じ土俵に……。自分の土俵をくずせる?
二村:そういうことなんです。本を読んでないかたに説明すると……、いや、買って読んで下さいね。
(会場笑)
二村:「対話」ってことばがあります。対話の定義って、それを使う言語学の人とか社会学の人とかによって、いろいろあると思うんですけども。僕は本に書いたように「相手と話したことによって自分が変わることを恐れない」っていうことだと思うんです。
アメリカと中国が対話をするとかね、日本と韓国が対話をするみたいに、国際関係のニュースでは対話って言葉が使われますけど。自分の都合を言うことが対話ではないですよ。かといって相手に媚びを売る、相手にサービスをすることも対話ではない。
川崎:そうですね。
二村:対話ってビジネススキルみたいなことで言われてません? あんまり対話ってことば使わない?
川崎:対話……。やっぱり「コミュニケーション」が圧倒的に多いですけど、やっぱりどっちかに偏っちゃう人が非常に多いんですよ。例えば女の人が「すご〜い!」って言うと、「俺のすごい話」をずっと言っちゃう男性が本当に多いんですよ。
「あぁ、そうなんですね。すごいですね。すごいですね」としか。まるでキャバ嬢みたいだったって。デートから帰ってきて言うのが、女子の悩みであって。
「あなたのことが知りたいよ」っていうのと「私のことも知って」っていうのの上手いキャッチボールができるのが、ビジネスにも恋愛にも非常に今必要とされているなというのは実感してます。
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