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片付けパパ対談 #16 「すぐやる人」になる ~ 科学的に「先延ばし」をなくす技術 ~(全5記事)

真面目な人ほど当てはまる“つい先延ばしする人”の3つの特徴 「やる気待ち」に頼らず、行動するためのコツとは

『片付けパパの最強メソッド』の著者・大村信夫氏が旬なトピックでゲストと対談するシリーズ。今回のゲストは『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』著者の大平信孝氏。本記事では、“つい先延ばしする人”の3つの特徴や、すぐやる人になるためのポイントを紹介します。

前回の記事はこちら

著書の累計売上部数は55万部・目標実現の専門家

大平信孝氏(以下、大平):まずは簡単に自己紹介です。大平信孝と申します。長野県上田市出身で、今は3つの仕事をさせていただいています。1つ目が執筆・講演で、これまでに書籍を12冊、おかげさまで累計55万部売れております。

メルマガやオンライン記事の寄稿とか、最近はVoicyもやっております。2つ目は、法人・個人のサポートということで、企業研修やエグゼクティブコーチング、セミナーなどを展開しております。

3つ目は、2021年からスタートしたんですが、プロコーチ養成スクールNEXT。いろんなプロフェッショナルの方や、お仕事の現場でさらにリーダーシップを発揮したい方とか、「業界を変えたい」という熱い想いを持った方に集まっていただいて、私が培っている「行動スイッチが入るコーチング」を伝授するスクールです。

ラジオ、新聞、雑誌、テレビと、いろんなメディアにも出させていただいたりしています。

大村信夫氏(以下、大村):僕、ちょうどリアルでライブで見て写真を送ったんですよ(笑)。

大平:そうですね。ちょうどご覧いただいていて、直後にメッセージをいただいて、めちゃくちゃうれしかったです。

大村:そうなの。ちなみに僕は、5年前に大平さんのセミナーを受講しに行ったことがあって、その時にFacebookでつながりました。

大平:それからのご縁です。

大村:今日は5年ぶりに会いましたが、お互いにFacebookを見ていたので、勝手知ったる感じで。

大平:ご活躍で。

大村:ちなみに「大平信孝」と「大村信夫」って、「大」と「信」が一緒なんですよ。

大平:すごく近い感じですよね(笑)。

大村:4分の2が一緒、だから2分の1が一緒でございます。

(会場笑)

大平:名前の4つのうち半分が(一緒)。すごいことですよね。

大村:けっこうすごいことですよ。2つが合っている。場所も合ってますからね。

大平:そうですね。やっぱりすごい共通点ですね。

大村:共通点ですね。

大平:「行動力をどうやって上げるか」とか、あとはノートが大好きなのでノートを使ったセルフコーチングやセルフマネジメントの本とか、リーダー向けのリーダーシップ発揮の本も書かせていただいております。

“つい先延ばしする人”の3つの特徴

大村:きた! 「先延ばしする人になる3つの方法」。まずは、ぜひこれを。

大平:これをしっかりマスターしていただくと、絶対に先延ばしできます。私は、あえて逆から考えるのがけっこう好きというか、やはりそれが伝わるなと思っていますのでお伝えいたします。それが、この3つのラインナップです。

1つ目が「『あれも、これも』と欲張る」。2つ目の「完璧」は、完璧にやろうと計画して、準備して、やり方も整えて、時間もしっかり取って、完璧にやろうとする。3つ目が「『やる気』待ちをする」。この3つのうち1つだけでも先延ばしできますし、3つそろったら完全に身動きが取れなくなります。

大村:なるほど。

大平:欲張って、完璧に、「今日はやる気がないし、面倒くさいし」とやると、人ってほぼフリーズしちゃうんですね。

大村:なるほど。でも、1番と2番の「あれもこれもやりたい」「完璧」って、けっこう真面目な方が陥ることもあるかもしれないですよね。

大平:そうですね。「あれもこれも」という方は、自分にすごく素直で好奇心旺盛で、ある意味いろいろと行動もしています。だけれども、やりたいことが多すぎて絞れなくて、結果的にすぐやれてないというか。(興味が)広がり過ぎてしまって、意識をどこに向けたらいいんだろう? ということが課題になっている方もいますね。

大村:なるほど。確かに。この3つは普通にふだんやっていることだなと。

大平:(大村氏は)めちゃめちゃやっていることだと。

行動する時は、まずは「量」次に「質」

大平:いかがでしょう? ちょっとお聞きしたいなと思うんですが、どれが当てはまりますか? 3つ全部という方もいるかもしれませんし、「特に1番です」「2番です」とか。

大村:全部だったら「1、2、3」、2番が当てはまるんだったら「2」、3が当てはまるんだったら「3」みたいな感じで、チャットに書いていただけると。

大平:いいですね。さっそく「パーフェクトです」という方が(笑)。

大村:「1、2、3」。

大平:「2番です」。2番もけっこう人気がありますね。

大村:3も人気がありますね。「欲張りタイプです」「全部ですね」「やることが多すぎてパンクしている」。

大平:やることが多すぎ(笑)。

大村:チャットに書いている方、実は打てないぐらいパンクしているかもしれないですからね。

大平:なるほどな。

大村:こんな感じでどうですか?

大平:反応がすごくうれしいです。

大村:意外とうれしいんですよね。

大平:いや、もうすごく。

大村:チャットの反応がすごくうれしいので、ぜひ参加型でよろしくお願いします。

大平:いいですね。いろんなパターンがあるかなと思いますが、今日お伝えしたい「すぐやる人」になるには、先ほどの真逆です。どうしても「あれも、これも」と思ってしまうんですが、「まずこれ」と1つに絞ってみませんか。

2つ目が「とりあえず、まずは気楽にちょっとやってみましょう」。まず、行動は「量」から「質」にいきます。完璧主義になりすぎてしまうと、いきなり「質」を追求しようとするというか。お気持ちはわかりますが、新しく取り組みたいことや新規事業などであればあるほど、まずは「量」、その後に「質」ですね。

やる気は「行動」をした後に生まれる

大平:3つ目が「『やる気』待ち」をしない。今日はやる気のメカニズムについてもお届けしたいなと思うんですが、「まずは行動が先でやる気が後」という、この順番だけ押さえてください。

大村:え? だって、やる気にならないとやらなくない?

大平:そうですよね。「やる気にならないと人は動けない」と、私も過去は思い込んでいたんですが、実はやる気のメカニズムは逆だったという。

大村:そもそも「やる気」って何なんですか?

大平:やる気。何でしょう(笑)?

大村:やる気って何だろう。

大平:「モチベーション」という言い方もありますし、ちょっと難しい言い方にすると「内発的なモチベーション」。自分の内側から湧き出てくるのが「やる気」かなと思います。

大村:内発的モチベーション。なるほど。

大平:実は順番が逆で、「まず、これ」と1つに絞ることです。これも(今までの)思考習慣でなかなか絞れなかったりしますが、やはり集中は大事なんですね。

大村:「選択と集中」って言いますから。

大平:よく(ピーター・F・)ドラッカーも「選択と集中」と言っています。「集中することなくして成果をあげることはできない」わけです。

「まずは今日はこれに取り組もう」「今週はこれに取り組もう」「今年はこのテーマで勉強してみよう」と、「まずこれ」と1つに絞る癖をつけていただくと意識が向きます。意識が向くと「じゃあ行動しよう」と、スムーズにいきます。

「やらないこと」を決めることが重要

大村:大平さん、僕は「片付けパパ」といって片付けをやっているんですが、家が散らかる人は「あれも、これも」と溜め込んじゃうんですよね。

大平:そうですね。「もったいない」「いつか使うかもしれない」とか。

大村:そうそう、それがあるんです。かといって、やはり「1つに決められない」という悩みもあるんですよ。

大平:そうなんですよね。ここがまた(難しい)。

大村:そこなんです。選択と集中です。ドラッカーは「選択と集中」と言っていますが、ドラッカーは同じく「『劣後順位の決定』が重要だ」と言っていて。「やらないこと」を決めることが重要だと言っているよね。

大平:実はそうなんですよね。

大村:「劣後順位の決定」と言うんですが、たぶん誰かがチャットに(詳しく)書いてくれるんじゃないかなと、勝手に(笑)。これがオンラインのいいところですよね。

大平:なるほど(笑)。

大村:劣後順位の決定が苦手なんですよね。

大平:確かに。大村さんがおっしゃるように「あれも、これも」と悩まれている方は、やることを決めようとするよりは、引き算の発想で「やらないこと」を決める。「これは今年はやらない」「今週はやらない」「今日はやらない」というやらない引き算をすると、意外と選択肢が減ります。

大村:そうなのよ。

大平:(選択肢が)10個とか15個あったら目移りしちゃいますよね。だけど、やらないことを決めて引き算した後だと、選びやすくはなると思います。

大村:やったほうがいいものって、いくらでも無限にあるんですよ。

大平:いっぱいあるんですよ。

大村:「nice to have」みたいなものはいくらでもあるので、逆に「nice to have」はやらないとかね。そのくらいやると、メリハリがつくんじゃないかなと思っております。

大平:確かに。

大村:本当に事前打ち合わせをしてないんですよ。だから、変なことを言ったら指摘してください。

大平:いえいえ(笑)。

「ちゃんとしてからやる」ではなく、まずは小さく行動

大平:2つ目が「とりあえずやってみる」ですね。どうしても肩の力が入ってしまうというか、「完璧に」と力んでしまう方は「とりあえず」と肩の力を抜く。

また後でお伝えしたいんですが、本でもお伝えしている「仮決め仮行動」。「仮」という発想ですね。「ちゃんと決めて、ちゃんと考えて、周到に用意して、ちゃんと実行しよう」といっても疲れちゃいますし、時間もかかっちゃうんですよ。なので、短時間で、小さく、まずは仮で決めて行動してみる。

「仮配属」というものがあると思うんですが、本配属の前にいろいろ試してみるという感覚で、少し味見して試してみる感覚で取り組んでみてはどうですか? という提案ですね。

大村:ちなみに5年前に大平さんの講座を受講させていただいた時、僕は「ちゃんと」が口癖だったんですよ。「ちゃんとしてからやる」とか。「それはダメですよ」って言われて。

大平:言ってました(笑)?

大村:そうなの。言われてから、僕は「ちゃんと」をやらなくなりました。だから今はもう、ちゃんとしてない人なんです。

大平:ちゃんとしてない(笑)?

(会場笑)

大村:ちゃんとしてない。

大平:(「ちゃんと」をやめて)いいことありましたよね?

大村:そうそう、いいことばっかり。仮決めでいろいろ行動しちゃうようになりました。真面目な方ほど「ちゃんと」ってなっちゃうので、それを取り外すとすんごく楽になった。

大平:そうなんです。身構えるのではなくて、ちょっとフットワークを軽くするというか。

大村:そうすると、すごくフットワークを軽くできるんですよ。

大平:そうなんですよ。だから「ちゃんと決めよう」と力んで時間を使うよりも、「仮でいいんだ」と自分に許可を出して、決断を増やしたほうが成果は出やすいんですよ。

大村:ですよね。

やる気は天から降ってこない

大村:僕は大平さんの講演(を聞いて)から「ちゃんと」をやめました。

大平:すばらしい。

大村:だから「ちゃんとしてない人」って言われるようになって(笑)。

大平:そんなことないです(笑)。でも、恐らく今までよりも成果は出ているかなと思います。

大村:出ています。行動においては「ちゃんと」をやめる。人間で言う「ちゃんと」をやめるということじゃないです。

大平:そうですね、そうすると大変なことになっちゃうので(笑)。(あくまでも)行動においてです。そして「『やる気』待ちしない」ですね。

大村:これは難しいことですね。

大平:そうですね。よく「やる気は天から降ってきません」とお伝えしています。

大村:「やる気は天から降ってくる」ってよく聞きますが、降ってこないんだ。

大平:降ってこないんですよ。もし降ってきてくれるのだったら、ずっと待っていたらいいと思うんですが。

大村:(笑)。

大平:1年に1日か2日ぐらいは降ってくるんですよ。「なんか今日は、めちゃくちゃやる気がみなぎる!」みたいな日もあるんですが、ほとんどの日は降ってこないんですよね。逆に「今日はやる気ないな」という日が多いです。だから、ここがブレイクスルーしていきたいところなんですね。

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