ゼロイチの人生を送る真田哲弥氏

伊藤亜樹氏(以下、伊藤):みなさん初めまして。本日モデレーターを務めさせていただく、メルペイの伊藤と申します。よろしくお願いいたします。

最初にお二人の自己紹介に入ると結構つっこみたくなってしまいそうなので(笑)、私から軽く自己紹介をさせていただきます。私は新卒で入ったのがNTT東日本という会社でした。法人営業を3年半やって、その間にスタートアップの支援とかを業務のかたわらで行っていました。

2社目がKyashというフィンテックのベンチャーです。そこで広報と人事をやったあとに、今メルペイで人事をやっているというキャリアなので、いろんなフェーズの企業を経験している感じです。シードスタートアップがすごく好きな人間ですね。いろんなフェーズの組織をどう作ってきたかいうところの観点も、お話を聞いていけたらなと思っております。よろしくお願いします。

では真田さんから自己紹介をお願いします。

真田哲弥氏(以下、真田):自己紹介は何分くらい喋るんですか? 放っておいたら1時間くらい喋ります(笑)。

伊藤:では、1、2分でお願いします(笑)。

真田:はい、KLab株式会社というスマホゲームの会社の創業社長でして、この春に社長を降りて今は会長をやっております。KLab株式会社で主に4社目。最初は19歳の大学生の時に会社を創業して、1社目は自分でやめて、当時のナンバー2の者に譲りました。

2社目は2年目で年商40億円までいったんだけれど、3年目になる前に潰れるという。3社目はサイバードという会社を当時創業から最短記録で上場させ、4社目のKLabを上場させました。マザーズから一部上場にいくのは最短距離ですね。この前辞めて、今新たに5社目を作って、あと3回くらい上場させようかと狙っております。真田でございます。よろしくお願いします。

伊藤:創業したり経営したりし続けているという感じですね。

真田:経営というか、どっちかというと僕はゼロイチが好きです。そこが楽しすぎて、会社の規模が大きくなってくると「ゼロイチの方がもっとガンガンきて楽しかったな」と思って、そっちをやりたくなるタイプみたいですね。

109系ギャルブームの牽引者・村井博之氏

伊藤:ゼロイチをずっとやり続けている真田さんと、村井さん。村井さんと真田さんって、かなり異なるキャリアを歩まれていますよね。次は村井さんから自己紹介もお願いします。

村井博之氏(以下、村井):村井博之です。バロックジャパンリミテッドという、今から20年前にマウジー、スライ、ロデオクラウンズなどの109系ギャルブームを作ったブランドの会社です。今日は女性の方が少ないのでご存知ないかもしれません。

もともとはマウジーというブランドで、カリスマ店員やギャルブームなど、サブカルチャーを我々が作って牽引してきた……というとちょっと口幅ったいですね。

当時カリスマ店員という言葉がありました。これはお店で洋服を売る女の子がカリスマ化やタレント化したものです。カリスマ店員が日本流行語大賞に選ばれた時、選ばれた受賞者もうちの社員です。それから水原希子とか木下優樹菜、鈴木奈々といったタレントたちも、うちのカリスマ店員から育っていった。

そういうギャル文化を作ってきた会社というと、みなさんにお分かりいただけると思います。ただ、ちょっと今世の中はもうギャルは絶滅危惧種ですので、今は総合アパレルという業態に変更しております。私自身、実は服とはまったく無縁で、日本で大学を出た後中国に留学して、そのあとキヤノンという会社に入りました。そこで海外畑を10年経験しています。

そこから今度は、キヤノンの中で合同会社とか社内ベンチャーの社長をいくつかさせていただきました。これは本当の意味で真田さんのような企業ではないんですけれども。そういう経験のあと、今度は航空会社に移りました。その航空会社も日本航空という会社で破綻してしまう。破綻する直前に「この会社はもうだめだろうな」といって始めたのが、今の洋服屋だった。

そういう意味でいくと、大企業サラリーマン人生20年。大企業でも、キヤノンって今ちょっと業績は不振なんですけれども。80年代はソニーとかホンダ、トヨタと並んで日本で最も成功していました。大田区の町工場から世界のグローバル企業になった、最も勝ち組企業の1つだった。

かたや日本航空というのは、周りを見渡すと高学歴な社員が多い会社でした。もともと半官半民の会社ですから、どんどんどんどん国のお金を無駄遣いして、最後は破綻してしまった。日本で1番ピンとキリの会社、両方をサラリーマン時代に経験したという経歴です。

ビジネスモデルの変革を求められる金融業の可能性

伊藤:アパレルとIT、ゼロイチと大企業と、なかなか交わらないお二人が今日ここにいらしているということですね。お二人の視点の違いからおもしろい話が聞けるんじゃないかと、私もワクワクしています。今日はよろしくお願いします。

真田、村井:よろしくお願いします。

伊藤:まず1つ目のテーマです。本日はいろんなテーマに触れていきます。今回お集まりいただいているみなさんが、20代の経営者だったり経営陣ということで、今トレンドの事業だったり次事業を伸ばしていく上で、なにをするべきなのかなどについてお聞きします。

とくに事業領域などは関心どころになると思うので、まずはお二人の視点から「今20代に戻ったらどんな事業をやりたいか」を聞いていきたいなと思います。では先に村井さんからお願いしてもいいですか?

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