価値の低い機能を減らすのもプロダクトオーナーの仕事
デザイナー出身POが、ユーザビリティ向上のために取り組んだこと

デザイン視点を活かしてプロダクトの成長にコミットする

2018年7月7日、株式会社フリークアウト にて「プロダクトオーナー祭り 2018 Summer ~プロダクトマネジメントが世界をツナぐ~」が開催されました。IT関連企業に所属するソフトウェア開発のプロダクトマネージャーやプロダクトオーナーを中心に、それぞれが携わるプロダクトの価値や、マネージャーとしての体験談など、幅広い観点からライトニングトークが繰り広げられました。本記事では、株式会社クラウドワークス チーフデザイナー兼プロダクトオーナー 上田和真氏によるLT「デザイン視点を活かしてプロダクトの成長にコミットする」の模様をお送りします。

デザインとPOを兼任している背景

上田和真氏:みなさん、こんばんは。僕はデザイナー兼プロダクトオーナーとして活動しているんですけど、この中でデザイナーの方っていらっしゃいます?

(会場挙手なし)

いらっしゃらない? めちゃくちゃアウェーですね(笑)。すごく緊張しているんですけど、がんばってしゃべります。よろしくお願いします。

僕は新卒で株式会社クラウドワークスという会社に入社して、キャリアとしてはデザイナーをメインにやっていたんですけど、2018年の4月からはプロダクトオーナーを兼任して活動しております。

クラウドワークスってどういうサービスか? っていうところなんですけど、メインではクラウドソーシングという、オンラインでお仕事を受発注できるプラットフォームを運営しています。現在、200万人ぐらいの方にご利用いただいているサービスとなっております。

デザインとPOを兼任している背景としては、デザインを武器に、もっと事業成果を出していきたいなというのがあります。4月からカイゼンチームというのを立ち上げて、業績とプロダクトのユーザビリティをどうやって両立していくかという領域をミッションにして、今やっています。

価値の低い機能とはどんなものか?

ユーザビリティの向上のために重視していた活動の一つが、「価値の低い機能を削除する」というものです。この中で、自らプロダクトオーナーやプロダクトマネージャーとして、価値の低い機能を削除した経験のある方いらっしゃいますか?

(会場挙手)

おー! 思ったよりめちゃくちゃ多くてビックリしました。

機能を増やすという話はけっこう通るんですけど、減らすって話はあまり聞かないと思うんで、そういった話をできればと思っています。

そもそも価値が低いとはどういうことかについて、僕が今思っていることは、利用率とか著しくリピーターが少ない機能であったり、メンテナンス不良で古い情報を放置してしまっているようなぺージがプロダクトの中にあったりすることです。

また、一定の利用はあるんだけど、ユーザー体験の部分がすごく複雑になってしまっていて、そこがボトルネックになってしまっているのも、ある意味ではそこに含まれるかなと思っています。最後は、とくに意味もなくただそこに存在しているみたいなものがあるかなということですね。

ユーザビリティの向上のために重視した活動

それで、4月から実際に、オプションサービスを廃止したりとか、古いページへの導線を消したりだとかやってきました。なんで処すのか? ってところを改めて考えたときに、ユーザーさんにいかにコア体験に集中していただくかっていうところがやっぱり理由の1つにあるのかなと思ってます。

クラウドワークスの場合でいうと、仕事を探して、クライアントの方とマッチングして仕事のやりとりをする中で、サブリンクがあれば、どうしてもユーザーさんの一部は興味をもってしまう。

いかにコアな体験を最短距離でユーザーに届けられるかっていうとこで、できる限り不要なコンテンツを減らしていくことで、サービスをデザインしていく必要があるのかなって思っているのが1つです。

2つ目が、古い情報はサービスのブランドを毀損してしまうところがあるのかなという点で、やっぱり放置しないほうがよいと思っています。(スライドを指して)これは実際に存在していたウチのページなんですけど、最終のコンテンツ更新が2015年になってしまってます。こういう古いコンテンツを放置してしまうと、サービスのマイナスイメージにつながってしまうのでこれも避けたいよねと。

3つ目が、開発スピードにも大きく影響する話だなと、プロダクトオーナーをやっていて、やっぱり強く実感しました。機能や画面が多ければ多いほど、当然サービス改善の考慮ポイントが増えると思っています。

特定の機能が思ってもいなかった機能に依存しているってこともたくさんあって、実際サービスを改善する中で、機能開発の妨げになるってケースも少なくないのかなと思っていて。しかも、なんでこの機能があるんだ? みたいな疑問がわいてきたり、現場で働くメンバーのモチベーションみたいなところにも影響するので、そういった観点でもよくないのかなってのがありました。

僕自身も以前は、機能とかページ、コンテンツを減らすっていうことに抵抗がありましたが、とはいえ「一部のユーザーが利用しているから」という理由で残してもいいことはないんじゃないかなっていうのが、最近意識しているところです。

機能を削除するときの社内の認識のすり合わせかた

「なんで消すんだよ」みたいに、社内でなかなか認識が合わなかったりする会社さんもけっこうあるのかなと思ったりします。クラウドワークスの場合は、デザイナーを中心に「こういうユーザー体験を提供していこうよ」っていうガイドラインみたいなものがあって、それを使って、別々の職種の人たちがお互いの目線を合わせるっていうことをやっていたりします。

個人的にはいくつかコツがあるかなと思っていて。やっぱり一部では「なんでその機能を取っちゃうの?」みたいなこともあるので、そこの雰囲気をいかに変えていくかっていうところと、あとは、なんでいらないのかっていう目的とか背景を、ひとつひとつ丁寧に言語化して、チームに共有していくっていうのがすごく重要なのかなと思っています。

あとは、機能をどうにかするときに、ステークホルダーがけっこうむちゃくちゃいることが多くて。そういったときに「とりあえずコレ外したいです」みたいな主観的な話ではなくて、ユーザーの視点に立つとコレってどうなんだっけ? ってところから話していくってところがすごく重要だなと思っています。

いろいろ話してしまったんですけど、そもそも不要なモノがサイト上に残ってしまっていること自体が問題でもあるので、ちゃんとリリースしていくタイミングであったりとか、新しい新機能を追加するタイミングで、これが本当に必要なのかっていう判断を入れて、仕組みをつくっていくってことの方が重要だなあというのは、思っていることではあります。

最初はいろいろ反対意見もでるのかなと思ったんですけど、今は組織として前向きな状態かなと思っています。チームの活動としては、ABテストとかもいろいろやっているので、削除したことでの定量的な成果というのはなかなか評価しづらいですけど、価値としては認められるようになりました。

まとめとしては、価値が低いモノに関しては、機能を消していくっていうのはメリットがすごく多いんじゃないかということと、組織としてすごく抵抗感があるっていう場合には、背景とか目的を言語化して、コミュニケーションしていくっていうのが重要なんじゃないかなと。あとは、そもそもどう仕組みを作っていくかを考えていかなきゃいけないよねってところで、そう考えております。

以上になります。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

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