「やるべき・やれる・やりたい」をグッドスパイラルに変える「Open,Share,Join」のマインド—小笠原治の成功法則

IVS DOJO 小笠原治 氏

IVS 2018 Winter Kanazawa
に開催

2018年12月19日に行われた「IVS2018 Winter Kanazawa」のセッション「IVS DOJO」で、株式会社ABBALab/さくらインターネット・小笠原治氏が登壇。良いスパイラルを回していくために大切な「Open,Share,Join」について語りました。

会社が窮地に陥ると、チャレンジしたい人が入る余地が生まれる

小笠原治氏:紹介いただきました、awabarの小笠原と言います(笑)。

(会場笑)

よろしくお願いします。

(会場拍手)

今日は「Open、Share、Join」ということで。僕がふだん、正直すごい人たちと仕事をさせていただいているので、これだけは負けないように心がけようかなと思っていることを、みなさまと共有できたらいいなと思っています。このコンテンツ自体は、おっさんたちの自己紹介コンテンツでもあると思いますので、こちらから。

先ほど出ていた田中さんと一緒にやらせていただいている、さくらインターネット株式会社。正直、田中さんとネタかぶりしていたので、今なにをしゃべろうかすごく悩んでいるんですけれども。

(会場笑)

僕らは「インフラ」「サーバー貸し」「データセンター」、いろいろな言い方をされますが、Computing Companyだと思っています。Computingをみなさんに提供する。そうすることで、新しいサービスが生まれてくる。このスライドも先ほど出てきてしまったんですが。

これ、本当辛いんですよね(笑)。

(会場笑)

先ほども少し話に出ていましたが、債務超過になった時期に人が減ります。田中さんは(人が)減ったことを、少し残念なように言われていましたが、僕はこれは良かったことだと思っています。急成長産業・インフラ・上場で、安定した会社だと思って入ってきた方々が抜けてくれて、席が空いた。それによって、チャレンジしたい人たちがまた入ってくる余白ができた、というふうに思っています。

最近さくらでは、政府衛星データ、人工衛星で撮ったデータを、みなさんに無料でオープンに提供しようというプロジェクトなどもやらせていただいています。さくらは着々と成長しているんですが、僕の昔話を少しします。僕は2001年に、さくらの取締役を一度やめています。その後、田中さんも一度社長を辞めていたので、そう考えると、ろくでもない会社のような気がしてくるんですけれども。

(会場笑)

つまずいてきたからこそ、諦めない癖がついた

さくらが成長している間に、本当は今、見たくもないようなロゴが(ここに)並んでいるんですが、これはすべて、やめたり潰れたりしたサービス・コンテンツです。2001年・2002年に、フリーペーパーのすべての記事にQRコードが付いていて、「続きは携帯で」みたいなことをやっていたり、2006年には、動画のCtoCサイトをやっていました。ちょうどその最中に、YouTubeがGoogleに買収されると聞いて、「終わったな」と。

この頃、ジャフコさん、NVCCさん、錚々たるベンチャーキャピタルさんから、7~8億円の資金調達をさせていただいた会社は、跡形もありません。それでも、ここに立てています。結局失敗とは、諦めた時点で当然、次がなくなりますから、そういった失敗でも諦めない。僕は子どものときからつまずいてきたので、そういう癖がついています。これは、すごい小っ恥ずかしい写真です。

(会場笑)

14、5歳です。嫌な目つきしていますよね。

(会場笑)

大人になっても、ぶっちゃけコンプレックスまみれでした。周りはこんな人たち。孫泰蔵、藤田晋、堀江貴文。この辺りが1歳、2歳下になる。同い年には、あのテンションの高いオザーン(小澤隆生氏)がいたり、海外を見たら、イーロン・マスクとかピーター・ティールって、もう泣きたくなるメンバーですよね。このへんが同い年って、もうまったく勝負にならないし、周りがすごく見えすぎて、正直大嫌いでした。

(会場笑)

でも、今となっては、一緒に仕事をしている人がいたり、僕自身、この頃はいろいろな失敗の中で3億円近く借金があり、毎月200万円返しても、100万円借金が増えるという。連帯保証債務の履行なども受けると、遅延損害金というかたちで、金利が14パーセントとか付くんです。それを粛々と返しているなかで、さくらが上場してくれたり、他2社とかも上場してくれたりで、今度はお金がある人生に変わりました。

でも、これもネタかぶりになっちゃうんですが、さっきのコンプレックスで、西麻布などで飲み歩く数年間でした。その頃に出会った方も、ここにたくさんおられると思いますし、そのときの文句を1つ言いたいとすると、株式会社gumiの國光(宏尚)ちゃんが、「自分が上場したらみんなにおごる」と、「毎晩おごる」と言ったことを、実行してくれていない。

(会場笑)

これだけは、これだけはずっと言い続けようと(笑)。

(会場笑)

IT界隈の人々が集う「awabar」誕生の背景

ちょうどその頃ですが、やっぱりお金を使っていると人が集まってきます。そして、家入(一真)さんとかと一緒に、いわゆるエンジェル投資のようなことをさせていただくことが増えました。それによって、なんとなく自分ももう1回、ちゃんと仕事しようかなということで、自分でお店を作りました。それが今、awabarと言っている立ち飲み屋なんですが。

やっぱりこの頃、インターネット界隈の人たちが、夜な夜な高いお店で飲んでいる。そんな感じをちょっと変えたくて、「1杯500円から」というお店を作り始め、徐々にみなさんに集まっていただけるお店になってきました。

ここで話していて決まったことの1つとして……。あ、その前にメルカリがあった。自己紹介的には僕、今はメルカリという会社で「R4D」という研究機関でもやらせていただいたりしています。awabar、わりとうまくいったと思います。メルカリ本(『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』)を読んでいただいた方いますか?

メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間

(会場挙手)

あ、けっこう買っていただいていますね。ありがとうございます。この中で、実は7ページも紹介していただいているんです。「助っ人」とか「攻めのテクノロジー」とか、いい感じに書いていただいているのかなと(思って)タイトルを見たら、8個も「awabar」って書いてあるんですよね。

(会場笑)

どれだけ日経さんはawabar好きなんだ、みたいな(笑)。でも、本当にこう言っていただけるくらい、いい場所にはなったと思います。ただちょっと去年、とあるバラエティに出たことで、あまり良くない層のお客さんたちが来るようになってきたので(笑)。

(会場笑)

みなさん、事故を起こさないように気をつけていただきたいなと思っています。

亀山会長が即答で20億出した「DMM.make」プロジェクト

awabarでしゃべっている中で始まったプロジェクトに、「DMM.make」というものがあります。当時、ものづくりの場所を、実は「1億円くらいでちっちゃく自分で作ろうかな」と思っていた中で、DMMの亀山さんから「それ、DMMでやらないか?」と声かけていただいたんですが、6年前のDMMです。ちょっと飛び込む勇気が必要でした。

「これ、レピュテーションリスクはどれくらいあるのかな」と思って、20倍くらいふっかけてみたんですけれども、「20億円くらいかかりますよ」と言うと、亀山さんが即答で「いいよ」と言っちゃったので、「じゃあDMMでやらせてください」ということで始めました。ここが2014年ですから、もう4年ですね。この間に約100社程度のなんらかのスタートアップであったり製品を作るチームが出てきたんじゃないかと思います。

僕は34社に投資をさせていただいて、いろいろなところを見させていただいたんですけど、その中で、今日冒頭に言っていたような、「Open」「Share」「Join」という心持ちを持つことが大事だなと、最近感じました。

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