縦割りの会社組織に悩む参加者の思い

小金蔵人氏(以下、小金):冒頭にご案内のあった、UMUというツールを立ち上げていただいて、2つ問いを投げかけさせていただきました。「人財開発・組織開発におけるみなさん自身の課題はなんですか?」と、「今日の内容のどの点がその課題に対して活かせそうですか?」ということです。

1on1にとらわれる必要はなくて、後半に話したような人財開発関係のキーワードでもいいですし、組織開発的なキーワードも出させてもらったので、そういうものも含めてまずは5分間入力していただいて、そのあとで近しい方と対話して話を広げていただいて、それを全体で共有していただくという流れで進めていければと思います。

(5分間の共有タイムが経過)

小金:お話を聞いてみたいので、質問に入らせていただきます。すみません、こちらのグループではどういったお話で盛り上がっていらっしゃいましたか? どんなお話をされたかを共有いただけることがあれば(よろしくお願いします)。

参加者1:日々の悩み、つらみをですね……。

(会場笑)

僕の会社は組織が縦割りすぎて、横の連携がないんですよ。それぞれがグループごとに好き勝手に動いている状況です。横連携を強めたら、会社としてはもっとパワーアップするんじゃないかなと思っています。

小金:ありがとうございます。拍手をお願いします。

(会場拍手)

どちらかというと組織的な話ですね。組織課題のお話だと思うんですけど、逆にお聞きしたいのが、縦割りであることでどんな問題が起こっているんですか?

縦割り組織はどのように情報共有をすべきか?

参加者1:AチームとBチームがあるとすると、AチームのノウハウがBチームにはシェアされない。なので、Aチームはここに詳しい人がいるのに、Bチームはそれを知らないので、早く言ってよ、ということが起こります。

小金:なるほど。

参加者1:非常に機会ロスなことがあります。

小金:ありがとうございます。今日のテーマとは直接関係ないかもしれないですけど、組織開発的な話をすると、情報がきちんとテーブルに載った状態で、同じ景色が見える当事者が増えることが重要かなと思いました。

参加者1:そうですね。

小金:無理やり今日のテーマにつなげるとすると、上司・部下がちゃんと1on1をできていたら、たぶんAチーム・Bチームのなかでの情報共有はある程度できると思います。もしかしたら、チームの責任者同士が、横の1on1で情報を共有し合うという、そういう糸をつなげることはできるかなと思いました。ありがとうございます。

では、 お話しされたことを共有いただければ……。今話されたことで、なにか共有いただけることがあれば(よろしくお願いします)。

参加者2:もうすでに1on1を導入しているんですが、今の説明をお聞きしていて、1on1を浸透させるために、1on1だけが独立するのではなく、サイクルやいろいろな目標評価を連携させながら進めていくことの大切さ……だったかな。

小金:ありがとうございます。今はわりと単体で導入されてしまっている、という話があったということですね。

参加者2:私は4月から始めていますが、本格的に社内に学習会や説明会を行ったのはつい最近のことなので、これからどんどんブラッシュアップしていきます。

小金:なるほど。現在はどんな状況なんですか? みなさん「やっていこうかな」といった感じになってる?

参加者2:そういったところもまだ、という段階です(笑)。

小金:なるほど、ありがとうございます。拍手をお願いします。

(会場拍手)

1on1で部下が上司に意識してほしいこと

小金:本当に五月雨に当てていってしまいますが、じゃあ……こちらのグループではどんな話を(されましたか)?

参加者3:こちらではいろいろな話が出たんですけど、私の意見としては、1on1を人財開発的なアプローチでしか見ていないということがあって。せっかく1on1をやっているので、その連携をうまくするともっと(良い)。その効果を活かしきれてないな、というのがありました。

あと非常におもしろいと思ったのが、たしかに1on1をやるんだけど、上司・部下の関係性が悪いなかで、いきなり「1on1でいろいろ話してみて」と言われても、「この人に話すことはないでしょ」というところがある(笑)。やっぱりちゃんとはいかないな、というのがあります。

あとはなんて言うんですかね……。上司がすごく意識しなきゃいけないなと思うのは、まず「上司」であるという意識。上司・部下のランクができてしまうと、どんどん今のようなことが起こってしまう。本質的な深い会話につながらないんだろうなと(思います)。この上司が、いかに自分が、どう人に悪い影響を与えているかと自己理解しないと、たぶんうまくいかないんだろうなということなんですよ。

小金:ありがとうございます。拍手をお願いします。

(会場拍手)

小金:大きく3つ、お話がありましたね。人財開発の仕組みなんだけど、組織開発のお話という側面もあります、ということですね。ヤフーのなかでは、実はリーダーが最初のマネージャーなので、リーダーになると「1on1してね」と言われるんですよね。それで、部下との1on1をします。

部長になったときには、もちろんリーダーと1on1をするんですけども、「1on1だけしていたらダメですよ」となって、そこからコミュニケーションが変わりますね。部長になったら、「組織の関係性をちゃんと見ていってください」ということで、組織開発系の研修を受けてもらいます。

なぜかと言うと、1on1はどこまで行っても、1対1の関係性の糸が強くなっていきます。そこの糸は強くなっていくんですが、いきなりチームワークにつながるわけじゃないんですね。なので、ヤフーのなかでは、そこの関係性に働きかけるのは部長の仕事、というように役割分担をしています。

1on1は、それ自体が活きる部分もあるんですが、冒頭からずっとお話しているように組織開発的な要素も一部あるので、構造的には意外とそんなことをしています。

忘れられない1on1は「あなたに困ってます」

小金:2点目は、関係性の話でしたよね。関係性が悪いなかでの1on1はけっこう難しい、ということはありますよね。自分もあったんですけれども、それまでずっとただの同僚としてがんばってきたら、僕がポッとその人を含めたチームのリーダーになりましたというときは、当然関係性はよくないですよね。

どちらかというと、その部署に来たのは僕のほうがあとだったので、「なんであいつなんだ」ということになったなかで、「新任なので1on1してくださいね」と言われても……。自分のなかで、けっこう恐怖でした。「どうしようか」と思いました。

でも、リーダーだから1on1しないと(いけない)、という感じでやりました。これは研修でも話すお話なんです(笑)。さっきの「テーマを決める」ところで、「今、なににお困りですか」と僕が聞いたら、「あなたに困ってます」と……。

(会場笑)

言われました(笑)。今思い出しても、あの1on1は、開始1分くらいの出来事なんです。もう残り29分、僕はどう過ごそうか、と。

(会場笑)

考えながら過ごしましたね(笑)。「僕に問題があるとして、それを棚上げするようですけど、どうしたら一緒に解決できますか?」という感じだったんですが、「なに言ってんだ」という感じになってしまって(笑)。

(会場笑)

小金:3点目のお話が……自分の話をしていたら忘れちゃいました、ごめんなさい。

参加者3:上司との関係性ですね。

小金:あっ、上司がちゃんとしないとダメですよ、という話でしたね。上司がちゃんと育っていないと厳しいということでしたね。

1on1に臨むときの上司の姿勢としてけっこう重要なのが、「部下と競争しない」というキーワードが、ヤフー語にあるんですよね。(上司は)どこかでマウンティングをしちゃうんですよね。それを絶対にしちゃいけない。部下はそれに絶対気づきます。

おもねるのもまずいんですけど、部下にマウンティングをすると、それはただの上下関係になってしまって、内省支援や、自分の思っていることを話せる相手にはならない。それは気をつけることですね。

電話での1on1は「深い話ができる良さ」がある

小金:(会場のみなさんがツールを使って共有したキーワードを投影したスライドを見ながら)いろいろなキーワードが出ていますね。「目的」が出ていたので、「目的が大事だ」という話があったんですかね。あとはなんでしたっけ。「リモートワーク」と、どこかが書いていましたね。「ちょっと遠い」とか、「あまり顔が合わせられない組織で、1on1をどうするの」といった話がありましたね。

ヤフーも、フリーアドレスなので、どこにいるかわからないことも実はあるんですよね。あとけっこう出張もあるので、いないということもあります。それにリモートワーク・テレワークも推進しているので(いないことがあります)。

今日は対面でやることを前提で話しちゃいましたけど、1on1は電話でもできますし、もちろんチャットみたいなものでも、オンラインの画面でもできる。そういう方法でやることもあります。

最近気づいたんですけど、電話での1on1はけっこう深い話ができていいんですよね。お互いの顔が見えないので、なんて言うか、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」みたいな(笑)。暗闇のなかで話すのと近い感覚で、実はけっこう内省支援ができる、ということがあります。

観察や対話は、面と向かってでしかできないわけじゃないので、そんなやり方もあります、というお話でした。ありがとうございます。

最後に、まとめのお話をさせていただいて私のパートを終えたいと思います。