ジャック・マーは4年前からデータ時代を予測していた

宮内謙氏:ソフトバンクの宮内でございます。日頃はみなさまに大変お世話になっております。ソフトバンクのサービスあるいは製品をいつもお使いいただいていることに、この場をお借りして心から御礼申し上げます。

(冒頭に流れた「情報革命」の動画を指して)先ほどのビデオについて「なんか思わせぶったビデオだな」と思われたかもしれませんが、デジタルトランスフォーメーションがまさに今、起ころうとしてると。今日は私がテーマに掲げてるのは「The Power of Data」です。

実は今思い出したのですが、4年前にですね、Alibabaのジャック・マーにここで講演してもらいました。ジャック・マーがあの時に言ったことを今も思い出します。

「第1次の産業革命は石炭によって起こった。その後、石油、オイルで世界中にカーメーカーが出てきて、そしてどんどん発展していった。これからは、実はデータの時代だ。あらゆるものがデータになっていく。」

そんなことを彼が言ったのは、4年前です。実はソフトバンクとしても、5GのネットワークやIoT、AIなど、この4年で準備を重ねてきました。そして今年、これまで私が言いましたものが全部実現する年になってきてます。ですから、ジャック・マーは4年前から全部わかってたんだなと、すごいビジョンを持っていたんだなと思います。

五感から行動、趣味嗜好まで。すべてはデータ化する

そんな中、今日みなさんにお話したいなと思っているのは、「あなたの会社のデジタル化はどれぐらい進んでますか?」ということです。さっきの冒頭のビデオでもありましたが、普通の会社でいえば、20億のクライアントといいますか、そういったプロジェクトが入ってきた時にどうすればいいか。

デジタル化を単に情報産業の話だけではなくて、どれだけみなさんの企業が、一般のすべてのインダストリーがどうデジタル化をしていくかが非常に重要だと。それによって、まさにデジタルトランスフォーメーションをする。「デジタライズする」と言ってもいいかもしれません。

デジタルデータといっても、従来の一般的な統計データであったり、販売データであったりと、いろんなデータがあります。でもこれからは、まさに五感といいますか、触覚、視覚、臭覚、味覚。あるいは、マインド、心。あるいは、行動データ、趣味嗜好。すべてのデータをデジタル化できる、それだけの技術的な進歩が、実はもう完全にできあがってます。

デジタルデータをベースに、全員がビジネスする時代

先ほど言いました5Gのネットワーク。ネットワークのコストは、この10年でかなり安くなりました。ちょうど10年前、日本でiPhoneを僕らが発売しました。

2008年でしたね、あの時。で、2018年。まさに10年で、全員のポケットあるいはハンドバックに、スマートフォンが入ってる時代がやってきました。生活の中で、一般のエンドユーザー全員がデジタルデータをベースに毎日を過ごし、毎日のビジネスをする。そんな時がもうすでにやってきてます。

でもそれ以上に、五感に関わるようなデータであり、センサーであり、CPUであり、ネットワークであり、膨大なデータをストレージするもの。そういったものがすべて、高速で超安くなった。これが現実のテクノロジーの進化であります。

これからいろんな方々にもご登場いただきますが、私が申し上げたいのは、みなさんの企業の中でデジタル化をもっと進めて、そして、デジタルトランスフォーメーションをどうしたらできるかということを、自社のことを考えながらぜひ聞いていただければ、少しは参考になると私は思ってる次第です。

膨大な価値を生むFAANGAT

1つ、この10年間でもうむちゃくちゃ成長した、まさにWinner Takes Allの典型例の企業であります。「FAANGAT」という、この7社。みなさんもうご存知のとおり、釈迦に説法ですけども、Facebookであり、Apple、Amazon、Netflix、Google、そして、AlibabaとTencentであります。この7社、圧倒的な強さを持ちました。一言で言うと、彼らはデジタルプラットフォーマーと言って過言じゃない。まさにプラットフォーマーになった。

みなさんもご存知のように、メトカーフの定理という言葉を聞いたことあると思うんですけれども、ネットワークの価値というのは、ユーザーの数が2倍に増えるとその2乗、4倍の価値が出る。このプラットフォーマーは、例えばFacebookでは20億人の顧客がいる。20億人の顧客というこの数、これが膨大な価値を生み出してるわけですね。

例えばAmazonとかAlibabaも、eコマースの世界で膨大なトランザクションが起こってる。このトランザクションの価値というのは膨大なものであります。まさにプラットフォーマーになる。ここにいらっしゃるみなさんの企業も、産業別のまさにデジタルプラットフォーマーになるというふうに、ぜひ推論しながらお話を聞いていただくと、役に立つんじゃないかなと思ってます。

5Gのネットワークで世界はどう変わるのか

結果として、彼らの価値は100兆円を超えました。1番のApple、それをグワーッと猛追してるのがAmazonであります。Microsoftも80兆ぐらいになってますけど。ちょうど2007年、アメリカでiPhoneが発売されて、2009年はリーマンショックがありましたが、その後完全に、スマホの普及とともに彼らのビジネスは大きくなりました。

何を言いたいかというと、これ実は、まだIoTの時代じゃない方々です。今から、まさに先ほど言いました、5Gのネットワークがやってきます。後で宮川からもIoTの話をします。IoTが動き出すということは……。

彼らの大成功は、スマホとヒトとがつながるネットワークの価値が、彼らのマーケットキャップを大きく押し上げたことによるもの。次に出てくるのは、モノとモノ、モノとヒト、モノとロボット。まさに幾何級数的なデータのボリュームになってきます。そんな時代がやってくる。

私は先々週、Alibabaに行ってきました。まあ、ちょこちょこ行ってるんですけど。ここから話すのは、まさに「データをベースにみなさんのビジネスを再定義しませんか?」というものです。僕がつくづく思っているのは、先ほどAlibabaに行ってきましたと言いましたけれども、実はもう中国はアメリカを越すぐらいの進化をしているということですね。

もうペイメントからなにからすべて、デジタルトランスフォーメーションという意味では、もう完璧に中国が1番になってます。まあ、あんまり言うと、トランプさんといろいろやってますからややこしいんですけれども(笑)、その話を私は少し冒頭にしてみたいな、という思ってます。