大手IT企業を辞め、フラワーデザイナーに

ナレーション:世田谷に建つ、とあるマンション。

スタッフ:おはようございます。

太田美際氏(以下、太田):おはようございます。

スタッフ:今日はよろしくお願いします。

太田:よろしくお願いします。

ナレーション:今回仕事に密着する太田美際さん。31歳。大手IT企業、サイバーエージェントのグループ会社を6年勤めた。

太田:1年目は広告営業をやっていて、そのあと社会人2年目からは秘書室で働いていました。

ナレーション:現在、個人でフラワーデザイナーとして働く。

スタッフ:どちらに行かれてたんですか?

太田:今は砧(きぬた)公園の横の世田谷市場までお花を仕入れに行ってました。

ナレーション:彼女は会社に属さないため、自宅が作業場となる。

仕事は、主にレストランやウェディング会場など空間を彩るお花の製作から、個人のフラワーギフトまで。さらに初心者用のフラワー教室も開いている。

なぜ大手IT企業を辞め、個人で働くフラワーデザイナーの道を選んだのか?

太田:花っていろんな人を喜ばせることもできるし……。

ナレーション:そこには彼女の花に対する情熱と、夢に向かって挑戦する努力の源が隠されていた。

この番組は「働くって“だから”おもしろい!」をテーマに、全世代に向け、転職や学生たちの就活など、働き方のおもしろさとその魅力を伝える番組です。

一歩踏み出して個人事業を行う人は少しずつ増えている

友近氏(以下、友近):みなさん、どうもこんばんは。『ジョブレボ!』の時間です。

原田修佑(以下、原田):さあ、仕事に正面から向き合って前進するみなさんを応援する番組、『ジョブレボ!』。テレビ東京アナウンサーの原田です。

そして、これまで多くの企業や求職者のサポートを続けながら、就活や転職などをテーマに国内外年間200回以上の講演を行ってきました仕事のエキスパート、佐藤裕さんです。よろしくお願いします。

佐藤裕氏(以下、佐藤):よろしくお願いします。

原田:IT企業で営業や秘書などを経験したのち、個人でフラワーデザイナーの仕事を始めた太田さん、友近さんの第一印象はいかがでしょうか?

友近:そうですね、まず、かわいらしい方。でもやっぱり自分で今までのことを辞めてなにかをやりだすという勇気とご苦労はあったんだろうな、これから紐解きたいなという状況ですね。

原田:こういった個人事業って今増えているんですか?

佐藤:増えてはいないんですが、昔ほど珍しいというよりも、チャンスはあるかなと。まだまだ少ないんですが、自分で考えて一歩踏み出すという方はちょっとずつ、という印象ですね。

IT企業からなぜフラワー業界に?

ナレーション:企業に属さず、個人で働く道を選んだ太田さん。この日の午後、レストランで生ける花の準備作業に取り掛かる。

太田:これから水揚げを。

ナレーション:水揚げとは切り花に水を吸いやすくさせる作業。これにより、花は生き生きとし長持ちする。

太田:お花とか枝とか、大きさ・太さによって、切るだけなのか割いてあげるのかが変わってくるんですよ。

やり始めは本当にこのナイフすら使えなくて。ただでさえ手を切りそうで怖いじゃないですか。ナイフを使えるようになるまでもすごい時間かかりました。

スタッフ:実際に手を怪我したことあるんですか?

太田:何度もあります。びっくりするぐらいにこのナイフ切れるんですよ。

ナレーション:ようやく水揚げ作業が終了。

スタッフ:次はなにをやるんですか?

太田:次はコラムの記事用の写真を撮ります。

ナレーション:太田さんは月2回、Webマガジンへのコラムを掲載しています。

太田:どういうふうにお花を家で飾っているかって、見る機会がないじゃないですか。花の飾り方、「こういうふうに飾ればいいんだ」とか「置き方があるんだ」みたいな、ちょっとした発見をしてもらえればいいなと思いながら書いています。

――転職のキッカケ

太田:秘書時代に、お客様にお祝い花をお贈りしたりいただいたりしたときの手配と管理も私の業務の1つだったんですけど、その時にお花屋さんに花を見に行ったら、花をそこまでわからなかった私ですら「これあんまりオシャレじゃないな」という花ができあがっていたんです。

できあがったお花を写真に撮って会長にメールで送ったら、速攻連絡がかかってきて、めっちゃ怒られましたね。「太田君どういうことだ!」みたいな。花の知識をもう少しつけようって思ったのが一番はじめの出来事ですね。

ナレーション:秘書業務で経験した失敗から花の勉強を始めた太田さん。次第に花の持つ魅力に惹かれていき、フラワー業界に憧れを抱き始めた。そして花の道を目指すことを決意する。

太田:インターネットで画像検索で自分が好きなお花、全部1枚ずつURLのリンクたどっていったんですよ。そしたら、全部の写真がフランスにある「Rosebud」というお花屋さんにたどり着いたんですよ。

ナレーション:そんな熱い思いを抑えきれず、単身フランスに花修行に向かった。そこで彼女を待ち受けていたものとは?

心の支えになった言葉「人生は美しい」

ナレーション:6年勤めた会社を辞め、お花屋さんの経験もないまま、フランスに花修行へと渡った太田さん。

太田:フランス語なんてぜんぜん勉強もしたことなくフランスに行ってしまったので、花にたどり着く前に、そもそも人が言っている意味が理解できない。初めて一緒に働くフランス人に名前すら覚えてもらえないとか、仕事すら指示してもらえないっていう悔しさはすごいありましたね。

ナレーション:立ちはだかる言葉の壁と将来の不安。そんな状況で心の支えとなったのが、修行でお世話になったお店のオーナー、ヴァンソンさんからの言葉だった。

太田:「ラヴィエベル」という、「人生は美しい」という意味のフランス語なんですけど、それを日常的にというか、さらっと問いかけてくださったり、「人生って美しいものだよ、すばらしいものだよ」って。

日々の努力の積み重ねによって美しい人生になる。些細なことに対しての取り組み方とか向き合い方が、その言葉によって大きく変わりましたね。

――仕事のやりがいは?

太田:やっぱり人に喜んでもらえたときが一番うれしいですし、お花をふだんあまり見ない人でも、その空間に居合わせた人が「すてきだね」とか「お花っていいんだね」というふうに感想をもらったりしたときはすごいうれしいですね。

フランスでゼロベースからのスタート

原田:さあ、今回はなんとフラワーデザイナーの太田美際さんご本人にお越しいただきました。よろしくお願いいたします。

友近:ようこそ。

太田:はじめまして。よろしくお願いいたします。

友近:お願いします。

太田:本日は友近さんをイメージしてお花を作らせていただきまして、よろしければ。

友近:うれしい。ありがとうございます。

太田:すいません。ちょっと重いんですが。

友近:かわいい。きれい。私のカラーって紫なんですよ。

太田:本当ですか、よかったです。

友近:そうなんですよ。めちゃくちゃうれしい。

これはやっぱりイメージして、私の色はこうかなって思ってくださったんですか?

太田:はい、そうです。友近さんをテレビで拝見している時に、艶っぽさというか、大人の女性のイメージが、紫だなと思って。

友近:うれしい。もうバランスというか。華やかで。

佐藤:すばらしいですね。

原田:そして匂いがまたいいですね。

友近:ねえ。うれしい。ありがとうございます。

フランス語もまったくしゃべれないのに(フランスに)行ってしまったと?

太田:そうなんですよ。実質、日本のお花屋さんで働いた経験もなくフランスに行ってしまったので、言葉と業務と、暮らし自体もそうですけど、全部ゼロベースからのスタートでした。

友近:すごいね。

原田:すごい。