お腹はなぜ鳴ってしまうのか

マイケル・アランダ氏:我々の消化システムは音を発生させます。しかも、もっとも望んでいない時に、奇妙なグルグルという音を。

胃のグルグルという音は、体内で発生する音の中ではもっとも不快な音ではないのかもしれません。しかし、面接など緊張する場面では絶対に避けたい音でしょう。

重要な会議の直前に食事をとれば、お腹の音が鳴らないと考えていないでしょうか? つまり、「空腹でなかったらお腹の音は鳴らない」と。これは確かに一理あるのですが、問題解決には遠い考えです。

実は空腹とお腹の音とは、直接には関係ありません。実際、消化管内の空気の動きが音を発生るのですが、その空気は体に留まり、独特な音を作り出すのです。

消化システムは筋肉を収れんさせ、消化物を移動させます。通常移動させるのは消化物だけですが、たまに空気が混ざったときに、バイブ音を発生するのです。

胃や腸内で空気が音を出すこと。それは飲み物の中にストローで空気を送るようなものです。違うのは、空気が胃から上にあがってくるのか、または下の方向の出口に向かうのかどうか。

空腹が状況を悪化させるのは事実です。空腹は筋肉の動きを活発にさせます。次の食事の準備のため、活発に活動し空間を作るのです。

食事をとることで筋肉の運動を抑えるだけでなく、音を少しだけやわらげる効果もあります。でも結局は、空腹であるかどうかはそれほど関係ありません。消化システムが働く限り、音が出ることがあります。つまり他の生理現象と同様、完璧に対処する方法は存在しないということなのです。