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How to Escape Quicksand(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:歩いていたら流砂に足を取られて急に視界から消えてしまう、というのは冗談ですが、それは映画の中の話で、現実ではそんな風には沈みません。
でもそれは流砂が危険ではないということではなく、流砂に捕われることはあります。その物理的メカニズムについてほんの少し知っていると、なんとか脱出できるかもしれませんね。
流砂とは、地下水などがしみ込んだ砂のことです。

湖底、沼地、干潮時のビーチなどで目にします。

30〜70パーセントの水を含むその性質は完全に異なります。

ビーチなどで歩いていると、足がちょっと沈みますがすぐにとまります。なぜならビーチの砂は凝縮しているからです。

フォースチェーンとして知られる、凝縮による摩擦と圧力が固い表面を形成します。

それに対し、流砂はゆるく詰まっており、水に浮いているような状態なので、摩擦と圧力は和らぎます。それが非ニュートン流体を生み出すのです。ちなみにこの話は第1回でもしました。普段のニュートン流体とは違う動きをするもののことです。これにどんなに力を加えても、粘度は変わりません。粘度が高ければ、少しゆるくなります。
足で蹴ったりして流砂に力を加えると、粘度は変わります。

流砂は放置されると、水が砂と粒子の間を埋めようとします。それら2つが均等に配分され、コロイド状ゲルになります。しかしとても繊細なバランスなので、足で踏んだりするとその振動や圧によって液体化します。
そしてより粘度が増すのです。ここが流砂の奇妙なところなのです。密度がゆるい水に落ちると、まず砂の表面に上がり、強い密度は底に流れます。そして水位が上がり、バキュームのようになり足にまとわりついて動きにくくなるのです。
そこから急に足を抜こうとすると、中くらいのサイズの車を持ち上げるのと同じ力が必要です。溺れたりはしませんが、周りに助けが無い場合はそれでもトラブルです。でも解決はそう難しくありません。なぜなら人間は砂より密度がないからです。
人間の密度が1ミリリットルあたり1グラムなのに対し、流砂は1ミリリットルあたり2グラムです。なので足を少し動かして、水が入るスペースを作るのです。そうすると砂の粘度が弱まり身動きがとれるようになります。
そうして流砂から脱出できるわけですが、時間がかかりすぎると満潮になり危険です。

レスキューする場合は、このような給水パンプがあり、即座に液体化して救出します。こうして未来の孫に土産話ができるようになるわけです。
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