2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
提供:CCCMKホールディングス株式会社
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荒木裕次氏:ただ、もう少し応用的な使い方ができないだろうかという要望をいただくケースもありますので、ここからはシンプルにセグメントを作って配信する方法ではなく、こういう使い方をすると御社のデジタルマーケティングに寄与できますよという、ちょっとした妄想も含めた弊社のデータの使い方についてお話をしたいと思います。
応用活用ケースということで、ご提案するのが検索広告対策です。一般的なデジタルマーケティングで、検索広告を実施されているお客さまは多くいらっしゃると思います。
毎月定常的に検索広告を出稿している中で、その検索広告獲得の中心であるキーワードの検索数が、非常に少なくなってきた時に、例えば弊社のデータを使って、指名系のキーワードのクエリ数の対策ができるのではないかという妄想です。
実際に顕在層や潜在層の検索広告を打っていく中で、いわゆるターゲット層があると思うんですね。顕在層と潜在層のターゲット層をしっかり明確化して、何かしらのヒントを得ようという方法論になります。
例えば、顕在層・潜在層についての何かしらのデータをいただいて、それを弊社のT会員に置き換えると、どういうターゲット層のペルソナが出てくるかを調べます。そのペルソナの中で、実際に検索広告のキーワードに使えるヒントがないかといったところで、ターゲット層を可視化してアプローチしていく手法になります。
ペルソナを見ていく中で、もし顕在層がデジタル広告でリーチしやすそうなユーザーだという示唆が出せるのであれば、動画広告などで実際にアプローチして、認知を獲得し、検索してもらうという対策が取れます。
潜在層であれば、テレビCMでしっかりリーチしていくといったかたちが考えられます。テレビCMを有効に活用してアプローチし、認知を獲得して検索してもらうといった手段が取れるのではないかと思っております。
キーワードや広告群の転用という部分では、各ペルソナから鑑みたキーワードの追加も検討できると思います。例えば顕在層には、美容系のキーワードを盛り込んでいきましょうとか、潜在層には趣味系のキーワードを盛り込んでいきましょう、といったご提案もできるんじゃないかなと思っております。
続いて少し別の角度から、検索広告の対策について1つご提案したいと思います。T会員のセグメントをベースにした、ヤフーのサーチターゲティングという掛け算の配信になります。サーチターゲティングは、過去にヤフーの中で検索したキーワードを元に、特定のキーワードで検索していた人にディスプレイ広告を当てていくという手法です。
過去にヤフーで「サッカー」と検索したユーザーがいたとします。期間の指定ができるので、例えば最大30日以内のユーザーまで絞った上で「サッカー」というキーワードを登録をすると、そのユーザーが実際にヤフーにアクセスすると広告が表示されます。
弊社とヤフーさまによる、少し特殊な取り組みをご紹介すると、IMP(広告表示)したユーザーやクリックしたユーザーに対して、そのユーザーのIDをヤフーさまから戻してもらうという取り組みをさせていただいています。
そのIDを分析することで、実際に「サッカー」を検索していたユーザーがどういうペルソナのユーザーなのかがわかるという取り組みとなっています。ですので、御社の指名するキーワードを検索しているヤフーのユーザーがどういうユーザーなのかを、弊社のデータを使ってしっかりペルソナ化していくこともできます。
ペルソナ像を見ていくことによって、実際の検索広告のキーワードないしは広告群、ターゲット層の選定のオプションに、弊社のデータが使えるんじゃないかなと考えております。
先ほどご説明した、T会員のIDとYahoo! JAPAN IDの連携について簡単にまとめています。T会員になる際には、Yahoo! JAPAN IDの取得が必須となっております。ですので、弊社の3,600万人のネット会員は、ほぼYahoo! JAPAN IDを持っているユーザーとなっています。そこで、ヤフーさまと取り組みをさせていただいているIDの受け渡しのようなことを行っています。
ヤフーさま側の広告接触者のデータで、例えばビューアブルインプレッション(実際にユーザーが閲覧できる状態にあった広告表示)ですとか、クリック数といったデータが紐づいたIDを弊社に戻していただく。
そうすることで、実際にIMPしたユーザーやクリックしたユーザー、ビューアブルインプレッションしたユーザーがどういうユーザーなのかを、T会員のデータを使って可視化していくという取り組みができます。
そういった方法もうまく使っていきながら、広告配信だけじゃないデジタルマーケティングをご提供できるのではないかと思います。
続いての応用活用ケースは、ユーザーファネル化です。御社のサイトに来ているユーザーをファネル化してみませんかという、妄想中の妄想のソリューションになるんですけど。そのファネル(顧客が商品・サービスを認知してから、実際に購入するまでの一連の流れ)ごとに対応策を検討していくこともできるのではないかと思っております。
御社側で捉えているサイト解析のデータと弊社のデータをうまく掛け算することで、例えばユーザーを無関心層や潜在層、準ロイヤル層、ロイヤル層というかたちで、ユーザーの検討度ごとにファネル化していくことができるのではないかと思っております。
そのファネルを実際にグルーピングして定義づけしていければと思っております。例えばロイヤル層は、週に2~3回は来店していて、アプリを活用してプッシュメールの開封率も9割を超えるといった定義付けをする。
準ロイヤル層は週1回は来店して、アプリの活用はしてるけど、メールの開封率はそこまで高くないといったユーザー。潜在層は、月1回ぐらいの来店頻度でなんとなくセールの時に来店される方々。
無関心層はまったく来店しない方といったかたちでグルーピングした上で、各グループごとのアクションを決めていけるのではないかと思っております。
また、各ファネルのターゲット層を時系列で区切って、ターゲット層の推移を見ていくというやり方が、弊社のT会員のDMP(データ・マネージメント・プラットフォーム:マーケティングに必要なデータを蓄積・管理するプラットフォーム)を使えばできるのではないかと思っています。
例えば、2022年7月のターゲット数が無関心層で5万人、潜在層であれば1万人、準ロイヤルであれば4,000人で、ロイヤル層であれば1,000人だったとします。それが今年の年末12月のクリスマス時期にはどうなっているか知りたい時に、ユーザーの数がどう遷移したかを見ることで、「7月から12月までの施策が効いた・効かなかった」がわかるといったかたちです。
前のスライドでは潜在層が増えていたかと思いますので、その潜在層をどう準ロイヤル層へ格上げしていくかといった戦略を、実際に数の遷移を見ながら話していくこともできるのではないかと思っております。
最終的なアウトプットは、デジタルメディアになってしまうかもしれませんが、実際の潜在層に対してアプローチすることで、「準ロイヤル化した・しなかった」ということが数で補足できるのは、非常に強い特徴かなと思います。
ペルソナ像の可視化といったお話もしましたが、今回の潜在層でいくと「こんなT会員で、こういうペルソナだったよ」と。「じゃあアプローチ方法はヤフーにしましょう」「Googleでいきましょう」など。「それ以外の弊社の自社媒体でアプローチしましょう」といった展開ができるのではないかと思います。
こういったファネルごとの可視化も、頭の片隅に置いておいていただければと思います。
続いての応用活用ケースはグロスアップです。ここまで弊社のデータの有用性についてずっとお話ししていますが、有用性はわかったと。ただ、「かなりセグメントが狭いので、同様の効果が得られるセグメントを見つけたいんだけど」といったお話が今後あるかなと思います。
そういった時に何ができるかの示唆となります。これはあくまでの話ですが、例えばGoogleAdsの管理画面上で、弊社のデータを実際にアップロードできる機能があります。
カスタマーマッチと呼ばれる機能ですが、データをアップロードすると、実際のGoogle側のアフィニティセグメント(興味・関心に基づくターゲティング)ないしは、購買意向セグメントにおいて、そのユーザーさんがどのカテゴリーになるかを区分けしてくれます。Googleがハイパーすごいなと思うんですけど。
スライドの文字が見づらいかと思いますが、購買意向のセグメントとアフィニティのセグメントとして、近しいカテゴリーを表示しています。
ですので、例えば弊社のセグメントで一定の効果が出たものを、実際にGoogle上の管理画面にアップロードすると、近いセグメントを示唆してくれます。そのセグメントで周辺層を取りにいくこともできるのではないかと思っております。
先ほどまではGoogleの話でしたが、ヤフーにおいても同じようなことができます。デフォルトのセグメントでも、アフィニティと呼ばれる、いわゆるオーディエンスカテゴリー、興味関心ないしは購買意向というカテゴリーがあります。
ですので、このヤフー側のデータに基づいて分析して、ヤフーのオーディエンスカテゴリー上で近しいユーザーに対してアプローチしていくこともできるかなと思っております。
ヤフーさまとはデータ連携していますので、ヤフーオーディエンスカテゴリーのユーザーがどういうユーザーさまかも分析できます。そういった観点からも、ターゲット層をうまく広げていけるかなと思っております。
長々としゃべってまいりましたが、最終章ですね。
最後の応用活用ケースは、ターゲットクリエイティブです。再三再四言っていますが、「データから鑑みたペルソナ化」が最大の強みだと思っております。ですので、ターゲット層の特徴をしっかり捉え、それを実際のデジタル広告のクリエイティブに転用できるのではないかと思っています。
例えば、40~60代の主婦、50歳以上女性、20~30代男女といったユーザーを、実際にターゲット層としてペルソナ化して分析していく。その結果、スライドのような解像度でユーザーを分析したとします。
バナーであれば、「このAのセグメントであればこういうイメージのバナーでいきましょう」「Bのターゲット層であればこういうイメージのバナーでいきましょう。こういう訴求文言にしていくといいよね」と。
Cの場合は20~30代の若い男女ということで、「健康意識は高めだけど偏食になりがちなので、緑っぽいバナーを作りましょう」といった話ですとか、「訴求文言はこうしましょう」といった提案ができるのではないかと思っております。
以上のように、ターゲット層ごとのクリエイティブのご提案ができるのではないかという話も進めております。
現在、弊社のCCCグループではTableauを活用したデジタル広告の配信レポートのダッシュボードを絶賛構築中です。各クリエイティブのパフォーマンスや、出面ごとのスコアの違いがしっかり可視化されるかたちでご提供できるように、鋭意進めております。
ゆくゆくは、クリエイティブの部分も含めたかたちで、ないしは購買データを取り込むかたちで、それらをダッシュボード化する。そして、デジタル広告と購買の関係性、配信スコアの違いなども見られるようなTableauの実装化を進めております。
ここは乞うご期待と言いますか、なるべく早いかたちで実装してご提供したいなと思っております。
データ利用に規制がかかる世界において、弊社はデータを使ったデジタルマーケティングを鋭意推進していきたいと思っております。ある種、今までは自由に使えていたサードパーティデータのデジタルマーケティングに、みなさんは慣れてらっしゃるかなと思いますが、自由にデジタルマーケティングができなくなる時代がやってきます。
そういった時代に弊社のデータをうまく活用いただくことで、サードパーティデータ時代ほど自由にとは言えないですが、同じように自由にデジタルマーケティングができるような世界を目指してがんばっていきたいと思います。
前半で弊社の長島からお話させていただいたテレビのメディアの話、ないしはテレビデータの部分と弊社のデジタルデータの部分もうまく融合していきながら、テレビとデジタルの統合メディアプランニングも進めていきたいと思います。
まずはテレビだけ、デジタルだけということでも、ぜひお問い合わせいただければと思います。長々とお話ししてまいりましたが、私のパートは以上となります。
CCCMKホールディングス株式会社
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