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まだまだ10代のLINEアプリ(全1記事)

2022.09.05

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「LINEアプリは今、思春期に差し掛かっている」 プロダクトマネージャーが語る、今乗り越えるべき課題

提供:LINE株式会社

LINEとメルカリからそれぞれ2事業のPMが登壇し、今挑んでいる“課題”に焦点を当てて話す「LINE&メルカリ -2社×2事業のPMが語る、今乗り越えるべき課題とその背景-」。ここで登壇したのは、LINEプラットフォーム担当執行役員の朝井氏。「Life on LINE」をミッションに掲げる中での現状の課題について話しました。

朝井氏の自己紹介

朝井大介氏:私からはLINEアプリのことを紹介できればと思っています。

「まだまだ10代のLINEアプリ」という、居酒屋で話してるようなちょっと思わせぶりなタイトルを付けてしまったのですが、何の話かは後で紹介できればと思っていますのでお待ちください。

その前に簡単に自己紹介をいたします。朝井と申します。今はプロダクトマネージャーをやりつつ、LINEの社内サークルのサーフィン部の部長もやっています。

担当業務としては、ヤフーやPayPayなど、Zホールディングスのグループとの連携プロジェクトなどをドンドン進めています。

趣味はサーフィンです。まさに先週、メルカリで使い古したサーフィンボードを4万円で販売できました。販売金額が4万円だと手数料がだいぶ取られましたがメルカリさんにはいつもお世話になっています。

リリースから11年目のLINEアプリは思春期に差し掛かっている

ここからが本題です。「まだまだ10代のLINEアプリ」ってなんやねん? というところですが、(スライドを示して)この上にも書いてあるとおり、LINEは2011年に生まれました。

東日本大震災の後に生まれて、ちょうど11歳になったので10代とさせてもらいます。

LINEはもともとメッセンジャーとして、東日本大震災の後にコミュニケーションをする手段として生まれました。そこから11年経って今どういう状況かを、ちょっと紹介しようと思っています。

今年で11年目ということは、つまり人間で言うとちょうど思春期に入りだしているぐらいの状況です。

うちの息子はまだ8歳で、まだ思春期の手前ですが、思春期と言うと、みなさん思うところがいろいろあると思います。LINEは、まさにそういう状況に差し掛かっています。思春期ってなんなの? と調べると、こういう傾向がありますよと出てきました。

自分の急激な変化に戸惑うとか、異性への関心が強くなるとか、人間の本質に関心が向かうとか、新しい興味みたいなことが出てくるのですが、これはまさに、今のLINEってこういう状況だなといえると思っています。異性の関心が強くなることはないのですが、特にこの緑で示したところ、やはり自分の急激な変化、環境の変化に戸惑っているというか、いろいろと影響を受けています。

あるいは新しい価値観を得ようとし始めているとか、本質ってなんなんだろう? というところに関心が向くようになってきていたりもして、まさにこういう状況なのかなと思っています。

(リリースから)11年経っていると「やること、何もないんでしょう?」みたいなことをけっこう言われるのですが、実は11年経ってまさに、この思春期に差し掛かると、こういう心のムラムラがいろいろ出てきているのが、今の状況かなと思っています。

利用者増加により進んでいるユーザーの多様化

ちょっとそれをもう少し具体的にお伝えしようかなと思っています。1つ目は利用者の増加・多様化です。

幸いにもみなさんにご利用いただいており、今日本ではだいたい9,200万人のMAU数になっています。台湾やタイでもこのような数値になってきていて、人口比でもかなりの数になっています。

つまり、若年層以外にも高齢者層など、本当に幅広い方に使ってもらっているという状況に差し掛かっている状況になっています。

(スライドを示して)これは他のSNSのMAUの推移です。こういうふうに伸びています。日本はもちろん、グローバルでタイや台湾を見ても、「No. 1」と書いています。人口の90パーセントとか80パーセントにリーチしている状況になってきているのが現状です。

ユーザーが増えるのはすごく喜ばしいことですが、それによってやはりいろいろなユーザーが使ってくるということで、悩ましいことがいろいろと見えてきているのが、今の状況です。

身近なところだと、うちの8歳の息子もLINEを使い始めています。今まで自分が当たり前として提供してきた機能をいざ息子に使わせようとすると「これは提供したくない」だとか「これは見せたくないな」ということも出てきたりするんです。

なので、ユーザーの多様化というのはもちろん喜ばしいことなのですが、一方ですごく悩ましい部分も出てきていると思っています。

コロナ禍により変化した社会環境

2つ目は社会環境の変化です。2020年あたりからコロナ禍が始まりました。そこがやはり大きな社会の変化だったと思うのですが、それによりLINEの利用状況もかなり変わりました。

(スライドを示して)2020年の3月と4月はちょうど爆発的に(コロナが)発生したタイミングで、LINEのグループ通話回数、ビデオ通話数、トークの利用数も爆発的に増えました。もちろん利用が増えることはサービス提供者としては良いことではありますが、今までと使い方が変わってきていることも示唆しています。

それに加えて、LINE公式アカウントの利用もこのタイミングで急激に伸びていて、(ユーザーが)LINEに求めるニーズなどもすごく変わってきていますが、そこに対してきちんとキャッチアップができていないのではないか、というのが悩みとしてあり、今のモヤモヤになっています。

コロナ禍で入院していたおじいちゃんとLINEを使ってビデオ通話ができたとか、すごくいいエピソードも聞いているのですが、それに対してまだまだアグレッシブに機能提供できていないというところの悩みを抱えているのが、今のLINEアプリの思春期になっています。

「Life on LINE」を目指す中での悩み

もう1つ、ビジョンの深化。LINEは今後目指してる方向性として、「Life on LINE」をミッションに掲げています。

24時間365日、生活のすべてを支えることを目指しています。朝起きて「LINE NEWS」を見て、お昼は「出前館」を使ってランチをオーダーして、夜寝る時は「LINE MUSIC」を聴きながらストレス発散します。寝る前にショッピングは寝つきが悪くなるので個人的にお勧めはしませんが、こういうかたちで朝から晩までLINEを入口に生活を豊かにしていくことを進めていきたいな、と思っています。

そのミッションに対して、いろいろなLINEのサービスや、あるいはZホールディングスのサービスと連携して、社会を便利にしていきたいというイメージは具体的にあるのですが、それが本当にコミュニケーションとクロスして、本当にこれはすごくいいよね、という爆発的なシナリオをまだまだ出せていないという課題感を抱えています。

要は社会をまだまだ変えられていない。コミュニケーションは変えられたのですが、サービスと連携した部分に関してはまだまだできていないところが、すごく大きな悩みだと思っています。

世界に拠点があるからこその課題

(スライドを示して)また、組織の拡大と書きましたが、今、世界に9カ国に拠点があって、エンジニアもすごく数が増えてきている状況です。

この拠点をまたいでものづくりをしていくところも、やはりスモールチームとは違ってくるので、そのフェーズに合わせたプロジェクトの進め方や、コミュニケーションのところで、新たなステップを踏もうとしているのが、今の課題だと思っています。

思春期の課題に対してアプローチできているのは10パーセントぐらい

最後にまとめです。LINEアプリの思春期と挙げました。利用者が増加するのはうれしいことですが、社会環境の変化やビジョンの深化を目指している中では単純に喜ばしいことだけではなく、そこに対してどうやってアプローチしていくかというところで、まだまだ本当にやるべきことができていません。

感覚的に10パーセントぐらいしかできていない状況で、そこに対して今後10年でしっかりと進めていくのが、今の思春期の課題になっています。

ちょっと概念的でしたが、僕からの発表は以上です。

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