2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
提供:サイボウズ株式会社
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小島英揮氏(以下、小島):属人性からどうやって脱出するか。その処方箋としては、さっき足立さんが「チームで仕事をしていたけど、メールの処理は個人でやっていた」と話していました。なぜそうなってしまうのか、チームでメールを処理すればいいじゃない、というのが今日のご提案です。
だけど、みんなも聞いていてぜんぜん腹落ちしないと思うんですよ。「そんなことができたらやってるし、苦労しない」と。「メールを共有しましょう」って、実際あるあるだと思うんですよね。つまり、わかりやすく言うとグループメールです。チームが1つのメールアドレスを持って、自分のOutlookで処理しましょうといった時に、こんな問題が起きるんじゃないかなと。
まず、自分宛に来るメールが必ずしも仕事メールだけじゃない問題があると思うんです。まったくの余談なんですけど、私がまだぺーぺーで日本の会社にいた時に、部に初めて携帯電話が配られたことがありました。ただ、携帯電話なのに部に1台しかなかったんですよ。
僕がイベントの担当で出かけると「小島、持って行け」と持たされるんですけど。金曜日の夕方になると、ぜんぜん知らない女の人から電話がかかってきて「今日、いらしていただける?」みたいな。
たぶん課長がスナックに行って、「俺の番号だから」と見せびらかして言ってたに違いないんですけど(笑)。電話だったらまだ残らないじゃないですか。メールは残ってしまうので、けっこう抵抗があるんじゃないかなと思うんですよね。
それからお客さまに「今日から僕個人のアドレスではなく、グループメールに送ってください」と言うのも、なかなか難しいんじゃないかなと思います。そもそも「名刺にどのアドレスを入れるのか問題」もあると思います。
このメール共有の際によくある抵抗を、実際にお二人も見てきたんじゃないかなと思うんですが、また足立さんからお聞きしてよろしいでしょうか。
足立宜親氏(以下、足立):小島さんのお話にもありましたけど、最初は上司がスナックとかに連れて行ってくれるわけですよね。だから「お名刺いいですか」と言われると、断れなくて「どうぞ」とお渡しする。そうすると翌日に「昨日は楽しかったですね」みたいなメールが来てですね……(笑)。
小島:(笑)。本当にあの手のお店のCRMはすごく優秀ですからね。来店翌日にはちゃんとアクションがあるという、あのナーチャリングのシステムはすばらしい。
足立:僕の前職はメールの共有をしてるわけじゃないんですけど、自分が外出している時に「メールを見ておいてください」とかやっていたんですよ。アシスタントのメンバーが僕の机に座ってメールを見てくれる。僕が帰ってきたらニヤニヤしてるので「何かな?」と思ったら、「足立さん、昨日は楽しかったんですね」みたいな。
小島:風通しの良い組織とも言えますね(笑)。
足立:そうですね(笑)。楽しんでいたかもしれないんですけど、一応僕としては「上司に連れていかれたんだ」と言いたいものの、むきになって抵抗するのもなんとなくはばかられて。このパターンはけっこう恥ずかしいですけど、結局それぐらいかなって感じはあります。ほかに共有されて困るメールって、よくよく考えてみるとあんまりなかった感じがするので。
小島:足立さんはそれぐらいで済んだかもしれないけど、もっと恥ずかしい人も絶対いますからね。「メール共有しよう」と言って(相手に)バリアがある時は、一番先にこれが頭の中にあることは、けっこう多いんじゃないかなと思います。
足立:なるほど(笑)。
小島:ほかに何かありますか?
足立:あと2つあります。みなさまも、ふだんからメールのアドレス帳登録をされていると思うんですけど。
小島:今は自動的に記入されちゃいますからね。
足立:そうなんですよね。インクリメンタルサーチと言って、「あだち」と入れると「あだち」さんのメールアドレスがバッと出てくるような。一生懸命名刺でグループアドレスを書いたり「メールアドレスが変わりました」と案内しても、どうしても前の個人アドレスに返ってきちゃうことがよくありました。
私自身は、送信元を変更するかたちで改善を図っていったんですけど。個人のメールで来たものを、ちょっと面倒ですけどグループアドレスに転送して、そのグループアドレスから返信する。下のほうに書くと、だいたいみなさん見てないんですよ。
署名はあまり見られていないので、文頭の「いつもお世話になってます」というところに「メールアドレスを変更したので登録変更してくださいね」と何度もしつこく書いて、改善を図ったことがありました。
小島:やっぱりなかなか苦労はあるんですよね。
足立:お客さまの行動はこちらでコントロールできるものではないので、ちょっと工夫が必要なのかなという。
小島:なるべくなら、いろいろ言い聞かせるより自然に移行できたほうがいいですよね。
足立:そうですね。最後のは僕はけっこう悩みました。ふだんやり取りする方はグループアドレスで構わないんですけど、ちょっと役職の高い方にグループアドレスで名刺交換するのが、個人的にはすごく抵抗がありました。僕は名刺入れの中に名刺を2パターン用意しておいて、役職の高い方は個人のアドレスを渡し、そうじゃない方はグループアドレスの名刺を交換していました。
小島さんは、前職は本部長でいらっしゃったと思うんですけど、グループアドレスの名刺を出されるとどんなふうに感じられたかは、ちょっと気になるなと思って。
小島:「gr」とか書いてると、「チッ」と思いますよね(笑)。
(一同笑)
足立:なるほど、やっぱり思うんですね。
小島:直接連絡を取ってほしくないのかなと。別に連絡を取ることはないかもしれないけど、パーソナルトラストは築いてくれないのかな、という感じで。「よし、Facebookでつながっちゃおう」という感じになってしまいますね。
足立:(笑)。やっぱり2種類の名刺を用意するのはけっこう良かったかもしれないですね。
小島:沖さんはどうですか?
沖沙保里氏(以下、沖):私はまず1つめのところで。前職では個人メールでずっとやり取りをしていたので、サイボウズに転職して「メールの内容が全部共有される」という環境になった時に、チームのみんなに見られるのはけっこう恥ずかしいな、とか(笑)。「こんなことを書いてる」というのが見られたり、公開されるのが恥ずかしいなという抵抗があったと思います。
小島:足立さんは「恥ずかしいメールがあるのがちょっとイヤだった」という話でしたけど、今の話は「自分が書くのを見られるのもちょっとイヤだ」ということですよね。
沖:はい。自分が発信した内容をチームの人に見られるのは、ちょっと恥ずかしいかなという(笑)。稚拙な言い回しだなとか、見られたらちょっと恥ずかしいかなとか。先ほどの話にもあったんですけど、基本自分が仕事を持たせてもらって、情報を持っているのが特権という感覚もあったので。みんなに見えることによって、別に私じゃなくてもよくなると、自分が仕事できるという情報がなくなっちゃう不安もあったかなと思います。
小島:これは、けっこうキーワードだと思うんですよね。「楽になりそうなんだけど、仕事ができる自分でいたい」というところを離さないのは、絶対あると思うんですよね。やっぱりそう感じることがけっこうあったと。
沖:そうですね。「私じゃなくてもいい」という、自分の仕事の価値がなくなってしまうような不安があったりしました。
小島:でも、「アフレサス」や「バイバイエース」のようになってしまうのも本末転倒だと。
小島:だから、どこかで折り合いをつけなきゃいけないと。みなさんもたぶん「メール共有した方が良いって言うけど、そう簡単じゃないよ」とおっしゃると思います。その前にメリットがどうなのかと、そのコツについてお話ししてもらおうかなと思います。ここは逆に沖さんからいきましょうか。メールを共有するとどんなメリットがあるのかと、ちょっとしたコツがあれば、お話をいただければと思います。
沖:メール共有のメリットというところで、サイボウズへ転職をしてきた時に、実は一番感動したのが「メールを共有する文化」です。
小島:そこをあえて「文化」と言うんですね。「メールを共有する仕組みがありました」じゃなくて、「文化」ということですよね。
沖:そうですね。今まで休み明けはメールがいっぱい溜まっていて「いちから片付けなきゃ」で休み明けが終わっていました。サイボウズに転職してきて一番感動したのが、休み明けに全部メールが片付いていたり、下書きして「ここまで準備しておきました」と言われたりしたので。
小島:けっこうびっくりするんじゃないですか。休み明けで「よし……!」ぐらいに思って来たら、だいたい終わっているという。
沖:はい、びっくりしました。休み明けはいつも気合い入れて会社に行ってたんですけど、ちょっと拍子抜けしたぐらいでしたね。
小島:『Imagine』じゃないですけど、みなさんも想像してください。休みが明けて「メールが溜まってるなー」と思って会社に行ったら、メールがないとか。そもそも休み中に、自分のスマホでメールボックスをチラチラ見てても、未読が増えていかない。これはいい世界じゃないですか? (仕事の)パフォーマンスが上がってそうじゃないですか。
小島:実際、未読が多くないということは、会社として仕事が回ってるというサインなんですよね。だからすごくいいことじゃないかなと思います。あと、ほかの人とメールを共有してると、さっき「書くのがちょっと恥ずかしい」というのもありましたけど、「これパクっちゃおう」といういいテンプレートがあったり。
沖:そうですね。今まで私はメールを見られるのは恥ずかしいなと思うほうだったんですけど。サイボウズに転職したばかりで、「こういうお問い合わせにどう返したらいいかな」と迷った時、前任の方のメールを見て「あ、この内容で返せばいいんだ」と思ったので。
パクっちゃうという言い方はちょっと悪いかもしれないんですけど(笑)、いちから考えなくても、それを参考にして返信できたりしたので、メールの作成工数を減らせました。
小島:履歴が見えるのはいいですよね。単に人のいいテンプレートが見られるだけじゃなくて、「こういう話だったんだ」とわかっていると、スッと入りやすい。
沖:事例が見られたり、引き継ぎの「バイバイエース」の工数も減ったかなと感じてはいます。
小島:いいことたくさんあるよ、と。さっきの引き継ぎの話もありますけど、足立さんはどんなところがメリットとしてお伝えできるでしょうか。
足立:やっぱりメールを見られるところです。個別のメールだけでなく、ほかの人のメールの総数がわかるんですよね。僕は今、営業チームのリーダーで、メンバーが6人いるんです。そのメンバーにいろいろ仕事をお願いする時に、ふだんのひと月のメールの分量などを一人ひとり見てあげると。やっぱりメンバーにもメリットを感じてもらいたいので、僕が全体の工数を見られたからこそ、うまく仕事を分配できてるんだよということを日々伝えています。
小島:「なんか忙しそうだね」じゃなくて、「実際にメールがこんなにあるよね」とわかるので、判断がしやすい。本人がつらそうにする前にアラートが出せるということですよね。
足立:やっぱり数字で見えると、誰もが納得するというか、共通言語になっているので。それがメールワイズのメール共有のメリットなのかなと思っています。
小島:やっぱり見えるようになると手も打てる。先回りができるようになると、仕事も回るようになると。ボトルネックが発生する前に手が打てるような感じですよね。なので、すごくメリットがあるんですけど、心構えだけではなかなかうまくいかない。
それで、実際にサイボウズにお二人が来て感動したツールがこれだとうかがっていまして。羊ですね。これはなんていう製品なんですか?
沖:「メールワイズ」です(笑)。
足立:これ(パーテーション)がなかったら「せーの」とかやりたかったですけどね(笑)。
(一同笑)
沖:確かにそうですね、先走っちゃいました(笑)。
足立:意思疎通がちょっと難しかったです(笑)。
小島:(笑)。このツールを使うと本当に楽になるのかというので、お二人が感動したポイントをいくつかスクショをもらったので、ちょっと共有したいと思います。「単にメールを共有するだけだったら、Outlookでできるじゃないか」というものだけでもないということです。この「ステータス機能」「担当者設定」は、足立さんにお話ししてもらうのがいいですかね。
足立:これはちょっと、みなさんにどうしても知ってほしいんです。僕はこの1つだけは伝えたいんですけど、赤線で囲っているところに「未処理」や「確認中」とあります。僕は以前Outlookを使っていたんですが、やっぱりメールって1回開くと既読になって、自分の対象外になるんですよね。
Outlookは「未読のメールボックス」という検索フォルダがあるので、だいたいそれで見ているんですけど。一瞬でも見たら既読になっちゃって、右クリックで未読に戻すのを忘れると、そのメールが行方不明になることがよくありました。
メールワイズは「未読・既読」という概念がないんですよ。これはめちゃくちゃすごいんですけど、この感動が伝わって……ますかね? 伝わってないですかね(笑)。
小島:(笑)。でも足立さんは、これで「おぉー!」と思ってるわけですよね。
足立:そうなんです、これはめちゃくちゃすごいです、マジで! 処理が終わったら「処理済み」にして、初めてそのタスクを終えられるんです。
小島:「見たか・見てないか」じゃないんだと。
足立:メールはやっぱりお客さまからの依頼なので、タスクなんですよね。
小島:ああ、メールはタスクリストだと。
足立:そうなんですよ。メールを見たからってタスク処理済みにされると、めちゃくちゃ困るじゃないですか。
小島:あと「既読だからやってあるだろう」と思ってたら、やってないとか。
足立:自分で処理済みにしないとメールが消えないので、処理忘れ・処理漏れが絶対になくなる。まず、これだけでメールワイズの価値はめちゃくちゃあるんじゃないかなと思ってるんですよ。
小島:メールが溢れてしまう人には、もうドンピシャな機能だと。誰が対応しているかひと目でわかって先回りもできるし、いいですよね。
足立:お客さまと僕との温度感の差、大丈夫ですかね? ちょっとメールワイズが大好きなので、すいません。
小島:いやいいんです、熱さを伝えて「こんなに幸せになった人がいる」とお伝えするのが今日なのでね。ステータスもわかって担当者も設定できる。さらにコメントのところはどうですか、沖さん。
沖:この画面にも「西:前回と同じ内容だったので、代理で返信しました」という文字がポコポコ書いてあると思うんですけど。メール1通に対してコメントをつけられるのも、けっこう大きいなと思っています。
小島:どういう文脈でこれをやったよというのがわかる。今日もプログラマーの方がいらっしゃるかもしれないですけど、プログラミングもプログラムだけを書いてるんじゃなくて、コメントを書くじゃないですか。それと同じようなことですよね。
沖:まさにそうですね。こういうふうに相談やアドバイスができるところが1個、ポイントなのと。ここに書いてないんですけど、私ももう1個言いたい機能があって(笑)。コメント機能と併せて「確認者」という設定があって、メールの承認ができるようになっています。
小島:返信の文面を作る人と、最終的にOKを言う人を分けるから、ワークフローっぽくできるということですよね。
沖:そうですね。誰か確認者を設定して、最後その人にゴーサインをもらったら送ることもできるので、新入社員の方も、メールのやり取りがスムーズかなと思っています。
小島:これがないと自分が書いたメールを転送して「見てください」とか、けっこうやってますもんね。確認用のメールそのものが「アフレサス」になっちゃうから、本末転倒ですけど。確認機能があれば一発でできるということですよね。
沖:空いた時間に見てもらえるのもポイントかなと思います。
小島:すばらしい。それからテンプレート機能。さっき、人のメールの書き方を真似するとありましたけど、これはそもそもテンプレートを用意できるということですか。
沖:これは私が好きな機能なので(笑)、お話しさせていただくんですけれども。よくある問い合わせや質問は、大した内容でもなくても、毎回メールを作ると意外と1通1通のメールの作成時間がかかるなぁと思います。
そのテンプレートを用意して挿入すると、メールの作成工数が減って、より効率的に仕事ができるようになります。変数も入れられるので、私はけっこうテンプレート化しています。
小島:お客さまからするとすぐ返事が来るので、これに勝るUXはないかなという感じがします。そして履歴ですね。誰に聞かなくてもすぐわかる。やっぱりお二人は、引き継ぎの話を大変気にされていましたけど、どういうことがあったか書けるのは強いという。特にマネージャーをやっていると、すごく大事じゃないですか?
足立:やっぱりよく使いますね。本当に日々、検索したり履歴を追いかけています。メールワイズだと一応、電話や訪問を1つのお客さまで全部まとめて見ることができます。
小島:お客さま単位で、コミュニケーションがどうなっているのかをひとまとめにできる。みんなのメールボックスにメールがバラバラに入っていたら、絶対にできない。なので、単にグループメールを持つのとは違って、仕事の見える化になっているということですよね。
足立:カスタマーサポート部門も一緒にメールワイズを使っています。「電話でお客さまと何をしゃべったか」も、やっぱり追いかけたくなる部分なので。今のお客さまとの状況がよくわかるということで、本当に履歴機能もおすすめですね。
小島:いろいろ見えるようになるところで、これが足立さん一押しのスレッド機能なんですけど。ちょっと熱量高くお願いします。
足立:そうなんですよ、これが伝わる人がどれだけいるか不安なんですけど……(立ち上がる)。
小島:(笑)。
足立:上から5通目の件名が変わっているのを見ていただきたいんですけど。最初のメールは、お客さまからの見積もり依頼です。
僕の前職の商社のビジネスのイメージを持っていただければと思うんですけど。お客さまから来た見積もり依頼の内容を確認していくのが、2通目と3通目ですね。商社が見積もりを取るには、メーカーに金額を確認しないといけない。なので、「金額を教えてください」というのが件名が変わっている5番目のメールです。
小島:メールは一対一のイメージがあるけど、実は3者、4者でぐるぐる回って、自分が間にいる時もあるから、それを全部紐づけて見られると。どうですか、みなさんもあまり発想したことがないと思うんですよね。
足立:このスレッドで全部流れが見えるので。ほかのメンバーが「メーカーに見積もりの問い合わせしてるね」「お客さまに回答してるね」というのがこれだけで見られるので、めちゃくちゃ好きな機能なんですけど! ……響きます?
小島:響いてると思いますよ。
足立:響いてます!?
小島:だけどね、これは(仕事中に)見た時に初めて「あぁ」って言うやつだと思うので(笑)。
足立:そうですよね(笑)。
小島:お伝えしたいのは、やり取りしてるだけじゃなくて、自分が中継してるものも全部まるっと紐づけできることですよね。それはすごく大きいんじゃないかなと思います。このままいくとずっと足立さんが熱くなって、ステージから降りそうなので。そろそろまとめということで、お話をしていきたいんですけども。
小島:メール共有を活用することで、ボトルネック解消、それから見える化。あと働き方は、サイボウズのセッションでけっこう大事なことですが、顧客も満足して休暇も取りやすくなる。結果、業務のスピードも上がる。言うことなしだと思うんですけれども、まとめを少しクイックにお話しいただければと思います。足立さん、何かありますか?
足立:やっぱり忙しい方って、会社からも大きな成果を求められていることが多いんじゃないかなと思うんです。僕もすごくメールがいっぱいきていて、ここだけの話なんですけど……ちょっと自分がイケてる営業だと思ってたんですよ。なので、やっぱり僕が全部返さないといけないなと思って、アシスタントからの返信を止めたり。
小島:「俺が、俺が」じゃないですか(笑)。
足立:今思うとちょっと恥ずかしいんですけど、完全に自分自身がボトルネックになっていたなと思います。
小島:結局、(仕事を)抱えるから健康状態も良くなかったと聞きました。
足立:そうなんですよね(笑)。ストレスで健康診断が毎回再検査になっていたんですけど、転職して毎回オールAに変わりました(笑)。自分のボトルネックを解消できると、もっと価値の高い仕事に着手できるんじゃないかなと思ってまして。
そうじゃないメールもたくさんあるので、手伝ってくれるメンバーに任せながら、とにかくみんなで価値の高い仕事にしていくことが大事なんじゃないかなと思います。
小島:実際、健康にもなったということで。
足立:「ちょっと髪の毛も増えた」と奥さんから言われててですね。すごくうれしいです。
小島:(笑)。奥さまの観察であれば間違いない。では沖さんも何かあれば。
沖:足立さんがお話ししていたのと同じで、私もたくさんのメールを処理していることが、自分のステータスみたいに感じているところがちょっとあったんですけど(笑)。
それによってメールが溜まってしまったり、急いで返さなきゃいけないメールを全部抱えてしまっていたので。結果、自分にもお客さまにも良くなかったかなと、すごく思っています。
小島:今はどっちにも良くなってるということですね。
沖:結果、私もけっこう安心して休めるようになったのは大きいかなと思います。あとはメールが見えるようになったことで、「助けて」と言えるようになった。あるいは「助けてください」というコミュニケーションで、チームワークが良くなったなとすごく思っています。
小島:「助けて」と言えるようになったと。最後にみなさんにキーワードを伝えていただきたいと思います。沖さんの「助けて」と言うのは、キーワードとしては「勇気」なんですかね。
沖:そうですね。私は一歩踏み出すという意味で、「公開する勇気」が、「自分でやった方が早い」から脱却するためのキーワードかなと思ってはいます。
小島:それを持てば、みなさんも幸せな世界に一歩近づくということですね。じゃあ足立さん、ちょっと営業マンっぽくピシッと、みなさんにキーワードをセリングしていただけますか。
足立:「自分でやったほうが早い」から脱却するためのキーワードは、「共有ファースト」。
小島:もうなんでも共有しろと。
足立:とにかく最初に具体的なアクションを決めていく。どれだけ「みんなで仕事を進めたい」と思っていても、マインドは変わらないと思うので、なかなかできない。先に具体的に共有しちゃうことが大切なんじゃないかなと思っています。
小島:「共有ファースト」と「公開する勇気」。人だけではなかなかうまくいかないので、仕組みとしてのメールワイズを組み合わせると、かなり良い文化になりますよということで、お話をいただきました。
「俺のほうが仕事できる」と抱えちゃう癖がある方もきっといらっしゃると思うんですが。こちらの漫画にもあるように、「今あなたに必要なのは仕事の棚卸し・仕分けで、共有するのが大事だ」とご理解いただけたんじゃないかなと思います。
今日のお話が非常にわかりやすくまとまっている小冊子が、メールワイズブースで絶賛配布中なので、「これは俺に関係ある話なんじゃないか」と思った方は、ぜひ手に取っていただいて。「共有ファースト」「公開する勇気」を検討いただければと思います。
今日は3人でお伝えしてきましたけれども、みなさんのボトルネック解消に役立つセッションになったら幸いです。もし何かありましたらTwitterでコメントいただければ、3人で拾って回答していきたいと思うので、よろしくお願いします。それではお二人に盛大な拍手をお願いします。
足立・沖:ありがとうございました。
(会場拍手)
サイボウズ株式会社
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