2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
New Normal×Local Business(全1記事)
提供:LINE株式会社
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池端由基氏:みなさん、こんにちは。法人ビジネス領域を担当しております池端でございます。このセッションでは、コロナの影響により世の中が大きく変わり続けていく中で、店舗とユーザーの間に起こっているコミュニケーションの変化について考えていきたいと思います。そして、LINEが想像するローカルビジネスの未来についてもお話をさせていただきます。
コロナの影響において、飲食店などの店舗は大きな影響を受けていると思います。特に緊急事態宣言によって、多くの店舗が営業休止や時間短縮などを余儀なくされました。店舗の方々が受けている影響は、売り上げから雇用までさまざまだと思いますが、その1つに顧客との接点を維持することが困難になったことが挙げられます。
LINEはこれまで「Life on LINE」をコンセプトに、みなさんの日常にもっとも近い存在を目指してまいりました。それはBtoB事業も同様です。我々がこのような状況下でできることは何か。コロナ禍において店舗営業を支援するために、さまざまな施策を考え、実行してまいりました。その結果を少しご覧いただきましょう。
こちらは緊急事態宣言が出された4月から5月、オンラインで開設されたLINE公式アカウントの推移です。全体の開設数は約140パーセントに増加。中でも飲食店やサロンなど、自粛要請の影響を大きく受けたと思われる業種のアカウント数が拡大し、最大で240パーセントも増加していました。
また、新型コロナに対応した無料配信機能は、提供された2ヶ月の間に約2万のアカウントにご利用をいただき、配信されたメッセージは3億5,000万通以上となりました。重要な情報を確実に顧客に届けたいというニーズに対して、LINEがその役割を担うことができたのではないでしょうか。
また、この期間にアカウントを開設いただいた店舗のみなさんからは、「LINEでテイクアウトの告知をしたことで、店頭営業の売り上げを超える実績を達成した」「デリバリーの告知をしたら、(売り上げが)200パーセント増加した」といった非常にうれしい声をいただきました。ありがとうございます。
LINEチラシでは、現在までに閲覧数が3倍以上に増加しています。外出は控えていても自宅にいながら、LINEを通じてお店の情報を収集する。そんな行動も増えていったのだと思います。
これまでの内容からわかるように、対面でのコミュニケーションができない状況においては、いかにして店舗が顧客と直接つながるのか。その重要性が高まっているように感じます。緊急事態宣言というある種の非日常だった生活において、LINEの公式アカウントの存在が重要な役割を果たしていたと思います。
ですが、より大切なことはこれから訪れる新しい日常。New Normalな世界において、我々に何ができるかです。顧客とのコミュニケーションは、さらに変わっていくでしょう。少しみなさんと想像しながら、話を進めてまいります。
これからの顧客と店舗の関係は、対面という機会のあったフィジカルコンタクトから、オンラインなどを活用したコンタクトレスへと変わっていくと思います。
例えば飲食店を選ぶ時に、これまでは他人との距離・密集度などを気にする必要はありませんでした。偶然見つけたお店にフラッと立ち寄る。そんなこともあったかと思います。現在では、人との距離や誰と会うのか、どんな場所に行くのか、そのようなことを多くの人がとても慎重にとらえるようになっていると思います。
来店客が変われば当然、お店側も変わっていかなくてはなりません。突然のキャンセルや人数変更などの対応は、これまでよりも増えていくかもしれません。その日の予約状況を正確に把握し、厳密な来店確認をする必要があります。そして、安心してお店に来ていただくためにも、店内の席の様子をはじめとした感染対策の情報を、事前にしっかり知ってもらう必要性も高まると思います。
また、小売店などでも同様に変化は起こっています。これまでは複数人でゆっくりと買い物を楽しむことも多かったと思います。また、店頭でくじを引いたりする。そのようなこともあったかもしれません。
しかし現在は、なるべく混雑している時間を避けて、店内にいる時間も短くなっているはずです。予め買うものを決めて、効率よく買い物を済ませる。そのような方も増えているのではないでしょうか。
小売店側は、お客様が店内で過ごす時間が減ったことで、お店の中にあるPOP、またポスターなどの効果の低下が予想されます。また、計画購買をサポートするために、事前に正しい情報を届けておく。そのような必要性も高まっていくのではないでしょうか。
LINEは、このようなNew Normalにおける心理的な変化、または物理的な変化に対応できるプラットフォームへ進化をしていきたいと考えています。その中心になるのは、我々の強みである1to1コミュニケーション、LINEの公式アカウントです。
LINE公式アカウントは、情報発信としてのツール以上の役割を担って、顧客と店舗をつなぐ重要な接点へと価値を広げていきます。
ここからは、LINEが店舗と顧客の間でどのような新たな役割を担っていくのか、4つの観点からお話を進めていきたいと思います。
1つ目は、店舗とユーザーのつながりをより密接にしていくこと。もう1つは、新たな日常に合ったお店選びを支援していくこと。3つ目は、買い物に役立つ情報を非対面でも確実に届けること。最後に、ユーザーの買い物体験をより便利で楽しくしていくことです。
これまで店舗の方が顧客と接点を持つ方法は、店頭での対面や電話などでの対応だったと思います。これからは、さまざまなシーンをLINEがサポートしてまいります。その1つが、LINEミニアプリです。
LINEミニアプリは、ご覧のとおり、LINEアプリ上で自社のサービスを提供できるWebアプリケーションです。LINEのホームタブからアクセスすることができて、新たなアプリダウンロードや会員登録が不要なため、気軽にサービスを使っていただくことができます。
既に多くの企業にLINEミニアプリとしてサービスを提供いただいており、その実績も出始めています。
例えば、3COINSなどを展開するPAL CLOSET様ではLINEミニアプリの導入によって、新規の会員数は前月比の200パーセント。また、LINE公式アカウントの友だち数も導入1ヶ月で10万人も増加しました。
アイセイ薬局様が提供されている処方箋の予約ができる「おくすりPASS FAST」では、LINEミニアプリでのサービス利用者が、既存のネイディブアプリを上回って、会員登録者数は約3倍。リピートの利用者増加数は約8倍という実績が出ています。
また、新たなコミュニケーションの手段の1つとして、この7月にLINEコールをリリースしました。LINEコールは、ユーザーが店舗のLINE公式アカウントへ無料通話ができる機能です。音声通話だけではなくビデオ通話にも対応しています。チャットでは伝わりにくく、電話では確認ができないような問い合わせへの対応も解決していきます。
LINEコールは、機能提供開始から約1ヶ月半たらずで5万を超えるアカウントに設定いたただいています。非常に高いニーズがあることを実感しています。
そして、これらのソリューションに加え、この秋にリリースを予定している新サービスを発表いたします。
「LINEで予約」です。外部パートナーのサービスと連携をし、LINE公式アカウント上からネット予約や電話予約ができるようになります。もちろんこれまでと変わらず、お店とチャットをすることも可能です。本サービスは11月以降の提供を予定して準備を進めています。
この「LINEで予約」のスタートを共に支援していただく、素晴らしいファーストパートナー様をご紹介させていただきます。ぐるなび様です。ぐるなび様の加盟店のうち、席のみ指定でのオンライン即予約に対応している店舗であれば、すぐにLINEの予約機能を導入することが可能になります。
ご存知のとおり、ぐるなび様は飲食という業界において、20年以上にわたりサービスを提供され、現在の加盟店は5万店以上にも及びます。長い歴史と豊富な知見を持つぐるなび様と、8,400万人のユーザー基盤を抱えている我々が協力をし合いながら、New Normal時代における新たなイートイン、外食体験を共に想像していきたいと考えています。
詳細はまた改めてお知らせいたします。ぜひLINEとぐるなびのパートナーシップにも、ご期待ください。
New Normalにおけるお店選びは、大切な人と安心して過ごせる時間、過ごせる場所を選ぶように変わってくると思います。今後は、LINEがそうしたお店に出会える場としても、ユーザーの想いに応えていきたいと思っています。それらを実現するため、新たなメディアサービスを発表いたします。
LINEプレイスです。LINE内からアクセスができる新たなメディアです。LINEプレイスを活用すると、さまざまなジャンルやそれぞれのシチュエーションに合わせて、お店選びができるようになります。お店のLINE公式アカウントとの連携も行っているため、探すだけではなく、その後の予約までの一連の流れをスムーズに支援していきます。少し詳細をご紹介します。
トップページではジャンル別だったり、すぐに予約ができるお店など、テーマやシチュエーションに合わせてお店を探せます。
さらに、ユーザー自身がお気に入りのお店や行ってみたかったお店など、さまざまなコレクションを作成し公開をすることが可能になります。
このお店のコレクションなどは、LINEのトークを通じて友だちや家族などへ簡単にシェアすることができるようになります。友人と「コロナで落ち着いたら一緒に食事に行こう」とLINEをした方も多いと思います。そんな約束の日を安心して迎えられるよう、LINEが支援をしていきたいと思っています。
第1フェーズでは「LINEプレイス for グルメ」として飲食店情報の提供から開始し、今後は美容サロンなどへの領域にも広げてまいります。来年2月以降のリリースを予定していますので、LINEプレイスにもぜひご期待ください。
ここまでご紹介させていただいたソリューションが組み合わさってできる、新たなユーザー体験をわかりやすくイメージしていただけるように、動画をご用意いたしました。こちらをご覧ください。
いかがでしたでしょうか。我々が目指すNew Normalの外食体験、少しでもみなさんにその世界観が伝わっているとうれしく思います。
ここからは小売店舗での接点ついてお話をしてまいります。これまでは店舗で販促ツールに接触をする機会が多かったと思います。ですが、今後はそういった従来の販促手法は機能しなくなっていくかもしれません。そうした環境の変化に合わせて、LINEの販促ソリューションも進化させていきたいと思っています。
LINEは従来より販促のデジタル化を推進すべく、さまざまな取り組みを行ってきました。LINEセールスプロモーションやLINEチラシ、LINE公式アカウントなどを活用して、店内店外に限らず、効率的な販促ができるサービスを提供してきました。
今後は、これらの販促ソリューションで実現したことを基盤とし、よりNew Normalのニーズに合わせたプラットフォームへと進化させていきます。その1つとなる新たなソリューションをご紹介します。
「LINE POP Media」です。LINE Beaconを活用して、店頭POPのデジタル化を促進し、非接触でも必要な情報を確実に届ける支援をしてまいります。
このソリューションを活用することで、お店の中でLINEを開いている人に、お勧めの商品情報やクーポン配信をすることが可能になります。チラシの配布ができない。人手不足で紙のPOPや設置の貼り替えができない。そのような課題を解決していきたいと思っています。
従来のPOPと異なるのは、お店の外でも顧客とつながり続けられる点です。店内で通知に気づかなくとも、家に帰ったあとでLINE公式アカウントのメッセージを開いてもらえれば、次につながるきっかけを残すことができます。こちらは今月以降トライアル提供を開始していきます。ぜひ楽しみにしていてください。
そして4つ目。LINEはユーザーの買い物体験そのものをアップデートしていきます。本来、買い物は楽しいことで、ワクワクするものだったはずです。そんなみなさんのお買い物体験を支えていきたいと考えた新たなソリューションを紹介いたします。
「LINEで応募」の提供を開始いたします。LINEを通じて、誰でも簡単に応募できる仕組みを「LINEで応募」というキャンペーンプラットフォームで展開していきます。
来店客は、キャンペーンに応募するために個別のアプリ登録やダウンロードをする必要はありません。応募方法もレシートを活用したものや、シリアル番号を入力する形式、LINE Payの決済と連動したものなど、さまざまな機能を1つのプラットフォームで提供していく予定です。
特徴の1つは、ユーザーが店舗にいないときでも継続的なコミュニケーションが可能な点です。キャンペーンに参加したあと、LINEでリマインドのメッセージを受け取ったり、トーク画面最上部のスマートチャンネルから、自分の応募状況の通知を受け取れます。
空いている時間には、参加中の応募キャンペーン一覧なども確認することができるようになります。年内には、景品引き換えのリマインド、応募忘れのリマインドなどにも対応していきます。「たくさんのキャンペーンに参加していて、応募忘れちゃったよ」ということはなくなるのではないでしょうか。
「LINEで応募」という新たなプラットフォームが、コロナ禍で機能しなくなった販促手法を幅広く支援できると考えています。今後、全国のコンビニやスーパー、ドラッグストアなどの店舗で提供を始めていきます。
こうしてLINE1つで顧客とあらゆる場面でつながることができるようになっていきます。各ポイントで得られるユーザーデータをサービスを跨いで相互に連携させることで、コミュニケーションの質もさらに高まり、より深く顧客とつながっていくことが可能となります。
我々が目指しているのは、オフラインとオンラインの垣根を超えて、店舗とユーザーのあらゆる場面でのコミュニケーションをサポートする世界です。その世界の実現に向けて忘れてはならない、店舗とユーザーのコミュニケーションがあります。それが決済です。
今後は、LINE公式アカウントのトークの中で、そのままLINE Payでの決済が行えるようになります。New Normalにおいては、店頭での接触を極力減らすためにも、予約時点での事前決済が増加していくかもしれません。
本日のセッションでお伝えしてきたのは、主に店舗をはじめとしたローカルビジネスの進化とその広がりです。ですが、我々の取り組みは店舗だけに留まらず、店舗から地域、街全体へと、生活のあらゆる場面に広がっていきます。
最後に、現在進めているまちづくりにおけるDXプロジェクトについて、いくつかご紹介をさせていただきます。
まず、西日本鉄道様との取り組みです。9月1日より全国初の取り組みとしてLINE Fukuokaと西日本鉄道様との連携のもと、西鉄電車のLINE公式アカウントで、乗車券と観光体験がセットになったお得な切符の検索や、LINE Payでの支払いが可能になりました。その他にも、イベント情報や各種問い合わせの窓口対応など、さまざまな機能を提供しています。
今では西鉄電車と西鉄バス、2つのアカウントで合わせて約3万人の方にご利用をいただいており、まちづくりやDX領域において非常によい事例が生まれてきています。
そしてもう1つ。新たな取り組みを始めているのが東急様です。
東急沿線エリアの住民の生活に最も密接をしている東急グループ各社のサービスと連携をし、LINEを活用した顧客接点のデジタル化を推進していきます。
これまでにも東急線各駅の券売機におけるLINE Payでの残高チャージサービスや、東急グループのOMO施策先行事例としての東急ストアでのLINE公式アカウント活用などを進めてきました。
今後はLINE公式アカウントを基盤に、LINEのユーザーIDをグループ横断で連携していくことで、グループ傘下のさまざまな事業でLINEを活用したキャンペーンを実施してまいります。
そして、このような取り組みを広げていくことで、ユーザーの日常にもっとも近い存在であるLINEが、東急沿線に暮らす方々とその街にあるさまざまな施設、店舗、サービスとの新たな接点を構築してまいります。
ご存知のとおりだと思いますが、西日本鉄道様、東急様、共に長い歴史の中で利用者の生活に寄り添い、まちづくりを進めて来られました。我々も変化に柔軟に対応しながら、その時代に合ったまちづくり、DXを共に進めていきたいと考えています。
ここまでお話してきたように、LINE公式アカウントは人と街とのつながりのきっかけとなり、みなさまの生活を支えるプラットフォームへと変わっていきます。
本日ご紹介させていただいたことは、決して新しい考え方ではなく、これまで我々が目指してきたビジョンそのものです。その実現が昨今の変化もあり、より加速していることを感じています。
LINEはNew Normal、そしてNew Normalを超えた先の未来においても、価値のあるプラットフォームを目指し、企業や店舗のみなさまと共に進化をしていきたい。そう願っています。私からは以上となります。ありがとうございました。
LINE株式会社
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