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採用における「自社ストーリー」の作り方(全2記事)

2020.12.01

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採用マーケットで「勝ち筋」を見つけるには? メドレー執行役員が明かす、自社の魅力づけの極意

提供:Indeed Japan 株式会社

2018年より始まったIndeed Japan株式会社主催のイベント「Owned Media Recruiting SUMMIT」。3年目となる今年は初のオンライン開催となりましたが、そのサブタイトルは「ニューノーマル時代の採用のあり方」。新型コロナウイルス感染症の影響により激動の時代となった昨今において、今一度、全体の戦略設計から採用サイト制作、コンテンツ制作に至るまで、オウンドメディアリクルーティングの全体像をあらためて理解できるようなセッションが、数多く設けられました。本パートでは、Day1 セッション2の後編をご紹介します。株式会社メドレー 執行役員の加藤恭輔氏が、訴求できる魅力が乏しいときやまったく新しい概念で起業する場合の魅力の伝え方など、さまざまな課題への対処法を具体的にアドバイスしました。

待遇や環境面での訴求ができないときの対処法

加藤恭輔氏:ステップ4です。ここは少し厚めにご説明しますと、以下のような流れで会社の魅力を伝えましょうと。まずは「こういう会社だよ」という、会社や市場の概要ですね。

次に「こういうことをやっているよ」という、プロダクトや事業の紹介です。市場内での競合優位性ということで、「ここだからおもしろいんだよ」と。例えばメドレーで、医療とITというところで言うと、業界の中でもいろいろな会社がある中で、「メドレーはこういうところが特徴的で、おもしろいよ」と説明するというところですね。

最後が待遇や環境の魅力です。これはある意味では、スタートアップの一番初めの会社さんは待遇も環境もないと言い切ってもいいと思います。僕らはそんなフェーズじゃないと。けれども、左側のストーリーがめちゃくちゃおもしろいから、ベットしてくれという言い方でもいいと思います。熱気と可能性と仲間の魅力だけはどこにも負けない、という打ち出しても良いかもしれません。この観点で何か訴求できそうな魅力がありそうであれば、打ち出していくのがいいかなと思います。

実際にどういうことを書くといいかという話を、こちらに各項目ごとに書いています。先ほど申し上げたとおりで、採用の時には市場内での競合優位性を厚く話せるといいし、ストーリーの中でも出せるとおもしろいと思います。

情報として出しづらい部分は正直あるんですけれども、魅力を伝える上で必ず人は比較して理解するので、ちゃんと外に出せる情報として整理をしていくことがすごく重要だと思います。

国内で前例のない事業は海外事例と比較する

あとは、スタートアップをやっていると、日本にまだないものが多いんですよね。オンライン診療もそうで、もともとオンライン診療が実質的に解禁されたのが2015年の8月だったんですけれども、そこから半年ぐらいでメドレーも「CLINICS」というオンライン診療のアプリを立ち上げて展開しました。

海外に比べて日本のオンライン診療は規制が強い状態だったので、まだ伸びている会社の事例も海外にしかなく、「オンライン診療はこれからどう伸びるんですか?」と聞かれた時に、「未知ですよね」という。

「理屈上は伸びそうじゃないですか」と話す人はいるんだけど、まだわからない中では「海外ではこういう事例があって、こういうアプリがあって、これだけ伸びています」と言うと、「海外でこういうことが起きているんだったら、制度や文化が整えば日本でも流行りそうだよね」とイメージできるという意味では、実は海外の事例を説明するといいと。

例えば、今「Govtech」という領域、行政の仕組みをどんどんIT化していくことを推進している会社さんで、グラファーさんという会社があります。元メドレーにいた石井大地さんという方が創業している関係で、少しだけお手伝いをさせていただいているんすが、そこを説明するときにも初期の時はまだ国内の事例がほとんどない状況なので、海外の事例を説明すると理解してくれたり。わかりやすさのためには、海外事例との比較も重要なポイントになってきます。

それぞれの項目でどういうことを重視すべきかというと、会社や市場の概要を説明する時には、主観的な熱量と客観的な視点のバランスです。さっき申し上げたとおり、すごく情熱的に話しても、みんなの背景知識や課題意識が乏しいので、聞き手にとってわかりやすいストーリーになっていないことがすごく多いんですよね。

前提となる背景を知らない状態で、「これをやるべきだ」と言われてもピンとこないので、客観的な視点をちゃんと持って、この市場は今どうなっていて、市場のどこにいるのかという存在意義を説明することがポイントです。

次に、プロダクトや事業の紹介ということで、フェーズにもよるんですけれども、「理屈上はこうだ」と言っていても実態が伴っていなかったり、ユーザーの声がなかったり、PMF(プロダクト・マーケット・フィット)がされていないとなると、聞き手にとっては「なんだかすごそう」となるけれど、次の日には忘れているということが起きるので。

事業の紹介に加えて、実際にマーケットにフィットする可能性が見えていることを説明したほうがいい。まだその段階にないのなら、自分たちの位置を「この段階にないから、いつまでにこれを検証しようと思っている」と説明したほうがいいです。

その説明がないと、「この会社はこんなふうにステップアップしていこうとしているんだな」「こういう失敗もあるかもしれないな」という想像ができないので、そこをしっかりと説明することが大事かなと思います。

市場での競合優位性や、「合う人、合わない人」を明確にする

次は市場内での競合優位性です。会社がどこにいるのか、全体像が見えづらい説明がすごく多いです。例えば医療・ITと言っても、その中でメドレーがどこに位置するかをちゃんと説明する。市場を俯瞰する。この市場にはどういうプレイヤーがいて、その中で僕たちはどういう存在なのかということ。

例えばオンライン診療1つ取っても、オンライン診療が実現したときに、当然お医者さんと患者さんというイメージを持つと思うんですけれども、実はお医者さん同士が診療をサポートするために、オンラインで連絡を取り合ったり、動画を見ながら確認するサービスもあるんですよ。

Doctor to DoctorではなくてDoctor to patient、いわゆる患者さん向けのサービスなんですよというところはまず立ち位置としてありますし、今度はその中で診療と相談というものがあります。診療でいうと、お医者さんが患者の状態を問診や触診で確かめて「あなたはこういう病気でしょう」という診断をするんですけども、これはお医者さんが相手に具体的な病名を伝えます。

一方医療相談の場合は、そういう個別の状況を見て特定の病名をつけることはできないんですよね。あくまで医療に関する一般的な話しかできず、「こういう場合はこういう可能性が考えられます。詳しく確かめたい場合はなになに科を受診してください。」ということしか本来言ってはいけない。なので、医療相談サービスと診療サービスでもまったくの別物なんですね。

メドレーは診療の領域からスタートしましたが、当初は医療相談のみ実施可能だったサービスもありました。でも業界のことを知らない方にとっては複雑な話なので、話を聞く前はみんな一緒なものだと思っている。一重にオンライン診療と言っているとふわっとするけど、この4象限の中ではまずメドレーはここに位置付けていますということを、サービスリリース当初は重点的に説明するようにしていました。話し手は当たり前のように感じているけど、聞き手は全然理解していないことの1つの事例だと思います。

市場のどこにいるかを説明することは、自分たちが思っている以上に丁寧にやったほうがいいということです。

最後に待遇ですね。さっき申し上げたとおりで、「合う、合わない」を明確にすることは大事です。最近は増えてきたなと思いますけども、「合う」人の説明ばかりするのではなく、「合わない人はこう」というストーリーを伝えることも、すごく大事です。

自分たちは誰にとっても完全な存在ではないとなると、合わない人は出てくるし、自分たちが提供できないものも出てきます。「私たちはこういうことは提供できません」ということも、すごくポイントになってくるかなと思います。

会社全体の中でオールスターを探す

ここまでのご質問にお返ししていきますね。「Q6、採用に関するオウンドメディアという観点でいくと、アルバイトだと複数のタ-ゲットを想定するオウンドもあると思いますが、その場合は1つのオウンドにストーリーを複数用意して設計することも可能でしょうか?」。

これは先ほどお伝えした内容と少しかぶりますね。「このポイントを押さえれば、この人も魅力に感じてくれるだろう」という関係性ですね。例えば「Aさんにとってすごく良いものが、Bさんにも良い」ということはあると思うんですけれども。

「Bさんにとって良いものが、Aさんにとってそうでもない」というものがあったとしたら、まずはAさんへの訴求からしていく感じですね。大枠の訴求はAさんを主体として作り、そこで取りきれないものは、ある程度Bさんも魅力付けされているんだけども、まだまだ足りないところは個別のコンテンツで補足していく。

ターゲット全体が大きい円の中にいるとすると、まず押さえにいくエリアを決めて、そこを押さえた時に派生して押さえられていそうなところを除くエリアをターゲットとして、個別にどんどん補足していくことが重要かなと思います。

「Q7、ステップ2の各種、整理について部門・職種・求人票ごとに分けて進めているか?」これは分けていないです。分けていない理由は、たぶんそこまで細分化して魅力付けできるほど、コンテンツがないと思っていますね。

これはどの会社を想定するかにもよりますが、他にもいろいろな魅力的な会社がたくさんある中で自社に興味を持ってもらうには、使えるネタはたぶんそんなにないはずなんですよね。でも、みんなオウンドメディアやブログ開設の流行りに乗ってあれもこれも打ち出そうとする。それで一時期、いろいろな会社からサークルの内輪っぽいコンテンツがすごく増えたんです。いろんなものを訴求しようとすると、そうなってしまうんですよね。

でも、読み手からするとはっきり言ってまったくおもしろくない。そうじゃなくて、この採用マーケットの中で勝てるところはそんなに多くないだろうから、勝ち筋を見出したらそれを訴求することがすごく重要だなと思います。

まずはとにかく、会社全体の中でオールスターを探していく。自分たちのオールスターは何かを考えることがポイントかなと。会社の認知が出てきたりして、ネタも出せるようになってきて、いよいよ細分化してもいいとなったら、改めてやれば部署ごととかポジションごととか訴求をしていけばいいんですよね。

だけど、最初に何もやっていない時にそれを始めるとなると、最初のうちは全社のオールスターを探すことがポイントかなと思います。

ストーリーを整理して、2種類のコンテンツを作っていく

あと10分ですね。残りのコンテンツはほぼないので、ばーっと話してしまって、あとはQAでお時間までという感じにしようかなと思います。ステップ4まででストーリーを整理するというお話をしましたけれども、ストーリーを整理したら、今度はストックコンテンツとフローコンテンツに分けて作っていきましょうという話ですね。

具体的にコンテンツをどう作るといいかという話は、明日、別の先生が具体的にお話をしてくださると思いますので、私のほうではあまりお話しません。ストックコンテンツには、会社概要や企業理念、バリューや事業内容といったものがあります。

フローコンテンツで言うと、ブログやニュースやインタビューコンテンツ、SNSなどがあります。これごとに自分たちの魅力を伝えるやり方、また何で伝えるといいかを整理して、オウンドメディアに乗せていくことが、ストーリーとして最後に出てくるかなと思います。

まとめです。ステップ1でゴールイメージを決めましょう。それをキーマンを中心に社内で共有しましょう。ステップ2で会社の状況を整理して、ゴールイメージに対して何を訴求すればいいかを整理しましょう。あとは、改善できるものを定義して改善しましょうと。

ステップ3で魅力的な募集要項を作りましょうと。それらができたらストーリーにしていくというのがステップ4です。ストーリーを作ったら、それをもとにストックとフローのコンテンツを作って出していきましょうね、というのが「採用における『自社ストーリー』の作り方」の概要です。

自社の勝ち筋を見つける方法

最後にできるだけQAに回答させていただきます。「Q8、他社さんとはかぶらないように訴求を考えないといけないと思うのですが、勝てる、勝てないの基準は定性的だと思うのですが、定量にするとすれば、Webサイトに書いていないなどでしょうか?」。Webサイトに書いていないなど……どういうことだろうな。

他社とはかぶらないように訴求を考えないといけないと思うのですが……そうですね。最後の言葉がわからなかったのですが、勝てる、勝てないの基準は定性的でも良いと思っていますね。少なくとも私はそう思っています。

これは自分の納得感がマーケットとズレていたら終わりですよねという意味で言うと、ちゃんと自分が市場に目を向けて、今どういう記事が流行っていて、他社はどういうコンテンツを出しているか。実は私は、呼吸するように自然に情報収集をして分析していると思うんですけれども。

呼吸するようにそういうことをやるのは、私は大前提だと思っています。その大前提をやった上で、何が他社と被ってないか、何が勝ち筋か、自分たちだったら何が魅力なのかを、主観と客観を高速で行き来しながら、「これだ」というものを見つけていくことがポイントかなと思います。

それを実際にいろいろな人にストーリーとして当ててみて、しっくりくるか、こないかを繰り返していく感じですね。その仮説が合っているかどうかはわからないので、仮説を作ったらまず、いろんな人にそのストーリーを当ててみます。その反応を見ながら勝ち筋を見つけるということをよくやります。

定量という意味では、長いスパンで見れば、ベンチマークしている会社に比べて良い人材が応募に来ているか、そういう会社さんに競り勝っているか、といったことでモニタリングは可能だと思います。でも、施策を開始する時にはそれはわからないですし、開始してもすぐにたくさんの反響や理想的なうねりを作れるわけでもないと思います。なので、「暗闇の中でジャンプ」という言葉がありますが、施策を始めるときはそういう感覚をもって始めることが多いです。

学生になじみの薄いBtoB企業の事業を伝えるポイント

次は「新卒採用の文脈で、学生にはあまりなじみのないBtoB事業を展開されていると思いますが、サービスや事業の魅力を効果的に伝えるために工夫されていることはございますか? 企業によってはプロダクトの魅力よりもカルチャーフィットを重視しているところもありますが、事業の魅力を伝えていくことも大事だと思っています。メドレーさんでの実践をうかがってみたいです」。

メドレーはエンジニアだけは新卒採用をやっていまして、ビジネスサイドは長期インターン経由のみです。インターンからカルチャーフィットした人を採るんですけども、BtoB事業をやっていると、BtoCの会社よりは会社の説明をするのが難しいので、例えば社会課題を解決する会社、実需を解決する会社、という大きな括りで説明しています。

その社会課題解決を軸に置いたときに、僕らメドレーは、エンタメの会社とは競合しないですよね。大きな社会課題があって、それを解決するということで、課題の説明をしていくというやり方をしていきます。その中で、なぜメドレーで、なぜ医療なのかというステップを説明していくことが1つ考えられるかなと思います。

もちろんtoC企業の方がターゲットにとって有名ではあると思うんですけども、そこで勝負しないというか。自分たちの立ち位置をわかりやすく明確にすることがポイントかなと思います。

不人気職種かつ地方での採用を成功させる秘訣

「企業によってはプロダクトの魅力よりもカルチャーフィットを重視している」。これは新卒だとなおのこと、カルチャーフィットで採用できることはあると思うんですよね。中途はそれだけだとちょっと厳しいと思うんですけど、新卒はそれでもいける。だから、そこを特徴的にしていけば、新卒採用がやりやすくなるということはたぶんあると思いますね。

メドレーとしては、カルチャーだけに魅力を感じる人を採りたいかというとそうではないので、たぶんそういう手法は取りません。ただ、例えばWebマーケの会社が世の中にすごくたくさんある中で、自社の特徴を説明するのは本当に難しいという会社さんもあります。

そういったときにいい人を採りたいとなるとカルチャーを尖らせて、そのカルチャーに寄せていくというケースもたぶんあるので、どういうマーケットで勝負するのか、どういう人を採りにいくのかによって手法が変わっていくということかなと思います。

「Q9、いわゆる不人気職種、かつ人口が少ない市場において採用獲得するために意識すべきことは何でしょうか?」。地方ですね。これは県の中で採用を完結させるのか、県外の人を採りにいくのかによっても変わります。

県外の人を採りにいくんだったら、その県や地方の魅力を伝えることが1つあると思います。ですので、(ターゲットが)東京にいる人だとしたら、東京にいる人でもここで住んで仕事をしてみたらすごく楽しいよ、というコンテンツを出していく。

これ一発だと無理なんですけれども、継続的にやっていくと何かの拍子で引っかかる人が出てくるので、方針を1つ決めてやり続けることはポイントかなと思います。

逆に言うと、県内だけで採りにいくんだったら、県内の力関係というか、今どういう状況になっているのかを考えたときに、そもそも業界を超えて、県内でどの会社が強くて、次にこういう人がこういうところにいくといった流れを意識して、自分たちをどこに位置付けたいのかを決めてブランディングしていくことがポイントかなと思います。

なので、県内だけで採りにいくとなると、横並び(でベンチマークとする企業)をどこにするかがすごく重要です。例えばセミナーをするときに、どの会社と並びにいくのかはすごく意識してやるといいかなという感じですね。

あとは県外の人を採りにいくとなると、その県ですごく注目されている会社と組んで、例えば県外向けのセミナーを開催する。特に今はオンラインでやりやすいので、一番おもしろい会社を3社集めてオンラインセミナーをやると、全国の人が見られるので、そこで訴求していくと、1回では無理だと思いますけど何回もやっているうちにブランディングにつながっていくんじゃないかなと思います。

コンテンツの発信に「お祭り」のタイミングを作る

すみません、最後になりそうなのであと1問。「魅力を伝える際には、動画コンテンツとテキストのコンテンツの割合はどのくらいが良いと感じますか? 今後は動画コンテンツとテキストのコンテンツのどちらに偏重すると感じますか?」。これは結局、揺り戻しがおきながら、両方自然とバランスが良くなっていくと思いますね。

もちろん動画コンテンツはどんどん増えていくと思うんですけれども、動画が増えていけば揺り戻しのタイミングでテキストコンテンツも増えると思うので、僕はどちらかだけになっていくことはあまりないんじゃないかなと思っています。ただ、動画はすごく重要だと思いますし、メドレーでも1本3分くらいの職種別の説明動画を10本作って、オウンドメディアに掲載しています。

すみません、ご質問をあと3問いただいていると思うので、後ろのコンテンツがないぶん、5分~10分、話が押しても大丈夫ですよね。

「最後に、ストーリーについて下記ありましたら教えていただきたいです。ストーリーを伝えることで、入社後の社員の言動で具体的に変化を感じた点。入社前の採用プロセスではなく、入社した人に感じる点。作ったストーリーの伝え方で工夫されていることはあるどうか」。

入社後の社員の言動で変わったことがあるかどうかでいうと、メドレーの場合は文化が強いので、社内コミュニケーションはやりやすいですよね。「あのブログの人だ!」というふうになるので。例えばメドレーでは候補者に向けて魅力を伝えるために、「私がメドレーに入社した理由」というブログを50人弱出してきました。

社内にいるとブログに登場した人がいたりして「あ、なんか見たことある。あの人だ」ということになって、コミュニケーションのきっかけになりやすいということがあるので、社内活用にもつながったかなと思います。

「ストーリーの伝え方で工夫していること」、「SNS等、各メディアでの発信の仕方やエージェントとのやりとり等、先の方針をどう伝えるか」。これはとにかく自分がターゲットにしている候補者さんやエージェントさんには、どんどん頻繁にご連絡するということをけっこうやっていましたね。

あとは、間隔を空けて単発のコンテンツをやり続けるだけの企画ではなく、どこかのタイミングで勝負の期間を決めて、いろんな角度でバーっとコンテンツを出しました。この週には毎日なんらかのコンテンツを出そうとか、出せるコンテンツがなかったら、Wantedlyの募集要項をそもそもコンテンツっぽくして出そうというふうにしたり。

メディアに取り上げられたら、その裏話を書いたりして、一時期はものすごい勢いでコンテンツをドカドカ書いていました。なので、どこかのタイミングでお祭りを作ることはけっこうポイントかなぁと。特にベンチャーフェーズだと重要だと思います。

「社員・社内・課題」を知ることが、良い企画が生まれるポイント

次は「ステップ3、募集背景が重要ということで、どうしても欠員募集といったネガティブな要素があると思いますけども……」。欠員募集はありつつも、そのポジションを埋める必要があるということで、それは自分たちが描く未来にこの職種が必要だから募集をするということなので、当然意義がある。欠員募集だろうが拡張だろうが、意義はあるので、その意義を伝えることがポイントかなと思います。

最後に「狭義のオウンドメディア、ブログ形式はフローになるかと思いますが、先ほども活字のネタは多くないはずということで、企画ネタ、ストーリーはどのように集めていらっしゃるのでしょうか」。

これは、とにかく立ち上げ時は社内の人と雑談したり、社内で起きていることを知るようにする。プロジェクトの話から趣味の話、その人の特徴などなど、いろいろと情報を収集する。何か企画を作るにも、情報が足りなければ良いものはできないと思います。

逆に情報というネタがあればあるほど、企画として組み合わせて昇華させやすくなる、と私は考えています。社内の豊富で多様な情報と市場のトレンドを見据えながらそれらを組み合わせていくような感覚です。

いくらセンスがある人でも、情報がないといい企画は生まれないですよね。だから、すごく大事なのは、とにかく自分が「社員を知る・社内を知る・課題を知る」ということで、それは世間に出ている情報もそうですし、実はこの人ってこうだという魅力を話したり、社内のブログを見ながらネタを拾ってくるという感覚ですね。そういった情報収集をしていくことが、いい企画が生まれる一番のポイントかなと思います。

これで今日のセミナーを終わりたいと思います。ありがとうございました。

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