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営業マンの心に火を付ける 効果的な「SATORI」運用方法(全1記事)

2020.04.13

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「SATORI」はマーケターと営業の橋渡しをするMAツール 社内を巻き込む体制づくりの秘訣

提供:SATORI株式会社

2020年1月21日、マーケティングオートメーションツールを提供するSATORI株式会社による、契約者限定イベント「SATORIユーザー会 Vol.9 in 大阪」が開催されました。大阪での開催は2回目となり、「SATORI」を利用している企業による活用事例の共有や、マーケティング担当者同士の交流が行われました。本記事では、スラッシュ株式会社 Marketing Dept. チーフマネージャーの安藤史織氏による、SATORIをいかに社内に定着させていくかをテーマとした講演の模様をお伝えします。

不動産業界をITで支援するスラッシュ株式会社

安藤史織氏:ただいまご紹介いただきました、スラッシュ株式会社の安藤と申します。本日はよろしくお願いいたします。

弊社からは「営業マンの心に火をつける効果的な『SATORI』運用方法」と題しまして、いかに「SATORI」を社内に定着させていくかという、マーケターとしては永遠のテーマになりそうなことをピックアップさせていただきました。

また弊社は、BtoB事業・BtoC事業双方で「SATORI」を利用しておりますので、そのタグの運用方法であったり、通知の活用についてもお話しできればと思っております。

まず初めに、弊社スラッシュ株式会社について少しだけお話をさせてください。弊社はホームページの制作や、不動産専門で人材紹介や求人サイトを運営しているIT企業です。

ITの力を通して、不動産業界を中心とする中小企業の経営・業務を支援し、日本社会・業界の発展に貢献することをミッションとしています。本社は東京にあり、大阪の本町駅に関西支社がございます。設立が2006年でまだ若くて、人数もそんなにたくさんいる会社ではないんですけれども、「SATORI」を導入してちょうど1年を迎えました。

主な事業は2つです。1つ目は不動産専門のホームページ作成ツール「ReBlo」の販売です。これは業界がすごくニッチなんですけども、不動産業界を専門としてホームページの作成やSEOのご相談などを受け付けております。街の不動産屋さんから大手の管理会社さんに至るまで、いろいろお客様はいらっしゃるんですけれども、BtoBを専門にしております。

こちら側は、同じように不動産業界専門なんですけども、人材紹介。あとは求人のサイトを運営しています。人材紹介ですのでBtoB、もしくは転職を考えている個人のお客様も対象となります。

こちらはBtoCも対象としておりまして、1つの「SATORI」を使いながら、データベース上には「ReBlo」はBtoB、人材紹介のほうはBtoB・BtoCと、3本のデータが同時に走るような運営をしています。それで、どういったことで分けていくかを、これからお話していきます。

ターゲットが限られる“ニッチ業界”ゆえの課題

少し自己紹介をさせていただきます、スラッシュ株式会社の安藤といいます。私自身も実は、社会人生活は営業マンからスタートしました。

不動産の営業を4年ぐらいやったあと、今度はコンサルに移りまして、ここでWeb業界に足を踏み入れることになります。SEOやポータルサイト、あとはリスティング広告などのWeb関連の業務を担当しておりまして、2015年にスラッシュ株式会社に入社しました。

現在はコンテンツSEOとマーケティングの担当をしております。例えば、「SATORI」の運用を含めたシナリオの設計ですとか、社内の運用の設計なども担当しております。そんな弊社が「SATORI」を導入したきっかけから、少しお話を進めていきます。

先ほどご紹介しましたように、弊社の事業はとてもニッチな業界をターゲットとしております。ですので、普通のWeb制作会社さんや人材紹介の会社さんと比べますと、ターゲットになる企業の方やお客様が非常に限られているんですね。

なので、一度お問い合わせがあったお客様や、Webサイトを見ていただいているというデータは、とても貴重です。ただ、これまではなかなかそういったデータを活用できておりませんでした。

IT企業とは言いますが、まだ人数も少ないので、うちの会社では営業マンがすごく大切な役割をしております。アポイントの取得からクロージングに至るまで、1人の営業マンが担当するんですね。

そうなると、営業で持っている情報とマーケティングで持っている情報に、少しずつ相違が出てきたりですとか。マーケターとしては、このお客様にアプローチをしたいんだけれども、営業がオフィスを出たり入ったりすることもあり、意思疎通がなかなかうまくいかない。そういったこともありました。

営業にもMAツールを使ってもらうための3つの条件

そして眠ってしまっているデータが徐々に溜まっていく中で、ありがたいことに弊社も人数が、少しずつですが増えてまいりました。いよいよ全国展開もしていく中で、なにかツールを導入しよう……というところで、この「SATORI」に出会うわけです。1年前の秋ぐらいですね。

弊社のような小さな会社でも営業部とマーケティング部がありまして、マーケターが使うのでしたらたぶん、目的にあったものでさえあればなにも問題ないと思うんですね。ただデータとしては、「営業マンにも入力させなければならない」ということがテーマとしてあったので、ツールを選ぶ上で条件がありました。

ここに3つほど出させていただいたんですけども、まずは「操作がわかりやすいこと」。あとは「機能が充実しているもの」「毎日使いたくなるもの」ということです。みなさんもう導入されているので、こういったところは「そうですね」と思っていただけるかなと。

現在、弊社では「SATORI」の機能として、タグとセグメントはもちろんのことなんですけども、フォームですとかシナリオ、プッシュ通知と、ほぼほぼ機能を網羅して使わせていただいております。基本料金内で使い倒せるのは、非常にありがたいなと思っています。

ということで、「データをうまく活用したい」「営業とも共有をしたい」ということをテーマにして、理想のマーケティング、思い描くマーケティングに一歩進んだのが去年の秋ごろのお話になります。

ツールを導入する際に直面した問題点

ですがここで1つ問題というか、1つではぜんぜん終わらなかったんですけども。いざ導入をしようと思うと、どの企業様でも起こり得ると思うんですが、社内にはいろいろな壁がありました。

営業部からしてみると、もちろん「日々の営業活動に専念したい」という思いがあります。我々もそれをバックアップしたいとは思うんですけども、やっぱり「入力が手間である」とか、「これまでのやり方を変えたくない」ですとか、「自分でデータを作ってしまったので、それを共有しようにも共有しようがない」とか。いろんな問題が出てきたわけなんですね。

弊社の平均年齢がだいたい30歳ぐらいです。なので飛び抜けてツールに触った経験がないですとか、パソコンがまったく使えませんということもないんですね。どちらかといえば若い人間が多いんですけれども、それでもなかなかこういった壁を取り除くことができなかったんですね。

でも我々としては、効率化もしたいですし、データも活用したい。データも整理してきれいにしたいという思いがありましたので。カスタマーに対してシナリオやセグメントの作成を進めると同時に、「まずは社内もきれいにしていかなければならないのでは」ということで、この解消からスタートしました。

もういきなり結論に入りたいと思います。難しいことを言いたい気持ちはもちろんあるんです。ツールを導入するにあたって、向こう3年ぐらいの計画を立てて「こういったことをしたいなぁ」という思いはもちろんあるんですけども。その前に「まずやってほしいこと」を定めました。

弊社の場合、3つですね。「名前のタグは必須」、これは先ほどお話ししましたが、BtoB・BtoB・BtoCと3本のデータが走るので、一体そのカスタマーは誰が担当しているものなのかが、すぐわからなくなってしまう。なので自分のお客様データには、必ず自分の名前のタグを付けてください、と。

そして、ホームページを作る部門と人材紹介をする部門の2部門で動かしていますので、そのお客様がどちらに所属するものなのかという「事業部のタグ」も忘れない。

裏側では我々のマーケティング部が、プッシュ通知やメールの機能を使ってどんどんアプローチをしていきますので、もし自分がお客様にアプローチをしているのであれば、メール配信拒否の設定をしたり、「自分が今追客をしています」というタグを付けたり、「プロテクトはしっかりしてください」ということ。

営業に対してこの3点だけを守ってくれということで、弊社の中では定めました。

社内で共通言語を設定する重要性

これが理想に近づく3つのステップということで、決めたルールを守りながら、順番にステップアップしていこうと。弊社の中ではこのフローを使って、PDCAをぐるぐる回すような感じで行っております。

まず最初に、「『SATORI』を入れてどういったことを実現したいのか」というのは、やはり社内での共有がとても大切になります。わからないものをいきなり「使え」と言われても、抵抗しか出てこないので。「こういった便利なものがあるんだよ」というところから始めまして、実現したい未来のお話とか社内の共通ルールという、先ほどのようなお話を始めながら。

次に、何がいいのかを体験してもらうというフェーズに入ります。実際にシナリオでの自動通知メールが自分に届くのを体験して、「あっ、自分が送ったメールが読まれたら通知が来るんだ」とか。「こんなお客さんが今このページを見てますよ」というアラートが「あっ、届くんだ」ということで。「自分の役に立つんだ」という体験をしてもらうと。

その体験をもって、ステップ3「リマインドを繰り返す」。ありがたいことに、シナリオによる自動リマインドを組むことができます。それを使ったリマインドですとか、営業部のキーマンやツールにまだ慣れていないような新人へのリマインドを繰り返す。そうした仕掛けの合間で動かしていくようなかたちになっています。

ここからは、このステップの中で重要だと思うところをいくつかピックアップしたいのですが、まずステップ1ですね。ゴールを共有しながらなんですけれども……(「SATORI」を)導入されているみなさまなので、改めてということになってしまうかもしれないんですけども。

まず大前提として「社内で統一言語を設定しておく」というのが、ともかく一番重要と言えるかなと思います。

利用期間が長くなればなるほど、自分のタグを勝手に増やす人や、独自の使い方をしていってよくわからないデータを増やす人が現れてしまうので(笑)。共通言語として、「このタグはこういう意味です」というものを作成し、じゃあ「メールの配信を止めてほしいです、どういう申請をすればいいですか」というQ&Aも、一問一答みたいなかたちで誰でも見られる場所に作っておくことにしました。

ツールの便利さに気づいてもらい、社内にファンを作る

実際に今キャプチャーでお出ししているのが、弊社で作っているリストとシナリオについての簡単な説明になります。もちろんSATORIの中でQ&Aを見ることができるんですけれども、どうしてもオンラインなので、いちいち立ちあげないといけないですとか。

「それすらも(面倒)!」という営業マンのために、社内でいつも使う、例えばチャットのツールですとかスプレッドシートですとか。全員が見るようなところにそのURLを置いておいて、「ここさえ見ればなんとかなりますよ」という第1段階の(セーフティ)ネットを張ってあります。

それがここに出てるキャプチャーですね。これを使いながら全員に対してレクチャーをしていく、という流れになります。

レクチャーがだんだん進んでいきますと、何がいいのかを今度は体験してもらうと。通知を体験して「『SATORI』って便利じゃん」という、「SATORI」のファンを社内で増やすという活動に入っていきます。

使っていく中で、弊社でも実際に出てきたんですけども、社員の中に「こんなことはできないんですか」という質問や疑問が溜まってきます。ですので、それを吸い上げるヒアリング会。あくまでも、なにかを決定するとか深刻な会議ではない、ブレストベースなんですけども。そういった小さなミーティングを営業部と何度も重ねて、疑問・質問を吸い上げました。

その中で、例えばタイミングを使ったシナリオが作れるので、「今日の夕方5時に通知がほしいです、できますか?」と。なぜかというと、朝電話をした企業があったとします。出なかったのでもう1回かけたい。「だけど自分は忘れてしまいそうなので、「SATORI」を使ってなんとかできませんか」という、マーケティングなのかどうかわからないような使い方が始まってきたりもするんですね(笑)。

「なるほど」と思いながらそういったものも組み込んでいき、徐々に社内にファンを増やしていく、という活動に入っていきます。ある意味、社内をナーチャリングするような話かもしれないですね。

「SATORI」はマーケターと営業の橋渡しをするツール

なので弊社の中で走っているシナリオが、現在100本以上は常に動いています。半分ぐらいがお客様、実際のカスタマーですね。自分が営業先にしたいお客様への自動返信であったりとか、あとはシナリオの流れに沿ったものになるんですけども。

あとの半分ぐらいは、実は社内に向けたナーチャリングのメールだったりします。注意喚起系としたら、タグを追加した日から1週間を経過すると進捗確認のメールが送られてくるとか。

この場合ですと、営業に行きまして、「アポイントを獲得した」というタグが付いたんですけども、受注になったか失注になったかがわからない。

じゃあ1週間経過した時点で、「このお客様はどうなりましたか?」という確認メールが配信されるわけですね。そうすることで「SATORI」の存在を思い出すとともに、「あぁそういえばあのお客さんいたな」ということも思い出して、もう一回営業(のフロー)に乗ってもらうと。そういったサイクルを作っています。これはタグとシナリオを組み合わせた注意喚起のパターンですね。

それ以外にも、営業にメリットがあるようなことはとても喜ばれるし、我々としてもやりやすいな、とも思います。

例えばマーケティングが送ったダイレクトメールに反応があれば、もちろん営業に通知をするという。それ以外にもセグメントと組み合わせて、そうですね……問い合わせページを1週間に3回も熱心に見ているけど、まだ問い合わせていないカスタマーの情報を、営業に渡すとか。

そういったことをしながら、「じゃあここにアクセスをしてみようかな」とか「このお客さんアタックしてみようかな」というデータのやり取りをする。マーケと営業部の中で、「SATORI」に橋渡しの役割を担ってもらっているようなイメージですね。

社内の営業に対しても「次のアクション」を促すことが大切

こちらのキャプチャーは、弊社の通知とシナリオのサンプルになります。DM配信にアクションがあったものですとか、あとは「本日中」のタグが付いたもの。「これはもう1回電話してくださいね」といったシナリオになるんですけども。

カスタマーに実際にメールを送るときに一番気をつけることとして、「(お客様が)次に何をすればいいのか」を考えると思うんですね。お客様がメールを受け取って、宣伝のメールを読みました。次にどういったアクションを起こさせるか、ということを一番に考えると思うんですけども。

営業マンに対しても同じような印象だな、というところです。営業マンそれぞれに、「じゃあ次にタグを入れ替えてください」「次に電話をしてください」という行動の促しを必ず挟み込んで、通知を行うように心がけています。

それが営業マンの人数分走っているので、タグで言うと300ぐらいのタグがBtoB・BtoB・BtoCでそれぞれ動き、100本以上のシナリオがずっと回っているような状況になっています。

ちょっと駆け足できてしまったのですけれども、まとめです。マーケティングのプランというのは、やってもやっても終わりがあるものではなくて、自分の目指すデータ活用の理想型も、みなさんそれぞれお持ちだと思います。

ただ、すべてを高い水準で最初から始めようとしてしまうと、足踏みをする時間も生まれてしまいます。

ですので1つずつ、「これだけはやる」というものを作って、一歩ずつ足場固めをしながら徐々に営業を巻き込んで、マーケティングしやすい環境を作っていきたいなと思いますし、こうした体験をお話しさせていただく中で、なにかみなさまのお役に立てばうれしいな、というところで本日は締めさせていただきたいと思います。

どうもありがとうございました。

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