2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
提供:日本マイクロソフト株式会社
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西脇資哲氏(以下、西脇):みなさん、こんばんは。2日間、みなさんはこの「Microsoft Tech Summit 2016」を、楽しんで、勉強して、そしていくつか持ち帰っていただくことができるようになっていると思うんですが、このお時間はパネルディスカッションです。
いつもであれば、こちら側で私がデモンストレーションをするんですけれど、今日は私の言葉やプレゼンやデモンストレーションではなくて、もうお二方、ゲストをお招きして、みなさんと一緒に語っていきたいと思っております。
みなさんもすでに名前は目にされていると思いますが、ゲストを2人お招きしたいと思います。私も、たいへん親しくさせていただいております。今日ご来場いただいているみなさんも、親しくされている方もいらっしゃると思いますね。
ちなみに、パネルディスカッション、私は先週も行いました。先々週もあったんですけど、たいていの場合は、進行台本があるんですね。今回は、ないです! まったくないんですよ(笑)。ですから、どんな質問をするかとかいうことも、私自身は少し決めていますけど、進行台本はないんですね。
まとまりがなくなってしまうといけませんが、これは最終セッションの時間ですので、少しくらい、みなさん、大丈夫ですよね?(笑)。少しお時間が長くなったりするかもしれませんが、お許しください。
でも、スピーディーに進めたいと思います。あと、大変親しい間柄になっているので、もしかしたら途中からタメ口になるかもしれませんが、それは間柄が深いということでお許しいただきたいと思っています。
(スライドの)一番下に目的が書いてあります。キャリアやトレンドをみなさんと一緒に考えさせていただくこと、これが目的になっております。
さぁ! ディスカッションのメンバーをお招きをしたいと思います。
(スライド)真ん中の、最初にお掛けになる方から順番を変えてお招きしたいと思います。一番最初は、小島英揮さんです。小島さん、よろしくお願いします!
(会場拍手)
お越しいただきまして、ありがとうございます! では、真ん中の席へ。
小島英揮氏(以下、小島):お招きいただきまして、ありがとうございます。座っちゃっていいんですか?
西脇:どうぞ。がっつり座ってください。
そして、もう一方。マイクロソフトと言えば、この方だったかもしれません。特に、開発者の方々、デベロッパーの方々、クラウドですとね。砂金(いさご)さん、お願いします!
(会場拍手)
ありがとうございます。なぜか赤色の服を、相変わらず着られていますけど暑くないですか?
砂金信一郎氏(以下、砂金):暑いので脱ぎます。
西脇:脱いでください。私が勝手に「着てくれ」って言ったんですけどね(笑)。
小島:緑じゃないんですか?
砂金:緑じゃないです。赤。
西脇:赤でも、緑でもいいですけどね。
さて、こんな御三方を、今日はお招きして、みなさんに50分、お届けさせていただきます。50分、すごく短いです。
もう1つ、パネルディスカッションって、普通はハンドマイクです。でも、マイクを持つのがめんどくさいメンバーなので、全部ヘッドセットにさせていただきました(笑)。どんどん、話をしていきたいと思います。
小島:はい、じゃんじゃん。
砂金:了解です。
西脇:ちなみにパネル(ディスカッション)はよくやります?
小島:パネルは企画するほうだったんですよ。どちらかと言うと。
西脇:あ〜、そうか。
小島:いろいろ広報チェックも厳しくて、パネルが難しくなっちゃって。
西脇:広報チェックは厳しいですよね。元の会社は(笑)。
砂金:(壇上で)写真撮って、フリーダムな感じ。
西脇:砂金さん、勝手なことやらないでくださいね(笑)。
(会場笑)
西脇:砂金さんは、パネルはよくある?
砂金:私は、圧倒的にモデレーター派なんですよね。なので、いじる側は慣れてるんですけど、今日はいじられる側なので。
西脇:じゃあ、いじられる覚悟満々で、今日は来てる感じですね(笑)。
砂金:満々で(笑)。
西脇:ありがとうございます(笑)。
このセッションは、写真を撮っていただいてOKです。ぜんぜんかまいません。音はお隣の方に気をつけてください、とは言いますけど、多少はいいじゃないですかね。別に恥ずかしいものじゃないですから。
ぜひ、SNSでつぶやいてください。ツイートしてください。「#mstechsummit16」「#spl005」 このタグはコピペしちゃってください。
小島:これは、#spl005というのがポイントなんですよね?
西脇:そうです。#spl005というのをコピペして、ぜひつぶやいていただきたいんですね。
小島:試しにみんな、コピペで、試しツイートをしてもらっても。
西脇:試しツイートをしていただくといいですね。なぜかと申しますと、実は、試しツイートしていただくとわかるんですけど。(スクリーンを見ながら)あ、かっこいいですね。合成されていて。
砂金:いい感じじゃないですか。
西脇:いい感じですね。これ、Windowsでできるんですね。
砂金:マジですか。また自分の機材ですね、きっと(笑)。
西脇:だいたい自分の機材なんですけど。みなさん、つぶやいていただけますか?
砂金:きた!
西脇:はい、そうなんですね。全部、どんなスライドにも重なるようにできてます。こういう感じで。
小島・砂金:お〜。
西脇:(参加者つぶやき)「てすとー」。いい感じですね。ディスっていただいても大丈夫です。でもアカウントとともに表示されますから、こいつがディスってるということもわかっちゃいますからね(笑)。可能な限り拾います。(つぶやき)「きゃー、いさごさーーん!」
砂金:ありがとうございます! 〇〇さん、ありがとうございます。もうアイコンだけでわかる。
西脇:(つぶやき)「西脇サーン! 小島サーン! 砂金サーン」。いいですね。
小島:よかったです。ちょっと、今日はアウェイな感じがしてたんですけど。
西脇:大丈夫です。どちらかと言うと、今はみなさん味方ばっかり。
小島:今は。
西脇:今はもう味方ばっかり。でも、AWSのお客様もいらっしゃいますよ。
砂金:AWS使ってる人?
(会場挙手)
西脇:それ上げさせるの、ここで!?
小島:(笑)。
西脇:(Microsoft)Azure! Azure使ってる人?
(会場挙手)
西脇:Azureのほうが圧倒的に多いですね。すみませんね。社員がいっぱい手を挙げてましたけれど(笑)、ありがとうございます。
こうやって、実はたくさん出ています。ありがたいですね。(つぶやきを)可能な限り拾っていきたいと思っています。
砂金:質問があったら、たぶん拾えます。
小島:質問もここから……。
西脇:ちょっと2人一緒にしゃべらないで(笑)。はい、質問も。(つぶやき)「楽しみにしてましたー!」ということで。実は私も久しぶりにお会いしたんですよ。砂金さんもそうですし、小島さんとも、とても久しぶり。どのくらいですかね?
小島:たぶん直接話したのは、2年か3年くらい間が開いてますよ。
西脇:そんなに会ってない!? でも、今、ソーシャルの力で非常に近しく感じるんですよね。
小島:そうなんですよね。ついこの間まで話してたみたいな。あれ、会ってないなみたいな。MS(マイクロソフト)さんが、AWSがスポンサーするのを「ちょっと待って」って言うころになってから、僕あまり、登壇できなくなって(笑)。
西脇:そうなんですよね(笑)。(つぶやき)「豪華メンバー過ぎるっ」とおっしゃっていただいてます。大変ありがたいですね。
小島:ありがたいです。
砂金:なんも出ないですよ、大丈夫。
西脇:なにも出ないですねー。
さて、まずは自己紹介をしていただきたいと思っておりますので、小島さんから、簡単に自己紹介をしていただけますか?
小島:はい! スライドがあったほうがいいかなと思って。
小島:AWSを知ってる方、どれくらいいらっしゃいますか?
(会場挙手)
西脇:(ほとんど手が挙がったのに対して)少ないですね! 非常に(笑)。
小島:あまりアウェイじゃない気がしてきました(笑)。
西脇:あまり見えない(笑)。ほとんどいらっしゃらない。
小島:そこで、マーケティングの統括を、もう7年くらいやっていまして、わかりやすく言うと、こういう場を仕切っていた人です。「AWS Summit」とか、そういうものの運営側をやっていて、あまりこういうところでしゃべらない。
西脇:今、「Microsoft Tech Summit」で、「AWS Summit」なんて言葉を出しちゃいましたね。それを、仕切っていた方なんですね?
小島:そうですね。こういうことをずっとやっていて、これくらいの時間になると少し胃が痛いのがおさまるくらいの時間ですね。だいたい終わりが見えてきて、やっと、「俺やったんじゃないか」みたいな、そんな感じのころですよね。
西脇:(スライドを指して)これはいつの写真ですか?
小島:これは、「(会社を)辞めますよ」って話をしたら、急にアスキーさんが来て、記事にしますからって、記事にしていただいて(AWS卒業の小島英揮さんがJAWS-UGの舞台裏を語り尽くす)。ありがたい話ですね。辞めるっていうだけで、記事になる。
西脇:ありがたい話です。
砂金:たぶん、ここ2人(砂金氏と小島氏)、記事になってるんですけど、別に会社の役員でもなんでもないんですね。
西脇:でも、入社して記事になる人もいらっしゃるし。辞めて記事になる人もいらっしゃるし。それだけ価値があるお仕事をなさってきたという。
小島:でも、こういう時代なので、おかげで本当に説明しなくてよくなったので、非常によかったです。メールとかを送る時に、すごく大変だったんですけど、「これ(記事)見てください」で済むので、すごくいいですね。
西脇:たしかに。辞めるだけで記事になる人、いいですね。ありがたいですね。こんなのもいただきましたよ?
小島:(スライドの)どこにもMSとかWindowsとかがなくて、申し訳ないんですけど。
西脇:そうですね。もうこれ飛ばしましょうか(笑)。
小島:(笑)。こういうことをやっていた人ということです。あと、よく、「コミュニティマーケティングをやっていた人」みたいに言われて、それだけやってたみたいな感じなんですけれど。ひとしきり全部やっていましたよということを、今日、いろんな話が出るかもしれないので、ベースとして押さえていただければと思います。
西脇:そんな小島さんは、今、なにをなさっているかというと、私も、びっくりしたんですけど。会社をお辞めになってから、こんなことをやってるんですね。
小島:そうですね。ずっと旅してます。自転車とかで。これは、北海道ですね。
西脇:だって、このために戻ってきてくれたんですよね。
小島:「暇でしょ?」っていう人がいたので。いや、まぁ、暇には違いない、と。スケジュール調整できるので、戻ってきましたみたいな感じです。
西脇:(つぶやきにて)「この形式おもしろいですね!」。
小島:これ、いいですよね。これは北海道で、エサヌカ線って行ったことある人いますか?
西脇:え、どこ?
小島:エサヌカ線といって、かなりマイナーな道かもしれないんですけど、バイク乗りがみんな行きたいところで。
西脇:しかも、高級なバイクを乗り回してましたよね?
小島:いやいや! もう古い。
西脇:やっぱり辞めた方は……。
小島:古い、古い、バイクでございます。
西脇:本当ですか。
小島:これは、なにがいいかと言うと、ガードレールも標識も、そういったものが周りになにもないんですよね。とにかくまっすぐな道で、走ってるとバカになっちゃうみたいな。
西脇:バカになっちゃった?
小島:自分を解放してくるのが非常に気持ちいいんですよね。あんまりこういうことができなかったので、最近、めっきり。
西脇:今は、どこを走ってるんですか? 北海道以外に。
小島:北海道以外は、最近寒くて、だんだん南下して。この間は、四国とか、あのあたりを走り回ってました。
西脇:でも、記事をご覧になるとわかるんですけど、四国を走り回っていながら、AWSさんのお仕事ちょっとずつしていましたよね? 「あれ、(仕事)してんじゃん!」とか、思っちゃいましたけど。
小島:いやいや、あれは、どちらかと言うとコミュニティのイベントで「話してくれませんか」みたいなことがあって、そこにかこつけて、僕が走りに行ってるみたいな。
西脇:じゃあ、コミュニティのお手伝いに?
小島:お手伝いです。だから、別にお金もらってるわけでもなんでもないですし、行って……。
西話:コミュニティの話を、最近、すごくされてますもんね?
小島:あれは、すごく自分でも驚いたんですけど、辞めると、その話をしてほしいという話が、けっこう、すごく来たんですよね。これはノウハウになるんじゃないかと、最近、思い始めてる感じです。
西脇:そんな小島さんとご一緒させていただきたいと思います! そして、砂金さん、自己紹介をしてください。
砂金:あの、いらないですよね。たぶん(笑)。私とはじめて会ったって方、けっこういらっしゃるんですかね?
西脇:今日、はじめて会ったって方、いらっしゃいますか? “生砂金”。
(会場挙手)
小島:多少いらっしゃる。
西脇:じゃあ、ちゃんと自己紹介しましょう。
砂金:8年間ほど、マイクロソフトでエバンジェリストをやっておりました。Azureの立ち上げの頃から、いろいろやらさせていただいて、AWSがJAWS-UG、すげぇうまくやってるなというのを、横で妬みながら。
西脇:だから、ここ(小島・砂金間)は、バチバチだったんでしょ?
小島:まぁまぁ、表向きはこういう感じで。
砂金:本人たちは仲良しなんですけど。
西脇:裏向きもこういう感じだったんですか。
小島・砂金:いやいやいや(笑)。
小島:よく飲みに行ったり、いろいろしてました(笑)。
砂金:JAWS-UGのみなさんに、いろいろ支えていただいて、コミュニティ的なところから、パートナーエコシステムをいろいろ作っていたんですが、今回、ご縁があって、LINEという会社に行きまして、ちょっと違うお仕事をしています。(スライドを)1個めくっていただくと、たぶん動画が勝手に流れて、私がなにをやろうとしているか。
西脇:そうなんですよ。流してもいいですか?
小島:宣伝じゃないんですか?
砂金:宣伝じゃない。
西脇:宣伝ですよ。これ完全にbotの宣伝ですよ。しかもこれ、マイクロソフトで大丈夫ですか。
砂金:はい、大丈夫です。マイクロソフトも大事なパートナーさんなのでね。今まで、若干エンタープライズな香りがする話もしてたんですが、LINEにいくと、急にポップな感じになりますね。
これは、なにをしているかと言うと、今、食べ物のレストランの予約ですね。レストランの予約をグループチャットでしながら、1個、このなかにbotが入って来る。人間対人間が会話をしてるんだけど、予約するbotみたいなものが入っていて、全部アレンジをしてくれる。
西脇:いいですよね。LINEさんの雰囲気ってカジュアルで、アフターファイブな感じがありますよね。
砂金:小島さんのバイクとかもね。ぜひこういうところで見つけていただいて。
西脇:結局、辞めたら、けっこういいことやってるじゃないですか。
砂金:そうそう。楽しい。非常に。
小島:さっき控え室で、「砂金さん楽しそうですね」「どうなの?」みたいな。
砂金:「なんか肌艶いいですね。最近」みたいな。
西脇:結局、(マイクロソフトを)辞めたほうがいいんじゃないかって議論になっちゃうので。
砂金:いやいや。
西脇:でも、今はLINEにいらっしゃって。
砂金:そうですね。LINEで、このチャットボットとかAIとか、そのへんのお仕事をずっとやっています。
西脇:それ、マイクロソフトでもできるよ。
砂金:それは、後で話します(笑)。なぜ僕がそっち側に移ったのか。マイクロソフトのテクノロジーもいまだに大好きなんですけど。ただ、LINEが持ってるものってすごく大きいなと。
西脇:話はこのくらいで大丈夫?
砂金:大丈夫です。
西脇:あと、1つスライドがあるんですよね。
砂金:ここは完全に番宣です。私がLINEに入って最初にやる仕事の1つが……。
西脇:さて、次のスライドへ(スライド切り替え)。
砂金:あ、まじか(笑)。
小島:あはははは(笑)。
西脇:一応、ちゃんとね(笑)。ゲストですからね。
砂金:1000万円ほしい人は、ぜひ、この「LINE BOT AWARDS」に応募していただけると、優勝賞金がなんと1000千万円でますので! 太っ腹ですね。LINEさんね。
西脇:今、開発者の方がbotを作るコンテストが世界中で、LINEさんもやってらっしゃるし、アメリカの北米でもものすごくたくさん出てきてるんですよね。
小島:AWDもLambdaとかでけっこうbotやってますよね。自己完結で一通りのテクノロジーを使ってかたちになるっていうのは、非常にエントリーしやすいんじゃないですかね。
砂金:そう。今日、インフラエンジニアの方、多いじゃないですか。デザイナーいらないです、botのアプリ。
小島:そうそう。
西脇:たしかに。
砂金:ファンシーなUIがいらないので、俺が好きな俺の嫁botみたいなやつを作って、じゃんじゃん応募していただいて。
西脇:(つぶやきに)「そんなのいらねぇよ」って書かれてる。
砂金:まじで? りんなで十分みたいな感じですかね(笑)。
西脇:でも、botを作るって開発者の方がいらっしゃるんだけど、そのbotを最近見てると、やっぱり企業と結びつけるということがすごく大切なんですよね。新興企業の方々が、ベンチャー気質があってbotを作る、これは成立するんだけど、重厚長大な、トラディショナルなビジネスをやっている方々が、この世界に取り込むっていうのは、すごく難しいと思うんだよね。
砂金:でも、我々が直近やっているのは、クロネコヤマトのヤマト運輸さんとかが、再配達通知を全部bot上でできるAIのアプリとか。いろんなことをやっているので、追々、この時間のなかで紹介できれば。
西脇:そういうことですね。わかりました。一応、私もちょっと自己紹介をしないといけない……。
砂金・小島:これ、いらない。
西脇:いや、一応、一応。
小島:はい、じゃ、いきましょう。
西脇:そうですね。このくらいにさせていただきたいと思います(笑)。あまり出しゃばってもしょうがないですね。
と言っている間に、もうけっこう時間が経っちゃったんですよね。そう、気になったんですけど、1000万円のLINEのbotのコンテストの賞金。1000万円の原資って企業はどうやって調達するの?
砂金:上場したし?
西脇:あ〜、やっぱりそういうことなんですね(笑)。
小島:余ってる?
砂金:いや、余ってはない。
西脇:なぜかと言うと、AWSさんは、正直言って、小島さんだからこういう会話ができるんですけど、あまりお金をかけない。
小島:「お金を使うやつはバカだ」って感じはありますね。
西脇:そういう社風だし、そういう内規みたいになってるんですよね。なんとなく。だから、いろんなイベントごとに賞金ってないわけですよ。
小島:ほとんどないですね。
西脇:マイクロソフトは、比較的、昔はあったんですよ。ただ、やっぱり、そういう原資を取るってことは、会社にとって、非常にハードルが高いんですよね。だから、LINEさん、どうやってやってるのかなと思って。
砂金:イケイケドンドンなので、盛り上がる方向、楽しい方向に判断できるんだったら、その瞬間にやっちゃえばいいじゃん。やってみて、うまくいかなかったら、また変えてけばいいし。
小島:結局、その、やっちゃえばいいっていうのが、できるかどうかが、なんかすごく分岐点になっているような気がするんですよね。人のキャリアもそうだし、会社の行く先でもそうなんですけど。「やっちゃえ」ができるかどうかというのは、なんか、すごく。
西脇:まあ、クラウドだと1つハードルが減るし。もう1つ、スマートフォンだと、またハードルが減るし、投資も少ないし、というのがあるからできるというのはありますよね。
砂金:環境の違いもありますけど、人の違いもあって。そういうリスクを取っても、まぁやってみて、あとでリカバれるって自信のある人たちが集まってやっている。
西脇:イケイケドンドンって言われるからね。
小島:でも、結局、それって失敗したら、失敗しましたで、ちゃんとピボットできるようになってるからですよね。
砂金:そうそう。
西脇:さぁ! そう言ってる間に、スケッチブックがあるんですよ。
小島:絵でも描くの?
砂金:あまり画伯的な能力ないですけど。
西脇:スケッチブックは書くものなんですけど、いきなりですが「どうして辞めたの?」。「どうして辞めたの?」をワンワードで教えてほしいんです。
小島:広報がほしくなってきました(笑)。
西脇:どうして辞めたのかを、ワンワードでください。たったワンワードでいいですよ。どうして辞めたのか。
砂金:大丈夫です。こういうところは、本当はパナソニックさんの20インチタブレットとかでやったほうがいいかもしれないですね。
西脇:こういうのはアナログがいいんです。ニコ生でもこうやってアナログでやってるじゃない。なんでもかんでも無理矢理ITを使うとちょっと大変かなと。
砂金:普段はデバイス見せたがりなデモをやっている、西脇さんが。
小島:フレキシブルですよね。
西脇:ぜんぜん書いてない? いきましょうか。はい、どうして会社を辞めたのか。じゃあ、小島さん!
小島:僕ですか。あまりこの話をしたことがないんですけど、ワンワードで言うと、こんな感じですかね。「時が来た」。綺麗ですね(笑)。
西脇:時が来た!?(笑)。
小島:The time has comeですよ。
西脇:なんの時が来たの?
小島:いろいろ時が来たわけですよ。次に行ってもいい時だし。
西脇:ご自身に来たんですか? 会社に来たんですか? ITに来たんですか?
小島:個人的なものがけっこう多いかもしれないですね。例えば、2年前とかだったら、ぜったい僕、去らなかったし。
西脇:(つぶやきで)「バラエティっぽい」って言われてる。
小島:そうですね。
西脇:そうか。2年前だったら、辞めなかったけど?
小島:辞めないと思いますね。1年前でもちょっとわからなかったかもしれない。もっと自分がやってサポートしなきゃいけないところがあるんじゃないかと思ってましたけど、もういいんじゃないかなというのはけっこうありますよね。
西脇:もういいんじゃないかな、と。もういい加減、クラウドをやり尽くしたと。
小島:いや、やり尽くしてはないんですけど、僕がやれるところは、だいたいできたんじゃないかなというのはありますね。
西脇:お、すごい。自信満々な。
小島:いやいや、ステージが違うってことですよね。だから、僕は僕で、次のステージを探していいんじゃないかと。
西脇:(砂金氏を指して)すごく答えづらそうな顔をしてる人が(笑)。
砂金:いやいや、そんなことない(笑)。
西脇:砂金さん、なんで辞めたの? ワンワードで。
小島:砂金さん、女の匂いがしますね。
砂金:まじで?(笑)。
西脇:砂金さん、オープン!
砂金:僕、本当は「飽きた」って書こうと思って、その話をするとカブるかなと思って、違うことを書きました。
小島:女!
砂金:女、来ました。僕、りんなの仕事をしなかったら、MS辞めてなかったかもしれないですね。
西脇:それものすごくわかります。
砂金:すごく気づきがあって。「クラウドの次、何しますか」ということは、このセッションの後半のほうで、もしかしたらあるかもしれないですけど、「AIってやっぱりすげぇ。世の中のいろんなことを変えるな」と思って。
クラウドを、僕たちが立ち上げた黎明期に、なんとなく感じてきたピリピリ感が、もう1回、AIのところとか、ディープラーニングとか、そういうところで来ていて。
小島:なんかパラダイムシフトっぽい。今の連続じゃないよって感じ。
西脇:連続じゃないところに1つ置かれた感じがありますよね。
砂金:それで、別に「りんなのことが大好きになって辞めました」とか、そういう話ではなくて、マイクロソフトにもすごく大事なアルゴリズムとかインフラとか、そういうのがあるんだけど、どちらかと言うと、ディープラーニングをやる時に大事なのは、データなんですよね。Amazon.comとか、Amazon.co.jpって、Amazonも、AWSじゃなくて、無限のデータを持っていて、しかも、それが、お客さんが提供してもいいっていうパーミッションを。
小島:パーミッションだし、圧倒的に違うのは、購買データなんですよね。
西脇:(砂金氏に対して)けっこういいこと言うね。そんなこと書いときながら。
砂金:いいこと言うでしょ。有償セッションだからね。
小島:さすがモデレーター歴長い。(西脇氏に)モデレートされちゃいますよ、がんばらないと(笑)。
砂金:(笑)。
西脇:私は辞めてないですよ。辞めてないし、辞める予定もないんですけど、やっぱり若さということを、僕は感じるんですよ。つまり、自分が今まで手にしたことがあることだけで仕事をやっていると、ちょっと限界を感じるんですね。
ところが、自分より若い世代の人たちがいろんなものを持ち込んでくるじゃないですか。スマホのアプリ、例えば、SNOWなんて、すごいじゃない! SNOWをやってないと、たぶんこれから置いていかれるくらいの話なんですよ。でも、あの奥にあるテクノロジーはやっぱりすばらしいものがあって、若い世代がどんどんこなしていくわけですよ。
砂金:SNOWかスナチャ(Snapchat)使ってる人?
西脇:SNOW使ってる人?
(会場挙手少数)
西脇:これは置いていかれますよ。本当に。
砂金:弊社、(SNOWに)出資しましたので、ぜひ、よろしくお願いします(笑)。
小島:お客さんはディスらないようにね。
西脇:そうですね。さすが(笑)。みなさん辞められて、ちょっとびっくりですね。
そして、クラウドについて聞きたいですね。クラウドの波が来ることをキャッチして、前はお仕事されてたわけでしょ?
砂金:はい。
西脇:その時に、「うわぁ。これ、クラウド来るなあ」って感じた理由がなにかあるわけですよ。体感したこととか。私もクラウド時代の2009年、波が来る時に、マイクロソフトに移ったんですね。その最大の理由が、「クラウドが来た!」と思ったんです。
私が、なぜ「クラウドが来た!」と感じたかと言うと、実はサーバーを持たなくても、同じデモができたからなんですよ。当時、Oracleにいたんですね。Oracleにいて、デモンストレーションやるのには、クソ重いサーバーを持ち歩かないといけなかったんですよ。それでも自分は頑張ってたんですよ。「俺、こんなにいいサーバーを持って、デモンストレーションするぜ」と。
ところが、AWSでデモをした時に、ノートパソコン1台でよかったんです(笑)。その時に、「これは時代が来たな」と。つまり、自分のやっていることが、ものすごく楽になって、軽くなって、便利になって、違う感覚を味わったんですね。それで「クラウドの波が来る!」って、来たのが、2008年ですね。
砂金:そうですね。
西脇:じゃあ、これは砂金さんから。
砂金:僕ですか。たぶん私のキャラを知っている人的には、ネタ的な感じなんですけど(笑)。本当にロジックないですね。「ニュータイプの勘」。
西脇:本当にないね、ロジックが(笑)。
砂金:これは本当に大事で。みなさんもエンジニアでいろいろな経験をされてきて、自分が直感的に「これ、いいな」と思ったものに、素直に従ったほうがいいかもしれないです。いろいろ仕事をやっていると、こういう言い訳をつけて、ああいう言い訳をつけて。
西脇:お、(Twitterの)トレンドに入ったかも。来た来た。
砂金:トレンド入りました?
そうやって言い訳をつけて、ロジックをこねくり回すことがあるんですけど、そんなのは後付けでも、僕も今はもう、よう言えませんよ。「これ、来るな」っていう圧倒的な勘。
西脇:ちょっと待って。それってさ、自分が前提でニュータイプだってことを言ってんだよね?
砂金:あ、もちろんです。なにか問題でも(笑)。
小島:(笑)。
西脇:そうだよね(笑)。その自信満々な感じがなんとも言えないんだけどね。
砂金:大丈夫です。自信もキャリアのなかで積み上げていくものですよね。僕が「これ、絶対来る」って思ったら、本当に絶対来るんだっていう。
小島:LINEはもう絶対来ると。
砂金:絶対来る。
西脇:それは、まさしくそう。私も、それをドローンで感じたんです。絶対来ると思ったら、やはり思いっきり投じるんです。多くの人に言ってるんだけど、ドローンは今年、回収なんですよ。飛ばせば飛ばすだけ、儲かってるんですよ。
だから、やっぱりどれだけ感じて、それに直感的に没入して、投資して、向かっていけるかってことだよね。それはやっぱりクラウドに感じました?
砂金:そうですね。エバンジェリストの責任ですよね。自分が「本当にいいな。本当に来るな。キャリアを投じてもいいな」と思ったところに、全力で投球するというのは、たぶん、人の心を動かす仕事をやる人の責任だと思うんですよね。
小島:人の心。大きく来ましたね。
西脇:さぁ、小島さん。小島さんはなにを感じましたか?
小島:けっこう普通なんですけど、本を読んだんですよ。
西脇:まじめだなぁ。
小島:2008年。『クラウド化する世界』。みなさん、今サーチしていただいてアマゾンで買っていただくと、明日には届くので。
西脇:クラウド化する世界?
小島:原題で言うと、『The Big SWITCH』という。
西脇:読んだことある方いらっしゃいます?
(会場挙手)
西脇:あ、けっこう読んでらっしゃる。
小島:けっこう古典かな。
砂金:だいぶ前ですよね。
小島:だいぶ前です。これを読むまで、クラウド、もちろん言葉は知ってましたけど、テクノロジーワードかバズワードだと思っていたんですよね。まぁ、あるよね。分散処理だよね。ASAP的なやつだよね、と。
これ読むと、すごくおもしろい話が書いてあって。今ITの世界で起こっていること、要はサーバールームがクラウドに移行している世界は、20世紀初頭、産業革命以降に電気が来た時、実は、工場がみんな発電機を自前で持ってた時代があるんですよ。送電網とかがちゃんとしていなくて。
西脇:昔、グリッドの話の時によく出ましたよね。
小島:そうそう。それで、中央送電網ができて、発電所ができた時に、周りのエコシステムがボロボロになって、パラダイムシフトが起こったという話があって。
僕は、そこが響いて、「あ、これ、だめだ」と。サーバー置いて、そこにソフトウェアを置いて、エコシステムになっていくと、早晩仕事がなくなっちゃうなと思って。クラウドの胴元に行かないといけないと、強烈に思ったんですよね。
西脇:クラウドでお仕事を見つけなきゃいけないと、自分を変えたんですよね。たぶんそういうふうですよね。でも小島さん、少しは危機感がありましたよね?
小島:危機感というのは?
西脇:クラウドの世界が来た。「やべぇよ、このままでは」というのは。
小島:いやいや、こっちのほうがすごいなっていうワクワク感が。
西脇:あ、違う。クラウドは大丈夫だけど、今のまま続けていったら。
小島:あぁ、ありましたね。
西脇:実は、辞めたのは同じ時期なんですよ。
小島:ほぼ同じでしたね。同じ月くらいでしたね。
西脇:あるコンテンツ系のイベントで、「あ、お久しぶりです。実は、私、Oracle辞めることになりました」。
小島:「あ、僕、Adobe辞めることになりました」(笑)。
西脇:と、同じ時期だった(笑)。同じ時に、クラウドをすごく感じたんですよね。だから、やっぱり、今までの仕事の延長のなかではなくて、なにか新しいものを。
(砂金氏の)「勘」とか、(小島氏の)「本によって刺激を受けた」とか、自分自身もやっぱり「やり方を変えなきゃいけないな」と、すごくあったんですね。そうして、我々はクラウドに没頭するわけなんですね。
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2024.10.29
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2024.10.30
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