2024.10.10
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橋下:今回の選挙結果についての僕なりの認識を述べます。投票率は低かったです。だだ、これは対立候補が出ないので、まあ当たり前です。僕に反対する人は、投票に行かないという行動を取るでしょうから、投票率が低くなることは当たり前です。後は、投票率が低いので信任を得たことにならない、という意見も多いんでしょうけれども、確かに堂々とですね、僕自身が大阪市民の多くの皆さんから信任を得た、と堂々と言えるような状況ではないことは認識していますが、ただ、前回の市長・知事ダブル選挙のときを除けば、直近の歴代市長よりも多くの票をいただきました。これは有権者の皆さんに本当に感謝します。
まったく選挙報道もないなかで、またおそらく現職の僕が勝つであろうということを、多くの有権者が漠然とそういう認識を持っていたかもわかりませんし、まあいろんな新聞報道で、またテレビで意味のない選挙だという報道がある中でも、それでも足を運んで票をくださった。その票数は新聞のどの一面も投票率ばかりを掲げていますけれども、得票数でみれば、歴代の市長よりも多くの票をいただいているわけですから。まあ、堂々と大阪市民の皆さんから全面的な信任を得たとか強い信任を得たと言える状況ではありませんが、歴代の市長と同じくらいの信任を得たと言えるんじゃないかと僕は思っています。
何よりも、信任を得たかどうかということではなくて、今回の選挙は非常に意味があったと僕は思っていまして、大阪都構想について、今回信任を問うたのではありません。ですから、今回の選挙結果で大阪都構想が支持されたと僕は思っておりません。これは以前からずっと主張していますが、大阪都構想については住民投票で決めるべきだと。我々大阪維新の会は、大阪都構想は大阪にとって必要だと、まあ、自民党・民主党・共産党は、大阪都構想には反対だと。お互いに見解が真っ向からぶつかり合っている状況の中で、僕は、最後は住民投票で決めるべきだとずっと言い続けてきましたけれども。今回の選挙結果でですね、より一層これは住民投票でやっぱり決めるものなんだということがはっきりしたと思います。
僕自身、今回、37万票近くの票をいただきましたけれども、まあこれで大阪都構想が完全に支持されたわけではないでしょう。ただ逆に自民党・民主党・共産党はですね、大阪都構想反対と言っていますけども、大阪都構想反対についても支持を得ているわけではないと思っています。だからこそ、自民党・民主党・共産党には、住民投票まで進めることを潰しに掛かるのではなく、正々堂々と、これは住民投票で決めようと。住民の皆さんに判断材料を提供して、住民投票で決める。我々は大阪都構想の設計図づくりを今やっておりますので、自民党・民主党・共産党も大阪都構想に反対するのであれば、違う案、ないしは、今の大阪市役所のままでいいっていうんだったら、今の大阪市役所ということを主張してですね、最後は住民投票で決めるべきじゃないかと思っています。
今回、僕何万票だったんですか? ああ、37万超えたんですね。37万を超えているということですから、歴代の市長、直近の歴代の市長の票数よりも多いということは間違いなくて、こういう状況からすれば、大阪都構想が確かにこの選挙で信任されたわけではないけれど、だからと言って大阪都構想が完全に反対されたわけでもない。
まあ選挙という今のこの大都会においての選挙の投票率は、直近でもその市長・知事ダブル選挙の時には60%を超えましたけど、それまでは30数%、前の前市長、前々市長ですか、平松市長の与野党激突といいますか、自民党・公明党・民主党が激突した選挙でも40%ちょっと、それが大都市の選挙であるなかで、25%ぐらいの投票率というものを、相手方がいない中で最低の投票率だといっても、あまり意味のない評価なのかなと。むしろ、得票数を見ていただいて、それは僕の信任とはいえませんが、大阪都構想に限って言えばこれはもう住民投票で決めるべきだということが明らかになった選挙だと、僕は考えております。以上です。
質問者:今回の選挙の結果を受けて、都構想自体の信任を得られたとは思っていないとおっしゃいましたけど、それでは都構想について具体的にどのような民意があらわれたと市長はお考えでしょうか?
橋下:今、聞いていました? 僕の説明。僕、何て言いましたかね。
質問者:設計図をつくることを認められたと。
橋下:住民投票で決めるべきだということが明らかになったと言いましたよね? そういうことです。
質問者:選挙前にですね、具体的にはその手法として、当然住民投票をやるためには設計図を作らなきゃいけない。だから設計図をつくることを訴えていく。さらにはその方法論として法定協議会のメンバーの入替まで触れられましたけれども、その点に関して民意を得られたというふうにもお考えでしょうか?
橋下: だって住民投票、今の大阪だったらやらなきゃしょうがないじゃないですか。37万の人たちが、こんな異常な選挙戦。選挙なんてことはいっさい報じない、選挙が無意味だっていうような報道が垂れ流された状況の中でも、37万の人が、この都構想を掲げている僕に足を運んでくださっているわけですから。そしたら、反対の方も37万人いるのかどうかわからない中で最後に決めるのは、やっぱり住民投票しかないじゃないですか。
得票数のことだけ言い出したりとか、投票率のこと言い出したら、じぁ反対派の人たちの得票率はどれくらいなのかということですよ。今の自民・民主・共産の得票率はどうなのかっていうことですね。投票率じゃなくて、得票率ですよ。絶対の得票数でもいいですけども。だから今回の選挙ではっきりしたのは、都構想の賛成反対を、知事市長、そして議会が決めることではなくて、ぴしっと判断材料を作って、住民の皆さんに決めてもらうということ、決めなきゃいけないということが明らかになった選挙だと思いますよ。
都構想が、これで大阪市民多くのみなさんから信任を得たというわけではないでしょうけども、逆に大阪都構想をやめた方がいいという声でもないと思いますよ、これは明らかに。だからこそ、住民投票で決める。住民投票をやろうと思えば、判断材料を作らなきゃいけないわけですから、判断材料を作るためのあらゆる手段は講じていきます。住民投票をやってくれという37万人の声があるというふうに僕は受け取っていますのでね。
大阪都構想、大阪市民全体で「大阪都構想賛成だ」というそういう意思表示じゃないと思っています。ただ、37万人の皆さんがね、大阪都構想賛成、住民投票で決めるべきだという声があることも間違いないわけですから、これはもう住民投票で決めるべきだ、というふうにはっきりしたと思いますけどね。
質問者:今のお話なんですけれども、どうして今回の選挙で住民投票で決めるべきっていうことがはっきりしたと言えるのか。すみません、ちょっとわからないのでもう一度教えていただけますか。
橋下:じゃあ、賛成は37万人ですけども、反対は何万人いるんですかね?
質問者:反対の方は投票に行かなかったり、白票があったり、そこは推し量れないと思うんですけれども。
橋下:だからですよ。
質問者:選挙しなくても、賛成の人がいて、反対の人がいて、ということはあったと思うんですけども。
橋下: 何で投票に行かない人のほうね、選挙戦なのに、対立候補を出してない中で、何で反対という意思表示を投票にいかなかった人の心境をそれで読むわけですか?
質問者: と言いますか、37という数字が一定程度取れたから、歴代の市長よりも多かったから、住民投票で決めるべきだということがはっきりしたとそうおっしゃっている?
橋下: ええ。
質問者:これが、もし歴代市長より低かったら……。
橋下:そんなこと無いですよ。低くなくても、だって、これ無効投票だと言っても、無効投票を騒いでますけど、無効投票の責任は対立候補を立てなかった側の責任ですからね。それは入れられなかったんですから。無効投票が一番多かったなんて言われても、僕の責任じゃなくて、対立候補を立てなかった側の責任であってね。今回僕は選挙をやって、37万人は僕を支持したというのははっきりしたわけですけども、反対派のほうの支持は見えないじゃないですか。それは選挙やってないから。だから、最後は住民投票で大阪都構想についての賛成反対を決めなきゃいけないじゃないですか。
質問者:するともう、37万人は……。
橋下:無視していいんですか?
質問者: いえいえ。少なくとも37万人は、橋下さんを支持されたのだから、その方々がいる以上、住民投票までやるべきだと民意が示されたと。これは確認なんですけど、どういうロジックなのか……。
橋下:いやいや、賛成者が37万人いるんだったら、反対者が今わからないわけですよね。対立候補も出さずに。で、無効票がすごく多くて、僕が支持されていない支持されていないっていわれますけども、反対する人は無効票入れても意思表示できるわけですよね? でもわかんないじゃないですか。その数は。だから、住民投票で最後決めるしかないじゃないですか。
もしこれが、37万の票じゃなくて、さすがに5票とか10票だったらね、住民投票ってわけにはいかないんでしょうけども。普通に今まで大阪市政をね、こうやって、自民党や民主党や共産党、公明党みんな4会派が並んでね、信任を得たことにならないんだ、というのであれば、自分たちが掲げた市長が37万票以上到達していない市長がいるわけですね。その市長のもとでの市政ってものは、ずっと市民に信任を得ていない市政にやっていたことになるんですか? 彼らは37万票に達していない市長と一緒に大阪市政を運営してきて、それは一種の民主主義の選挙制度の中で、市民に信任を得ている前提で進めてきているわけじゃないですか。
だから、過去との比較の中で、今回の票数をみれば、全否定されることじゃないと僕は思ってますから。だからと言って、大手を振って多くの市民から信任を得たとはいえないけれども、でも過去との市長の得票率からみれば、僕は全否定されたとは思っていません。ただ、やっぱり最後、賛成者反対者がある程度、数がそこそこいるっていうことがわかったんであれば、住民投票で決める。だって、反対者の方は、候補者立てていないわけですから、大阪都構想反対っていう積極的な大阪市民の声がどれくらいか、わかんないんですから。最後は住民投票で決めざるを得ないんじゃないですか?
質問者:投票数が少なかった中で、野党が立てなかったところももちろんあると思いますけれども、一方で、橋下さんは前回の都構想を掲げて出た選挙からは半減していると……得票数は。
橋下:それはしょうがないですよ。だって選挙戦で戦いになってないんですから。前回の選挙と比べって、前回とはぜんぜん条件が違うじゃないですか。
質問者:でも、先ほどの理屈でいうと、橋下さんに都構想を進めてもらいたいという人がいるならば、そのことを意思表示するために投票に行きますよね。
橋下:だから、37万ちょっと、という数字をどう見るかってことです。歴代の大阪市議会は37万に達していない市長のもとでも、それは支持を得たということで一緒に市政運営やっているわけですから。そこの票数、過去と比較をしてもらわないとね。だから、それは以前の75万からは、37万で半減しているかも分からないけれども、全否定される話じゃないわけですから。だからそれは住民投票で決めましょう。だから、大阪都構想はこれで信任を得たとはいわないけれども、まあ住民投票やることはね。
これが住民投票までやらない、住民投票まで否定されることになれば、37万の声を完全に無視するんですか。今まで37万に達してない市長と一緒に大阪市議会は市政運営をやっているのに、今回は37万の声を完全に無視するんですか、ということになるわけですから。これは住民投票で決めたらいい話だと思いますよ。
質問者:協定書を作らせてほしいということについても、信任を得たとは思われますか?
橋下:そこは、信任は関係ないと思います。住民投票で決めるべきだということが明らかになったので、住民投票までは何とか進めていきます。
質問者:最初に出馬されるときに、今回は協定書を作らせてもらうための、そこに民意を問いたいとおっしゃっておられたと思うんですけれども、そこについてはいかがですか?
橋下: 民意の後押しは必要ないです。手続きでそれは都構想の設計図は作れるわけですから。しっかり進めていきます。住民投票をやるということになれば、37万人の人が都構想賛成なのか、よくわからないけど住民投票で決めてもらいたいっていう、両方の声が37万ちょっと38万人近くいるわけですから、その人たちに応えるために、しっかり設計図は作ります。
だって、歴代の市長だって、37万人に達しない市長がこの声に応えるために大阪市政をやるって言ったのと同じように、僕38万近くの人のために都構想賛成と決めたわけじゃないけれども、住民投票してもらうために都構想の設計図は示します。そこまでは。後は、住民の皆さんに決めてもらう。
質問者: ただ元々、手続きとして必要ないのに、民意の後押しを得るために6億円かけて選挙をやるという話だったと思うんですけれども……。
橋下:37万票の人、38万票の人が都構想を賛成ないしは住民投票賛成といっているんだったら、当然設計図を作らないといけないじゃないですか。その声を無視していいんですか?
質問者:37万人の、橋下さんのおっしゃっている理屈はわかりましたが、橋下さんなりのおっしゃった理屈は分わかりましたけれども、そうすると最初との論点設定が結果を見て変わっているように映るんですけれども。
橋下: いやいやぜんぜん、このまま設計図を作るというだけです。夏までに作ります。そりゃ、市長に当選して36万で当選した、35万で当選したという歴代の市長が、市民のために約束したことは進めていきますよ、というのと同じように。僕も38万票近くで当選したわけですから、きちんとその方々に応えるように、設計図までは作ります。ただ大阪都構想が賛成だというふうには言いません。大阪市民全体が、大阪都構想について賛成したとは言わない。信任を得たとは言いませんけど、設計図までは作って、後は住民の皆さんに決めてもらいますよ、というとこまではやらせてもらいます。
質問者: 確認です。もう1回だけ。協定書づくりについての信任については、これは得たか得なかったかも関係ないという……。
橋下:いやいや得ましたよ。
質問者:今回の結果で?
橋下:得ました。だって、37万票の人がみんな言っているわけですから。そうしたら、37万票取れない人は、何もできなくなってしまうじゃないですか。だって、歴代の市長は、僕より少ない票でもみんな自分の考えとか、そういうものを進めているわけじゃないですか。
質問者:歴代の市長、歴代の選挙戦、その時その時の選挙戦の構図等々で得票数変わってくると思うので……。
橋下:だってさっき、ダブル選と比較したじゃないですか。
質問者: 橋下さんが出た、同じ都構想を掲げた橋下さんが出て得票数が半減しているということにおいて比較は可能だと思うんですけれども。
橋下:それはだから、都構想賛成反対の話であって、僕が言っているように住民投票で決めてもらうところは十分できると思いますよ。だって、僕は賛成をごり押しをするつもりではないのでね。最後は、住民の皆さんに決めてもらうというとこなんですから。だから、反対の人もいてもいいし、賛成の人もいいし、何で住民投票で決めたらダメなんですか?
質問者:住民投票で決めるべきなんだというのはもともと橋下が最初からおっしゃっておられたことで……。
橋下:ダブル選挙の時は言っていませんよ。
質問者:今回の選挙では……。
橋下:だから全然違うじゃないですか。ダブル選挙のときには、都構想、これが全てだっていうような話でいったわけです。今回は、住民投票ってことにしたんですからね。
質問者:印象として感じるのが、37という数字が出てきたことで、この選挙の意味がその歴代の市長との比較より勝ったから住民投票までやってくれという声が集まったんだと。答えから、逆に選挙の意義が導き出されているような気がして、最初おっしゃっていたこととちょっと違ってきているように思うので、そこの整理をお聞きしたかったんですけど。
橋下:もっと厚かましく言えば、信任を得たって堂々と言える票数だと思っていますよ。ただ、そこはね、今回のこの選挙の中でそこまで言うのは言い過ぎかなと思っているので、控えめに言っています。こんな選挙戦の中で足を運んでくれて、38万票近くの票をいただいたということであれば、歴代の市長と同じだけの信任は得ましたよ、ということは言えると思います。ただ、それが歴代の市長以上にものすごい信任を得たとか、そういうレベルではないことははっきりしているけれども、歴代の市長並の信任は得たということは言えます。
質問者:歴代の市長並の信任を得たので、住民投票まで進めてほしいという信任も得たと。
橋下:いやいやそれは、歴代の市長は市長に当選したら自分の公約を進めるじゃないですか。だから、歴代の市長も言ったことを進めようとするわけですから、僕も歴代の市長並に信任を得たのであれば、掲げていたことは進めさせてもらいますよ。
質問者:ありがとうございました。
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