2024.10.10
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7月9日橋下徹大阪市長の定例記者会見(全1記事)
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橋下徹氏(以下、橋下):僕からは2点あります。新たな幼稚園の民営化計画、市立の幼稚園の民営化計画案の策定をしました。大阪市では新たな市立幼稚園について今年3月に策定した平成27年度市政改革の基本方針に基づいて、また、これまでの様々な議会の議論を控えまして、新たな市立幼稚園の民営化計画を策定しました。
市立幼稚園の民営化については市長就任以来ずっと進めてきたんですが、議会からの反発も強く、今まで議会のやってきたことについては当然これは評価をしていますが、今後これからの時代もずっと今の大阪市の市立の幼稚園、この数を公立の幼稚園として維持していくべきなのかということを考えると、僕は違うと。
これまでは市立幼稚園の役割は非常に大きなものがあったと、非常に功績があったと。今後の時代においてどうするかということを考えたら、これまで通り同じやり方で市立幼稚園、公立幼稚園維持していくのは違うんじゃないかという思いがあります。しかしながら大阪市議会ではなかなかそういう考え方が理解してもらえずに、改革が進んでおりません。
端的にいえば、大阪市の子どもの約8割が私立の幼稚園に通っていると、なんといっても公立の幼稚園は人件費のコストが高いと。これは公務員でやっていますので人件費のコストが高いと。
保育料については将来的に来年かな、私立の幼稚園と同じようにしますけれども、それでも高コスト体質であることは間違いありませんし、私立の幼稚園でしっかり子どもたちの就学前教育をやってもらっているわけですから、今の公立をそのまま維持することはないと思っております。
ただ、市民の皆さんから色んな意見があることも承知していますし、議会からも色々と議論もありましたので、それを踏まえて新たな民営化計画案を策定しました。廃園が3つ、海老江西幼稚園、淀川区の新高幼稚園、住吉区の墨江幼稚園、廃園3園。
民間移管のほうが6園。中央区の玉造幼稚園、西区の堀江幼稚園、天王寺区の五条幼稚園、浪速区の日東幼稚園、西淀川区の野里幼稚園、城東区の城東幼稚園、このように定めました。市長就任時は全幼稚園ということで号令をかけたのですが、これから説明しますけれども、議会のご意見も踏まえて、かなり細かく色々みて案をつくりました。
新たな民営化計画案策定にあたっての検討事項なんですが、まず少子化がすすむ今日の状況に鑑み、就学生人口や周辺人口の状況から、廃園することが可能な園、なんでもかんでも民営化にってわけではなく、まずは廃園をすべきでしょうという周りの状況をみて、そこはきちっと廃園しましょうと。
要は周りの私立の幼稚園の状況を見たり、保育所の状況とか就学生の人口とか、そういうところをみて、公立の幼稚園として必要ないでしょうというところは廃園にすると。これは当たり前のことです。必要もないのに持ち続けることは意味がありませんので。しっかり周辺の状況を見ています。
それから民間移管について、保育ニーズなどにより認定こども園を検討する場合は子ども子育て支援新制度執行に関する新たな手法として、公私連携幼保連携型認定こども園を含めて検討します。
今まで民営化というと、普通は学校法人に全部わたしてしまって大阪市の関与がなくなると。そこにかなり市民の皆さん、不安を抱かれている方もいらっしゃいましたが、新制度に伴い、公的関与がある、高めたまま民間の運営に移行できる新たな制度ができましたので、これを活用します。それが公私連携幼保連携型認定こども園。
民間移管にあたっては、区内の用途廃止予定用地などの無料地の有効活用も検討と。これは民間移管にあたって、あいた土地をちゃんと使いますよってことですよね?
アオヤ:はい、そうです。
橋下:民間移管にあたっては、区内の用途廃止予定用地など、他の用途廃止予定用地を使いますよってことではなくて、これはどういうことでしたっけ?
アオヤ:こども青少年局幼稚園政策担当部長のアオヤです。前回までの計画でしたらもともと幼稚園のあった土地をそのまま民間に移管すると。同じ土地でというのを前提にしておりました。今度はもしあいている土地、無料地等がある場合は、そこも検討対象になるということです。
橋下:民間移管にして土地をうみだして、何かに使うということではなく、今あいている土地にも新しい幼稚園を設置しながら民営化していきますよってことですね。
新たな民営化計画案から除いた区というのもあります。24区全体で一気にということではなくて、まず区に市立幼稚園が1園しかない区が8個あります。これをもし民営化にしてしまうと市立幼稚園がゼロになってしまう、そこは1園は確保しましょうと。都島区、此花区、港区、生野区、旭区、鶴野区、阿倍野区、住之江区、この1園は確保しましょうと。
すでに条例案が可決されたり、改革をやった区は5区。北区、大正区、東成区、平野区、西成区、ここは除きましょうということで、すでに改革をやった区、もしくは1園しかない区は今回の策定提案から除いて、その他のところの区で改革をすすめていくと。
それから廃止時期に関しても色々と細かく諸事情を検討しました。当該園が廃園または民間移管することが決定する前に、入園申し込みをした園児の卒業後を原則とすると。この民営化が決定する前に入園申し込みをしたひとは、市立幼稚園だと思って入園申し込みをしたので、その人たちが卒業するまでは、この民営化はしないと。
特別な事情がない場合はだいたい平成28年4月入園児の卒業後、この子どもたちが卒業するまでは市立幼稚園にしておきましょうと。これは平成27年秋には条例案をしっかりしまして議論をしていきたいと。
重要なことはなぜこんなことを一生懸命やるかということですが、今度は費用の面もあります。高コスト体制を変えるってこともあるんですが、公私連携幼保連携型認定こども園をやると待機児童の解消につながります。
今の市立幼稚園を認定こども園に変えると、最低でも300人の定数が増えます。保育所定員が300人増えますので、この6園で300人増えるので、ぜひ議会もこの待機児童の解消が全然追い付いていない大阪市の状況、僕も色々と力を入れてきましたけれど、分園。
分園のところで無理やり押し込んでいた子どもたちがたくさんいて、面積基準を満たしていないかたちで押し込んでいた子どもがたくさんいて、そういうことはもうダメだよと言われてしまったので、待機児童の数がわんさか増えてくるわけですね。
それをきちっと解消しようと思うとありとあらゆる手立てを講じざるを得なくて、そういう意味では、公私連携幼保連携型認定こども園、こちらに市立幼稚園を変えていくというのは、これからの時代においてどうしても大阪市にとって必要なこと。
そうしたことを議会にも理解が得られるように説明をしまして、高コスト体質、財源確保の問題だけではなくて、待機児童解消の切り札として民間移管を進めていきたいと思っております。これが1点目です。
橋下:そして2点目。これらも保育所がらみなんですが、8月から大阪市内の全認可保育施設などの空き情報を地図情報を利用して情報提供します。要は保育所の定員がどれだけあいているのかということの情報を、わかりやすい形で市民の皆さんに、親御さんたちに情報提供すると。
これまでホームページに、建築物の耐震化の情報提供というところで、エクセルの表みたいなもので情報提供してたんですが、それを見ても何にもわからないので、可視化してくれと。見える化してほしいと。
なので今、公の施設の耐震化は色分けになって出ているはずです。その施設をクリックするとどういう状況になっているのかが、わかると思うんですが、そういうことで情報提供はしっかりわかりやすい、こちらの役所側の自己満足ではなくて、情報の受け手側のほうがしっかりと理解できるような、そういう情報提供をやろうと。
これはICT戦略ということで、僕が号令をかけていたところなんですが、それを具体的にひとつ、市民ニーズの高いところで実現してくれました。大阪市では8月3日から大阪市内の全認可保育園の空き情報を地図情報を利用して情報提供します。
要は単なる表になっているのではなくて、自分の住まいのまわりの保育所、地図上をクリックしてもらえれば空き情報がわかると。これに先行して7/1から既に保育所の空き状況の情報提供を行っていますが、この度、認定こども園および地域型保育事業所。
保育ママ事業の制度化された地域型保育事業所まで対象を拡大して、利用を希望する保護者が市内の全認可保育施設、保育所、認定子ども園、地域型保育事業所などの空き状況をより簡単に把握できるようにします。
この取り組みは大阪市ICT戦略におけるモバイルファーストに位置づけられているもので、その方向性で具体化したものです。これまで各区のホームページで一覧表で掲載されていた情報が、地図上で確認できるようになりました。
そしてスマートフォンなどの小さな画面でも情報の確認が容易になるため、保育所などについて市民の利便性、情報収集をわかりやすく簡単にできるようになる。そして大阪市のホームページの当該ページ、これは最初はどう入っていくんですかね、市民利用をやって、子育て支援をクリックしていくと出てきます。
そうすると表示された地図のところに、現在の空き状況がわかると。それで空き状況をみて区役所に申し込みをすると、この状況については月1回更新をしていきます。
この取り組みにより保護者の皆さんが、保育施設などの空き情報をわかりやすく伝えることができます、保育施設などの希望選択が行いやすくなります。ひいてた待機児童の解消にもつながると思っています。
マッチングをしっかりやっていきましょうということですし、各区も隣の区の空き状況がどんなもんかというところまでわかりますので、場合によっては区をまたいで隣に行ってもらったほうがいいですよって状況があれば、その各区もこのシステムを使って、うちの区のここはいっぱいだけれども、隣の区にはなるけどここはあいていますよなんて説明もできるのではないかと。
要はマッチングですね。空いている保育所に、入れたいと思っている保護者の皆さんのニーズをしっかりとマッチングさせるために、このように簡単にその情報がわかるシステムを局が作ってこれたと。
これもICT戦略という大きな方向性を打ち出した、そしてそれをしっかりと実行してくれた本当に良い例だと思っています。僕からは以上です。
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