2024.10.10
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記者1:ありがとうございました。幹事社の毎日新聞から2点ほどおうかがいいたします。まず手続き的な話になるんですが。本日、どのタイミングで、どなたが、どなたに対して離党届をお渡しされて、受理されたのかとか、今の手続き的な段階について教えてください。
音喜多駿氏(以下、音喜多):はい。離党届に関しましては先ほど、荒木代表、そして都議団の幹事長、益子幹事長、山内政調会長、3名に手渡してまいりました。受理をされたのではないかな、と思っていますが、その処理については先方に聞かなければわかりません。はい。
記者1:わかりました。最後に1点が、小池知事は国政に出るんじゃないかといろいろ噂もありましたが、今のところ、都政に専念されるとおっしゃってますが。今、掲げられた政策ももちろん都民ファーストと重なるところがあると思うんですが。今後、その議会での、審議とかの場では知事に対する姿勢っていうのは、与党、野党と簡単にわけるものでもないかもしれませんが、知事への姿勢という部分はどうなるのか、教えてください。
音喜多:はい。これは、一言で言えば是々非々で。小池知事が正しいことには正しい。間違っていることには間違っていると、お伝えしていきたいと思います。当然議案に関しては、我々は反対する面も出てくると思います。その行動はしっかりと、都民のみなさまにお示ししていきたいと思っています。
記者1:それでは各社、ご質問あれば挙手して、お願いします。
音喜多:じゃあ、黄色のネクタイの。
記者2:すいません、ゴゴスマのオクダイラと申します。上田さんと音喜多さんに、それぞれ1つずつ質問をさせてください。上田さんに関しては、小池知事の姿勢よりも、いわゆる会派の運営に対する不満のほうが、かなり多いように感じました。先ほど、荒木代表らに届出を出すときにですね。荒木さんと最後のほうでは、笑顔で別れているような印象を受けました。また、役員からも恨み節ですとか、非難めいた言葉はなかったと、先ほどおっしゃっていました。
そこにちょっと、矛盾といいますか、何と言うんでしょうか。我々の、マスコミの前に向けての、演出じゃないんでしょうけれども、ちょっと違和感を感じてしまったので、それは実際どうなのかというのがまず1つです。
上田令子氏(以下、上田):まず私がですね。
記者2:はい。あと音喜多さんに関しては、昨日ちょっと我々ゴゴスマ、取材させていただいたときに、「よっぽどのことがあったと思ってもらってけっこうです」と、離党の理由を語っていました。そのよっぽどのこと、というのは、今話されたなかに入っているんでしょうか、いないんでしょうか。
そしてどうしても、この公示前というタイミングが、ちょっと早いといいますか、もう少しがんばられても良かったのではないかな、と思うのでそれは音喜多さんからお願いします。
上田:はい。そうですね、ヴォルテールの言葉に確か、「君の意見には反対だが、君の意見が阻害されるときは、命をかけて守る」という言葉があるように、そこで、人間関係で別に決裂するわけではありませんから。しかしながら、先ほど申し上げた通り、是々非々でしっかりと、議案にたいしては態度表明はさせていただきます、ということは、先ほど離党届を出したところでは、渡させていただきました。
「にこやかに別れ、議場ではしっかりとたたかう」というような象徴的な場だったかと思います。今までも、そうしたことで政局化していくなかで、ここは理性と知性をもった議会運営をし、言うときは言うということで。「お互い覚悟はしましょう」というような雰囲気だったと思っております。
記者2:荒木さんや山内さんは、あとは益子さんですか?
上田:はい。
記者2:ふざけるな、じゃないですけど、「勘弁してくれ」ですとか、そういった言葉は一切なかったんですか?
上田:まったくなかったですね。離党の理由が、ご納得する部分もあったのかな、というふうにも感じました。
音喜多:はい、では私のほうから。「よっぽどのことがあったと思ってかまわない」という発言については、これは何か1つの事象を指しているのではなくて、こういったものが積み重なった総合的な事象である、というふうに捉えていただいたほうがいいと思います。ただ1つ付け加えるのであれば、やはり私がもっとも許せないのは、言行の不一致。やってることと言ってることが違うのではないか、というのに関しては、とても忸怩たる思いを感じています。
イエスマンはいらない、というのであれば、ノーマンの意見も聞いてほしい。情報公開が一丁目一番地というのであれば、情報公開を決定していただきたい。そしてそういったことを、本当に都民のみなさまに見せて、お約束を守っていただきたい。それが、私から見ればまったくといっていいほど果たされていなかったのは、私にとってはやはり政治家として、許容できることを超えていたと、いうふうに思います。
記者2:この公示前の、いわゆる離党のタイミングですよね。
音喜多:はい。
記者2:これが、小池都政にも大きなダメージを与えたとはお思いになりますか?
音喜多:やはり、国政選挙というのがあったことが、大きなきっかけになっているのは事実です。何らかの影響は、当然あると思います。しかしながら、繰り返しになりますが、このまま都民ファースト会に残れば、私とまったく、意を異なる、希望の党を無条件に応援しなければならない。それがやはり私には、許容できないことでしたので、このタイミングでの決断をさせていただきました。
司会者:ほかにございますでしょうか。
記者3:NHKのコジマです。お2人に確認したいんですけども、選挙のときにはさまざまな条例の提案とか、政策については当然約束をしてきたわけですので、そういったものへの対応というか、当然二人会派になるとどういう取り扱いを今後政策について行っていくのか、都民ファーストとも協議する部分があるのかないのか。
という点が1点と、4年間の任期は都議としてまっとうするという理解でよろしいのか。途中でいろんな政治状況もあると思うんですが、他の選挙に出るとかそういうことはないという理解でいいのか、というのをお願いします。
上田:はい。条例案につきましては、お約束どおり進めていきたいと思いますが、会派が分かれたことで、なんというんですか、提案できることになるんです。
たぶん都民ファーストにいるともうこの通りだぞということになっちゃうんですけれども、会派が分かれますと、一緒にやろうというときに、“てにをは”を直すとか、「もうちょっとこういう課題を入れたらどうか」っていうことができるので、そこについてはよりよいものができるかなと思っております。
政策の多くは実は「かがやけTokyo」が予算要望で4年間つくってきたものが土台となっておりますので、ほぼ矛盾なく一緒に進められるとに思っておりますし、また別れるところは、先ほどの離党届を渡したときも忌憚なく議論をしようということはお伝えさせていただいております。
そして4年間まっとうするということは、当然そのつもりでやっておりますので、今回の希望の党のことに関しても一線を画しているということをご覧いただければ、ご理解いただけるかなと思っております。
音喜多:私のほうからも、まあ条例案については都民ファーストの会と共同提案をするという機会も増えてくるのではないかと思っています。
しかし、上田が言うように、ここはこういうふうに修正したほうがいいんじゃないかとか、そういう修文の相談をしながら都民ファーストの会ともうまく協調して、ときには議論をしながらやっていきたいと思っています。
都議会議員の任期につきましては、先のことは、確かなことは言えない面もありますが、もちろん基本的には任期をしっかりまっとうして、都民の付託に応えたいと思っています。
そしてただひとつ断言できることは、今目の前にある衆議院選挙に出馬するということは、100パーセントございません。以上です。
記者4:産経新聞オオイズミです。2点お願いします。まず1点目が、新しい会派名が「かがやけTokyo」ということもあってちょっと思い出すのが、「かがやけTokyo」時代から3人でやってきたかと思うんですが、まあ両角さんは会派に残るということで、たとえば両角さんにですね、これから一緒にやっていこうというような呼びかけがあるのかどうか。
さらに、引き剥がし工作じゃないですけれども、都民ファーストで意を同じくするような人がいるのかどうか、合流する方がこれから現れるのかどうか、まずそれを1点目をお願いします。
音喜多:はい、まずこちらから積極的に引き剥がそうとか、そういう政局を仕掛けるつもりは一切ありません。まあ両角についてもずっと一緒にやってきましたし、思いが近い部分はあると思います。また、新人都議を中心としてみなさま、さまざまなお考えがあると思います。ですから、将来的にはいろいろな可能性はあるかも知れませんが、いま時点で我々のほうからなにか派閥づくりをしようとか人数を増やそうとか、そういった行動に出るということはありません。
上田:はい、私は、居酒屋の娘でございますので、「かがやけTokyo」という赤ちょうちんはぶら下げてますが、お店から出ないで、入ってくれば「いらっしゃいませ」というかもしれませんけれども、強引にそうした先ほどの引き剥がし行為のようなことはするつもりは毛頭ございません。
記者4:2点目なんですけれども、えー、お2人ともその、党および会派のですね、上のしかたにすごく不満を持ってたというのは伝わったんですけれども、この、ブラックボックス批判をしながらブラックボックスな運営をされてきたのは、これは誰の考えのもと、誰の意図でそういうブラックボックス化したというふうにお考えですか。
これは代表を途中までされていた小池知事の意向なのか、それともその前の代表なのか、まあ今の代表なのかとか、そういう特定の人の影響っていうのはありますでしょうか。
上田:よくそれは小池知事が裏にいるのではないかということをみなさん想定されるんですが、例えば自民党会派の運営にいちいち安倍総理が口を出さないように、私個人はどなたかはわかりませんけれども、やっぱり会派の役員ならびに代表、前代表かなと思っております。
一応、荒木ちはる代表は、そこをしっかりと取り組んでいくということで新任にされたわけでございますので、私の中では荒木ちはる代表により、これからは変わっていくといいなと思っております。
音喜多:私の考えは少し上田議員とは違うと思います。私の見立てというか感じ方としては、都議会議員のバッジを付けていらっしゃる方々は、それぞれ情熱と思いを持って、やりたいという気持ちもあると思います。ですから彼らは、都議会議員ではない方々の気持ちを忖度してやらざるを得ないシーンがあったのではないかと率直に感じております。
記者4:その都議会議員でない方というのは知事ですか? それとも最初の代表の方ですか?
音喜多:はい、前代表の場合が多かったと思いますし、私は、これは確たることはわかりませんが、その影響力に、知事の影響がないということは考えづらいというふうに思っております。
記者5:フジテレビのイチノセと申します。知事へのスタンスは是々非々ということだったんですが、その小池知事が前原さんと会談をしているときに、同じホテルに2人でいらっしゃったと思うんですが、それはなんか目的があったんでしょうか。
音喜多:食事をとるためですね(笑)。まったく政治の意図はございません。
上田:会派の控室にちょっと(笑)。
音喜多:いづらかったので……京王プラザホテルで、ご飯を食べました(笑)。
記者6:週刊文春のワダと言いますが、今回、小池都知事と連絡があったりとか、お電話があったりとか、なにかしましたでしょうか。
音喜多:私に関して言えば、私は政治家の出処進退は自分1人で決めることだと思っておりますし、小池知事もこれまで、さまざまなことをお1人でお決めになったと思いますので、一切連絡はとっておりません。
上田:同じくとっておりません。
記者6:音喜多さんは最初立ち上げメンバーでいらっしゃったわりに、小池知事からちょっと冷たくされてるなと、そういう思いとかはあるんですか。
音喜多:冷たくされてるかなということありません、そういう思いとかはありませんけども、ただ大きな会派になっても、もっともっとコミュニケーションをとって、政策論議なども活発に交わしていきたかったなというような気持ちはあります。
上田:私はちょっと岡目八目的に申し上げれば、音喜多都議は、やはり希望の塾の運営で、傍でみてても非常に心血注いでおりましたし、前幹事長でありました。そして先ほど出た両角都議会議員も、八王子では市議会におきまして副議長もなさった方なので、そのキャリアがあっていながら、役員に入られないことに関しては、違和感は感じざるを得なかったということは申し上げたいと思います。
記者7:コマダと申します。お2人にうかがいたいんですけれども、都民ファーストの会の立ち上げ当時から尽力されてきたわけですけれども、今振り返って、小池百合子さんという方について、どのような評価をされていらっしゃるんでしょうか。
上田:私はやはり、ニッチですいませんけれども、保育園待機児童対策をきっかけに、区議会議員、都議会議員となりまして、本当に補正予算と本予算と、江戸川区においては今度19園という保育園が解消され、都有財産の土地をしっかりと提供したと。何もやっていないという意味ですが、制度を変えていったことに関しては、非常に評価をさせていただきたいと思います。
ただ、できれば、その都民ファーストの中の改革も、お忙しいとは思いますけれども、ちゃんと目を通していただきたかったなとは思っております。
音喜多:私も小池知事は1年と2ヶ月ですか、まだそれぐらいですけど身近で見させていただいて、非常に能力の高い、政治家としての傑出した能力を持っている方だと思います。とくに決断力であるとか、あるいは周りを巻き込んでいく影響力、こういったものはとても真似できない、誰も持っていない能力だと思いますし、都政にとってプラスの面もたくさんあったと思います。
ただ一方でやはり、ちょっと1つのことに突き進むあまり、細かな点や、足元の組織の改革、こういった面が不十分になってしまった。そしてそこを、信頼できる都議会議員に任せるということが少しできなかったのかなと、そこをぜひ任せていただきたかったなというふうに思っています。
記者7:音喜多さん、今小池知事の国政に関する動きについては、どのように見ていらっしゃるんですか。
音喜多:はい、私は離党理由の中でも申し上げましたが、今は国政に手をかける時期ではないと思っております。そして国政の手のかけ方も、我々が東京大改革で掲げたような、しがらみのないということではなくて、いろんな組織に支援をされたり、いろんな方々を集めて、とにかく政権を取りにいくというやり方は、都知事選の時とはまったく違う、非常に残念なやり方であるというふうに思っています。
記者8:東京新聞のサカキバラです。音喜多さん、先ほど希望の党について選挙目当ての烏合の、まあ野合としか思えないとおっしゃいましたが、翻って都民ファーストの会を見れば、自民、民進、旧みんなの党などさまざまな出自の方がいらっしゃいます。離脱したばかりでちょっとうかがうのもなんですが、都民ファーストと希望の党は異なると言えるのでしょうか?
音喜多:私はこれは異なると思っています。都民ファーストの会も都議選にして50……60名以上の候補者を擁立、55か、まあ60名近くの擁立をして。これは「希望の塾」というのを立ち上げて、半年間にわたる講義を行って、筆記試験、面接、そしてさらなる特別コースの研修。こういったことをやはり半年間近くかけて候補者の選別や政策の理念の統一を行ってきました。
翻って今の希望の党は、解散総選挙というバタバタのなかたったの2週間で200名の人を集めた。これは大きくやり方が違うと思いますし、私が携わっていた都民ファーストの会はそのプロセスは少なくともしっかりとやっていたと思っています。
記者8:もともと公務員改革を掲げる旧みんなの党出身のお2人と、連合からの支持を受ける都議の方というか立候補者の方が一緒にやるというのはもともと無理だったのではないですか?
音喜多:そこについては私も正直申し上げて違和感を感じる面はありました。組織が得ることによって失うものもあるだろうと。ただ、得るものもあるかもしれないし。そういったなかでできるところまで改革をやりたいとは感じていました。ただ、やはりご指摘のように少し難しい面もあったのかなとは率直に今感じているところです。
記者9:日本経済新聞のカメといいます。市場問題を担当しているものですから、音喜多議員、市特の時からずっと一貫してファーストの中でも詳しいほうだと思いますのでちょっとおうかがいしたいんですけれども。
市場移転問題で、知事は盛り土の発見といいますか、みたいなある種の功績の部分もあると思うんですけれども、ある種知事が決断したことが業界などに混乱をもたらした、あるいは小島顧問の言動などがある種業界を分断したような、そういったご意見も聞かれるんですが。この間の市場移転問題の経緯について、音喜多議員のほうはどのようにお考えになっているのか。まず1点目、それを聞かせてください。
音喜多:私としては、おそらくずっと見ていただいた方はご承知のとおり、豊洲の移転が望ましいという立場から、首尾一貫して組織の中でも小池知事に対してもその意見を活発にぶつけてまいりました。
しかしながら、力及ばずと申しますか、総合的な議論のなかで「豊洲に移転はするものの築地も活かす」という、私が100パーセント思っていたものとは違う結論に落ち着いたと思っています。そのなかでやはり今生じている混乱というのに、混乱と申しますか諸処の課題につきましてはしっかりと向き合っていく必要があるだろうな思います。
記者9:すいません、少し細かい話なんですが、この間の臨時会において、経済・港湾委員会のメンバーで議員いらっしゃったと思うんですけれども。そこのファーストの会派の質問がですね、都庁内取材しておりますと「小島顧問が質問をお作りになった、あるいはかなり助言したのではないか」ということがありました。
ファーストはたしか都議選の公約で、行政機関に質問は作らせないと、これはかなり強調されてたと思うんですけれども。経済・港湾委員会の質疑ですとかあるいは代表質問、あれは栗下さんだったと思うんですけれども、あるいは木村基成さんも代表質問されたと思うんですが、小島顧問が質問に対して実際作られたとか影響を及ぼされたっていうことは事実としてあったのでしょうか?
音喜多:それに関して申し上げますと、議員個人が質問は責任を持って作っておりますので、そのプロセスについてはすべて承知はしておりません。ですので、小島顧問が書いたのかとか影響があったのかというのは、中にいた私の立場から見ても確たることが言えないというのが事実でございます。
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