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立憲民主党 結成記者会見 10月2日(全4記事)

【全文2/4】「安倍政権の暴走を止めることが最優先課題」 枝野氏、立憲民主党のポリシーを訴える

10月2日、民進党を離党した枝野幸男氏が、新党「立憲民主党」の設立記者会見を行いました。会見には枝野氏のみが出席し、党への参加を呼びかけ。「安倍政権の暴走に歯止めをかける。安倍政権をストップさせる」と意気込みを語りました。

消費税増税、憲法改正についてのスタンス

記者6:東京新聞のヤマグチと申します。よろしくお願いします。まず1点は代表というかたち、もしくは党首というかたちで枝野さんがいらっしゃるということか。幹事長等が決まっているのであれば教えていただきたいというのが1点と。

あと国民の大きな関心である消費税増税へのスタンス。もう1点、憲法改正の是非の考え方、あと原発政策について今党の方針として考えていることを教えていただきたいと思います。

枝野幸男氏(以下、枝野):まず今日この場で初めて正式に私は党を立ち上げるということを呼びかけさせていただきましたので、今構成員は私1人でございます。私の呼びかけに応じて参加いただけるという方は、私を党首という前提でご参加いただけるものというふうに思っておりますが。

選挙まで時間がありませんがその中で一定のメンバーが固まったところで、そのみなさんと相談をして具体的な役割分担については決めさせていただきたいというふうに思っています。

今ご指摘のあった政策についても、最終的にはそうしたプロセスを踏まなければいけないと思っておりますが。

冒頭に申し上げましたとおり、私はこれまで民主党民進党で積み重ねてきた政策・理念というもの、これは国民のみなさんによりクリアによりブラッシュアップしてお訴えをし、そうしたことに期待をされている国民のみなさんの声を受け止める政党になりたいという想いで呼びかけをさせていただきました。

したがいまして、その中でより具体的な部分については私自身が過日代表選挙でいくつかのことをお訴えさせていただきましたが。消費税については将来的な国民のみなさんの消費税の負担をお願いをしていくということについてはこれは堂々と訴えるべきであるけれども。

現下の経済状況、そして例えば法人税が減税されている中で大衆増税がなされるということ、使い道についての信頼がないということの中で、今予定されている増税を、予定通り実行するということは国民の理解を得られないと訴えてまいりましたので、おそらく呼びかけに応じていただける方はそうした考え方にも同じような思いを持っていただけるのではないかと。

原発政策についてもできるだけ早く、1日も早く、原発ゼロを実現していく。そのことに向けて、これは止めたというだけなら簡単なことですが具体的なプロセス、なかなか難しいプロセスが必要ですが。

もはや原発ゼロはリアリズムと申し上げましたが、具体的なプロセス、工程表をしっかりと作りお示しをすることができると思っていますので。

一定程度民進党においてその工程表の作業も進んでいることも承知をしていますので、これをより早く国民のみなさんにお示しをして原発ゼロがリアリズムであるということを共有できるようにしたいと思っております。

憲法については、これは従来の民進党から憲法の議論は積極的に進めていくと。国民とともに未来志向の憲法を施行するという立場であります。

ただこれも従来から申し上げておりますし、私も強く申し上げてきていますが、いわゆる今安倍さんがおっしゃっている自衛隊可憲論というものは、現在安保法制という違憲部分を含んだ、立憲主義を破壊して違憲部分を含んでいる安保法制というものが現に存在する中で自衛隊を明記をすれば、その違憲部分を了承する、追認するということになりますので、これは許されるものではないというふうに考えております。

ご賛同いただける方はこうした点については、ご賛同いただける方が集まると思いますので最終的にはそうしたみなさんとご相談をして、しかるべきタイミングで政策を改めてお示しをいたしますが、私は今のように考えております。

民進党分裂は大きな痛手では

記者7:NHK「ニュースウオッチ9」のホリと申します。2点うかがいます。

まず1点目です。民進党の理念に賛同にする人たちのための新たな受け皿が必要ということですけれども、今回の新党を結成することで有権者の支持をどう得ていくお考えでしょうか?

2点目です。野党第1党であった民進党が分裂するということは、政権与党の対抗馬として機能していくためには大きな痛手となるのではないでしょうか? お願いします。

枝野:はい。まあ1点目は、私は従来から、私あるいは私たちの仲間が目指している社会像、理念、そして具体的な政策というのは、多くの国民のみなさんに共感をしていただけるものだという自信を持ってまいりました。

ただ、残念ながらそのことを十分に伝えきることができていなかったというのが、これまで私自身の責任も含めて感じてきたところであります。

今回いろんな残念なプロセスがありましたが、むしろクリアに、よりわかりやすく、国民のみなさんにお伝えをするというような新たな器として立憲民主党を育てていきたいし、それは十分できるのではないかと思っております。

それから、私も1日も早く安倍政権を倒したい。倒さなければならない。これは本当に喫緊の課題だと思っております。

したがいまして、これは大変厳しいなかでの船出であるのはよくわかっておりますが、この選挙で議席を得させていただく仲間は、必ず安倍政権を倒すという側が一員として国会に臨むと。

そしてむしろ私は、立憲民主党のあり方として、これまでも若手中堅の仲間ががんばってきてはくれましたけれども。

より明確にこのおかしな政権、おかしな、例えば政治運営、そして国民生活にとってマイナスな政策については、より厳しくそのことを指摘していく戦う集団にしていきたいと。

自民党政権、安倍政権に対して最も力強く戦う集団に立憲民主党をするということによって、政権を倒すことを期待をしていただいている国民のみなさんの付託に応えられるようにしていきたいと思っています。

候補者の擁立はどの程度?

記者8:立憲民主党の理念であるとか政策を全国に浸透させていくためにも、この衆院選ではどのぐらいの数の候補者を擁立するつもりですか。

あと民進党では、共産党、社民党、自由党、3党と選挙協力をするなかで、候補者をできるかぎり1本化を模索していくということで、合意して進めておりましたけれども、この枠組みというのは立憲民主党に引き継いで維持していくお考えでしょうか? この2点をお願いします。

枝野:我々の、あるいは今日私が呼びかけさせていただいた理念・政策をより幅広い国民のみなさんに訴え、多くの議席をいただいくためには、1人でも多くの候補者を擁立したいと思っておりますが。

こういうプロセスで、こういう直前になっての立ち上げでございますので、今、具体的に何人ということを申し上げる段階ではないと思っております。

それから、私が幹事長時代に行われていたのは、当時の民進党と市民連合などの幅広い市民のみなさんと連携をするということであったと思っていますし。

この総選挙の前においても、大島民進党幹事長が、そうしたみなさんから要望を受けて、あくまでもそうした幅広い市民のみなさんと我が党は連携するというのが民主党時代だったと思いますし。

私もまさに幅広い市民のみなさん、市民連合に代表されるようなみなさんと連携をしたいとは思っていますが、それを超えて市民連合のみなさんは他の政党とも連携をされているわけでありますが。

まずは私どもは市民連合のみなさんと連携をすると。他の党となにか行うということではないというふうに思っています。

「希望の党」との関係性について

記者9:テレビ朝日のクサナギと申します。

少しあったお話かもしれないんですが、「立憲民主党」は今後「民進党」の支援団体であった連合(日本労働組合総連合会)と、どのような関わり方を求めていきたいでしょうか。また、神津会長とは、今日枝野さんは、どんなお話をされたのか教えてください。

枝野:私も、私の立ち位置の1つとして、生活者、納税者、そして働く者の立場が、「立憲民主党」においても、私たちの立ち位置だと思っております。

これまで連合のみなさんとも、さまざまなかたちで連携しながら、積み重ねられてきた理念と政策だと思っておりますので、ご理解やご賛同をいただけるものと確信をいたしております。

今日、神津会長とお目にかかりましたときには、「まだ最終結論を出していないけれども、新しい党を立ち上げる方向で考えています」とお話をさせていただき。

その際には「ぜひご支援をいただきたい」とお話をさせていただきまして、それについては、ご理解ご賛同をいただけたと私は理解しております。

記者9:支援をしていただけるという回答だった、ということでよろしいでしょうか。

枝野:私はそう理解しております。

記者9:ありがとうございます。

記者10:共同通信のタクボです。「希望の党」との関係性について、お伺いします。

安倍政権を倒すということですけども、選挙の結果、獲得議席が「自公」と「希望の党」が拮抗したときに、「希望の党」と連携して安倍政権を倒すということもあるのでしょうか。そのへんお願いします。

枝野:選挙後の議席の構造を今から過程をしても、あまり意味がないことだと思います。先ほど申し上げましたが、まずは安倍政権を倒すということは、これは少なくとも足元に置いて、最大の今やらなければいけないことです。それがないと、物事が先へ進まないと。

我々の目指す社会を目指すにしても、まったく逆方向に進んでいる暴走を止めるということが、最優先課題だと思っておりますので、安倍政権ないしは「自公」政権を延命させるようなことに協力するつもりはありません。

新党参加の呼びかけはギリギリまで行う

記者11:共同通信社のアサダと申します。

事務的な質問なんですが、賛同を呼びかけるということですが、来週に衆院選の公示が迫っています。だいたい、いつぐらいを期限に賛同される方への呼びかけを設定しているのか、ということ。

あとは党の綱領と政策です。これについては、「民進党」のものがありますけども、こういったものがベースになっていくのか、ということ。あと人事です。これについてはどのように考えていますか。

枝野:呼びかけはギリギリまで、つまり選挙の、実務的に可能なギリギリの限界まで、お待ちをしたいと思っております。

そもそも、ここまでのプロセスにおいても、大変な、いろんな激動の中で、特に候補予定者のみなさんは、大変な不安と、困惑の中で、日々を過ごされてきていると思います。

支持者のみなさんと、いろんなご相談などの時間も必要でしょうし、できるだけお待ちできる最大限の時間を取りたいと思っています。これは選挙事務の実務の部分と確認をしながら、期限を示していきたいと思っております。

それから基本的に、綱領や基本政策は、もしこの選挙を経て、多くの仲間が当選をさせていただきましたあかつきには、さらにブラッシュアップをしていくということであります。

私は積み重ねてきた「民進党」の理念と政策は、自信を持っておりますので、これを国民のみなさんに訴えるということで総選挙をたたかわせていただくというつもりであります。

人事については、呼びかけに対して、一定のみなさんがご賛同いただいた段階で、そのみなさんとご相談をして、決めさせていただくつもりであります。

時期でありますが、選挙に向けて、限られた範囲の中でありますので、可及的速やかに、綱領でありますとか、選挙に訴える政策をお示しさせていただきたいと思います。

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