
2025.03.19
ドバイ不動産投資の最前線 専門家が語る、3つの投資モデルと市場の展望
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(注:全編英語の会見を翻訳書き起こししています)
森さんが着任されていたころには、皇室の問題はさほど注目はされていませんでしたが、何年後には、皇位の女性継承者問題など、皇室のさまざまな課題、由緒ある皇室と現代世界とを繋げるといった難しい問題で、日本国内だけでなく諸外国でも注目を集めました。
さて、現在の皇室に目を向けると、天皇陛下の孫娘である秋篠宮家の眞子さまのご成婚を目前に控え、天皇陛下御自身も長年続いた激務の公務を引退されるとあって、幸せな時期に見えますが。
水面下には当然のことながら複雑なものがあります。森さんにご参加いただき、こういった演題にてお話しいただけるのは非常に僥倖なことです。
さて今後の流れとしましては、森さんの英語によるスピーチと、その後に質疑応答の時間を設けます。質問は日本語でも英語でも構いませんが、森さんの回答は日本語になります。
通訳はたいへん親切な方ですし、皇室用語辞典のような方ですから、頼りになります。ありがたいことです。私からは以上になりますが、携帯をマナーモードに……、はい、森先生も同様にお願いしますね(笑)。ありがとうございます。
私は現在、成城大学にてジャーナリズムと日本皇室現代史の教鞭を執っております。これまでは毎日新聞とCNN.CO.JP、琉球新報にて勤務しておりました。本日講演を依頼された演題は、皇室の未来について、とくに天皇退位と女性宮家について、というものです。
持ち時間は30分間しかないので、天皇退位から始めましょう。まず家系図から見ていきましょう。
今上の天皇明仁(あきひと)様は御歳83歳です。皇后美智子様、ご子息の皇太子徳仁(なるひと)様は56歳、皇太子妃雅子様は53歳です。一人娘の愛子様は15歳です。徳仁様には弟の秋篠宮(あきしののみや)殿下がいらっしゃいまして、51歳です。
こちらのご夫妻には3人のお子様がいらっしゃいまして、最年長子は女性である眞子様、 25歳で、来年の式を控えご婚約が内定しました。次子は次女である佳子様、末子は悠仁(ひさひと)様で、5年生の11歳です。
タイムラインをざっと見ていきましょう。昨年8月に発表された天皇明仁様のお言葉をご覧ください。
最初の一文はこれです。「戦後70年という大きな節目を過ぎ、2年後には、平成30年を迎えます。」最初の一文で陛下が「平成30年」とおっしゃっておられますが、これはたいへんよいヒントです。
さらに今年の6月9日に、天皇陛下のご退位を認める特例法が参院本会議で可決、成立しました。ご退位後は、どのようなことが起こりうるかといいますと、天皇明仁様は前天皇となり、日本語では「上皇」と呼ばれます。
この「上」の字がつくことについて、宮内庁はヒエラルキーが、つまり位が上であるという意味ではないとしています。縦列の関係、イコールとでも言いましょうか。
当然、皇太子徳仁様は即位されますね。そして弟の秋篠宮殿下は「皇嗣(こうし)」となり皇位継承順位第1位となります。
事実上の皇太子のようなものですが、皇太子ではありません。少々ややこしいこととなります。「皇太子」は、天皇の息子である必要があるからです。
プランは2つあります。私はこれを「プランA」と「プランB」と名付けました。プランAは、当初のものです。12月のいずれかの日程、おそらくは24日から31日にかけて、退位と即位が行われ、翌年2019年に、日本の元号が変わります。これが当初のプランでした。
しかし宮内庁が強固に反対を唱え、プランBを提示しました。以下がプランBです。2019年3月31日に退位及び即位が行われ、4月1日のエイプリル・フールに元号が変わるというものです。
さて、なぜ宮内庁がプランAに反対を唱えたかと申しますと、みなさまもお気づきのとおり、元旦は、天皇は極めて多忙だからです。
「新年祝賀の義」、これは国家行事ですが、天皇皇后両陛下が各国の外交使節団をはじめ、人々に祝辞を述べられます。これは朝から昼過ぎまで行われます。
この挨拶が終わると別室に移動し日本酒の祝いの盃がふるまわれます。何千、何百もの人々が皇居を訪れます。実際、毎年、宮内庁は多忙を極めます。
翌日は一般参賀が行われますが、これは1回では終わらず、おおむね1日7回行われます。皇族の方々はただ手を振るだけですが、実際は非常に多忙です。元旦から7日にかけて式典が数々あり新年は極めて多忙です。そして年末はその準備に追われます。
12月23日天皇誕生日もやはり多忙ですので、前述のとおり12月24日のクリスマスから年末の31日にかけて、退位が行われるのではないかと思われます。
なぜこれが重要かと申しますと、それにはまず内閣府と宮内庁との関係を考察する必要があります。
日本国憲法第三条には、「天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負う」とあります。この条文により、宮内庁は内閣府の管轄下にあることがわかります。
しかし宮内庁は「天皇は政治から分離独立させるべき」という捉え方、もしくは見方から自律的に機能する傾向があります。
一方で、内閣府は宮内庁が管轄外で機能することを非常に嫌います。プランAであろうとプランBであろうと、この場にいる海外特派員の皆さまにとってはあまり違いはありません。わずか3か月の差ですから。
しかし内部での対立があるわけで、退位の時期の決定について、会議が開かれる必要があります。
ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、この会議は「皇室会議」と呼ばれ、新しく制定された「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」に定められています。この皇室会議とは、どのような組織なのでしょうか。
議員は次のとおりです。まず秋篠宮殿下と正仁親王妃華子様の皇族のお二人です。黄色い枠内の4人は、立法の長です。次の安倍晋三と山本信一郎(注:宮内庁長官)は、行政の代表ですね。赤い枠内の二人は、司法の長です。
この組織はたいへん奇妙なものです。三権分立の原則から完全に外れています。立法、行政、司法のいずれにも属していません。憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない、皇族も含まれています。
なぜこのような組織が存在するのでしょうか。
そもそも天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、国事に関する行為を行います。しかし、第二次世界大戦後の1946年、新しく皇室典範が制定された際に、衆議院議員のうち、天皇による国事行為などは不要であると主張する人もいました。こうして、このようなものが作られました。
しかし近年、日本の政治において、もしくは日本のジャーナリズムにおいては、この組織について議論は行われておりません。私としては、これは民主的だとは思えません。
ちなみに、皇室会議は9月4日に予定されており、退位日は、その日9月4日に発表されることになっています。しかし会議は延期され、衆議院選挙後の11月か12月になると目されています。
この延期の背後には、内閣府から宮内庁への、プランA遂行の圧力があります。プランAの実現可能性は、現在も宮内庁にて検討されているものと思われます。いずれにせよ、内閣府と宮内庁とのせめぎ合いをご理解いただけたものと思います。
では次に、退位した天皇、つまり上皇と上皇后がどうなるのか、どこへ行くのかを見ていきましょう。「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」は、退位した天皇、つまり上皇の職務について、とくに明記していません。ゆえに、誰にもわからないのです。
私が思うに、おそらく公務に就くことは制限され、行わないことになるでしょう。新天皇と新皇后への干渉を避けるためです。
しかし、小規模の芸術展などのオープニングセレモニーなどへのご出席はあるかもしれませんし、このような会見の場においでになるかもしれませんね。もしくは、高齢者の目標となるような何かをされるかもしれません。よくわかりませんが。
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