2024.10.10
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菅義偉 官房長官 記者会見 2017年9月13日(全1記事)
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菅義偉氏(以下、菅):じゃあ、どうぞ。
記者1:テレビ東京のハシモトです。東芝の半導体子会社の売却についておうかがいします。東芝がアメリカのベインキャピタルが主導する、いわゆる日米韓連合と覚書を締結し、半導体子会社売却について本格交渉に入ることになりました。政府としての受け止めをお願いいたします。
菅:東芝の発表についてはもちろん承知しています。いずれにしても引き続き東芝と関係者の間で調整が行われているものと認識しており、政府としてはその動向を注視していきたいと思います。
記者1:関連しておうかがいします。テレビ東京のハシモトです。東芝は日米韓連合との本格交渉の一方で、ウェスタンデジタル陣営との協議も続ける考えで、まだ最終的にどうなるかというのは二転三転も予想されます。これまでもいろいろと二転三転が続いてきましたけれども、政府としてはどのような決着を期待するんでしょうか?
菅:いずれにしろこれは民間のことでありますし、引き続き東芝と関係者の間で調整が行われていくものと承知してまして、そのことを注視をしている状況です。
記者2:朝日新聞のオカムラです。柏崎刈羽原発の運転についておうかがいします。本日原子力規制委員会が条件付きで東電の適格性を認めました。今後、新規制基準に適合することが見込まれるんですが、政府としてどのように受け止めていらっしゃいますか?
菅:まず、本日の原子力規制委員会において、柏崎刈羽原発の審査に関連して、東京電力の事業者としての適格性について議論が行われ、おおむね異存はなかった。そういう報告を受けています。なお新規制基準への適合の判断は行われなかった。
いずれにしろ、原子力は安全が最優先です。引き続いて独立した立場で原子力規制委員会において厳格に審査が行われると、このように承知しています。
記者3:TBSのナンバです。今日、長官が収録に参加されたラジオ番組での、北朝鮮による核弾頭小型化の能力に関する発言についておうかがします。長官は収録で「ミサイルの小型化・核弾頭、そこまでまだ届いていないと思う」と述べられました。
一方、小野寺防衛大臣は、10日に出演したテレビ番組で、北朝鮮の核弾頭の小型化はどこまで進んでいるのかについて、「アメリカやロシアや中国のスタンスを見ていると、10年研究していれば小型化は進んでいる。その点を踏まえると小型化はできているという想定をしなくてはいけない」などと発言されています。
双方で認識に違いがあるかのようにも受け取れると思うんですが、改めて長官のご認識をお願いします。
菅:まず、番組で聞かれたと思います。司会者の方から「北朝鮮が核を保有していることを前提として北朝鮮問題に対処すべきじゃないかと、こう中国の関係者から言われた」という質問でした。
我が国としては、北朝鮮が核保有国であるという前提は、これは受け入れることができないんです。そういうなかで、私に、国際社会のよって北朝鮮に圧力を強化することによって、その政策を変えさせると。そのために取り組んでいく。そういう趣旨の話をさせていただきました。
記者3:関連で。確認なんですが、「ICBMに搭載可能な段階までは核弾頭の小型化が進んでいない」という意味合いで、長官がおっしゃったというわけでないですか?
菅:ここは小野寺大臣の発言の詳細については承知はしておりませんが、今回の核実験は過去の核実験に比べてはるかに大きかったことから、一定の技術の進歩があった。ここは否定することはできないと思います。
その目的を達成したか否かについては、あるいは核兵器の小型化に成功したか否かについては、米国や韓国とも緊密に連携をしながら分析を進めているところであります。
記者4:共同通信のエトウです。米軍普天間飛行場に関連しておうかがいいたします。
これまでも開かれているんですけれども、普天間飛行場負担軽減推進会議の実務者らによる作業部会、近く開かれるように聞いているんですけれども、今度開かれる会合ではどのようなことが話し合われるのでしょうか?
菅:まず、明日解説します。詳細については、県、宜野湾市との間で今調整中であるというふうに報告を受けています。いずれにしろ、政府としては普天間飛行場の危険除去、沖縄の負担軽減を目に見えるかたちで実現すべく、政府の取り組みについてご理解をいただけるようにていねいに説明を差し上げたい。このように思っています。
記者5:NHKのタカハシです。台風18号の関連でお聞きします。現在、沖縄県の先島諸島に近づいていまして、このあと東寄りに進路を変えて、西日本、東日本に近づく恐れがありますが、今後の政府対応についておうかがいします。
菅:まず、強い台風18号は、本日15時現在、宮古島の東北東約600キロ、1時間におよそ15キロの速さで北北西に進んでいます。先島諸島は台風の暴風域に入っており、うなりを伴った猛烈な時化(しけ)になっています。
台風は今後進路を東寄りに変えて、九州方面に接近する可能性もあるということです。現時点において被害の報告はありませんが、政府としては官邸に情報伝達機において情報収集を行い、官邸を中心に関係省庁連携をして、万全の対応を期していきたい。こういうふうに思います。
記者6:よろしいでしょうか。共同通信のハシモトです。厚生労働省が、システムの不備などで、公務員の妻らの年金の支給漏れがあったことを発表したんですけれども、これは同様の事案というのはまた起こらないんでしょうか?
菅:まず、年金の振替加算について、正しく加算されていない事案が従来から散見され、これまで個別事案を把握した時にその都度対応してきたが、近年増加しており、現場からの問い合わせも増えていました。
また、被用者年金一元化にともなって、日本年金機構が共済情報連絡システムを利用するようになったこともあり、これを機に点検を行った結果、今回の支給漏れの全体像が明らかになった。このように聞いています。
そして、今回この支払うべき年金が適正にお支払されなかったことについては、大変な問題であり、速やかに、そして確実に、支給されていなかった年金をお支払をするとともに、再発防止に全力で務めていかなきゃならないと思います。
また今回の事案については、これまで事務処理ミスがあったという、そういう傾向を踏まえて、自ら点検をして判明をし、速やかに対処をしたということでありますけれども、しかしミスが生じないようにすることが最も重要であると。
機構としては、今回の事態を重く受け止めて、適切な事務処理を行われるよう、これは対処させたいと思います。
記者6:先ほどのハシモトです。社会保障に関連するんですけれども、今日の日本経済新聞で、昨日の安倍総理のインタビューの記事が載っておりまして、その中で安倍総理は、高齢者向けの給付が中心になっている社会保障制度を全世代型の社会保障制度に改革していくと述べられています。
これというのは民進党の代表が「All for All」という政策を掲げておるんですけれどもですけれども、これと考え方というのは近いんでしょうか?
菅:私、「All for All」というのはよくわかりません。コメントすることはここは控えたいと思います。ただ政権としては、今回の改革において、これまで若年者、学生、成人勤労者、退職者高齢者、このステージを前提に高齢者向け給付が中心になっている社会保障制度を、若者も含めて、すべての世代の安心と納得を得られる全世代型の社会保障へ改革していく。ここは極めて重要であるという認識です。
このために、待機児童対策、幼稚園、保育所といった幼児教育無償化の加速、また介護離職ゼロに向けた介護人材の確保対策、ここをしっかりと進めていく必要があるというふうに思います。
記者3:もう一度だけ確認させていただきたいんですが、核のミサイルの小型化についてなんですが、先ほどのラジオ番組のなかでは、ミサイル小型化について「そこまでまだ届いていない」とご発言をされて、今の会見では「小型化に成功したか否か分析を進めている」と。若干表現を修正された?
菅:いや、まったくそういうことはないです。先ほど申し上げましたけれども、司会者の方が、中国人の関係者が「北朝鮮が核をもう保有している」と。ですから、そこを前提に対処すべきじゃないかということの私に対しての質問でした。
政府としては、核保有国であることを前提とした議論っちゅうのは、これは受けられない。そういうなかで申し上げたことです。
記者7:ニコニコ、七尾です。よろしくお願いいたします。電波の周波数帯の利用権の競争入札にかける、電波オークションの導入の検討につきまして、いかがお考えでしょうか。
菅:まず、総務省によりますと平成27年度の電波利用の負担額については、大手の通信事業者では100億円から200億円程度であると。一方、大手の民間テレビ局では数億円程度である。ここが大きく異なっています。
米国や英国、フランス、ドイツなどの先進国では、電波の周波数の一定期間の利用権を競争入札で決める。そういうケースもあるということです。
こうしたなかで、9月11日の規制改革推進会議において、官民の電波利用状況に関する情報開示の充実、電波利用体系の再設計など、より有効に電波利用者に対し機動的に再配分するためのルール作りを当面の重要事項として検討されていくというふうに聞いています。
いずれにしろ、政府としては、電波というのは国民共有の財産です。有効利用されることがきわめて重要であることから、海外における動向も参考にしながら、電波の効率的な利用に資する方策について、これは引き続き検討していきたい。こう思います。
司会者:よろしいでしょうか?
記者7:はい、ありがとうございました。
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