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ドナルド・トランプ氏 当選後初めての記者会見(全2記事)

【全文】トランプ氏「私は史上最高の雇用創出者になる」当選後初の会見で示した、大統領としての自信

1月20日に大統領に就任するドナルド・トランプ氏が、当選後初めての記者会見を開きました。大統領選を狙ったサイバー攻撃などについて、記者からの質問に回答しました。

歴史上で最高の雇用創出者になる

ドナルド・トランプ氏(以下、トランプ):ありがとうございます。

(勝利後初の公式記者会見のため)記者会見は、前まで日常的に行なっていたことであり、我々が選挙戦で勝利したのは記者会見のおかげだと思っているので、あなたたち(記者ら)とこうして会見を開くことができてうれしく思います。

ただ、記者会見を開くのはストップしました。なぜなら間違っているニュースが多く報道されているからです。でもこれは言わせてほしいのですが、私はここにいる多くのニュースメディアに感謝しています。情報機関絡みのナンセンスな記事を報道したメディアがありますが、それは彼らの汚点となる、大きな汚点です。あのような記事は書かれるべきではないですし、リリースされるべきではありませんでした。

ここにいる多くの人に賛辞を贈りたいと思います。私は彼らをリスペクトしていますし、報道の自由も尊重しています。いくつかのメディアはとてもプロフェッショナルな対応をしてくれました。彼らには私からの評価が1つ上がったことを伝えたいです。

(会場笑)

OKですか? さて、ここ最近いくつかすばらしいニュースがありました。みなさんもご存知だと思いますが、私は国のためにアクティブに動いていました。多くの自動車会社がアメリカにやってきます。他の会社もです。

今後数週間で、アメリカ中西部に(工場が)建設されるというビッグニュースが発表されます。昨日のフィアット・クライスラーを見たと思いますが、大きい工場が他の国ではなく、この国に作られることになりました。

フォードはメキシコでの数十億ドル単位の建設計画を取りやめて、ミシガンで今ある工場を拡張することが決まりました。

フォードに感謝の意を表したいと思います。フィアット・クライスラーにも同じく感謝しています。今後GMも続いていくことを期待しています。おそらく続くと考えています。

多くの人たちがこの流れに続くでしょう。多くの会社が帰ってきます。製薬会社を戻さなくてはいけません。アメリカの製薬業界はひどいものです。あらゆる国外へ出てしまっています。彼らは我々に薬を供給しますが、アメリカでは作りません。もう1つ、製薬業界のために作らないといけないのは、新しい入札手続です。

製薬業界は多くのロビー活動が行なわれて、多くのロビイストがいます。彼らは大きなパワーを持っています。そして少ない入札です。我々は世界で一番、薬を購入していますが、適切な入札をしていません。適切な入札をスタートして、一定の時間をかけて数十億ドルを節約していきます。これは他の業界でもやっていきます。

私は将軍たちと戦闘機F-35について話しています。あなたたちもご存知のことでしょう。これはスケジュールが大幅に遅れており、数十億ドル以上の予算オーバーとなっています。話していくうちに将軍たちをよく知るようになりましたが、彼らはすばらしいです。我々はF-35プログラムについて大きなことをします。F-18にもするかもしれません。我々はコストを削減し、戦闘機をよりよいものにします。また(ビジネス面で)競争をさせます。これは素晴らしいことになるでしょう。

今、多くの活動に関与しています。先日(アリババ創業者)ジャック・マーが来ました。すばらしい人たちがここに来ています。彼らはすばらしいことをこの国で行ないます。また、エキサイトしてもいます。私は、もし大統領選が今のような結果になっていなかったら、こうなってはいなかったとお伝えしたいです。誰も来ていなかったでしょう。

彼らは多くのものを創っており、今すばらしいスピリットがここアメリカで巻き起こっています。多くの人がここまでのスピリットは見たことがないと言ってくるようなものだ。我々は雇用を創出します。歴史上で最高の雇用創出者に私はなると言いました。これは本気です。

退役軍人の待遇を改善

我々はよく働き、すばらしい仕事をします。今までやってきたことを誇りに思うと同時に、まだ達成していないことがあります。就任式を楽しみにしています。きっとすばらしいイベントになるでしょう。すばらしいタレントを持った人たち、バンドがやってきます。軍隊のバンドからも来ますが、私は聞いたことがあるのですが、彼らはすばらしいのです。

とてもとても、すばらしい日になるでしょう。20日(就任式)はスペシャルな日です。多くの人がやってくるでしょう。なぜならこれはムーブメントだからです。世界がいまだかつて見たことがないムーブメントです。多くの人が予想しなかったムーブメントです。

大統領選で我々がフォーカスした州がありましたが、彼らはそれに応えてくれました。そのような州には多くの雇用が生まれ、安全になり、引退した軍人もよいニュースを聞くことになるでしょう。

その退役軍人についてですが、今日退役軍人の長官にDavid Shulkinを任命しました。もう少し経ったらリリースを出します。彼はとてもすばらしく、偉大な仕事をするでしょう。

私が約束したことの1つに、退役軍人の今の状況を是正することがあります。我々の退役軍人はひどい待遇を受けています。ウェイティングリストで15、16日待たされるのです。初期段階でマイナーながんだと、医者に診てもらうことができません。診てもらう時にはすでにがんは末期になってしまっているのです。このようなことはもう起きません。絶対に起きません。

Davidはすばらしい仕事をします。他にも何人かと話し、Davidをサポートすることになるでしょう。また、世界でも有数の病院がお互い連携し、退役軍人省にあたります。Cleveland Clinic、Mayo Clinicなどいくつかの病院でグループを結成します。これらの病院は長年トップレベルでやってきたところです。

また、すばらしい医者とも一緒にやっていくことになります。みなさんもご存知の通りCleveland Clinicのトビー・コスグローブ医師。また、すばらしいビジネスマンであるアイザック・パルムッター氏(マーベル・エンターテインメントCEO)にも手伝ってもらっています。

我々は退役軍人のために、退役軍人省を改善していきます。私はずっとこれを約束してきました。とても強く願っていることです。そういうことで、Davidから話すことになります。あなたたちは彼に感銘を受けるでしょう。時間がかかるかもしれませんが、アンフェアな待遇を受けてきた退役軍人のためにこれは改善していきます。

ハッキングはロシアだと思う

OK、質問はありますか?

記者1:次期大統領、ありがとうございます。感謝します。金曜日に受けられた情報機関のブリーフィングに関して、説明をうかがいたいと思います。

トランプ:どうぞ。

記者1:1つ目に、情報機関はこれらの根拠のない主張をあなたに伝えましたか? 2つ目に、プーチンが民主党委員会及び共和党委員会へのハッキングがあったとする彼らの意見を認めますか? もし認める場合、アメリカへスパイ活動を行なっていることを非難されている国のリーダーとの関係性作りにどのような影響がありますか?

トランプ:まず1つ目ですが、このような会議は機密扱いのものなので、私はこの会議でなにがあったかを話すことができません。ただその会議で我々と共に目撃した人はいました。

そして、私はまた言いたいのですが、このような情報が外に出るというのは恥ずべきことです。私は情報を会議ではなく、外で見たのです。すべてフェイクのニュースで、でたらめです。そのようなことは起きませんでした。そして我々の反対者の手に渡り、知ってのとおり報道されました。反対者があのがらくたをまとめました。なので、会議内ではなく、会議の外で誰かがばらしたのです。これは起きるべきではありませんでした。当然ニュースになるべきではなかったのです。

しかし私はニュースで知ることになりました。これは恥ずべきことだし、本当に不名誉なことだと思います。ハッキングに関しては、私はロシアだと思います。ただ他の国なり他の人にもハッキングされたとも考えられます。

私が言えることは、2,200人の名前などすべての情報が盗まれたときに、彼らは大きな問題にしようとしませんでした。これは驚くべきことです。

今多くのハッキングが起きています。我々がすることの1つは、世界中からコンピューターに関してすばらしい頭脳を持った人たちを集めることです。

2週間前、ここ(トランプタワー)に世界でもトップの6人が集まりました。彼らが1つのグループとして一堂に会したのは、これが初めてです。こういった頭脳を終結し、サイバー攻撃防衛網を形成します。

また、ここで申し上げたいのは、民主党全国委員会は、ハッキングに対してまったく無防備だということです。彼らはたいへんお粗末なことをやっていました。我々がやったようなサイバー攻撃防衛対策を打つべきでした。

これに関しては、ラインス・プリーバスが称賛に価します。ラインスは世界とこの国の現状を把握し、さまざまな企業に鉄壁のサイバー攻撃防衛網構築を指示しました。共和党全国委員会がハッキングの危機に晒された時がありましたが、おかげで被害を免れました。

わが国家に対しても、同様の対策が必定で、これは必須です。

記者1:今後のあなたの対応として、プーチン大統領とはどのように良好な関係性を構築していくおつもりでしょうか。

トランプ:ご存知のとおり、本日プーチン大統領は会見を行い、このニュースはまったくの虚偽であるという声明を発表しました。つまり、そのようなことはまったく起こらなかった、ということです。

「ああ、プーチン氏の言いそうなことだ」とおっしゃる方もおられるかと思われますが、私は彼の発表を尊重したいと考えております。それに、プーチン氏がなにかやったとしたら、彼らはそれを発表します。進んで公にすることでしょう。

共和党全国委員会をハッキングしたのなら、ヒラリーや、ジョン・ポデスタ(元アメリカ合衆国大統領首席補佐官・ヒラリー・クリントン元選対策部長)のようなヒラリー陣営が彼女について語ったたいへん問題ある発言などを、すべてリークすることでしょう。いや、あれはとんでもない発言でしたね。

私について、ポデスタがヒラリーについて話したような発言をしたら、私はボスとしてその人物を即時解雇することでしょう。それほどひどい発言だったわけです。

さて、ハッキングについて話を戻しましょう。ハッキングは犯罪で、行われるべきではありません。しかし、なにがハッキングされたか、ハッキングによりなにが教訓となったかをご覧になってください。

ヒラリー・クリントンは討論にその問題を持ち帰りましたが、報告しませんでした。とんでもないことです。もしドナルド・トランプが当事者であったなら、歴史に残る事態になったことでしょう。そして「レースから離れてください」と言われたことでしょう。このことについて、声を上げようとする者すらいなかったわけです。とんでもないことです。

プーチンに好かれているのは資産であり負債ではない

記者2:問題の諜報報告の第二部で、ウラジーミル・プーチンが、あなたの大統領選挙当選を画策してこれを指令したとの報告が上がっていますが、あなたはこの報告結果を認めますか。そしてオバマ大統領の対ロシア報復措置を解除しますか、それとも継続しますか。

トランプ:プーチン氏がドナルド・トランプを好いてくれているのであれば、それは資産であり、負債ではないと私は考えます。なぜなら、ロシアとの関係性は最悪だからです。

ISISとの戦いにおいて、ロシアには支援してもらう必要がありますが、これはたいへん面倒な事態です。なぜなら、間違った時に政権が退陣したため、ISISが結成されたからです。退陣によりISISが結成された。プーチン氏がドナルド・トランプを好いてくれているのであれば、それは資産であり、負債ではないのです。

しかしながら、私がプーチンと仲良くやれるかと問われれば、よくはわかりません。うまくやれればよいとは思います。しかしおそらくはそうできないでしょう。しかし、そうであれば、ヒラリーがプーチンに対して、私より厳しく当たると思いますか? この会場のみなさんは、本当にそうお考えなのでしょうか。冗談でしょう。

記者3:ロシアないしその諜報機関からの脅迫に対し、あなたが脆弱である可能性があると、良識ある第三者が考えることはありうるのでしょうか。

トランプ:私の方針をお話します。私が外国を訪問する際には、私は広く顔を知られた人間ですので、たいへん厳重に警備する必要があります。ボディガードその他の大勢に身辺を警備してもらいます。

そして、外国を訪問中には、いつも周囲に「ホテルやその他すべての場所に、監視カメラが配備されているはずなので警戒するように」と注意しています。ロシアに限った話ではありませんが、まず間違いなく、ロシアもこの対象です。

まず周囲には「君たちはまず問題行動はしないとは思うが、部屋には思いがけない所にカメラがある。現在のテクノロジーではカメラは極小で、まず目にはつかず、それとわからない。うっかりしていると、夜のテレビで自分の姿の報道を見るはめになるぞ」と、常に話しています。

何年か前にミス・ユニバースのコンテストで、訪露した際に、モスクワではうまくやりました。「テレビに映るはめになるぞ。カメラがそこらじゅうにあるからな」。

ロシアだけの話ではありません。どこでもそうです。この話を信じていただけますか。私はなんだか、細菌恐怖症の人のようですね。

(会場笑)

あなたたちはもっと数字を勉強したほうがいい

記者4:あなたはどうやって、ビジネスとご自身とを切り離すおつもりですか。

また、ロシアの発表について、他にもお聞かせ願いたいことがあります。今日のあなたのコメントによれば、ハッキングは正当化されたものだとお思いですか。ロシアはあなたに対して、金銭的その他のレバレッジがあるのでしょうか。そうでなければ、潔白の立証のために、免税された所得税を返戻しますか。

トランプ:ツイッターでも申し上げたとおり、私はロシアとはなんの取引もしていません。今後ロシアで起きる予定の取引もありません。関係がないからです。ロシアに対して、なんの負債もありません。

不動産業者としても、負債はごくわずかしか負ってはいません。資産はあります。大企業であることが、有名になりました。負債はわずかです。ロシアには、なんのローンも負っておりません。これはぜひとも主張させていただきたい。そう確信しました。取引はありません。負債も取引もありません。

ロシアとの取引は、やろうと思えばたいへん容易にできます。トラブルになりそうなので、私は取引はしたくないのです。負債も取引も、現在ペンディングの取引もありません。

さて、ここでもう1つ、お話しておくべきことがあります。この週末、私は、友人であり、すばらしい人物である、中東の不動産業者、フセイン・ダマク氏から、ドバイでの取引をするために20億ドルの提供を提示されました。ドバイでの複数の商談に20億ドルです。しかし私は断りました。

別段、断る必要はありませんでした。私は大統領であり、トラブルに発展する要素はなかったわけです。3ヵ月前まではわかりませんでしたが。しかし、私はリスクは取りたくはなかったのです。

私には、他の人にはないものがあり、副大統領のペンスも同様です。彼には不要だとは思いますが。

しかし私は、大統領として利益の提供に関してはなんのトラブルもありません。大統領が、些末なことに関わりあってほしくないことはよくわかります。大統領とは、国政に携わる者です。ですから、私は自分のビジネスに携わりながら、同時に国政に携わることも可能です。

見た目はあまりよろしくはないですが、やろうと思えば私にはできることです。できる人物は、私しかいません。しかし私は、大統領としてトランプ陣営という、すばらしい企業、つまりこの国家を経営します。私にはたいへんうまくやってのける自信はありますが、実際にはやらないつもりです。みなさんが目にする……はい、そちらの方、どうぞ。

記者5:ハッキングは正当化されたものだとお思いですか。そして、ロシアとの取引はないことを立証するために、免税された所得税を返戻しますか。

トランプ:現在、会計監査中であるため、免税額の返戻はしません。

記者5:70年代からアメリカ合衆国内国歳入庁から会計監査の要請を受け、大統領として……。

トランプ:そうやって返戻のことを気にするのは、君たちリポーターだけだ。

記者5:アメリカの一般市民の関心も高いとはお思いになりませんか。

トランプ:いいえ、そうは思いません。私が勝利し、大統領になったのです。まったく関心があるとは思いません。

(会場拍手)

トランプ:気にするのは、あなたたちだけです。所得税について、もっと勉強して来たほうがいい。大統領選挙に出て、数字について勉強しなさい。一般市民のみなさんは、私の会社についていろいろなことを知りましたし、私の会社が、それまで考えられていたよりもずっと大企業であることを知ったのです。私の会社は、さまざまな国に進出していますし、私はそれをとても誇りに思っています。

これから私は、ここにいる2人の息子、ドンとエリックに会社を継がせようと思っています。彼らは、プロフェッショナルな手腕で会社経営をすることでしょう。息子たちは、私と議論することはありません。もう一度申し上げますが、私にはこんなことをする必要はないのです。

ここで、シェリ・ディロンに登壇願います。この書類は、息子たちに全権を委譲する旨を記し、私がサインしたものです。

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