2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
#9 エンジニア生存戦略(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
まつもとゆきひろ氏:こんにちは、まつもとゆきひろです。この放送もだいぶ休み休みになってきましたが、中断してしまわないように努力しようと思っています。
今月の15日(※本放送は2022年6月17日)に、「Social Tech Talk #03」というのが開催されました。「Qiita」と日立のコラボで開催されたウェビナーだったんですけれども、その中で基調講演を依頼されて「若手エンジニアの生存戦略」というテーマでお話ししました。
エンジニアを目指す学生さんを対象にしてイベントを開いたりしているサポーターズさんという会社が若手エンジニアやエンジニアを目指す学生の生存戦略みたいなテーマをずっと依頼されていたので、そこの話をベースに、と依頼されたんですけれども、久しぶりのお話なので見直していたら、結局書き直すことになりました。
かいつまんで言うと、生存戦略のためには、生存しないといけないので、健康が一番大事っていう(笑)、身も蓋もないオチでしたね。
私もですね、2022年で57歳になりまして、昭和時代ならもう定年を迎えている歳になる中で、正直まだまだ引退するつもりはまったくないんですが、それでもちょっとお年を召した感じになってきて、そうなると健康というのはけっこう重要なテーマになってくるわけです。
なんかね、健康診断の数値が悪くなったりするわけですね。若いつもりでいるんですが、肉体は、なんていうんですかね、年齢を裏切らないっていうか(笑)。
そのために、1つは、肉体的に無理をしちゃいけない。つまり、若いからといって、無理が利くからといって寝ないとか休まないとか、そういうのはいけないというのがまず1つ。
もう1つ、精神的なストレスから離れるようにということをちょっとお話ししました。今日特にお話ししたいのは、機嫌の悪い人をどうするか。けっこう重要……どうしようもないんですけど(笑)。
よくいるじゃないですか、機嫌の悪い人ですね。機嫌が悪いことをツールとして使う人がいるんですね。本人が自覚して意識しているかどうかはちょっとわからないんですけど。
例えば、チームのリーダーがいつも機嫌が悪いとか、あるいは、なにか気に入らないことがあると、どなる、怒るような人がいる。
怒られたい人はあまりいないので(笑)。そうすると、「こんなことを言ったらリーダーが怒るんじゃないだろうか?」「あの人、怒るんじゃないだろうか?」とか、「こんなことは言わないほうがいいかな?」みたいな感じで、みんな萎縮しちゃうんですよね。
それは、あまり良くない。そういう萎縮がある環境は、心理的安全性がないので、チーム全体にとってはマイナスに働くわけですね。
ところが一方、どなり散らす人、機嫌が悪い人の立場に立ってみると、自分が機嫌悪くしているだけで周りが自分のことを慮ってくれたり、自分に気を遣ってくれたり、自分の言うことを聞いてくれたり、都合がいいんですね。
そうすると、機嫌の悪いほうがチームがうまく回る。自分の視点から見るとチームがうまく回るという気がする人がけっこういると思うんですよ。そうすると、人間っていうのは成功体験に固執するものなので、機嫌が悪いほうがいいと思う人がいるみたいなんですよね。
短期的には、その人は気分がいいし、チームをコントロールできているような気がするし、「よかった、よかった」と思うんですけれども、長期的には、彼以外の周りのチームは萎縮してしまうし、自由に意見が言えなくなるし、そうすると、都合の悪いことを報告したくないと思うかもしれないし。
あるいは、「もうこんなチームでやってやれない」と思って、チームの離職率が上がることも起きるわけですね。または、そのチームでは自由に意見が言えないので、イノベーションが起きないみたいなことも発生するわけです。
そんなことを考えると、機嫌の悪い人が短期的に、「自分がチームをコントロールできている。だから、いい」と思っても、長期的には、結局チーム、あるいはもっと大きく、所属している組織、企業とかにダメージを与えてしまうということだと思うんですね。
なので、自分であれば反省して機嫌を良くしないといけないし、リーダーであれば、「本当はね、そういう態度は良くないですよ」と伝えてあげる必要があるんですね。
ですが、個人的な経験から言うと、機嫌が悪い人は人の話を聞かないんですね。絶対そうだとは言わないんですけど(笑)。とにかく、成功体験があるので、少なくとも短期的には「それは良くないですよ」と言っても聞かないんですね。
結果的に、機嫌が悪い人がいるチームからは正直言うと逃げるしかない。辞めるとか、異動を申し出るとか、そういう感じで申し出るしかないなというのが正直なところではないかと思います。
ということで、なんの救いもないんですけれども、機嫌の悪い人は要注意、逃げようというのが結論になります。
こうやって、自分の肉体の健康や精神の健康に気をつけたりすることによって、自分が病気になったり体を壊したりということから避けることができるし、そうすれば、自分のキャリアが長持ちするという意味で、非常に重要な生存戦略ではないかなと思います。
機嫌の悪い上司が怖くて、あるいは仕事が詰まっているからという理由で、ものすごく一生懸命働いて、仮に体や心を壊してしまうと、それだけで仕事が続けられなくなってしまうことがあるんですね。
私の同期でもやはり、「働きすぎて体を壊して、エンジニアとしてのキャリアをやめてしまいました」という人がけっこういるので。特に、最初の会社はけっこう厳しい会社だったので(笑)。
でも、じゃあ、そうやって体を壊したからって、その時の上司だったり、あるいはその時に所属していた会社は面倒見てくれないんですよね。「お前は私たちの会社のためにがんばって働いてくれたおかげで体を壊したので、後の責任は持とう」と言ってくれる会社はないんですね。
なので、自己防衛が本当に大切なんじゃないかなと思います。
関連タグ:
2024.12.10
メールのラリー回数でわかる「評価されない人」の特徴 職場での評価を下げる行動5選
2024.12.09
10点満点中7点の部下に言うべきこと 部下を育成できない上司の特徴トップ5
2024.12.09
国内の有名ホテルでは、マグロ丼がなんと1杯「24,000円」 「良いものをより安く」を追いすぎた日本にとって値上げが重要な理由
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.12.10
職場であえて「不機嫌」を出したほうがいいタイプ NOと言えない人のための人間関係をラクにするヒント
2024.12.12
会議で発言しやすくなる「心理的安全性」を高めるには ファシリテーションがうまい人の3つの条件
2024.12.06
嫌いな相手の行動が気になって仕方ない… 臨床心理士が教える、人間関係のストレスを軽くする知恵
PR | 2024.11.26
なぜ電話営業はなくならない?その要因は「属人化」 通話内容をデータ化するZoomのクラウドサービス活用術
2024.12.11
大企業への転職前に感じた、「なんか違うかも」の違和感の正体 「親が喜ぶ」「モテそう」ではない、自分の判断基準を持つカギ
PR | 2024.11.22
「闇雲なAI導入」から脱却せよ Zoom・パーソル・THE GUILD幹部が語る、従業員と顧客体験を高めるAI戦略の要諦