エンジニアに“経営の視点”は必要？　「経営やプロジェクトのことは知りません」とならないほうがいい理由【一問一答】

江草陽太
大阪府生まれ。ネットワーク、データベース、情報セキュリティのスペシャリスト。洛星中学・高校のロボット研究部創立メンバー。ロボカップジュニアジャパンなどのロボコンに出場。その後、大阪大学工学部電気電子情報工学科に進学。NHK大学ロボコンに出場。学生時代より個人事業としてシステム開発を行う。

2014年10月、新卒採用によりさくらインターネットに入社。「さくらのVPS」等のバックエンド開発を担当。IoTプラットフォーム「sakura.io」の開発責任者を担当し、サービス設計と開発を行う。

2016年7月、執行役員に就任。現在は、さくらインターネット全体の技術統括とコーポレートIT、情報セキュリティを担当。宅急便をSlackから発送できるサービスを開始するなど、コーポレートITに関わるDXのサービス化も行っている。

エンジニアには経営視点が必要なのでしょうか？

うーん。部分的に「はい」という感じですね。必ずしも社長レベルとか、副社長レベルとか、経営企画室の室長みたいなレベルで「経営そのものをよく理解しています」にはならなくてもいいと思うんですよ。ただし、せめて自分が関わっている製品やプロジェクト内の状況を技術以外の部分をなんとなく理解するという意味では、経営的観点を持つというのにちょっと近いかなと思っていて、それはいるかなと思いますね。

技術的には一番ベストな選択だったとしても、プルリクの期間だったり、そのソフトウェアが使われる期間だったり、いろいろな理由でもうちょっと手っ取り早くできるけど雑な方法でも良いパターンの場合、技術的選択のようで、全体の経営的選択みたいな部分を含んでいると思います。

なので、そういったことをするためにも「経営やプロジェクトのことは知りません」とはならないほうがいいだろうなという意味で、経営についての考え方や知識は持っておいたほうがいいというのは部分的にそうだなという感じですね。「社長と同じ視点で見ろ！」というのは、無理でしょうというのはそうだと思います。でもできるだけ広い視点で見たほうがいいとは思いますね。