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オフラインよりも近い組織を作る。シリコンバレーで学んだモブワークの勧め(全2記事)

「シリコンバレーでは、チャットベースでもすごいスピードで開発が進んでいた」 “良いものは真似して、さらに良いものを作っていく”文化から学んだこと

NECソリューションイノベータ株式会社・シニアプロフェッショナル ITアーキテクトの茂木貴洋氏は、シリコンバレーでの新規事業会社立ち上げで得られた経験から、チーム作りの方針として活かしたことについて話しました。全2回。

本セッションのサマリー

茂木貴洋氏:みなさんこんにちは。NECソリューションイノベータの茂木です。「オフラインよりも近い組織を作る シリコンバレーで学んだモブワークの勧め」というタイトルで進めます。

まずはサマリーですが、どんなことを話すかというと、私はお客さまのDX実現やDX化をする組織に所属しております。コロナ禍にほぼ完全リモートで立ち上がったので、そこに対する話と、実際にその組織を立ち上げて事業をやっていくにあたって、シリコンバレーで新事業開発を行った経験を活かして、自組織のDX、文化改革みたいなものを実施したということ。

あとは、実際にクラウドサービスなどのフル活用やモブワークの導入など、さまざまな工夫をして、お客さまDXの実現をEnd to Endで並走しているということを、ざっくりと説明したいと思っています。

チャットのほうも見ることができそうなので、せっかくなので何かありましたらコメントを入れてもらえれば、会話しながら進められるかなと思っています。よろしくお願いします。

はじめにですが、今回の登壇のタイトルと概要文は生成AIを使ってベースを作成しました。なので、ちょっとタイトルと中身があっていない可能性があります。生成AIは必ずしも正しい情報を生成するとは限らないので、ご了承いただければなと思っています。

茂木氏の自己紹介

最初に自己紹介です。私はNECソリューションイノベータ株式会社 デジタルビジネス推進本部 DX推進グループというところに所属していて、業務としてはお客さまへのDXを実現するDX事業の推進と、お客さまの新事業、デジタルを活用した新事業というものを創出しています。それ以外にも弊社、NECソリューションイノベータの新事業創出も担当しています。

(スライドを示して)私のMyハッシュタグと書いてあるのですが、専門はITアーキテクトで、あとはクラウドネイティブエンジニアです。クラウドネイティブなITアーキテクトを得意としています。

「#サービスデザイナ」と書いてあるのですが、新規事業やサービスを作る時のサービスデザインだったり、それを作る時にはアジャイルチームでやるのですが、スクラムマスターやあとはデザインなどもやっています。「仕事をみんなで楽しむ」というところをモットーにやっています。

DX推進グループについて

私が所属しているのは、2020年4月に発足されたチームです。ちょうど新型コロナで緊急事態宣言が出る直前で、完全にリモートから新しいチームを始めるといった感じでやりました。チームの目的は、先ほども話したように、お客さまのDXを実現するというところです。お客さまのDX、それを事業にして我々の稼ぎどころにしていくというのが目的です。

「お客さまのDXって何?」というところですが、我々のほうで定義しているものは、デジタルを前提としたお客さまの新事業創出だったり、お客さまのお客さま、例えばエンドユーザーやカスタマー、もしくはお客さまの従業員も含めたもので、デジタルを前提とした新しい顧客体験を実現していったり、お客さまの社内プロセスをドラスティックに改革をしていくようなところを支援している組織です。

チームメンバーは実はコンサルティングとかそんな話ではなくて、日本全国から先端技術を保有したエンジニアが集められました。私も含めてクラウドネイティブエンジニアはけっこう多くて、ITアーキテクトも多数所属しています。

チームは日本全国から集められましたが、同じ組織のメンバーだけで実は4拠点あります。東京、広島、福岡、仙台です。

弊社、NECソリューションイノベータは全国に37ヶ所の主要拠点(支社)があって、実は全拠点にそれぞれSEがいる企業なんですね。営業だけではなくてSEもいる企業なのですが、そこからメンバーが集まって、各地に点在しているという状況です。コロナ渦で始まったので、リモート前提でやっています。

日本全国のお客さま向けに対応しているので、プロジェクトメンバーが日本全国各地にいます。それと合わせて、昨年度からチームメンバーとしてNEC Vietnam、ベトナムのメンバーも合流したので、よりリモートでの働き方が求められているというのが、我々のチームの現状です。

DXをお客さまに提供する組織なら、自分たちもDXする必要がある

そんな時にお客さまにDXを提供するということで、そもそもオンライン前提で、オフラインよりも効率的、効果的にお客さまに価値を提供し続けられるためにはどういうチームであるべきかといったところを、組織が立ち上がった時にまずみんなで考えました。

1つの方向性としては「DXをお客さまに価値として提供する組織なのだから、自分たちもDXする必要があるよね」。当たり前ですが、それを前提として組織が立ち上がりました。

どういうふうに自分たちもDXをしていくかといったところですが、私自身の過去の経験も含めて活かしていくということで、私は入社してから組み込みシステム開発やSaaSのサービス企画、開発、運用、新技術研究などもやってきました。

2018年から2020年まで、シリコンバレーで新規事業会社をNECで立ち上げて、そこで最初のプロジェクトのデベロップリーダーをやっていました。そこでの経験などを活かして新しい組織やリモートでお客さまにDXを提供するといったことをできないかということで、経験を活かした組織作りみたいなことをしてみました。

シリコンバレーでの新規事業会社立ち上げの経験で得られたこと

実際にどんな経験が得られたかというところですが、まずはスピードですね。シリコンバレーに行く前には私も日本側で新事業をやっていたのですが、シリコンバレー側では提案などをしたりすると、「これってすぐに使えるんですか?」ということがあって、スピードがけっこう求められたんですね。

シリコンバレーでの開発、実際はインドと日本でチャットベースでやっていました。それでもすごいスピードで事業開発はできていて、オフラインで顔を突き合わせて仕事をしていればスピードも速いかというと、そうでもなかったなという経験がありました。

次は体験ですね。やはり自分自身が体験していないことは、お客さまにとってもプロダクトとしてもアウトプットできないので、新しいテクノロジーやサービスはすぐに使ってみる文化がありました。

例えば、スタートアップでよくわからないものでも、ちょっと使ってみようといった感じで、すぐに使ってみる。それを自分の体験にしていくということで、良いものは真似して、さらに良いものを作っていく文化だったんですね。そのあたりも真似できるんじゃないかなと思っていました。

特にお客さまの課題を解決するためのUI1つをとっても、自分が心地良い体験をしたUIはすぐに真似することができました。「これいいよね」という感じで真似することができたので、体験は重要で。「その体験はオフラインだけでしかできないのかな?」と思うと、実は大半はオンラインで体験できるとわかりました。

もう1つは越境ですね。私はエンジニアのデベロップリーダーとして参画したのですが、その事業開発自体はCEO兼マーケターの人とリサーチャー、研究職の人と、エンジニアで、開発チームがインドと日本にいる極小チームだったんですね。その中でビジネスデザインやUXデザイン、あとはデータ分析なども越境してやっていかなければいけない状況でした。

越境することでビジネスの全体像も自分自身でわかって、自ら足りない知識もわかって、誰に言われることなく自分自身は成長できたかなと思っています。そういうものも活かせるんじゃないかなということで、そのあたりの経験を活かしていこうと思いました。

向こうでは「とりあえずやってみよう」という文化があるのと、新事業は90パーセント以上、99パーセントかもしれないですが、失敗するんですね。失敗から学んで成功に近づけていく文化があり、そういうものを許容する文化もあるので、そこも組織に活かせていけたらなと。

いずれも、実はリモートでできるなというところが学びとしてありました。

経験を自分たちのチーム作りに活かす

それらを自分たちのチーム作りに活かすというところで、まず「何事にもスピードは必要」と先ほど言ったとおり、スピードは必要なのですね。スピードを失っては、事業を作れないというところがあります。

あとは「デジタルツールを活用すればリモートは効率的に仕事ができるよね」ということも学んだし、良いものは自分から体験・活用・真似して、さらに良いものを作るというところと、先ほどの越境ですね。役割分担ではなく、常に越境して自分で考えて行動することが重要だと感じました。

そこからチーム作りに活かす方針として、まず「コミュニケーションのスピードを上げましょう」。それから「アウトプットのスピードを上げましょう」。次に「みんないい体験を増やしましょう」「自分で考えて行動していこう」「自分のやるべき仕事は自分で勝ち取っていこう」「必要な知識は自ら得よう」。基本的には「自分で」ということをメインにして、これらのことをチーム作りの方針に活かしていきました。これら一つひとつについて、このあとに説明していこうと思います。

(コメントを見て)ありがとうございます。「新しいものを体験する場合、その新しい情報をどうキャッチアップするかも教えてほしいです」。なるほど。これは、とりあえず耳に入ったものは触ってみるのと、そこからつながっていくものがけっこうあるので。もしかしたらこのあとで話題に出るかもしれないです。答えられるかわかりませんが、話していこうと思います。

(次回に続く)

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