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ChatGPTとこころを整理してみる(全1記事)

メンタルケアにChatGPTを使ってみよう “正論”ではなく“共感”で寄り添ってくれるプロダクトの作り方

「ChatGPT Meetup」は、プロンプティングからOpenAI API、さらには周辺のライブラリやHubのエコシステムまで広く活用の助けになる知見を共有し、みんなで手を動かして楽しむためのコミュニティです。2回目に登壇したのは、矢野通寿氏。ChatGPTを活用した、セルフメンタルケアについて発表しました。

自己紹介とアジェンダ紹介

矢野通寿氏:今日は「ChatGPTとこころを整理してみる」というタイトルで発表を行います。

自己紹介のスライドがないので口頭でお話しします。ネットマーケティングという会社でバックエンドのエンジニアをしております、矢野と申します。ふだんはアドテクノロジーのことをやっているので、もしアドテク関係の方がいたらぜひお話ししましょう。よろしくお願いします。

アジェンダですが、まず今日やることをお伝えして、今日やることの目的を共有します。なぜやるかという背景を紹介して、どうやって実現するのかをご紹介して、最後にリファレンスを紹介して終わりたいと思います。ということで、8分間ぐらいよろしくお願いします。

初めに僕の立ち位置についてお話しします。今はどういう状況かというと、生成AIは会社では使っておらず、個人でいろいろ触って遊んでいる状態です。最近は会話AIみたいなのを使ってちょっと遊んでいます。OpenAIは、Discord botやLINE botを友だちと一緒に作ったりしている程度で、まだエントリーレベルの状況です。

GPTを活用して自分の心を整理していくことはできないか?

今回の発表内容ですが、深層学習には学習というフェーズと、推論というフェーズがあると思います。「ChatGPT」だと、プロンプトエンジニアリングで推論で精度を上げていくことが多いと思いますが、今回の発表も推論で精度を上げるというジャンルです。

ChatGPTを活用する手段は、大きく2つあると思っています。1つ目はChatGPTから任意の情報を引き出す。例えば英語の学習に使ったり、何かしら使いたいライブラリのソースコードをエンジニアだったら書いてもらうのが1つ。もう1つは、先ほどの発表にもあったようにChatGPTに聞き手に回ってもらうとか、情報を引き出させる。

要約させたり、AutoGPTでリサーチの作業をさせたり、そういうことがあるかと思います。今回、僕は2つ目の部分で発表をします。

目的はタイトルにあるとおり、GPTを活用して自分の心を整理していくことはできないか? という試みです。具体的には自分のありのままの気持ちを聞いてもらったり、自分の情報を整理してもらったりして、壁打ちをして、メンタルケアを自分でするという話です。

開発の背景は「学生時代に体験した、日記による心の整理」

背景ですが、僕は高校時代と大学時代、日記を毎日書いて心の整理をしていました。けっこう論文とかもあるんですが、自分の気持ちを文章にすると頭のグチャグチャしたものが整理されて、思考がはっきりして解決策がわかったり、心が穏やかになったりする効果があります。確かに論文にあるように、日記を書いていたら心が穏やかになって、自分がやりたいことを表現できるようになるということがありました。

ですが社会人になって、選択の連続で日記を書く気力がなくなって最近サボっているという状況です。なにか質問してくれる人がいれば、忙しくてもできそうだなと思って、じゃあGPTの力を借りてできないかということで、試しにやってみました。

目的は、心を整理するという試みです。LINEには相談にのってくれるGPTのbotがあるのですが、実現方法の前に試しにやってみたら、けっこう正論が返ってきて「あ、求めているのはこれじゃないな」と思って(笑)。

(会場笑)

「僕が欲しいのは共感なんだけどな」と思って。どうやったらできるんだろうなと思ってやってみた感じです。

実装方法を解説

今日はチャットは実装せず、簡単なWebアプリケーション、フォームになりますが、あらかじめ質問を用意しておいて、フロントで回答を収集して、サーバーに送って、サーバーでOpenAIのAPIを叩いて要約と共感をさせるという流れになります。フロントは簡単な、いわゆるHTMLでバックエンドはNode.jsですね。

まだデプロイできず、ローカルです。LLMは、gpt-3.5-turboをLangChainを使って実装しました。

GPTから要約と共感が返ってきた

今日は3つの回答を用意しています。セルフモニタリングという手法があって、この3つのテーマをフロントで書いて、それをGPTに送ったら要約と共感をしてくれるアプリです。あらかじめ回答が載っていますが、僕は猫が好きなので心を穏やかにするために猫をランダムに表示しています。「Cat as a Service」というものでランダムに表示しています。

このフォームに書いています。これはまったくのフィクションなので僕のではありません。モヤモヤしたことは、「二日酔いで(書いた)コードがまったく動かなかった」、印象に残っていることは、「なんとかバグ修正をして今日リリースできた」、今日うれしかったことは、「今日は二日酔いがなくてリリースできた」というところですね。

「GPTに教える」とやると、バックエンドに問い合わせが来て、ちょっとだけ時間がかかっちゃうんですけども……あ、来ましたね。ちょっと小さいので、拡大します。こういう感じで返ってきました。自分の要約かはわかりませんが、自分のことをまとめてくれようとしてくれていて、「一緒に考えましょう」と、歩み寄ってくれる感じがあります。自分の味方をしてくれる感じがしました。

GPTを活用した「心の整理」はできる

まとめです。ChatGPT、GPTを使って心の整理はできそうだということがわかりました。自分の情報だけをベースに、要約と共感をしてもらうことはできそう。要約と共感が返ってくると、実際に理解してくれたような気がして勝手にうれしいという気持ちになりました。

(スライドを示して)リファレンスはこういう感じになっています。後で共有したいと思います。ソースコードも共有します。ということで以上で発表を終わります。ありがとうございました。

(会場拍手)

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