2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
10以上のBtoB SaaSを提供するクラウドサーカスのPM業務範囲と役割分担について(全1記事)
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橋口浩暉氏:じゃあ始めます。みなさん、こんばんは。よろしくお願いします。前の3人の発表を初めて聞いたんですが、めちゃくちゃ言語化されていて、僕自身もすごく勉強になりました。
今回僕は自社のPMがどうしているかという話ももちろんしますが、(開発PM勉強会 vol.19の)スポンサーとして話をさせてもらうので、後半のほうはがっつりプロダクトの紹介をさせてもらいます。PM向けのプロダクトなので、みなさんにも少しは良いところがあるかなと思っています。
僕もめちゃくちゃ自社のプロダクトが好きなんですよ。この時間に集まってる人たちもプロダクトに携わってる人たちだと思うんですけど、みなさん自分たちのプロダクトがたぶん好きで、「もっと良くしたい」みたいな。すごくポジティブな気持ちで参加している方が多いんじゃないかなと思っています。後半は僕の想いが出てプロダクトの話ばっかりしてしまうんですが、そこはご了承ください。
じゃあ最初に自己紹介です。僕はクラウドサーカスという会社で「Fullstar」というプロダクトと、「IZANAI」というプロダクトのプロダクトマネージャーを務めています。
先ほどの(恩田茜氏の)話でいうと、ビジネスサイド側からPMになったような人間です。僕らの会社はけっこうそのパターンが多いです。
(スライドの経歴を)ずらっと書いているんですが、僕の場合だとざっくり営業を丸3年ぐらいやって、そのあとPMを丸2年ぐらいやっているような感じです。
クラウドサーカスについても少し紹介すると、10個以上のSaaSを自社で開発しているような会社です。けっこう広いんですが、デジタルマーケティングというドメインで「これらを使えばなんでもできますよ」というようなコンセプトでやっています。
最新では4万1,000アカウントぐらいに導入をしてもらっているようなサービス群です。
まとめると、今公開しているもので11個の自社開発のプロダクトがあって。あとはOEMで提供している、他社が開発したものを自社のものに組み込んで提供しているというパターンが4つあります。
基本的に1プロダクトあたり1名のプロダクトマネージャーが就いているようなかたちで、12人のPMがいる会社です。これだけの規模でやっているのはけっこう珍しいんじゃないかなと思います。
いろいろなパターンのPMがあるし、PMはなんでもやらないといけないというのはまさしくそうだと思うんですが、自社でいろいろんなPMを見ている中で「こういうフェーズのプロダクトだと(PMの仕事は)こうなんじゃないかな?」というのをがんばってちょっと言語化してみたので、紹介します。
(スライドを示して)最初に自社内での(PMに関わる人とその)定義ですが、こんな感じでやっています。プロダクトに関わる人たちです。弊社の場合、プロダクトマネージャーを一言で言うと、ほかの会社からしたPMMに近い動きをしていることが多いです。
弊社でいうPjMは、ほかの会社でいうPdMに近い動きをすることが多いです。基本的にPdMはビジネスサイドの売上やレベニューに対して責任を持つような役割で、PjMがプロジェクト全体の管理、特に開発のほうの管理をしているような役割分担になっています。
いろいろなプロダクトがある中で1個思っているのが、これが結論なんですが、事業戦略とハイプサイクルによってプロダクトの役割は変わっていくんじゃないかなと思っております。
弊社の主力商材の1つにARがあります。2012年に1個目のARプロダクトをリリースして、そのあとまた別のARプロダクトをリリースしています。その意思決定をした2010年あたり(のことで)。
(スライドを示して)ガートナー(社)さんが毎年出している「ハイプサイクル」というものですが、新技術が今市場でどれくらい流行ってきているか廃れてきているかなどを簡単に表したものです。僕らがARプロダクトにおいて参入をすると決めた2010年の頃とかって、めっちゃピークなんですよ。
赤枠で囲ったところにARと書いてあるんですが、ピークです。なので、盛り上がっているマーケットに対してどうやってプロダクトの役割やPdMの役割を売っていくかとか広めていくか、受け入れられるように新機能開発をしていくかがすごく重要なポイントだ(った)と思っています。
(ARについて)載っていたのが直近で2018年だったので2018年(ハイプサイクルを)出しています。こんな感じで、今はいわゆる幻滅期と呼ばれるところです。ここまでにしっかり顧客獲得ができているので、ここはいかに顧客維持をしていくかとか運用改善をしていくかというところにプロダクト自体の役割が変わっていると思います。
これは「ARがたまたまこうです」という話じゃなくて、全技術この流れをたどっていくと言われているので、プロダクトに関してもこういうふうに「いつ盛り上がって、いつ運用に入っていくか?」みたいなところを見極めていく必要があるかなと思っています。
ハイプサイクルに載っていないドメインとかもぜんぜんあると思いますが、基本的にこの流れは変わらないと思うので、PMの役割、プロダクトの役割とかを考える時に、自分たちの市場が今どのフェーズにいるのかを考えて、役割の範囲を決めていくのは1個ありかなと思っています。
弊社ではこれだけプロダクトがあるので、そういうのも加味して「全部のプロダクトに全力投資しよう」ではなくて、プロダクトによって「Aggressive」「Growth」「DevOps」みたいなかたちでフェーズを分けています。「積極的に投資をしていく」「改善成長していく」「運用改善」フェーズですね。
これもそれぞれ定義があるんですけど、重要なのがPMの比重みたいなところです。先ほどお伝えしたとおり、積極的投資をしていくところはビジネスサイドの部分も兼任で担っていたりするんですが、マーケ寄りのGTM(Go To Market )戦略についてメインで動いていることが多いかなと思います。
逆に運用改善のフェーズは、ちゃんとプロダクトが育っていて、一定の顧客数もいるような状態です。そうなると、CSからしっかり顧客要望を聞いて改善をしていくところがPMの大きな役割になってくるんじゃないかなと思っています。
あとはプロダクトのリリースの年数とか。あと大事だと思うのは、これだけプロダクトが複数あると、事業戦略上の位置づけ(が必要になります)。「このプロダクトを伸ばしていきたい」なのか、「このプロダクトはほかを支えるプロダクトであってほしい」とか、いろいろな事業戦略で考えています。
まず事業戦略があって、それを実績にするためのプロダクトで、それを実現するためのPdM(ということ)になるので、事業戦略としてどこをどう伸ばしていこうかも加味してフェーズはつけているような感じです。
あとはリリース年数に伴って、ユーザー数が少ない・多いとかで、PMの役割とかどこに時間をかけるかが変わってくると思っています。
なので結論ですが、事業戦略とハイプサイクルなどによってプロダクトの役割とプロダクトマネージャーの役割も変わっていくと思っています。
ここから僕のプロダクトを紹介させてもらいます。「Fullstar」はプロダクトマネージャー向けの、ノーコードでプロダクトツアーが作成できるツールです。
「Cloud CIRCUS」については紹介しましたが、この「Cloud CIRCUS」を提供している中で、具体的には「LESSAR」というARを作成するサービスがあるのですが、これをリリースした時に、思っていた以上に顧客が増えて「人がサポートするのは難しいよね」と当時なりました。
その時に、自社のエンジニアが自分たちでチュートリアルを開発してセルフオンボーディングをしていこうというところで、「LESSAR」というプロダクトにまず自分たちでチュートリアルを実装したというのが最初です。
その時、初期設定はめちゃくちゃ進んだのですが、エンジニアの工数がアホみたいにかかって「これをほかにプロダクトに適用していくのが難しいよね」となったので、「プロダクトツアー自体は効果があったけど、(さらに)それをノーコードでできるようなサービスがあればいいよね」というところから2021年にリリースしたのが「Fullstar」というサービスになっています。
BtoB SaaSを中心に導入をしてもらっていて、今280社以上に導入をしてもらっています。
(「Fullstar」は)いろいろできるんですがPM向けに伝えると、まず、プロダクトの画面上にNPS(Net Promoter Score)やアンケートの表示ができます。よくプロダクトマネージャーだと直接(顧客やユーザーの)声が聞けなくて、「プロダクトが本当にいいのか、評価されているのかわかりにくい」「どこを改善すればいいかわからない。直接声を聞きたい」ということがあると思います。その時に、画面上にNPSやアンケートを出して収集ができるようになる機能があります。
あとはプロダクトアナリティクス。プロダクトのどの機能がどう利用されているかを分析することができます。このあたりって、通常だとBIツールとかを使ってやっていくと思いますが、「Fullstar」を使えばそこまで工数をかけることなく、ノーコードでこのあたりの分析もできるようになっています。
冒頭で伝えたプロダクトツアーを作るためのチュートリアルの作成ができるようになっています。これもノーコードでできるようになっているので、エンジニアの工数をかけずに画面上で作成できるという機能です。
これをやることによって、サポートやCSの工数が減っていきます。画面上で問題解決するので、そういう工数は減らすことができるというのと、一番効いてくるのはやはり開発の工数です。
僕らは(このサービスを)自分たちで作ってめちゃくちゃ時間かかったので「もう絶対やらないぞ」と思っているんですが、自分たちで作ろうと思ったらプロダクトツアーって作れるんですよね。
ただすごく時間がかかるので「ノーコードでできるといいよね」ということでそういう機能をつけています。開発工数を大幅に削減できるようなプロダクトです。
もちろんビジネスでやっているので有料プランもあるんですが、無料プランもあります。先ほどのNPSやプロダクトアナリティクスの機能に関しては基本的に無料プランで全部できるようになっているので、ぜひこちらからお試しください。以上です。
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