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【CTO対談】ラブグラフCTOが訊く!「SHEの爆速開発の裏側」(全4記事)

「副業ながらサービス開発のリードを2年続けていた」 SHE株式会社・村下氏が語る、CTOになったきっかけ

2021年に3サービスをリリースしたSHEにラブグラフCTO横江が質問し、スミからスミまで聞き出す「【CTO対談】ラブグラフCTOが訊く!『SHEの爆速開発の裏側』」。ここでSHE株式会社CTOの村下氏、株式会社ラブグラフCTOの横江氏が登壇。まずは村下氏のこれまでのキャリアについて話します。

横江氏と村下氏の自己紹介

横江亮佑氏(以下、横江):ということで、今回の登壇者を紹介していきます。私は横江です。ラブグラフでCTOをやっています。サーバーサイドやインフラをメインにやっていて、「人が辞めないようにしたいな」と思って活動しているうちに、こういうマネージャー業務とかがだんだん大好きになりました。

横江:ラブグラフがいったいどんなサービスなのかというと、「好きな場所で好きな人たちと思い出を残せる」ものです。例えば自分の家とか近くの公園とか思い出の場所などで、家族や友だち、恋人と一緒に「写真を撮りたいな」と思った時に、プロのカメラマンが出張してきてくれて撮影できるサービスです。家族写真とかではけっこうおなじみになってきていますね。七五三とかがすごく人気です。

家族写真って、お父さんがカメラマンになってお父さんが写っていないみたいなことも多いので、こういうサービスで、みんなが笑顔で写真に写ってもらえるところがけっこう人気になっています。それがラブグラフのサービスです。

横江:続いてあきらさん(村下氏)の説明をします。あきらさん、自己紹介をお願いします。

村下瑛氏(以下、村下):みなさん、本当にお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。SHEでCTOをしている、あきらと申します。

僕はもともとIndeedという求人検索の会社で5年ぐらいエンジニアをしたあとに、たまたまリクルートの同期がやっている会社を副業で手伝い始めたことをきっかけに(SHEに)ジョインして、今は4年目という感じですかね。けっこうスタートアップでバリバリやりつつ、私生活では最近京都に移住して、情緒のある暮らしを模索していたりします。

横江:情緒のある暮らしって何ですか?

村下:最近の僕は「情緒」がテーマなんですよね。

横江:情緒がテーマなんですね。

村下:そうなんですよ。

横江:お寺とか行っているんですか?

村下:そうそう、そうなんですよ。けっこう散歩とかで行っていて。「スタートアップとか成長とはちょっと違う世界線に触れたいな」みたいなところで、週末は寺を歩いたりしています。

横江:すごいですね。修行を始めたな(笑)。

横江:そんなあきらさんが所属するSHEとは、どんな会社なのかというところを(紹介していただけますか)。

村下:そうですね。あらためまして、(会社名は)SHE株式会社と言います。一番大きなサービスでいうと、女性向けのキャリアスクール「SHElikes」を運営していて、20代~30代の女性の方を中心に、自分らしいキャリアを考え実現していくサポートをしています。

けっこう特徴的なのは、「学ぶ」ところと、そこから「働く」ところが全部僕らのサービス上で実現できるようになっていることです。デザインを学んで、バナーを作ってみて、違ったらマーケティングを学んでみて、みたいな。SHEのサービスで試行錯誤ができるようになっています。

村下:全32コース。僕らは自分らしい生き方、自己実現みたいなものを大切にしているので、コースも単なるデザインスクール(のようなもの)というよりは、幅を大事にしています。

今でいうと全32種類のコースで、それだけだとけっこう迷っちゃうところもあるので、コーチングであったり、「自分が本当は何をしたいんだっけ」というところを一緒に考えながら目標設定をしていく仕組みも用意しています。

村下:あと弊社の特徴として、コミュニティみたいなものをすごく大事にしています。

横江:これすごいね。

村下:「個人で自分らしい生き方を切り開けや」みたいなことを言われても途方に暮れちゃう人って多いと思っているんですけれど、そうじゃなくて、受講生同士で試行錯誤しながら一緒に学んでいくというところが特徴になっています。実際、Twitterだけを見ても、月間9,000件ぐらい投稿がされていたり。

横江:そんなにあるんですね。

村下:一緒に学ぶことが、熱量やキャリアチェンジの原動力になっていたりします。

村下:最近特に何に力を入れているかというと、キャリアプラットフォームの完成を目指しています。

先ほども言ったんですが、もともと僕らはスクールで始まったんですが、「学ぶだけでは自分らしいキャリアってなかなか築けないよね」という話があって。「学ぶ」と「働く」を繰り返しながらキャリアをつくっていきたいというところで、事業でもシステム両面でも「働く」という部分、お仕事マッチングの仕組みと、そこの「学ぶ」との接続を強化していたりします。

横江:ということで、そんなSHEのあきらさんです。よろしくお願いします。

村下:よろしくお願いします。

横江:パチパチパチ〜。みなさん、ぜひぜひよろしくお願いします。

そもそもCTOとはどんな役職なのか

横江:というところで、始めていこうと思います。さっそく質問に入っていきます。あきらさん、よろしくお願いします。ちょっとお茶を飲んでもいいですか?

村下:大丈夫です。ちなみに今日参加している方は、どういう方が多いんですか?

横江:確かに。

村下:それによって話すことも変わるかなと思っていて。

横江:確かに。じゃあ質問じゃないけれど、挙手ボタンを使ってみなさん答えてみてください。エンジニアの方はどのぐらいいらっしゃるんですか? 挙手ボタンで反応してみてください。

村下:すごいですね。7人ぐらいエンジニアの方がいらっしゃいますね。

横江:そうですね。

村下:エンジニア以外の方はどんな感じですか。

横江:エンジニア以外の方、ちょっと手を挙げてみてください。

村下:けっこういらっしゃる。ありがとうございます。

横江:なるほどね。ありがとうございます。

村下:けっこうエンジニア以外の方も多くいらっしゃっていますね。特にエンジニア以外の方で「こんなことが聞きたい」みたいなものがあれば、質問のやり方とかを調整しますので、ぜひ聞いてください。

横江:そうですね。先ほどエンジニアが7人と出ていたけれど、プロフィールを見させてもらった感じ、もう少しいるかもしれないので。たぶん10人ぐらいいるのかなと思います。

村下:ありがとうございます。

横江:ちなみに「CTOって何かわかんないよ」という方がいたら挙手してほしいんですが、そこは大丈夫ですか? 「CTOってそもそも何ですか?」といういう人。いるね。いるね、意外といるわ。あきらさん、CTOって何ですか?

村下:CTOは技術部門の責任者ですね! 会社の成長のために、エンジニアリングとして何をするべきかを定義し、その実現に責任を持つ立場になります。役割はフェーズによって変わりますが、今のSHEでは組織のマネジメントとロードマップの定義両方に責任を持っていますね……!

横江:一応英語だと「Chief Technology Officer」という言葉の略で、「テクノロジーの一番偉い人だよ」というところの略称から来ています。

村下氏がCTOになったきっかけ

横江:じゃあ、そのCTOにあきらさんがなったきっかけを聞いてもいいですか?

村下:はい。(CTOになるには)たぶんいろいろな(キャリア)パスがあると思いますが、僕は副業から入った勢で。たまたま当時の代表と友だちだったんですよ。創業初期に「ちょっとサービスを作るから手伝ってくれないか」というところで軽い気持ちで引き受けて、副業でありながらサービスの開発をリードするようなことをやっていて。なんだかんだいって、それを2年続けましたね。

横江:2年⁉ え、最初は副業で2年やっていたんですか?

村下:そうなんですよ。副業で2年。

横江:さっき2019年に入ったって話でしたよね。

村下:そうですね。だから、2017年から。

横江:2017年からやっていたんですね。そうなんですね。すごい、長い。

村下:そうなんですよ。なので、「副業だけど実質唯一のエンジニア」みたいな感じで1人でずっと仕事をしていて。だから、リリーススケジュールとかは全部僕が責任を持つみたいな感じで、何回か有休を取りながらなんとかするみたいな生活を3年ぐらい続けていました。

横江:すごいですね、2年もそんな生活をしていたんですね。その時は他の副業もしていたんですか?

村下:いや、それだけですね。

横江:SHEだけやっていたんですね。

村下:SHEだけをやっていました。

横江:(他の)副業どころじゃないです(よ)ね。

村下:(昼は)本業をして、夜はSHEの開発をしてみたいな生活。

横江:そうなんですね。

村下:だから当時のエンジニア組織でいうと、やはり僕がリードみたいな感じにはなっていて。僕自身も辞めようかどうしようかを考えながら3年働いてたんですけど、やはりなんか楽しくて続けてしまって。あるところでジョインしたという感じになります。

SHEでの開発を「楽しい」と感じた理由

横江:「楽しい」と思ったのは、なんでだったんですか?

村下:なんですかね。「前職で感じているモヤモヤをここでなら解消できるな」みたいなところが一番大きいかなと思っていて。Indeedは求人検索の会社で、求人を効率良くする会社なんですよね。

だから、候補者のスキルをちゃんと認識して、スキルある人を募集している人に届けるみたいな。けっこう資本主義というか、マーケットプレイスみたいなところがあるというか。「自分の持ち札で勝負して、できる限り給料上げようぜ」みたいな感じなんですけど、「それは本当に本質的なのかな」みたいなことを思っていた。

今の持ち札で勝負するというよりは、もう少し全部捨ててシャッフルするとか、スキルを増やしていくような方向性のほうが楽しいんじゃないかみたいなことを思っていた時に、SHEがそこをけっこうドンピシャでやっていたというのが、一番大きいかなと思っています。

なので、「自分らしいキャリアを作るための新しいスキルを身に付けてキャリア変えてこうぜ」みたいなところを、けっこう真摯に向き合っていたことが一番大きいかなというのはありますね。

横江:確かnoteに書いていましたよね。「Indeedの求人のレコメンドエンジンを作っていたけど、それで社長という仕事が勧められることはないんだろうな」みたいな(笑)。

村下:そうなんですよ。それって夢がないと思うし、特に今はAIが普及してきて、コーディングとかデザインみたいな、かつてはクリエイティブだとされていた職業もメッチャ陳腐になってきているじゃないですか。

それで「今持っているスキルは今後、そんなに価値がなくなっていくだろうな」みたいなことを思った時に、そこを捨てて変わっていける仕組みが絶対必要だよねというのは思っていて。僕としてはSHEがやっている、「コミュニティでキャリアを変えてこうぜ」みたいなアプローチが、一番モダンな気がしたんですよね。

横江:おもしろいですね。

(次回に続く)

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