2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
講演 1,Winnyが残してくれたもの(全1記事)
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さのし氏(以下、さのし):では発表します。今日は「Winnyが残してくれたもの」というタイトルでトップバッター(の発表)を務めます。さのしと申します。よろしくお願いします。
今日話すことです。あの頃の話をメインにしていきたいと思っています。Winnyとの出会いと、あとWinnyが僕たちに残してくれたものということで、当時のことを振り返ってみたいなと思います。
登壇者のプロフィールです。あらためまして、本日はお時間いただきありがとうございます。さのしと申します。1989年生まれで、たぶん知らない方も多いのかななんて思うんですが、Winsows Vistaが発売された頃に初めてPCを自作していたような感じの世代です。
家にインターネットが来たのが高校時代(だった)ということもあって。若干遅かったなと今振り返って思っているんですが、2006年ですかね。当時『涼宮ハルヒの憂鬱』というアニメがすごく流行っていて。僕の周りとかもそうだったかもしれませんが、「キョンになりたいな」とすごく思っている高校時代を過ごしてきました。
2003年から2004年のお話ですが、クラスに小銭とブランクメディア、CDを持って、それを預けるとトレンドの音楽CDを作成してくれる職人がいて。家にインターネットがあったり、パソコンが使えたり、あとは(家族に)お兄さんとかがいるような。(そんな)“提供者”という立場の人たちが猛威を振るっていたなと当時のことを振り返ると思うところがあります。
2006年から2007年ぐらいの時期になると、「Cabos」というソフトがあったような気がするなと思っています。当時「有償のソフトウェアをダウンロードして使うのとか本当にマジであり得ないから」と声高らかに言っていた高校時代の友人がいたんですが、ひょんなことからその友人の家に遊びにいってデスクトップをチラッと覗いたら、このソフトがあったので。合法な使い方をしっかりしていたんだろうなと信じていたいですけど。
「LimeWire」というソフトとかもあったような気がするなと思っています。「これは海外のもので、先ほどのCabosが日本のやつで」ということも調べたなと、当時を振り返ると思います。
そしてWinnyですね。当時はウイルスのソフトと呼ばれていました。最近のウイルスソフトというと、ウイルス対策ソフトのことを指すかもしれませんが、当時Winnyは「ウイルスをばら撒くようなソフトだから危ないぞ」というような話をすごく聞いたなと。「Winnyだけは手を出すなよ」みたいな話がありました。
なんだかお世話になった気がするものですね。僕は「Media Player Classic」にすごくお世話になったのと、「DivX」とかをフリーソフトでダウンロードして使ったなというのが、Winnyとかが世間を騒がせていた頃の話です。
Winnyとの出会いです。「怖いから触らないほうがいいよ」というふうに言う人が周りにいっぱいいて、なんかそういうふうに言われると、やはり「触ってみたいな」という単純な好奇心があって。
とりあえずWinny2b71.zipというファイルをダウンロードしてみて。(でも)使い方がよくわからないなと思って。使っていることをほのめかす友人がいたので、「どうやって使っているの?」と聞きましたが、「“教えて厨”は死にな」と突き放されて終わったなというのが当時の記憶です。
(スライドを示して)こんな感じのサイトがあったなと思っています。「hashdb.com」に久しぶりにアクセスをしてみたらドメインが存在していなくて。昔アクセスをしたことがあるようなないような気がするサイトなんですけれど。
特定の文字列を入力して検索ボックスに入れると、その特定の文字列が意味するしたり関連するなにかしらが大量に表示されていたような気がしなくもない。そんなサイトだったような気がします。当時のことはもうあまり憶えていないんですが。
あと「ISP規制情報」というサイトにもすごくお世話になったようななっていないような(気がします)。こっちのサイトはまだあって、先日見たところ、プロバイダーの比較の情報がけっこう載っていたなと。
(このサイトで)「問題外」というランキングに入っているプロバイダーと契約していると、高校の生徒会のグループに「あいつ、あんなプロバイダー使っているんだぞ」みたいなふうに言われるような時代だったななんて思っています。
「Winnyが僕たちに残してくれたものって何だろう?」と今回の登壇をきっかけに考えてみたんですが、やはり個人で開発をしたものとが社会に大きな影響を与えていく1個の例だったのかなと思っています。
僕は仕事でIT関係のこともやっているので、例えば「Tera Term」とか「Lhaplus」とか「サクラエディタ」とかは大変お世話になっているソフトウェアです。このあたりも個人で開発したもので、今すごい社会に影響を与えているものなのかな、なんて思っています。
技術がどれだけすばらしくても、結局のところはユーザー次第になってしまっていて。ソフトウェア開発を生業にしていく時に、ユーザーをすごく意識しなければならない。それが無償だったとしても、今まで以上に意識をしていかなければならないというところが、非常に重い時代になったなと感じるところがあります。
作り手・売り手、いわゆる提供していく人になった時に、それに対して社会的責任を持つことになるのは、当たり前のことと言えば確かに当たり前のことなのかもしれませんが、とはいえ、「どこまで責任を持たないとならないのか」は、当時を振り返った時に「じゃあ今どうなのかな」と考えてみるとちょっと生きづらいというか、アウトプットしづらいというか。気をつけなきゃならないことが増えたのかもしれないなと感じる。Winnyが残してくれたものは(こんなふうに)あるなと思っています。
思い出ですよね。なので、(Winnyが)残してくれたものとしては「アノコロハヨカッタナァ」と思ってしまうようなところがちょっとあります。
というところで、ありがとうございました。こういった機会をいただけて大変うれしく思います。ご清聴ありがとうございました。
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