CLOSE

機械学習・データコース データマネジメント(全1記事)

2023.02.03

Brand Topics

PR

LINEの“攻め”に不可欠なのは「データ活用の民主化」 Data Management室が担う「戦略・攻め・守り・システム」の4領域とは

提供:LINE株式会社

LINEで働くエンジニアが、各職種別に日々の業務内容や開発体制、働く環境、今後の展望などについて話す「LINE 新卒採用 技術職 コース別説明会」。Data Management室 Data Catalogチームからは芦田正治氏が登壇。Data Management室の業務を紹介しました。

Catalogチームのマネージャー芦田氏のキャリア変遷

芦田正治氏:では、Data Management室の紹介をいたします。

まずは自己紹介ですね。Data Management室の芦田といいます。よろしくお願いします。私は2006年に新卒でSEの仕事に就き、約7年半ほど活動した後にフリーランスになって、ITコンサルだったりデータサイエンティストというかたちで主にデータを扱う業務を行ってきました。

2019年に前職の会社に入社し、金融系のデータ分析などをやって、2021年9月にLINEに入社しました。だいたい(社歴は)1年くらいですね。入社当時はData Management室のBusiness Consultingチームに入り、2022年3月からはCatalogチームのマネージャーをしています。

趣味として、ダイビングや囲碁などをやっています。

社内のデータ活用者に対する「データの民主化」がミッション

では、具体的な内容の紹介にいきたいと思います。先ほど奥田(※奥田輔氏)からInformation Universe、通称IUの説明がありました。

LINEは、日本国民のほぼすべてが使っているプロダクトです。日本国内だけではなく、海外でも使われており、数億人のユーザーがいる中で、毎秒多くのデータが蓄積されているのが、このIUです。

私たちが、このIUを使って相対しているのは社内のメンバーです。マーケター、サービス企画者、サービスのエンジニアなど、社内のメンバーに対してInformation Universeでデータが使える環境を提供しています。

社内のデータ活用者に対するデータの民主化。安全にきちんとデータを使ってビジネスを加速させていくというところで、私たちは活動をしています。

本日のイベントでは、データサイエンティスト、マシンラーニング、データエンジニアの話がありましたが、このセッションではデータマネージャーということで、Data Management室の紹介をいたします。

「戦略」「攻め」「守り」「システム」の4領域において業務設計を遂行

データマネジメントは、主に4つの領域で役割を担っています。「戦略」「攻め」「守り」「システム」ですね。

LINE全社的なデータ活用の戦略を、社内、社外に対して公開したり、社内のデータに関するスキルアップのための研修を提供したりするのが「戦略」です。

一方、「攻め」は、新規のユーザーの獲得や、より多くのユーザーにサービスを使ってもらうためにどうしていくかという分析をやっていく部分です。

「守り」は、データの漏洩などを防止する。最近は個人情報の取り扱いが年々厳格になっているので、安全にデータを使えるようにしっかりと守っていこうとやっています。

「システム」は、先ほど紹介されたData Platform室がインフラを作っているのですが、それ以外にも社外のサービスを使っているので、そちらのシステムを提供したりしています。

Data Management室のコミュニケーションライン

(スライドを示して)こちらですね、Data Management室のコミュニケーションラインです。

Data Management Activityと書いてあるところは、最近組織変更があり、一部CDO Officeのほうに分かれてしまっているのですが、データマネジメント活動ということで、ここでは一緒にさせてもらっています。

(スライドを示して)Data Management Activity。ここですね、Strategyチーム、Governanceチーム、Catalogチーム、Business Consultingチーム、Product Managementチーム、System Serviceチーム、Inquiry Managementチームなどのチームが一緒になってデータマネジメント活動を行っています。

主にサービス側ですね、LINEのサービスを行っている人たちや、本日紹介してもらっているData Science室、Machine Learning室、Data Platform室とコンタクトを取って、LINEのデータを安全に使えるようにサポートをしているのがData Managementです。

データの活用状況・成熟度の調査を行い、データ活用をサポート

こちらは、戦略ですね。「社内でのデータ活用の方針を出す」と「教育をする」とお話ししましたが、LINEの場合、データの戦略、攻め、守り、システムに関してそれぞれ4つのレベルを定義しています。

レベル0は、まだデータが使えていない状態。レベル3は、十分に使えている状態です。それぞれのレベルに応じて、さまざまな研修を提供しています。

各サービスによって、レベル感がまちまちになっているので、定期的に各サービスに対して活用状況・成熟度調査を行い、各サービスのレベル感をしっかり把握した上で適切なサービスを行っています。

データ活用成熟度に基づき適切なサービスを提供

あとは攻めのところだと、ほかのサービスで実際にどういう分析をしてデータを活用しているのかを紹介したりしています。

こちらは主にBusiness Consultingチームが行っています。Business Consultingチームは、基本的にはサービス側の課題に対して対応しており、サービスの状態によって課題も異なります。

きちんと分析に使えるように、「最初のログ集めからデータを整理する、データマートを準備する」というところもあれば、「どういう指標をしっかりと見ていけばいいのかがまだはっきりしていない」サービスもあるため、各サービスの状態に合わせてサポートをしていくのがBusiness Consultingチームです。

なので、実際に分析も行ってサポートもしますが、幅広いところでサポートをしていく活動をしています。

Business Consultingチームは、やはり全社的に担保すべきレベルに合わせて、各サービス、事業のサポートをしています。

「Data Open guidance」で“データプラットフォームの標準的な利用ルール”を定義

次に守りの部分について。「Data Open guidance」というかたちで社内のルールを定義しています。社内のデータとしては、各事業で管理をしているものと、Data Engineeringセンターで管理をしているものがあります。

(スライドを示して)こちらが先ほどのInformation Universeですが、各サービスで実際にアプリなどを使って溜まってきたデータをこちらのプラットフォームに蓄積して、加工、分析、活用をしています。こちらの部分で、データが安全に使えるようにしっかりとルールの定義をしています。

ルール・ポリシーの整備には、以下の観点があります。法令、契約・各種規約への抵触を防ぐ。あとはパートナーや取引先との信頼関係の維持、ユーザーとの信頼関係の維持、機密情報の漏洩を防ぐ。また、データを悪用した事故を防ぐという観点でルールを作っています。

実際、プロジェクト単位でさまざまな事業がデータを使っており、だいたい今は400ぐらいのプロジェクトがあります。Information Universeの中には、本当にいろいろなサービスのいろいろなデータが入っているので、それらをどう安全に使っていくのかというところですね。

また、プロジェクトにおいては、きちんとデータの管理の責任者、プロジェクトオーナーと、データをきちんと把握するデータスチュワードという役職があり、彼らがどういう役割を担うのか、各プロジェクトのメンバーはどういうことをしないといけないのかというところを定義しています。

ほかには、自分のサービス以外のサービスのデータを使いたいというケースも頻繁に起きます。その場合に、どうやってデータの利用申請をして、誰の許可を得て使えるようになるのか。使えるとなったらどういうかたちでデータの提供をするのかというルールであったり、実際にエンドユーザーの目に触れるかたちでデータを使うケースがあるので、その場合、どうやって利用申請をすればいいのかというルールを作ったりしています。

これらのルールを守ることで、数億人規模のデータを安全にきちんと使えるかたちで提供しています。

守りと攻めと両方の観点を持つ「データカタログ」を提供

次に同じく、守りのところとして「データカタログ」というものを提供しています。こちらは、CDOの想定質問を基に設計と書いていますが、守りと攻めと両方の観点があると思っています。

そもそもどんなデータを持っているのかがわからないとデータの活用はできません。ほかにも、守りの部分で、誰がデータのオーナーになっているのか、品質は大丈夫なのか、どこから来ているのか、きちんと申請されているのか、誰がどう使っているのかというところ。

最近だと、インシデントの対応というところで、やはり個人情報ですね。多くのデータがある中で、LINEは個人情報に対しても4つのレベル分けをしています。

各データが、個人情報のどのレベルに該当するのか、レベルの高いものは適切な管理をされているのかが見えるように、データカタログとして整備をしているというのが取り組んでいる内容です。

月に400〜500件来るデータ利用に関する問い合わせにも対応

さらに戦略、攻め、守りの取り組みをやっている中でそれらに対して、問い合わせ対応ですね。さまざまなルールを新しく作ったり、プラットフォームが新しく改修をするなど、いろいろと対応した時に、サービス側から適切な使い方だったりデータの利用に関する問い合わせ・申請だったりが多く寄せられます。

問い合わせは月間でだいたい400から500くらい、申請は、1,000とか2,000と毎月のように発生しているところで、それらをきちんと対応し、LINEのグループ内でのデータをきちんとルールどおりに活用してビジネスに活かしていくサポートをしています。

「攻め」に不可欠なデータ活用を支えている

これらの活動を通して、LINEのサービスを利用する数億人のデータを安全にルールどおり守り、ビジネスに活用していくところをサポートしているのがData Management室です。

Data Management室は、けっこう法務やセキュリティの部署とも連携をしてやっていくので、データに関する知識だけではなく、個人情報保護法など法的なところにも幅広く知見を持っているメンバーがやはり多いです。

LINEに関して、攻めの部分に興味を持っている方もけっこう多いかなとは思いますが、それらの攻めをやっていくには、守りの部分、土台がしっかりしていないと安全な取り組みができません。そのあたりのLINE全体のデータ活用を支えている部署なので、興味があればぜひ来ていただきたいなと思います。

以上です。ありがとうございます。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

会員の方はこちら

LINE株式会社

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

  • “放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法

人気の記事

新着イベント

ログミーBusinessに
記事掲載しませんか?

イベント・インタビュー・対談 etc.

“編集しない編集”で、
スピーカーの「意図をそのまま」お届け!