OPERAの導入背景

岩見賢吾氏(以下、岩見):先ほどタイトル(コールは)お話したので、はしょります。先ほどの説明の流れと同じです。

事例紹介というところで。まずはシステム紹介というか「こういうシステムを作っていますよ」ということで、経営統制管理システムという(と)、大々的な、すごく複雑なシステムを想定しがちですが、そんなことはないということを後で説明します。(経営統制管理システムを)弊社では「OPERA」と呼んでいます。

その背景については、この場でははしょります。簡単に言うと、単純なデータベースです。なにを格納しているデータベースかというと、グローバル拠点も含めたLINEグループ全体のプロダクトと、プロジェクトが格納されているデータベースです。

さらに、「誰にどれくらいの労力を割いてアサインされているの?」みたいなところを掛け合わせて、リソースを可視化していく取り組みを実現しているシステムです。

OPERAの機能

「機能としてはこういうのがある」ということで、先ほどの説明で挙げたとおり、プロダクト、プロジェクトの情報とか、社員情報みたいなところも見ることができます。社員のスキルとかですね。タレマネ(タレントマネジメント)要素みたいなのも若干入っていたりしますが。

ちょっとカオスな感じになっていますが、プロジェクトと社員のスキルみたいなのをマッチングしたりして、関係性、タレントマップみたいなものを作っていたり。

あとは工数というか、リソースの分析。「このプロダクトにどういう属性のリソースがどれだけ当たっています」みたいなところをポートフォリオ化するようなところもOPERAの1つの特徴です。

なぜこんなものを導入したのかというと、これは5年半ぐらい前ですかね。LINEがけっこう急拡大しているという状況でした。サービスも社員数も急増している状況で、いろいろ事業拡大をして、いろいろなサービスを開発していましたが、やはりリソースが足りない。採用だけでは追いつかない。

採用自体も、「人が欲しい」と言ってから実際に人が入ってくるまでそれなりのタイムラグもあるので、「それだけだとやはり足りないよね」ということで、社内のリソースをうまく補填したいと。

補填しようにも可視化されていないとできないということで、プロジェクトを発足させて、随時可視化していきましょうというのが、OPERAプロジェクトの背景となります。

LINEはけっこうグローバルで協業するプロジェクトが多くて、同じサービスを開発する場合であっても、いろいろな国の人が関わって開発していたりします。

そのため、全体像の可視化みたいな、「そのサービスにどれぐらいの人がどれだけ関わっているか」を可視化するのがなかなか大変で、「こういうデータベースみたいなものが1つ必要だよね」ということで、このサービスを開発して、各拠点に「使ってね」という感じでアプローチしていった感じの取り組みです。

OPERAの活用事例

活用事例ですが、例えばOPERAを検索して、「Project X」というものが出てきたとします。スライドの下のほうにいるPMの方ですね。この人が新しいプロジェクトを発足させようとしていますが、「こういうスキルの人材が欲しいな」ということでOPERAで検索してみたら、JavaのスペシャリストであるXさんが……。すみません、「Project X」と「EngineerのX」で名前が被って紛らわしいですね。すみません(笑)。

(Javaの)スペシャリストの方が参画している。「だとすると、このプロジェクトにいるエンジニアの方々(は)、Xさんを中心として参画できないかAさんに相談してみよう」とか。そういうプロジェクトのアサインに対して、必要な人材を検索したりすることができます。

あとは、プロダクトに対しても、(今)注力すべきとか、衰退時期に入っているとか、保守運用フェーズとか、そういったのもあると思うんですけれど、注力事業にリソースがきちんと割けていない場合は、ほかのプロダクト、ほかのサービスを担当している人たちからリソースを補填するとか、そういったところもあわせて、OPERAを通じてアサインの調整みたいなことも実施しています。

いろいろなステークホルダーが関わっているところで、経営層然り、経営企画も経営層の橋渡しみたいなところですが、人事、セキュリティ、財務。海外法人の方々も当然関わっているし、今となっては、CIOとかCTOとか、ガバナンスのトップレイヤーに近い人たちも関わっています。

OPERAが抱えている課題

今、OPERAが抱えている課題です。(OPERAが)先ほどお話したような特性のシステムなので、ユーザーに適切にデータを登録してもらえないと品質をキープできないというところで、ちゃんと啓発やトレーニングを実施していかないといけません。

(LINEは)グローバルに事業展開し各地に従業員がいるので、その国の言語とか。タイや台湾は今英語でなんとかやってはいますが、いろいろな言語で伝えないとなかなか伝わらないところがあるので、そういったところも力を入れながらトレーニングをしていく必要があります。啓発活動を継続的に実施していく必要があるということです。

それがちゃんと実現できないと、ガバナンス自体も崩れていくところもあるし、先ほどのリソース調整みたいなところもうまくいかない。あと、OPERAのデータは、管理会計の人件費などの情報にも使っていたりするので、その情報も正確なものでなくなる。

なので、ちょうど昨今、この品質向上のプロジェクトを発足して、(スライドの)下に書いてある、CIO Office・CTO Office、経営企画、セキュリティ部門などと協業しながら推進しています。こういったところをドライブできる人材が、社内としては求められている状況です。

募集要項・歓迎要件

募集要項につながりますが、必要としている要件は、プロジェクト開発全体の推進。プロジェクトマネジメントの経験は、プロジェクトマネージャーとしてはありきたりなところではありますが、全体を俯瞰して、ちゃんと課題を見極めて、率先して関係者を巻き込んでプロジェクトを成功まで導けるという方です。

なので、受動的にというよりは能動的に自分から課題を発掘し、解決に向けて推進できるという方を求めています。

あとは多様な関係者、ステークホルダーとコミュニケーションを取るので、そういったところの議論などをファシリテートして合意形成できる方。それと付随していますが、大規模プロジェクトなど、上流工程に関わってきた方です。

歓迎要件というか、先ほどにちょっと近いところがありますが、ITコンサルタントの経験とか、OPERAは人件費計上の仕組みも絡んでいるので管理会計の知識とか、経営層へのプレゼンとかの経験があるとさらに活躍できると思います。

あとグローバルなシステムなので、英語とか韓国語とか、グローバルなコミュニケーションがなにかしらできればなお良しです。

他には協力会社(業務委託)の方々との協業も多く発生するので、そういった業務の進め方に慣れている方のほうがやりやすいと思います。

求める人物像

人物像としては、これはもう気概というか、性格的な問題なのかもしれないですが、「現状のルールにとらわれずに、あるべき方向を自ら定義し推進する気概を持っている方」と言ったらいいんですかね。

ちょっと歓迎要件と被りますが、役員陣のステークホルダーが多いので、そういうところでひるまないで、自分なりのアピールをできる方、自分を積極的にアピールしたい方、そういった方が合っていると思います。

あとは経営視点で推進するプロジェクトであり、先ほどもお話したとおり、経営企画の方とも密に協業するので、そういった経営目線の業務に関わっていく気持ちが強い方も(歓迎と)言えるかなと思っています。

他にはいろいろな国の方々とのコミュニケーションを取るので、そういった方とも積極的にコミュニケーションを取っていく姿勢とか、異文化交流とかが好きな方とか、そういった方が合っているのかなと思います。

駆け足になりましたが、OPERAの説明については以上となります。ご清聴ありがとうございました。