2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
リンクをコピー
記事をブックマーク
Ken Wakamatsu氏(以下、Wakamatsu):日本CPO協会初のオンラインイベント「PRODUCT LEADERS 2021」にご参加いただきありがとうございます。自身と会社の紹介をお願いします。
Terrence Tse氏(以下、Tse):お招きいただきありがとうございます。
私は15年前からテック業界に身を置き、さまざまな地域で仕事をしてきました。カナダで育ち、カナダの大学に進学し、大学卒業後、すぐに香港で仕事を始めました。最初の仕事は、スタートアップ企業の開発者でした。その後、IBMでコンサルティングの仕事に就き、2年ほど在籍しました。
幸運なことに、そこで日本のお客さまと一緒に仕事をする機会がありました。ICM(Incentive Compensation Management)という製品のコンサルティングを担当をする中で、日本のお客さまやプロダクトとの付き合い方を学びました。
直近では、Salesforceのプロダクトマーケティングを約3年間担当していました。その後、Salesforceでプロダクトマネジメントの仕事に就きました。今は日本の同僚やお客さまが私たちのプロダクトで成功するようにサポートしています。
Wakamatsu:日本での生活は楽しかったですか?
Tse:はい、すばらしかったです。私は1年半滞在したので、現地の文化や人々にどっぷりと浸かることができました。すばらしい友人ができて、今でも連絡を取り合っています。
Wakamatsu:マーケティングの話をしましょう。
ほとんどの企業は、なんらかのコーポレートマーケティングを行っていますが、プロダクトマーケティングにおいては、すべての企業が行っているわけではありません。
コーポレートマーケティングとプロダクトマーケティングの違いについてお聞かせください。
Tse:一般的に、会社全体のプロモーションを担当するコーポレートマーケティングについては多くの方がご存じだと思います。広告を出したり、他社との共同マーケティングを行ったり、ブランドを担当したりと、会社を知ってもらうように努めています。
一方、プロダクトマーケティングは、活動内容は似ていますが、組織や個々のプロダクトに焦点を当てています。違いは、広告やイベントがプロダクトを知ってもらうためなのか、会社を知ってもらうためなのかという点です。
Wakamatsu:Salesforceにはたくさんのプロダクトがあります。ブランドメッセージやキャンペーンに一貫性を持たせながら、同時に各プロダクトの独自性をアピールするにはどうしたらいいでしょうか?
Tse:すばらしい質問です。Salesforceのような複数のプロダクトを扱う組織にとって、そこは特に重要です。Webページを見てみると、Salesforceには10~15種類のプロダクトがあります。
Salesforceには、クロスプロダクトマーケティングと呼ばれるチームがあります。彼らの主な仕事は、個々のプロダクトに責任を持ち、社内のすべてのプロダクトマーケティングチームが一貫性を保つようにすることです。
新製品を発表する時には、各チームの発表時期がバラバラにならないようにスケジュールを調整する必要があります。そうしないとお客さまは煩わしく感じるかもしれません。インパクトや、彼らが必要とする情報が埋もれてしまうおそれもあります。
また、製品のポジショニングとメッセージングが一致しているかどうかも確認する必要があります。社内には非常に多くの製品があり、お客さまの活用事例や、解決しようとしている課題が重なることもあるでしょう。どちらの製品が優れているかを把握し、その製品のメッセージングに注力する必要があります。
例えば、これらの製品は同じようなことができるけれど、こちらがユースケースに適しているので、その点をもっと説明して、お客さまに売り込むべきだという感じです。
だいたいにおいて、この横断的なマーケティングチームが多様な製品をすべて取りまとめています。私たちは、お客さまにホリスティックな視点を提供することを非常に心がけています。
例えば、お客さまが組織の中でさまざまな問題や課題を抱えているとしたら、ここ(Salesforce)にはそれらを解決してくれる多様な製品があります。
Wakamatsu:プロダクトマーケターはどのような組織と仕事をするのでしょうか?
Tse:プロダクトマーケターは、製品が市場に出る前の最後の砦です。プロダクトのマーケターは、製品が市場に出る準備ができるように、また、目的どおりにお客さまが製品を受け取る準備ができるように、すべての情報を集めます。
プロダクトマネジメントは、一緒に働く非常に大きなチームです。というのも、作っている製品が何なのか、それをどうやって売るのか、誰に売るのかを理解する必要があるからです。
次のグループは販売チームです。通常はこれが営業チームでもあります。営業チームや販売チームが、これから発売される新製品や新機能を市場に売り込むための準備が整っているかどうかを確認する必要があります。彼らに何が市場に出てくるのかを教える、あるいはわかるようにする必要があります。価格、誰に売るのか、などです。
また、Go-to-Market戦略チームとも連携しています。彼らの役割は、参入できるすべての市場や、すべてのユーザーや企業にこの製品を販売した場合、どのくらいの収益や利益が見込めるのかを見極めることです。
最後は、もちろんイベントです。イベントは大きなパートです。AppleやGoogleなどの大手ハイテク企業では、イベントが非常に重要です。
これらの企業は毎年複数のイベントを開催し、最新のイノベーションや最新の製品を発表して、自分たちが作っている新製品の認知度を高めています。マーケティングチームにおける役割に応じて、これらのうちの1つまたは複数と関わります。
Wakamatsu:既存のプロダクトについてはどうでしょうか? それらに対してプロダクトマーケターは何をすべきでしょうか?
Tse:既存の製品の場合、プロダクトマーケターは定期的にいくつかのことをしなければなりません。
私がプロダクトマーケティングチームに所属していた時、主に担当していたのは、リリースマーケティングでした。製品の新バージョンがお客さまに提供されるたびに、プロダクトマネジメントチームと協力して、提供される機能や特徴、価値を理解する必要があります。
1つ目は、いかにしてお客さまにこのリリースを喜んでいただき、アップグレードや最新バージョンの入手に意欲的になってもらえるか。
2つ目に、新機能は売上を向上させるので、当社の営業チームも常に新機能を待ち望んでおり、これらを営業サイクルで活用することで、現場での取引成立を促進できます。
機能が追加されたり、市場が変化したり、新しい競合他社が参入したりするたびに、製品のポジショニングやメッセージングを微調整したり、更新したりする必要があります。誰に向けて売っているのか。なぜそれを売るのか。どのように販売するのか。
最後に、Go-to-Marketです。どうすれば販売チームがこの製品を販売できるようになるのか。プレゼン用のスライドやデモに付随するすべての資源を作成し、さらに、この競合他社や市場に対して差別化するために、セールスポイントを強調する必要があります。
そのため、この製品を購入する可能性のあるお客さまに対して、どのようなオープンな機会が創出できたのか、また、これらの活動に基づいてどの程度のビジネスを創出できたのかが重要です。
2つ目はイベントです。イベントでインパクトを与えているのか、1人でも多くの人の目に触れるようにしたのか。イベントの参加人数は重要です。基調講演があった場合、何人が参加したのか。オンラインで視聴した人は何人か。5,000、10,000、50,000、これらは重要な数字です。
最後に、何人の営業担当者にこの製品を理解させることができたのか。より多くの人がこの製品を理解し販売方法を学ぶことができれば、この製品からビジネスを獲得できる可能性が高くなります。
これらは、PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)が成功したかどうかを追跡するための重要な数字、つまりKPIです。
(次回へつづく)
2024.12.10
メールのラリー回数でわかる「評価されない人」の特徴 職場での評価を下げる行動5選
2024.12.09
10点満点中7点の部下に言うべきこと 部下を育成できない上司の特徴トップ5
2024.12.09
国内の有名ホテルでは、マグロ丼がなんと1杯「24,000円」 「良いものをより安く」を追いすぎた日本にとって値上げが重要な理由
2024.12.12
会議で発言しやすくなる「心理的安全性」を高めるには ファシリテーションがうまい人の3つの条件
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.12.10
職場であえて「不機嫌」を出したほうがいいタイプ NOと言えない人のための人間関係をラクにするヒント
2024.12.12
今までとこれからで、エンジニアに求められる「スキル」の違い AI時代のエンジニアの未来と生存戦略のカギとは
PR | 2024.11.26
なぜ電話営業はなくならない?その要因は「属人化」 通話内容をデータ化するZoomのクラウドサービス活用術
PR | 2024.11.22
「闇雲なAI導入」から脱却せよ Zoom・パーソル・THE GUILD幹部が語る、従業員と顧客体験を高めるAI戦略の要諦
2024.12.11
大企業への転職前に感じた、「なんか違うかも」の違和感の正体 「親が喜ぶ」「モテそう」ではない、自分の判断基準を持つカギ