2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
システム室の紹介/システムソリューションチームについて(全1記事)
提供:LINE株式会社
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カーン・フィロズ氏(以下、フィロズ):ここからは私の部署、システム室についてお話しします。先ほど少し触れましたが、システム室の役割の中で大きな範囲として、サーバーとOSの領域となっています。
7月のデータですが、現在LINEのサーバーは、約16万8,000台のホストという規模感になっています。その中で、物理サーバーが7万台を超えています。仮想サーバーが9万8,000台となっており、毎月約0.2パーセントから、1年かけて18パーセント増え続けている状況です。
サーバーのタイプですが、仮想サーバーが全体の約58パーセントを占めています。直近では仮想化に力を入れているので、これからも伸びていくと思います。
OSの種類ですが、LINEではほぼオープンソース基盤のOSを採用しており、その中ではCentOSが主流となっています。CentOSだけで、ほぼ99パーセントぐらいの割合を占めています。残りの1パーセント未満は、Windows、ESXiなど、他のOSが割合を占めています。
ここからは、システム室のミッションについてお話ししたいと思います。私たちは、ざっくり4つの大きなミッションを抱えています。1つ目はPrivate cloud、Public cloud化のミッションです。
LINEアプリが2011年にリリースしてからインフラが拡大していく過程で、最初の頃はPrivate cloudという環境が存在していませんでした。そこからPrivate cloud化していきながら、LINEのリージョンがないところでPublic cloudも使用しています。システム室は、Private cloud、Public cloud両方の物理レイヤーを担当しており、Public cloudの場合はアーキテクチャーの設計から構築まで担当しています。
LINEとしては、できるだけオンプレミスな環境の中でクラウド化して、インフラの効率化を図っていく方針で動いています。
2つ目のミッションは、ハードウェアの選定、ハードウェアの評価です。大規模なサーバーのインストレーションのシステムの開発をしたり、ハードウェアのチューニング、パフォーマンステストを行なったり、なるべく標準化してコスト効率化を図るというミッションがあります。
また近年、GPUやOCPなど、最新のテクノロジーが求められることが増えており、新しいテクノロジーも積極的に取り入れています。
3つ目は、システム開発です。もともとは、NAVERのインフラに関わるシステムソリューションを使っていましたが、近年LINEの規模が増えてきていることに伴い、自社で開発したほうがより自動化や運用の効率が上がることを私たちは経験しているため、今は自社で開発を進めています。
その中で、監視システムの開発、CMDBやチケットシステムの開発、運用の自動化のツールなどを開発しています。
最後のミッションですが、LINEで新しいサービスをローンチする時に、システムのインテグレーションを行なっています。
例えば、金融サービスなど特殊なサービスや新しい環境でインフラ構築する場合、インフラとしてのプロジェクト化して、そこの窓口となって他の部署と連携してプロジェクトを進めています。
チーム構成について。システム室には3つのチームが存在してます。まず左の青い色のSystem Engineering Team。もう1つ、System Development Team。下のほうが、System Solution Teamです。
先ほどのミッションとけっこう重なりますが、System Engineering Teamの大きな役割は、OSの管理とハードウェアの管理、トラブルシューティングがメインとなっています。
右側のSystem Development Teamに関しては、主に開発を中心として、インフラの開発を行なっています。運用の自動化、インフラの資産の管理システムを開発、およびサーバーリソース監視システムなどの開発を行なっています。
System Solution Teamは、Fintech用のインフラ環境の構築・運用がメインとなっています。並行してPublic cloudの構築、また、LINEでは毎年サーバーが増加しているので、サーバーの使用率が適切に使われているかどうかも定期的に確認して、レポーティング化するプロジェクトをリードしている部署です。
システム室の日常業務の進め方ですが、タスクには大きく2つのパターンがあります。1つはチケットベースのタスク、もう1つはプロジェクトベースのタスクです。
チケットベースのタスクには、日頃のサーバーの購買・構築・設定変更・撤去などがあります。また、問い合わせ対応、ハードウェアのインシデント対応、SSL証明書の購買・設定などが日常業務としてチケット化されています。
プロジェクトベースのタスクは、インフラの運用の改善など長期的なミッションを果たすためのさまざまなタスクをプロジェクト化して進行しています。
その中で代表的なものとして、低使用率サーバーのコストの最適化があり、年2回、3回のプロジェクトとして行なっています。先ほど、開発チームの話でもありましたが、大規模な監視システムの開発、CMDBの開発も行なっています。
3番目にある、Zero-touch Provisioningは直近で力を入れているプロジェクトです。サーバー・データセンターにハードを投入するところから、OSのインストールまでを自動化するプロジェクトとなっています。
ここからは、新しいシステム室のポジションについて簡単に紹介したいと思います。先ほど紹介した3つのチームとは別に、システム室の直下の新たなポジションを最近オープンしました。ポジションの名前は、System Infra Managerです。
主なロールとしてはインフラのプロジェクトマネジメント業務です。所属はシステム室直下となっており、主にSystem Engineering TeamとSystem Solution Teamと連携してプロジェクトを進行します。次のスライドで詳細を説明します。
スキルセットですが、インフラの基盤での経験がある方を希望します。主にLinux、Windows、vSphere、Openstackの運用経験、およびそれらに関するナレッジをお持ちの方。
また、PMP、スクラムマスターなどプロジェクトマネジメントのスキルをお持ちの方。課題、マイルストーンなどドキュメントの作成、およびチームメンバーと良好なコミュニケーションを取れる方を歓迎しています。
System Infra Managerの業務は、大きく3つのタスクがあるとご理解いただければと思います。1つ目は、各開発組織のインフラ担当として業務を行うこと。主に大規模なサーバー台数が記されているサービスの、インフラ寄りのSPOCを担う業務になります。
LINE App、Data platform、広告platformなど、これらのサービスで多くのサーバーを使用しているため、私たちの部署のスポークとしてITサービスセンターの窓口となって、プロジェクトマネジメントを行うポジションになります。
2つ目の役割。低使用率のサーバーの最適化プロジェクトを年2回ぐらい走らせていますが、そのプロジェクトだけではなく、日頃のワークフローでもサーバー構築依頼書が来た時に、並行して確認する業務があり、そのプロジェクトも担当します。
3つ目、インフラアセットサプライ。いわゆるサーバー構築依頼が月間30件〜40件ぐらいあるのですが、そのワークフローを確認しながら妥当性をチェックしたり、低使用率のサーバーと並行してその使用率の確認したり、必要に応じてコミュニケーションを取りながら、ワークフローを進行します。
3つ全部やるというより、得意な部分から始めて、徐々に業務に慣れていきながら進行していくポジションです。
次に、私が今担当しているSystem Solution Teamの業務について紹介します。先ほど少し触れましたが、System Solution Teamは、主にFintech領域でのインフラの構築・設計を行なっているチームです。
Fintechの場合はVmwareが基盤となっており、Vmwareの運用・構築の経験がある方を募集をしています。
また、AWS、Public cloudのソリューションなどを行なっており、今後はGCPも検討しているので、GCP、およびAWSの知識・運用経験がある方を歓迎しています。
System Solution Teamの運用の業務イメージですが、技術領域が50パーセントで、残りの50パーセントはプロジェクトマネジメント的なことを行う役割となります。当然、その中で技術を中心にすることも可能です。ただ、直近は両方求めることがちょっと増えてきています。
Fintechのサービスですが、日本のFintechカンパニーの中で3つ会社があります。LINE Xenesis、LINE Pay、LINE Financial、これらの会社のさまざまなサービスのインフラを、Solution Teamでは運用・構築しています。
技術領域は、プロジェクトマネジメントとアウテージマネジメントがあります。技術レイヤーは、Windows、CentOS、Red HatがOSの領域で、仮想領域では、xSphere 6、7、NSX、vSANなどを採用しています。ほかにはエンタープライズストレージも採用しています。
ここまでが私からの説明になります。
LINE株式会社
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