データセンターチームの紹介

白田篤志氏:次にデータセンターエンジニアの仕事について説明します。まずチームの紹介をいたします。チームはマネージャー1名、メンバー3名で構成されています。私たちデータセンターチームは、サーバールームの構築プロジェクトをリードするので、サーバールームで初期構築をするTRスイッチや、コアのネットワークラック、ケーブル配線などの関係で、サービスネットワークチームとよく連携しています。

また、out of bandのネットワークの構築関連でエンタープライズネットワークチーム、サーバールームに設置するサーバーまわりでシステム室、データセンターとの契約やラックなどの購入で購買室との連携が多く発生します。

多岐にわたるデータセンターチームの業務

次に、データセンターチームの業務概要をお話しします。ここに記載しているとおりで、LINEが運営するデータセンターの選定・構築・運営業務ですが、もう少し説明すると、新規データセンターを利用する場合には、データセンターの選定のために評価したり、データセンター事業者と交渉したりしています。契約・交渉段階ではSLAなどの協議をしたり、契約前後ではIDC事業者と設備仕様などについて詳しく協議を行います。

また、サーバールームの新設・増設・リノベーションの際には、プロジェクト管理の役割も担っています。構築時には、発注先のデータセンター事業者、工事会社、製品ベンダーのマネジメント業務もあります。データセンター事業者に関しては、運用フェーズでももちろんたくさんコミュニケーションが発生します。

運営面では、データセンターの空きスペースや電力が枯渇しないようにデータセンタースペースのキャパシティ管理や枯渇時期の予測も行っています。ほかには新技術、製品の検討・評価という業務もあります。サーバールーム構築のタイミングでは、新規ハードウェアの導入ができるので、ラック仕様、メーカーの変更、また、過去の例ではOCPやラックPDUの選定や新技術検討など仕様の見直しを行ったりもします。

最後に業務対象のデータセンターのロケーションについて補足しますと、この地図で表されているように、日本国内の仕事が基本的にメインですが、シンガポールにも自社で契約しているデータセンターがあるので、時々対応することがあります。

次にサーバールームの増設以外の、最近の業務に関するキーワードについて話したいと思います。まずはAvailability向上のためのMulti AZ、そして最近いろいろな企業で取り組まれているカーボンニュートラル、ほかには古いサーバールームのリノベーション、IDC側の設備更新への対応。あとは半導体不足によるネットワーク機器の納期長期化や、いろいろな物品の配送期間の長期化への対応などもしています。このようないろいろな課題やタスクにも対応しています。

社会インフラを支えるサービスの大きな案件に関わることができる

次に、データセンターチームの仕事の魅力について話します。まずは、LINEのビジネス拡大に大きく関わる仕事ができると思っています。企業が成長している段階では、いろいろな仕事が発生するので経験できることも多いと思っています。

また、社会インフラとなっているサービスを支える仕事なので、みんなの生活に役に立っていると感じることもできます。あとは、常に規模の大きな案件に関わることができます。規模が大きいが故に発生する課題も実際にありますし、大きな仕事に携わっていると感じられることもあると思います。

データセンターチーム特有ではありませんが、チームに与えられる裁量が大きいので、やりがいもあると思います。また、会社によっては細かい配線作業やマウント作業などの定型作業が業務に含まれていることがあるかもしれませんが、私たちの場合、データセンターの企画・構築・運用の上流工程がメインとなっています。

(スライドを示して)最後の文章ですが、このような情報を入手する機会を社員が得られる風土があり、改善に役立つ技術や新製品を取り入れているので、関わる機会があると思います。

データセンターチームの仕事に向いていると思う人

次に、データセンターチームの仕事に向いていると思う人について話したいと思います。まずは当然ですが、データセンターが好きな人。次に電力やクーリング、DCIMなどのインフラの技術に専門性を持っている人。また、PM的な業務もあるので、データセンター関連のプロジェクトマネジメント経験がある人であればいいなと思います。

ネットワーク・サーバーにある程度の知見がある人というところですが、バックグラウンドが、データセンターファシリティだけの人でもネットワークやサーバーの知識があるとさらに良いという意味で記載しています。次にマルチタスクがうまくできる人と記載していますが、これは複数案件が並行するのでマルチタスクが苦手だと困るだろうなと思っています。

責任を持って業務をこなせる人というところですが、裁量を持って仕事を進めることになるので、それとともに責任感が必要になりますし、責任感は業務のクオリティにも大きく関係するので挙げました。次の数字がわりと得意な人と書いたのは、データセンターには電力などコストが関係するので数字のシミュレーションを行うことが多々あるためです。

あとはコミュニケーション、交渉が得意な人。問題や課題解決が好きな人が向いていると思っています。

ここには記載していませんが、データセンターチームでは複数人の採用を考えており、採用するすべての方がデータセンターファシリティに関する潤沢な経験を持っていなくてもいいかなと考えているので、補足としてお伝えしておきます。

例えば、メインの業務がデータセンターファシリティではなくても、ネットワークエンジニアやサーバーのエンジニアの方などです。それらの業務を2、3年メインで行いながら、会社の先輩とともにデータセンターの管理やIDC事業者とのやり取りなどを行っている方で、このポジションに強く興味を持ってくださる方であれば、入社後に知識を増やして活躍してもらえる可能性があると考えています。

環境やツール面でエンジニアが働きやすい職場

次に、各組織との業務に直結しない部分でLINEで働く上でこれは良いと思うことをピックアップしてみました。これらは主に、過去に中途採用で入社された方が前の会社よりもいいなと言ったものを入れてみました。細かくは読み上げませんが、エンジニアとして業務に集中しやすく環境面やツール面で働きやすい職場環境なのかなと思います。

最後に行動規範ですが、公平で健全な正しい行動を取ることをしっかりと行動規範として定めていて、継続的に社員に啓蒙しています。クリーンでホワイトな会社を目指そうというのが経営陣から伝わってくるので、私はすごく良いと思っています。

これが最後のスライドです。データセンターエンジニアに関する説明は以上です。「データセンタースペシャリスト LINE」で検索してもらえれば求人要項が出てくるので、興味を持たれた方は見てみてもらえればと思っています。ありがとうございました。