2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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楓博光(以下、楓):ありがとうございます。それでは、先ほどから何個かチャットで質問をいただいているので、それを拾いたいと思います。「なぜノーコードは日本で普及しないのでしょうか。私はノーコードエンジニアというポジションが将来できると思うのですが、ひろゆきさんはどうお考えでしょうか?」
ひろゆき氏(以下、ひろゆき):コメントで「ノーコードエンジニア何?」と書いてありますが、それをエンジニアと呼ぶべきかどうか。
楓:そもそものところですね(笑)。
ひろゆき:ノーコードでサイトを作る人はこれからいっぱい出てくると思うし、それはいいと思うんですよ。ただ、それを「エンジニア」と呼ばなくていいと思います。
なんで「エンジニア」と付けたがるんですかね。デザイナーの人が、「ノーコードでサイトを作りました」でいいじゃないですか。ノーコードは別にエンジニアじゃないっしょ、って僕は思うんですけど、いかがでしょうか?(笑)。
楓:エンジニアという名前が付いてたほうが見え方がいいですか。
ひろゆき:たぶんそれもモテたいからなんですよね。サイトを見る側からすれば、作ったサイトがノーコードエンジニアが作ったものなのか、デザイナーが作ったものなのかって、どうでもいいじゃないですか。サイトの問題じゃなくて、こういうサイトを作っているノーコードエンジニアの私ですと言いたいのか、Webデザイナーの私ですと言いたいのかという、単純にモテたいかどうかの話なので、エンジニアと言いたいのはモテたいからだと思えばいいんじゃないですか。というか、「エンジニア」ってモテるんですか?
楓:最近ちょっとずつ人気になってきていますね。
ひろゆき:そうなんですか。
楓:ここ数年で人気になってきているなと思います。
ひろゆき:楓さんもノーコードエンジニアって言ったらモテモテ。
楓:まあそうですね(笑)。モテたい学生さんが、今どれぐらいいるかわかんないですけど、間違いなくかっこいい職業に変わってきているなと思います。
ひろゆき:でも、ノーコードのウェブデザイナーサイトを作って、月100万円ぐらい売上が上がっていますと言ったらぜんぜんモテるので、肩書きはあまり関係ないんじゃないかなと思いますけどね。
楓:ありがとうございます。それではちょっと趣向を変えて、「ウクライナ情勢に胸を痛めています。何もできない自分が歯痒いのですが、エンジニアとしてできることは何だと思われますか? やはりロシアへのサイバー攻撃でしょうか?」と来ています。
ひろゆき:サイバー攻撃はあまり役に立たないんですが、青山大学の研究室の学生が、オープンストリートという、みんなが自由にいじっていい地図に、避難所を一生懸命ちょこちょこ記入しているんですよね。ポーランドの中にあるウクライナ人向けの避難所。ウクライナの人はそれを見ると、どこに行けば避難所があるのかわかるので、ITを使ってやれることはあると思います。そのプロジェクトに参加してみるといいんじゃないでしょうか。
楓:ウクライナの人たちを助けられることはたくさんあるという感じですかね。ありがとうございます。
ひろゆき:「ひろゆきはアノニマス?」という質問があって、一般の人にはまったくわからない話をしてもいいですか?
楓:ぜひお願いします。
ひろゆき:僕、「4chan」というサイトの管理者をやっているのですが、Qアノンと呼ばれる人が一応「4chan」から生まれて、その後いろいろなサイトに行きました。最近だとQアノン信者と言われる日本人たちが、ワクチン接種会場を妨害したりしているじゃないですか。
うちの母親のLINEのアカウントがたまたま「Q」なんです。うちの母親の名前は「あきこ」なので、たぶん「K」が取れなかったから「Q」にしたとか、たぶんぜんぜん関係ない理由で、そういうレベルなんですけど。
「4chan」というQアノンが生まれたサイトの母親のアカウント名が「Q」っていう、陰謀論の人がすごくおもしろがりそうな話題に最近気づいて、楽しかったんですけど、一般の人にこの話をしても、たぶん誰もわかってくれないので、エンジニアならたぶんわかるだろうという思惑で、今説明しています。
楓:陰謀論に巻き込まれていたんですね(笑)。
ひろゆき:はい(笑)。
楓:お母さま、大変そうですね。
楓:続きまして、「ひろゆきさんは2ちゃんねる、スパチャ配信など、日本中に知られるヒットを2回も(もっとあったらすいません)起こしていると思いますが、流行るアイデアの生み出し方があれば教えてほしいです」ということです。
ひろゆき:無理じゃないですか。もともと「あめぞう」という掲示板がある程度流行っていて、「2ちゃんねる」を作ったら、その「あめぞう」がなくなりました。「ニコニコ動画」も、YouTubeが出てきていた時で、それを利用して一段階ちょっとおもしろくしたら、こっちのほうがおもしろいでしょというので作ったので、ゼロからおもしろいものを作るのはなかなか難しいです。
すでにそれなりにおもしろいものを見つけて、それにプラスアルファで、こっちのほうが便利だよとか、こっちのほうがおもしろいよとかを付けて、うまくいかせるほうが楽なんじゃないかなと思うんですけど。
楓:ちなみにひろゆきさんが「2ちゃんねる」を作られた時の最初のきっかけだったり、ブレイクスルーしたきっかけは、どういうものだったんですか?
ひろゆき:今になって思うのは、実は設計だったんじゃないかな。今はもうないんですが、昔は、無料のサーバーがいっぱいあったんですよね。例えば「ジオシティーズ」とか、無料でホームページが作れるサービスがあったのを覚えている方もいると思うんですけど。
あんな感じで、無料でPerlのスクリプトを置けるサーバーがけっこうその時代にはあったんですよ。「xoom.com」とか「Tripod」とか、おじさん、おばさんにしかわからない話をしていると思うんですけど。
そういうサイトを渡り歩いていたんですが、サイトごとに使えるスクリプトのクセがあるんですよね。ライブラリのパスの場所が違うとか、その中でデータの保存の仕方も微妙に違っていて、当時よくある掲示板のサイトって、掲示板のデータ部分は1個のでっかいファイルや、データベースを使っているので、ファイルが壊れたら全部なくなっちゃうんですよね。
ただ、テキストファイルだと、一度壊れたとしても一応読めるものもあったり、全部1個のファイルだと、その1個のファイル自体がぶっ壊れると終わりなんですが、あえてスレッドごとにファイルをバラバラにすることによって、1個のスレッドがぶっ壊れて見えないけれど、ほかのは見えるというものもありました。
無料のサービスを使っていたので、すぐに止められるとか壊れるとかはあったんですが、そういうのに耐性のあるかたちでシステムを作っていたので、ほかの掲示板サイトだとよくエラーが起きたり、データが飛んだりというのがあったと思うんですけど、うちはあまり起きないようにしていました。
楓:それは最初からそういう設定だったんですか?いろいろあって変えていったんですか?
ひろゆき:けっこう最初に気づいていましたね。「あめぞう掲示板」に、そういうトラブルがあるのがわかっていたので、これをどうやって避けたらいいかなと考えていました。
楓:ひろゆきさん的には、事業のアイデアというよりも設計の部分で流行ったんじゃないかということですね。
ひろゆき:結局、落ちない掲示板が流行るんですよ。その当時の掲示板は必ず落ちるものだったので、落ちないようにしたほうがいいよねというのと、速いほうがいいよねというのがありました。データベースを使わないのもそれが理由なんですが、データベースを使うと起動コストがかかって、けっこう遅くなるので、テキストファイルベースでやるようにしていました。
掲示板のスクリプトを書いたことがある人しかわからないと思うんですけど、ファイルロックを使うことが多い業界なんですね。テキストファイルがあって、多くの人が同時に書き込んでしまうと、ファイル自体が壊れてしまうので、誰かが書き込みをしている最中はそのファイルをロックして書けなくするという構造で、わりと設計する人が多いんですけど、僕はファイルロックを一切使わない構造で作ったんですよ。
CPUがほかの処理をしていてメチャクチャ遅い時に、ファイルがロックをされた状態が長く続いてしまうと、そこで書き込みたいユーザーがどんどん増えて、結局動かなくなってしまうということが起きるので、ファイルロックをせずに、ひたすら追記をして、表示をする時に追記を逆にするというかたちにすると、実ファイルロックをしなくていい構造になるという、エンジニアにしかわからない話をしちゃいました。
楓:「今日は真面目じゃん」という視聴者コメントがありました(笑)。ふだんのYouTube配信とはまたちょっと違う角度で、話が聞けています。ありがとうございます。
ひろゆき:データベースを使う時にMyISAMを使うとテーブルロックだけど、InnoDBだと行ロックなので、そっちのほうが安全だよねという話ですかね。最近はMySQLも使わないと思いますが。
楓:ありがとうございます。これに関連する質問を、チャットでいただきました。「2ちゃんねる、ニコニコ動画などのサービスを継続的に開発・運営する時に、どんなことに気をつけていましたか?」ということです。
ひろゆき:いかに僕に負担がかからないかですね。
楓:どういうことでしょうか?
ひろゆき:落ちても怒られないように、落ちるのが当たり前だよねってユーザーを育てるとか、なるべく人力でやる部分をなくすとかですかね。
楓:基本的にはそういうスタンスでやってきたと。
ひろゆき:サーバーがボトルネックの時もあれば、エンジニアがボトルネックだったり、ユーザーサポートがボトルネックだったりと、会社には必ずボトルネックがあります。なるべくボトルネックをなくしていくとスムーズに回りますが、僕は基本的には働きたくない人なので、だいたい僕がボトルネックになるんですよね。なので、そこをボトルネックにしない構造をいかに作るかということです。
楓:ボトルネックがご自分だと(笑)。
ひろゆき:はい。なので、「2ちゃんねる」の場合、僕がいなくても回る仕組みにしてみたら乗っ取られた。どこかに残さなきゃいけないんだなというのは、大人になってわかりました(笑)。
楓:(笑)。そういう気づきもあったということで。続いての質問です。
楓:「高校を卒業したばかりです。スティーブ・ジョブズのように世界にイノベーションを与えられるような技術の開発をすることが夢です。この場合、エンジニアリングスキルを磨くよりも経営学を学んだほうがいいですか? また拠点は日本ではなくてアメリカ、もしくは中国のほうがいいですか? 一応、日本語、イタリア、英語、中国語が話せます」ということです。
ひろゆき:スティーブ・ジョブズが技術の開発をしたのかというのは、けっこう語弊がある気がするんですけど。
Macintoshを作ったのもウォズニアックのほうだよねという話とか、ピクサーの機械を作ったNeXT。あれも別にエンジニアとしてジョブズがやったわけではなくて、彼は既存の技術をうまく組み合わせて、みんなが欲しがるようなものを作るというプロデュース能力が高い人なので、それを「技術」と言っている時点で、ちょっと何がしたいのか、その人の中で明確になっていない気がするんですよね。
言語がこれだけしゃべれると言いましたが、例えばエンジニアで、Rubyを作ったまつもとゆきひろさんが何ヶ国語もしゃべれるかというと、たぶん英語と日本語しかしゃべれないと思うんですよ。でも、別に技術はコードが書ければいいので、多言語をしゃべれるというのはあまり関係ないじゃないですか。なので、自分が何をしたいのかと、そのために必要なスキルをもうちょっと厳密に考えたほうがいいんじゃないかなと思いました。
楓:ありがとうございます。続いての質問です。こちらもチャットから来ています。「Fラン大学生です。今まで成功してきた実績がなく、何事にも自信を持てません。4年生になる前に休学をして、プログラミングや本当にしたいことをして実績を残したいのですが、アリだと思いますか?」とのことです。
ひろゆき:抽象的にはアリなんですけど、たぶん失敗すると思います。実績を残したいのが目的であれば、別にプログラムをやりたいわけじゃないと思うんですよね。僕の周りで優秀なエンジニアはだいたいゲーム上がりなんですが、こういうゲームを作りたいとか、こういうサイトを作りたいというモチベーションがあって、サイトやゲームを作るんです。
実績が欲しいというのは、作りたいものがあるわけじゃないので、世間的にこういうのを作ったら褒められるのかなみたいなものを作って、すでにいろいろな似たようなものが世の中にあるから需要がありませんとなって、作ったはいいけれど誰も使わんよねと、あまり実績として認められないというパターンになる気がします。
なので、実績が欲しいのであれば、エンジニアじゃなくてもいい。正しいのかどうかはわかんないですけど、飛び込み営業をやるブラック系の企業に入って、メチャメチャ売上を挙げて、月に100万円売上げた実績とかがあれば採用率はメッチャ高いと思うんですよね。深夜の11時でも人の家をピンポンと押して、物を売ってきたんですよという。
楓:それを実績と言うんだと。
ひろゆき:ファイター系営業をやっていましたって言うと、採用率はメッチャ高いと思うんですよね。
楓:実績というのを勘違いしないように、ということですね。
ひろゆき:就職したいが目的であれば、その会社がどんな人が欲しいかだと思うんですよね。「パズドラ」のようなゲームを作っても、別にうちは「パズドラ」作らないから要らないですと言われるかもしれないじゃないですか。
でも、営業実績ありますという人が要らないという会社、僕はあまり知らないんですよね。エンジニアリングカンパニーほど、実は営業力がないこともあって、どんな会社でも営業力ある人は、いれば物が売れるからおいしいよねというのがあるので、今から就職しやすい実績を作るのであれば、営業がこれぐらいできますとか、根性とかを見せるほうがいいんじゃないかなと思うんですけど。
楓:続いての質問に行きたいと思います。「高校生です。パソコンはまだ持っていないのですが、家も裕福ではなく、毎月のお小遣いは5,000円ほどで、高校もアルバイトを禁止しています。どのようにして入手するのがいいでしょうか?」ということです。
ひろゆき:ネット上にはプログラミング言語の勉強会の情報がけっこうあるんですけど、そこで高校生ですと言うと、たぶん入場料は払わなくていいですと入れてくれるところが多いと思いますね。
エンジニアの人たちが厚意でやっているところがあって、10人に1人ぐらい、使っていないノートパソコン持っているやつが必ずいます。そこでエンジニアの人と仲良くなって、メッチャ古いのでいいので1台くださいって言うとたぶんくれるので、勉強会に潜り込んでみてください。
楓:ということです(笑)。これはすぐに実践できますね。
楓:続いて、「将来フリーランスで働きたいと思っています。フリーランスとして稼いでいけるようになる条件は何があると思いますか? また、そのために技術力はどれぐらいあればいいと思われますか?」とのことです。
ひろゆき:金持ちの知り合いがどれぐらいいるかじゃないですかね。結局、技術力よりも仕事の発注が取れるかどうかが大事です。僕が最初にプログラムやったのは、アクセス解析や、メールフォームの作成でだったんですけど、別にそんなんに技術力なんか要らないじゃないですか。
世の中のエンジニアの仕事のほとんどって、別に技術力は要らなくて、WordPressをインストールしてくださいみたいなものばっかりなんですよね。フリーランスとして生きるということは、金を稼ぐということなので、そういう仕事をくれる人をどれぐらい知っているか、金を稼げる方法を学んだほうがいいんじゃないかなと思いますけど。
楓:技術力だけが問題ではないということですか。
ひろゆき:例えば、Linuxのコードを全部見たことがあるので、OSレベルでもいろいろ修正できるんですよと言っても、それで仕事を発注する人はほとんどいないじゃないですか。
楓:それでは続いての質問です。「文系からIT企業に行くとしたら、資格とものづくりの経験、どちらが大切でしょう?」。
ひろゆき:ものづくりの経験かなと思います。これも僕の偏見なんですけど、なにかの資格を取っているプログラマーは、基本的にプログラムが嫌いなやつである。
楓:偏見ですが、でも、わかります(笑)。
ひろゆき:なにかを作るのが好きっていう人は、自分で作るのが好きだから、別に資格を取ろうとはならないんですよね。こんなサイトを作りましたとか、新しい言語を触ってみて、うわ、おもしれえみたいな感じなので、資格を取って就職に役立てようとプログラム好きが思うという瞬間が、僕はちょっと想像できない。資格を持っている=こいつはプログラムが嫌いなんだろうな、仕事のためにわざわざ覚えたんだろうなという感じがしちゃうんですよ。
楓:特に専門学校は、やたら資格を取らせたがるんですよね。
ひろゆき:プログラム好きな人って、専門学校に行かないで書けるようになるじゃないですか。「就職するために専門学校に行っている、だから資格を取る」で、プログラム嫌いな人たちをいっぱい輩出している場所なので、なかなかキツいなと思うんですけど。
楓:そういうことなんですね(笑)。
ひろゆき:別に嫌いでもちゃんと仕事してくださいと言えば、する人もいっぱいいるので、それはそれで別にいいと思うんですよ。
楓:ありがとうございます。続いて、「就活生です。やりたいことは決まっているんですが、やっている企業がすべて同じに見えてしまいます。その中で何を見て企業を選ぶべきだと思いますか?」とのことです。
ひろゆき:一緒に見えてしまうのは、その差がわからないぐらい観察力がないか、頭が悪いからなので、ご自身の観察力を磨いたほうがいいんじゃないかなと思うんですけど。
楓:企業選びで観察力が必要なのはどういう場面でしょうか。
ひろゆき:例えばMicrosoftとGoogleが同じ会社に見える人に、まず何から説明していいかって難しくないですか? パソコンの前でキーボードを叩く仕事でしょって言われたら、うん、そうだね、同じような仕事だねとなるので、その程度の解像度でものを見てる人はIT企業は向いていないと思うので、どうかなと思いました。
(次回へつづく)
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