LINE Payのサービス

金汎俊氏(以下、金):ではLINE Payについて紹介します。最後の紹介になるかなと思います。LINE PayがどういうAndroidのエンジニアを募集しているかも含めて、LINE Payの全体を紹介したいと思います。

まずは自己紹介ですが、2020年9月に入って、そろそろちょうど1年になるかなと思います。入社前にはいろいろなアプリの開発を担当していて、医療系のアプリや証券のアプリなどけっこう厳しい経験もあるんですけど、そちらの経験がベースになって、今はPayの開発にもなんとなく活かせて、よかったなと思うところもあります。

直前は、同じくLINEグループの他の部署に所属していましたが、myBridgeという、ご存知の方もいるかなと思うんですけど、オンライン名刺管理アプリのiOSも担当してきました。現状はLINE Payのアプリケーション開発チームの管理者、マネージャーとして、iOS/Androidの両方を担当・管理しながら、サービスを開発している最中です。

本日のコンテンツの内容なのですが、簡単にLINE Payのサービスの紹介をしてから、組織・体制、続けて実際のアプリの開発チームのロールを紹介。そして現在のLINE Payが目指しているところなどを、まとめて紹介ができたらいいかなと思っています。

ではLINE Payのサービスから紹介したいと思います。みなさんご存知かと思いますが、LINE Payで何ができるか簡単にまとめてみました。スムーズにチャージができる機能はもちろん用意されていて、銀行口座への送金、さらにLINE上で友だちに追加されている人にも簡単に送金できる機能、振り込みもできるような機能も提供しています。

その中で、個人的にはけっこう便利だなと思っている割り勘の機能もあって、これが私も友だちと飲み会をするとけっこう使ったりしますね。さらに支払はLINE Payを使うので、財布なども持つ必要がないような、けっこう便利な機能かなと私は思っています。

もちろんオンライン・オフライン含めて、どちらも加盟店に払うことも可能です。それに加えて、手間がかからず、サービスをすぐに利用できるように、オンラインの本人確認機能、eKYCという機能も、今は提供しています。

続けて、スマホで本人確認する方法※ として、大きく分けて3つぐらいにあるかなと思います。まとめると、一番目は本人名義の銀行口座からです。銀行口座にもうすでに登録されている情報を基にして本人確認できるようにするのが1つの方法です。2つ目は、顔と身分証を利用して、スマホから直接本人確認する方法です。

最後は、今後提供予定ですが、マイナンバーカードから本人確認をする方法です。こちらは、先ほどの2つよりも、もっとリアルタイムで審査も完了できるし、かなりスピーディに本人確認ができて、自分が使おうとする機能をそのまま使うことが可能になるので、けっこう良い機能かなと思います。マイナンバーカードからの本人確認は、一応JPKIと省略して呼びますが、意味としては「公的個人認証サービス」ということです。

※2021年10月より銀行口座連携だけでは、本人確認できないようになっており、eKYC(顔と身分証を利用して、スマホから直接本人確認する方法)が必須となりました。 https://pay.line.me/portal/jp/customer/notice

これで、もういろいろ自分で区役所だったり市役所などの役所に行かずに、LINEのアプリだけあれば、スマホ1台で家の中でさまざまな行政手続きできます。申請して完了まで、全部できるようになるので、けっこう便利な機能だと思っています。

スマホで本人確認する方法

では続けて、2番目に書いてある「スマホでかんたん本人確認」について、もうちょっと細かい流れを今回このセッションでみなさんに紹介できたらいいなと思って準備をしておきました。まずスマホから本人確認をさせるために必要なことは、スマホから撮影された顔写真と身分証が一致するかどうかです。

ここで登場するのが、先ほど前のチームから紹介があった、LINE CLOVAのAI技術です。この技術を活かして、LINE Payで一致するかしないかの確認しています。撮影する時に、実際に写された顔と身分証ではなく、改ざんするために前に撮っておいた写真を写して、それで本人確認をさせようとすることもあるので、そこを防ぐためですね。

身分証が本物であることを担保するため、実際に書面と裏、もちろん側面も一緒に撮る仕組みになっています。実際に側面を画面上にガイドする枠に合わせて、実際に動きながらそれを撮ってもらわないと、実物とは認識しません。この仕組みによって本物が写されたことを最小限担保することになるかと思います。

次に実際に本人確認しようとする自分の顔をまた撮影してもらうんですけど、そっちも同じく自分の顔ではなくてどこかで撮っておいた写真を写す行為もあるかなと思っていて、そこも防ぐために、実際に写真を撮ってもらって、そこからすでに撮った身分証と今撮られた顔が一致するかどうかの判断もLINE CLOVAでしています。まずはこちらでやっと1つ目の成功になるかなと思います。

成功したらそこで終わりではなく、内部的にはコニーテストと呼んでいますが、実際に本人に、ライブで行動してもらうことがあります。このテストがどういうものかと言うと、実際に写真を撮る画面の下に、かわいいLINEのキャラが出て、そこでいろいろなランダムな動きをします。その動きに合わせて、自分の顔を動かしたり、目をつむったり。

そういう写真じゃなくて本物の顔を撮っているよ、というようなことを保証する、担保するためにテストを行っているので、もっとこれから正確性を高める必要があることは、課題として認識してるところです。

そこまでやったら、やっと普通に銀行口座の登録時と同じく、個人情報、名前も含めて住所、生年月日、そちらのいろいろな情報を入力する画面が現れるので、そこで入力してもらってから最終確認画面までいって、やっと審査ができるようになります。これが、スマホから本人確認する全体的な簡単なフローでした。

LINE Payの実際の組織と体制

では続けて、今のLINE Payの実際の組織と体制を簡単に紹介したいと思います。LINE PayのCEOである前田さんを中心に、大きく9個のグループに分けています。さらにその中で今アプリ開発チームとは、サービス開発センターの配下に、3つのグループがあり、その中のサービス開発室の配下に所属されています。

その中で、以前はサーバー開発チーム1、2とアプリ開発チーム、技術支援チームの全部で4つにグループを分かれていたのですが、最近この組織がやっと新たに改善されて、今はそういうふうになっていますね。それで今映ったとおりに、アプリ開発チームのメンバーがちょっと不足していて、いろいろなルートで募集している最中なので、ぜひ興味を持っている方がいたら、応募してもらえるとありがたいかなと思います。

続けて、実際LINE Payアプリ開発チームのロール(役割)が何かというのを簡単に説明したいと思います。全体的には、Payの全体機能を大きくは韓国のチームと日本のチームの2つに分かれて担当しています。その中で、主にJPが担当するものは、比率としては半々ぐらいかなと思うんですけど、さらにその中に先ほど紹介したeKYCまわりのけっこう重要な本人確認、eKYCセキュリティ的にこの部分は国内のチームのほうで主にオーナーシップを持って担当しています。

そして、今後提供を予定している、マイナンバーカードからの本人確認機能は、もちろん100%JPのほうでオーナーシップを持って担当しています。

他のチームからも同じく紹介があったと思いますが、基本的にはこういう環境でAndroidの開発をしています。もちろん、ずっとこれが固定で、今後もこれで開発しますよということではないです。

毎週、Android開発のエンジニアたちを集めたコミュニティがあるので、そこで最新トレンドや、またGoogleに「これを使ってほしい」と言われたものに対して、どう導入すればいいかの方法を活発に議論しながら、良いものはぜひLINEの全体の仕組みにも導入しようと、毎週活発に議論しています。良いものは導入されたりするので、日々環境は更新されていると思っています。

LINE Payが目指しているところ

これから、LINE Payが目指しているところが何か紹介したいと思います。大きく2つかなと思いますが、まず1番目は、先ほども少し紹介したとおり、Zホールディングスとの経営統合で、PayPayとのサービス連携によるスマホ決済サービスの拡大が主に目指しているところかなと思っていて。

続けて、2番目にかなり力を入れているところで、モバイルペイメントプラットフォームを今目指しています。さらにそれを実現させるためには、より高い認識率を持たないといけません。またオペレータとの業務のシステムのほうも改善して、よりスピーディに本人確認ができるようにしないといけない。両方の課題があって、そこをもっと改善しようとして、日々がんばっているところです。

最後は、スマホ決済の全体のマーケット規模は、2020年度に国内利用率が4兆2,300億円ぐらいになって、前年と比べて約3.7倍くらいに大きく伸びています。こういうふうに、急激に巨大化しているスマホ決済のマーケットに自分の身を投じて、活躍しながら次世代の決済サービスや、より便利なeKYCサービスを自ら作って出したい。

みんなに使ってもらいたいという気持ちを持っているエンジニアをお待ちしています。ぜひLINE Payの応募をお待ちしていますので、よろしくお願いいたします。