New Normal、New lifeの話
チャンドラー彩奈氏(司会者):これから5名の方々に「New Normal Agile」というテーマに基づき会社のご紹介をしていただきます。持ち時間は1人5分です。どんどんいきたいと思います。それではトップバッターはmedibaの森實さん、よろしくお願いいたします。
関満徳氏(以下、関):よろしくお願いいたします。
森實繁樹氏(以下、森實):よろしくお願いします。株式会社medibaから来ました、森實と申します。medibaという会社をご存知ない方もいらっしゃるかなと思うので、簡単に紹介いたします。medibaは2000年12月に設立し、2020年で20周年を迎えます。本社は六本木グランドタワーにありまして、今は500名弱の会社ですね。
KDDIグループにおける、インターネットサービスの会社です。「ヒトに"HAPPY"を」というミッションを掲げていまして、社会の豊かな暮らしの実現に取り組んでいます。ビジョンやバリューについては、ぜひmedibaホームページでご確認ください。
(スライドを表示し)事業内容を理解いただくには、この辺がいいのかなと思っていまして、一番大きいのはauスマートパス。あとはau Webポータル、auゲーム、ポイントためるなどなど「au〇〇」とつくサービスの開発・運営を行っている会社です。一応確認しますが、この中でauスマートパスを使っているという方は、挙手をお願いします。
(一同挙手)
森實:はい、ありがとうございます。全員ということで非常にうれしい気持ちでいっぱいです。それ以外に自社サービスとしてOpenDoctorsとかBrattoとか、いろいろなサービスをやっています。
お前は何者だ? という話ですが、僕はmedibaでエンジニアのシニアマネージャーをしていまして、今出てきたauスマートパスとか「5G」というキーワードが出てきますけど、この辺りのシステムの責任者をしています。
本題がNew Normalの話です。みなさんもこの新型コロナウイルスで生活が一変したんじゃないかと思います。ステイホーム、テレワーク、休園・休校みたいな話があって、ステイホームはオンとオフの区別のなさが明らかになったり、休園・休校は家の中が一日中戦場になったり、みなさんもいろいろあったと思います。
でもテレワークに関していうとエンジニアにはそんなに違和感がなかったのかなと思います。それはなんでだろうと思ったときに弊社のテックブログを見ていたら、2019年からモブプログラミングを始めていたことが書いてあり、一緒にやるというのが文化として馴染んでいたんだなというのはすごくありました。
(スライドを示し)実際はこんなことしてたり、こんな状況だったりしてミーティングにならなかったりもしましたけど(笑)。人々の時間の使い方も大きく変わってしまったなと思います。
New Lifeの話ですね。UberEatsが流行ったり、zoom飲みだったり、エンターテインメントがみんな交流を中止になったりとかいろいろあり、ここから新しいエンターテインメントのかたちへとNew Lifeが生まれたと思っています。
New medibaは何をしていくのか
じゃあその中でNew medibaということでmedibaは何をしていくのかというところなんですが、「ヒトに"HAPPY"を」というのを僕たちはミッションとして掲げて取り組んでいます。私たちmedibaは社会にどんな"HAPPY"を届けられるのだろうかというのを改めて考えた時に、"HAPPY"の1つのかたちというのはエンターテインメントなんじゃないかと思っています。
具体的にいうと先ほどお話した5Gという文脈で、5Gエンターテインメントというのを展開しています。左側からスペシャルマルチアングル動画とありますが、2本立ての動画でA面とB面があるとしたらそれを同時並行でストリームして、左右にフリックすると2つのドラマが楽しめるみたいなことをやります。
あとはARとかVR、5画面のマルチライブ配信みたいなこととか、(スライドにある)最後のは4K動画ですね。綺麗な動画を提供するみたいなことを進めていたりします。
au Webポータルでいうと最近ここに「auオススメ」というのを作っているんですが、みなさんにエンターテインメントの提案みたいなことをどんどんしていけるような仕掛けを作っています。他には、最近auスマートパスプレミアム クラシックゲームというのを出していまして、みなさんも懐かしい『パックマン』とか、いわゆるファミコン時代のものをスマホで遊べるサービスとかもどんどん始めています。
最初にちょっと話に出ましたBrattoですが、まだβ版なんですけど体験動画のプラットフォームアプリを作っていまして、もうすぐ公開されるのでそちらもお楽しみください。
"HAPPY"のもう1つのかたちはエンプロイエンゲージメントということで、今「ものづくりカンパニー」として人事制度の抜本的改革をしました。エンジニア組織としては「『よいもの』を届け続ける」というビジョンのもとで取り組んでいます。
ちょっと駆け足になりましたが、最後にWe are Hiring!! ということで一緒に"HAPPY"を届け続ける仲間を募集しています。Discodeチャンネルに来ていただければ私が相手しますので、ぜひともよろしくお願いします。ありがとうございました。
司会者:ありがとうございました。
関:ありがとうございました。
急なテレワークで、同じようにリリースできるのか
司会者:続いてはアジャイルウェアの川端さまです。よろしくお願いいたします。
関:お願いします。
川端光義氏(以下、川端):株式会社アジャイルウェアの代表取締役をしております。物を捨てるのがすごく苦手な川端光義です。今日のスライドはこの間1時間で話したスライドなんですけど、スライドをほとんど捨てられずに5分でしゃべります。
ソフトウェア開発経験は15年以上になります。趣味はゴルフもやっていまして、ゴルフを好きな人がいましたらぜひ誘ってください。
会社は現在9年目ですね。大阪本社になっておりまして、従業員は40名ほどおりますが、ほとんど在宅の状況になっています。3つの事業をやっていまして、1,000社突破したプロジェクト管理ツールLychee Redmineというのがメインの事業です。2020年で9年目で事業も大きく成長しようとしていた矢先、新型コロナウイルスがやってきてしまいまして、2月下旬から全社員の在宅勤務を開始し、今も続いております。
急なテレワークで、同じようにリリースできるのか……。ということですが、リリースサイクルは受託開発とプロダクトも毎月同じように、これまでと方針を特に変えずにリリースをしています。プロジェクト数とエンジニア数があまり変わらず兼務をしている方も多く、開発方針的には複数のプロジェクトを1本のバックログで優先順位付けして全員で確認してと、一般的なアジャイルなやり方です。
コミュニケーションに関しても「チャットがすごく大事ですね」ということで、コロナの前はオフィスも昇降デスクも導入したり、ジュースとかお菓子とかも食べ放題とか、いろいろやっていましたが、今はオフィスに行っていない状況ですね。
Remo式のオンラインモブプロ
テレワーク時代にアジャイル開発をどうしているのか。課題はいろいろあると思います。いろいろな制約によってできないとかあるんですけど、うちではどうしているかというと、うちは基本客先常駐なしで、社内開発なのでそういった制約は受けていません。フルフレックスタイムなのでいつでも自由に開発できるという環境があります。「ちゃんと仕事しているか不安だよね」というのもあるんですけど、成果主義ということを大事にしているので、時間というのはあまり関係ないとして、適材適所もすごく大事にしています。それからコミュニケーションロスによる生産性の低下というのがあって、やっぱりコミュニケーション問題というのはいろいろあると思います。
結局話しかけづらくなってチャットに頼ってしまい、Slackのメッセージ数もリモート開始から明らかに増加しました。これはRemo(イベント開催時の名称。現在はoVice )という仮想オフィスツールを導入し解決しました。
チームごとにいろいろな部屋があるんですけど、「青になっている人にはいつでも話かけていいよ」というルールです。するとSlackのメッセージ数も減ってちょっとよくなったかなと思っても、カメラはだいたいオフになっていますよねとか、スプリントレビューもなかなかやりにくいとか、やっぱり課題はいろいろあると思います。
withコロナ対策では、今はRemo式のオンラインモブプロというのをやっています。1時から5時はモブプロタイムというかたちにして、POは各部屋を回って様子の確認、仕様検討もできるというふうにやっています。コミュニケーションDAYをそろそろ作ってもいいかなということで、部分出社でも週2出社して残りは在宅でという働き方がアフターコロナでも有効であれば、これは続けていけるんじゃないかなと思っています。
認識齟齬をどう解決できるか
あとはこちらですね。認識齟齬をどう解決できるかということでここから番宣でして、プロジェクト管理ツールのLychee Redmine。チケットでどういう業務内容かわかるようにし、優先順位を決めていて、今誰が何の仕事をしているかというカンバンがちゃんとあります。ガントチャートというのもすごく使いやすいです。うちでは使っていないですけど(笑)。ガントチャートも必要なところは使えると思います。
あと議事録をリアルタイムで共有するGIJIというのもありまして、こちらも弊社のプロダクトです。ちゃんとリアルタイムで共有することで、認識違いがないという状態で会議を終了できます。これがとても重要じゃないかなと思います。あと別のツールですが、Weekdoneというツールを使ってOKRというのを毎週実施しています。
いろいろな課題をクリアしていきながらリモートワークに円滑するための福利厚生というのもいろいろやっています。光熱費手当を出したりとか、この間新聞にも掲載していただいたのですが、おやつ手当というのも出して、在宅でもおやつもちゃんと食べられるようにしようというのをやっています。
ところで弊社はやりたいことに対して人が足りておりません。アジャイルに理解のあるマネジメントの職種を大募集中です。できれば大阪! 今は地方にどんどん流れていますけど、ぜひ大阪へ。よかったらDiscodeで話しましょう! 人事と広報の光岡という者もおりますので、ぜひ遊びに来てください。ありがとうございました。
司会者:ありがとうございました。
関:ありがとうございました。時間どおりです。素晴らしい。ありがとうございます。
「ぎゅっと働いて、ぱっと帰る」Before コロナ
司会者:続いてカオナビ 松下さまです。どうぞよろしくお願いいたします。
松下雅和氏(以下、松下):お願いします。「withコロナでカオナビに起こった3つの変化」という内容で発表いたします。LTなのでサクサクいきますね。
まず自己紹介で松下雅和、@matsukazでTwitterなどをやっています。カオナビでCTOをやっております。カオナビは導入社数ナンバーワンの人材管理システムとなっていまして、人材データをクラウドで一元管理できるサービスです。人事にまつわるいろいろな機能を提供しています。
本日は「3つの変化」というタイトルですが、まず1つ目が多くのみなさんの会社も同様かと思うんですけど、弊社も在宅勤務が推奨になりました。beforeコロナではどうだったかというと原則出社で、フレックスタイムで±20時間制度というものを取っていました。この±20制度というのは成果を出していれば残業時間がマイナスでも構わないという、そういうやり方ですね。
会社としては「ぎゅっと働いて、ぱっと帰る」そういった方針で進めていました。withコロナになってどうなったかというと、まず在宅勤務推奨になりました。実際に出社する方も何人かいるのでオフピーク通勤に対応するためにコアタイムが1時間短くなり、それ以外にはスイッチワークという制度を新しく作りました。
これは育児など個人の事情に合わせて仕事を一時的に中断できるという制度です。私も子どもがいるので、幼稚園の送り迎えとかそういった時にちょっと仕事を外すことも自由にできるような体制になり、在宅がとても働きやすくなったなと思っています。
with/afterコロナというのを前提に
この「ぎゅっと働いて、ぱっと帰る」というのも家に帰って仕事をしているという状態なので、社長も「変えないとな」と話していました。現在は出社を禁止しているわけではないので、営業の方とかバックオフィスの方も出社するということで、Slackで出社表明をしてもらうというやり方をしています。
オフィスなのですが、ちょうどこのコロナのタイミングで移転予定になってしまったので、今改めてwith/afterコロナというのを前提にオフィス移転を再設計をしているという状況です。
都心を離れたという人も中にはいまして、業務委託の方中心ですが、もう都内近郊にはいないという方も何名かいらっしゃいます。海外へ行かれる方も何人か出てきていて、社員についてはまだ現状難しいんですけど、だんだんそういう都心に限らず働ける環境もできてきたんじゃないかなと思っております。
それ以外にも在宅勤務支援金というのも出ていまして、(スライドの写真を見ながら)コロナになった直後の私の部屋はこんな感じでした。この状況で仕事をするのはさすがに無理だわと思って慌てていろいろな物を買い揃え、今はこんな状況ですね。スタンディングデスクがとてもよくて、「やっぱ発表はスタンディングのほうが落ち着くな」ということで、今も立ちながら発表しています。
こういう感じで、afterコロナでも多くの従業員が今後も在宅勤務で働いていけそうだなという環境ができあがってきているかと思います。
足りなかった会議室問題がリモートで解決
2つ目に会議室問題というのがありまして、beforeコロナでは従業員に対して会議室がとても少なかったんですね。社外利用が4つ、社内利用が1つ、スタンディングブースが2つ。
それ以外だとオープンスペースという広い場所がありました。各チームの成果を発表するような全社スプリントレビューというのを毎週この場で発表していたんですけど、このぐらいしかスペースがなく、会議室の予約が取れずにミーティング開催が遅れるとか、そういったところも問題になっていました。
「ちょっと集まろう」と言って座席の近くで集まろうとすると回りの人に迷惑がかかってしまう。そういったところが問題でしたが、withコロナでZoomとSlack Callを使うことで場所に縛られずにミーティング開催ができるようになったのはとてもよかったです。「ちょっと集まろう」というのも手軽にできますし、オープンスペースに相当する「広場」というずっと開催されているルームも用意しました。
《スライド:オープンスペース相当の[広場]ルームも用意》
こちらでは毎週全社スプリントレビューをやっていて、従業員の半分以上が参加する日もあるぐらい盛り上がっています。Slack Callも常時通話ができるようにしているので一部のチームではモブプロを始めたりとか、今の状況に合わせていろいろな仕事の仕方をみんな変えていっているなというところがありますね。これで会議室問題というのもかなり解消されたなというところです。
コミュニケーションは逆に活性化した
3つ目は、コミュニケーションが逆に活性化しているなと思っています。beforeコロナの時はコミュニケーションをするのは基本的に同じチームの人か席の近い人中心でした。プロダクトオーナーも、オーナー同士で集まったりとかマネージャーと近いところにいたのでけっこう離れた場所にいました。withコロナになって意識的にコミュニケーションを取る人が増えてきてSlackのほうも以前に比べて1.5倍の投稿数になりました。
雑談タイムも導入してみんなで会話をこまめにしていこうとか、そういうチームビルディングができるようになってきました。そこにプロダクトオーナーも入ってより身近な存在となり、チームとしてひとまとまりになった感覚があります。コミュニケーションも深まったなと。
とはいえ、まだ課題感もかなりあります。全社スプリントレビューが以前のようにフラッと立ち寄れるものではなくなってしまったので、参加率が落ちてしまったり、プロセスを知る機会が減ったことで、成果をアピールしてもらわないと評価が難しくなったこととか。チーム外のコミュニケーションができないとか。
こういった問題をなんとか解決したいと思っているので、何か解決策をお持ちの方がいらっしゃいましたらぜひ教えて下さい。
ということで、弊社もエンジニアの募集をしております。もし興味を持ってくださる方がいらっしゃいましたらDiscodeでよろしくお願いします。発表は以上になります。ありがとうございます。
司会者:ありがとうございました。
関:ありがとうございました。