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プライベートと仕事のバランスで考えるキャリア選択(全1記事)

居場所を決めるのは結局自分 プライベートと仕事のバランスで考えるキャリア選択

転職や起業・複業などエンジニアの今後を考える「ITエンジニアのキャリアを模索する会」。今回のテーマは「場所×キャリア」です。登壇するのは業種からIT業界に入ってきた合同会社PeerQuest 代表の浪川舞氏。氏は働く場所を決めるのは自分であること、自分を軸に考えるからより濃度が高い仕事ができることなどについて話をしました。

PeerQuestの代表兼CEO

浪川舞(まいどる)氏(以下、まいどる):私からは『プライベートと仕事のバランスで考えるキャリア選択』の話をします。よろしくお願いします。

私のことを知らない方も多いかと思うので、はじめに自己紹介をさせてください。PeerQuest(ピアクエスト)という会社の代表をしている浪川と申します。maidol_28のアカウント名でTwitterもやっていまして、今日も何回かつぶやいているので、もし見つけた方がいたらフォローしてください。

キャリアの話はこのあと細かくしていきますが、もともとは音楽大学を卒業して働いていたので、IT業界の人間ではありませんでした。どちらかと言うとITオンチみたいな感じだったんですけれども(笑)。SIerに転職したことがきっかけでIT業界に入りました。

個人的にはエンジニアリング以外にもマーケティングや広報PRの企画、顧問なんかもしいています。SIerに長く在籍していたこともあって、けっこうお堅いプロジェクトや大きなプロジェクトが好きで得意だったりします。趣味は家にいることです。

ちょっとだけ会社の紹介もさせてください。ピアクエストは3名で立ち上げた会社で、役員全員がエンジニアです。経営理念としてはコミュニケーションの価値を最大化するを掲げています。

今日もみなさんの話の中でリモートワークでコミュニケーションが大事だよねとか、マネジメント大事だよねって話があったと思うんですが。主に開発プロジェクトに関わるコミュニケーションを解決していこうといったサービスを仕掛けています。

最近リリースしたところだと、開発プロジェクトの事例共有プラットフォーム「devPM(デブピーエム)」というメディアを作りました。これは後々みんなが会員登録してPMが自分のプロジェクトのことが発信できたりするようなサービスにしていく予定になっています。ご興味ある方は見ていただければ幸いです。

あとは開発PM勉強会も月1回開催しています。プロジェクトに関わるライトニングトークやワークショップを一緒にやっているようなイベントなので、こちらもよかったら見てみてください。

働く際のモチベーション

それでは本題に入らせていただきますが、本日のテーマは場所とキャリアについてです。みなさん地方や東京、海外とか、エリアについての話をしてもらいましたが、私はちょっと切り口が違うかもしれません。

これを見てもらうとわかると思うんですが、私の活動範囲は家なんですよね。とにかく私は自分の家が大好きで、まったく外に出なくても平気です。実家にいた時は、3週間くらい家の中に引きこもっていることもありました。その際は、親に引っ張り出されて日の光を浴びろって怒られたことがあるくらいで、許されるならずっと家の中にいたいなと思っています。

そんな私のモチベーションって何なのかと言うと、大人になってからは自分で稼いだお金でおいしいご飯を食べたりお酒飲んだりすることです。いろいろなお店を開拓したりして、常にモチベーションを上げています。

あとは個人的にドラマや舞台、ミュージカルみたいな、みんなで制作された文化や技術とかを見ることがすごく好きです。そういったものを見るたびにモチベーションが上がって、仕事につながっていくみたいな生活をしています。

なんでそんな話をしたかと言うと、今日私から話したいのは市場のニーズがどうこうではなく、自分を軸に考えるキャリアを勧めたいからです。

楽器店からIT業界へ

まずは、私がどんなキャリアを歩んできたのかをざっと紹介します。冒頭でも言ったとおり、私の場合はもともと音楽大学でピアノを専攻していたので、演奏の仕事をしていたのが始まりです。

新卒ではヤマハの特約楽器店に就職。楽器の営業やマーケティング、けっこう泥臭い電話アポとかピンポンピンポンって訪問したり、ポスティング業務をしていました。あとは音楽教室の運営とか企画も経験しています。予算の管理をしてパートさんアルバイトさん講師とかを雇って、生徒を募集してみたいなことをやっていました。

この時、私はめちゃくちゃ壮絶な貧乏生活の時代でして(笑)。給料が手取り13万円くらいで、毎日豆腐とキムチだけをちょっとずつ食べながら生きながらえている生活でした。そんな時期に、副業でクラウドソーシングを始めたことがきっかけでちょっとずつITの業界に興味を持ち始めます。

そして25歳になる前ぐらいに決意してSIerに飛び込んだっていう感じです。未経験で、Javaの研修事業をやっている会社に入らせてもらって、Javaを触り始めたところがエンジニアのスタートでした。25歳から29歳の間は毎日寝ても覚めても勉強していたと今は思います。

ここでいろんな案件や、ミャンマーとオフショアの開発や自社サービスのマーケティングマネージャーをさせてもらったりいろいろ経験を積ませてもらいました。エンジニアになって初めての給料が額面で25万円だったんですが、退職時には倍くらいの給料になっていたかと思います。

そしてちょうど1年前の2019年6月3日に独立しました。先ほど言っていた企画技術顧問とかシステム開発をする会社PeerQuestを立ち上げたキャリアになります。

今のキャリアの転機のモチベーションは、最初にも言っていたとおり私は家にいたい気持ちがすごく強いです。そこで家にいられる仕事って何だろうって考え、ピアノをやり始めて音楽大学に行ったのがまずあります。

ただピアノの先生やるにしてもなんにしても、あまりにも社会人経験がないとなにもいいアドバイスができないんじゃないかなと思って、はじめは就職をしました。ただですね、それがものすごく貧乏だったっていう話をさっきしたんですけど。あまりにもお金がないと結局ピアノを教えられるような家に住むことすらできないことに気付きました。

それでお金を稼いで、地に足をつけた生活がしたいことを軸に考えて、キャリアを考え直したというところがあります。そこで、将来的に家にいられる仕事って何だろうと考えた時にIT業界がすごく相性がいいなと思ったから転職しました。

それから5年間ほど経験を積んで、自分で決めて自分で責任を取る環境に身を投げたいとも思っていて。もともと自分で事業をやろうとしていたわけですが、今は音楽ではなくITで事業を立ち上げました。

自分を軸に働き方を考える

キャリアと場所の選び方で言うと、自分が何をやりたいのかをまず自己分析する必要があります。私の場合は自分がやりたいこととやりたくないことがはっきり分かれていたなと思っていて。それを常に自分の中で大事にしています。

何回も言っていますが、私はとにかく家の中にいたいっていう気持ち。あとは未知の体験を開拓していきたい、最新の文化に触れたい。そういった思いを大事にしています。逆にやりたくないことは家から出たくなかったり、好きじゃない仕事、やりたくない仕事を我慢しながらやる環境は嫌だと思っていました。

これを実現するため、市場にどう当てはめていくのか考える必要があるのではないでしょうか。今出しているのは東京か地方かしか書いていませんが、もっといろんな条件があると思います。そういう条件に自分のやりたいことを照らし合わせたら、どこだったら一番自分のしたいことができるんだろうかを考えました。

私の場合は生活するにあたっての最低ラインのお金は絶対必要だと思っていますが、めちゃくちゃお金稼いでヒルズ族になりたいとかそういう気持ちはもちろんありません。ほかにも社会的意義をすごく追求したいみたいなところもそこまでなくて。

それよりは家族とか仲間、自分の時間を大事にしたいと思っています。なのでこのバランスが保てない仕事はしたくないし、逆にそれが保てるんだったら正直働く場所はどこでもいい。家にいられれば関係ないかなと思っています(笑)。

最終的に私が言いたいことは、居場所を決めるのって結局自分だよねと思っていて。社会課題の解決ももちろん大事だし、私もコミュニケーション課題を解決したい思いを持って仕事をしています。ただ、それによって自分や周りの人のことを蔑ろにしてしまったら本末転倒ではないでしょうか。そういった大義名分ではなくて自分を軸にして考えると、あとになって後悔や「〇〇のせいで」みたいな言い訳もしなくて済むかなと思います。

例えば私の場合すごくプライベートを大事にしているので、仕事をしている時間ってけっこう短いです。1日のうち作業時間が本当ちょっとだったりするんですが、そういった限られた時間の中で挑戦するからこそ濃度が高い価値が作れると私は思っています。

ということで、みなさんみたいにゴリゴリ事業がんばろうみたいな話ではなくてちょっと恐縮ですが、私の話は以上です。ご清聴ありがとうございました。

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