2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
ベトナムや東京、日本各地を回って沖縄を選んだキャリア(全1記事)
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鈴木孝之氏(以下、カンボ):みなさんこんにちは。株式会社Re:Buildのカンボこと鈴木です。まずは私の発表を始めたいと思います。今回は自分自身が学生時代に海外でインターンを経験したこと。その後に東京などで働いてきた中で、最終的になぜ沖縄を選んだかについて話します。
今回の話の対象者としては、エンジニアから起業を目指している方や地方移住に興味がある方です。
それではまず私自身の紹介から。毎回同じネタで申し訳ないですが、ビーチ駆動開発をやっていまして、普段は沖縄に住んでおり、エンジニアや会社を経営しています。このビーチ駆動開発だと日差しとかで開発はあまり効率がよくなかったりとか、塩が入ったりとかであまりお勧めはしていません(笑)
元は東京で4年ほど働いていまして、そこから沖縄に移住して今3年ぐらいになります。会社は起業して2年半ぐらいです。Twitterはこのカンボ(@kanbo0605)でやっていますので、よかったらフォローしてください。
次に会社の紹介です。株式会社Re:Build経営していて、主に自社開発と受託開発をやっております。会社としては今は全体で8名。若いメンバーで和気あいあいとやっています。
会社のサービスとしては「Tadoru」というサービスの運営。沖縄と宮崎で「実務レベル」を目指すプログラミングスクールをやっています。こちらは主にLaravelとVue.jsを使っていて、初心者から抜けた初級者層が主なターゲットです。
まず本題に入る前に先に結論から。いろいろなところで働く中で、僕が思ったことは、コロナの影響で場所の移動の制限がある中で住むなら、本気で好きな地域に住むことが重要です。今は気軽に東京に行けない状態なので、僕自身もそれはとても感じています。
次に、地方でも挑戦する環境は作れますが、会社として上場やエンジニアとして圧倒的な経験を積みたい場合は、東京のほうが初期の立ち上がりはスピードは早いです。
これまでのキャリアなどについてお話しします。まず学生時代にインターンを少し経験しました。内定先の社長から「ベトナムでインターンする機会があるけど、どう?」という話をいただいたのがきっかけです。僕自身、学生のときに今後は海外で働くのか日本で働くかを悩んでいて、旅行と仕事で行く海外は違うと思っていたので、ぜひ学生のときに行きたいと思いました。
それで2社インターンしまして、1社目がインディビジュアルシステムズさんです。今は社員の方は280人ぐらいいると思います。ランチのときに、現地の方に「ベトナム人でもいける」とけっこう言われました。ちょっと顔が似ているらしいです(笑)
2社目は、フォイスベトナム有限会社さんでインターンをしました。仕事の内容以外では、みんな定時で帰るのに驚いたことを覚えています。
インターンの内容としては、当時のコードなのでめちゃくちゃですが、プログラミングの基本文法や英語を少し学習したりしていました。
次に新卒でSESの会社に入社。ここでは、SIer系の現場に配属されることが多かったです。プログラミング未経験だったこともあり、最初はなかなか結果が出せませんでした。最終的には最初の現場は4ヶ月でクビになった、苦い経験をした会社です。
最初の会社では、あまりコードが書ける現場ではなかったので退職。転職先では、けっこう開発をやらせていただきました。そこから26歳でフリーランスとして独立。沖縄には知り合いはいませんでしたが、沖縄に住みたい希望があったので、思い切って移住しました。そこからフリーランスから沖縄で起業して、2年半ぐらいになります。今はエンジニア業以外にもけっこう幅広くいろいろなことをやっている状態です。
自分が移住することにおいて重視したポイントは大きく2点あります。1つ目は自分がエンジニアや起業家として、その土地で価値を最大化できるのかという点。もう1つがその土地に本気で住みたいかどうか。食べ物や気候が合うのかとかですね。そもそも自分が楽しめる場所でないと地域活性化したいとか言ったところで、なかなか続かないと思います。移住において、そういった考えは重要ではないでしょうか。
沖縄で起業した具体的な理由としては大きく3点。こちらはnoteでまとめていますが、沖縄の現状が自分の過去と重なったことが1つ目です。自分自身も学生時代にお金で苦労した経験があります。沖縄の給与水準は日本の中でも高いほうではないので、そういったところを変えたいなと感じました。
自分自身、関東出身ということもあり、地元と言えるようなところがありません。沖縄の方には、いろいろ受け入れてもらって、自分としても恩を感じているところもあります。
ここで、なぜベトナムなどを見た上で海外で働かなかったかについてお話しします。2013年当時ベトナムで道を歩いている中で、家がなくて路上で生活している子どもをたくさん見ました。その中で「食べ物をください」と言われたときに日本との差に衝撃を受けて。海外に行くことで、改めて日本のよさに気づきました。海外に行く前に、自分が日本でもっとできることがあるんじゃないかなと考えました。
なので、まずは日本で働いて結果を出す。それから海外に行こうと思っています。
次に地方でエンジニア1人の価値がどれくらい最大化できるのかについて。まず前提として沖縄のIT事情としましては、LaravelエンジニアやWeb系のエンジニアはあまりいません。一応会社はありますが、だいぶ限られています。採用事情は、ベテランのエンジニアは当然既存の数少ない会社にいたりするので、ほとんどLaravelの初心者層が多いイメージです。
地方だと中堅層とベテラン層があまりいないので、スキルが平均値ぐらいの人が移住するだけでも、即戦力としての価値があります。僕も移住したときは、平均値ぐらいのスキルだったと思いますが、それでも重宝されていると感じていました。
あとは地方だと初学者によるエンジニアや転職の情報収集は、インターネットがメインです。ネットの情報なので、誤ったことを覚えてしまう可能性もあります。生のエンジニアに会うことで正確な情報を得られるなら、それはとても大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
あとは僕自身のポジションでもありますが、沖縄県外とのハブになれることも現地にとっても価値があります。県外出身だからこそ、県外や海外とのコネクションを活かしていける。沖縄でカンファレンスとかをやったときに、いろいろな方を呼べるのは自分の価値ではないかと考えています。
例えば昨年は150人規模のカンファレンスを開催して、台湾から8人ほどの方や県外からも40、50人来ていただきました。
実際に移住した中でのメリット・デメリットをお話いします。メリットとしては寒くないこと。デメリットとしては移住した当初は、遊ぶ人もいなくて大変でした。
ただ、意外とエンジニアとしての成長としては一人ひとりが自立していればそんなに問題はありません。基礎スキルがあれば、ネット上のどこから最新の情報を取ってくればいいのかもわかります。そのポイントさえ押さえていれば、どこに住んでもあまり変わらない印象です。
あとは起業するにあたっての観点としましては、比較表でまとめました。東京では人件費や家賃は圧倒的に高いです。その分優秀な人材が固まっているので、採用の面では東京がいいかなと思います。資金調達の観点でも投資家が東京に一極集中しているので、そこは地方だとなかなか不利です。
あとは弊社は受託開発もやっているので、そういった観点で言うと案件受注のハードルも地方のほうが高い印象を受けます。フリーランスでやっていたときは、日本全国どこにいても個人のブランドで案件を仕事を取っているので問題はありませんでした。
しかし、起業すると、例えば1,000万円、2,000万円の案件を受けるにあたって、わざわざ沖縄の会社に発注するとなると上の方の決裁とかも渋られたりします。それだったら東京で信頼できる会社に発注する流れも経験しました。そういった仕事の受注は、東京の会社より難しくなってくると思います。
沖縄に来て驚いたことは、モノレールが南部にしか走っていないことです。車がないとどこにも行けないのは、ビックリしました。あと意外と夏は東京より涼しくて、冬は寒いです。最低気温が16度ぐらいになるので、年中海に入れるかと思っていたんですが、そんなことはありませんでした。
最後に今後の構想です。自分のポジションを活かして、沖縄をアジアのハブにしたいと思っています。沖縄はアジアへの飛行機のアクセスがいいので、そこを活かして、沖縄に海外の人を呼んで海外の企業とどんどん連携できるような基盤を作りたいです。今は沖縄はニアショア拠点と言われがちなので、上流工程をやる場所に変えていきたいと思っています。
まとめとしましては、コロナの影響で再度自粛になるかわかりません。地方に移住するなら、そのため本当に好きなところに移住したほうがいいと思います。しかし、個人としても会社としても成長したいなら、東京のほうが圧倒的に早いのも事実です。地方で就職先を探してもWeb系の会社数はそれほど多くありません。そのため、地方移住を検討する人は、東京本社の企業に属しながら移住を検討するか、フリーランスや独立を検討したほうがいいかなと思っています。(もちろん、沖縄でも技術レベルの高い会社も増えてきているので、そういった企業を探し当てるのもいいと思います。)
発表は以上です。ありがとうございました。
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