2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
提供:GMOインターネットグループ
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成瀬允宣氏(以下、成瀬):GMOインターネットグループのサービス開発における技術や取り組みをご紹介するGMO Developers Day 2020。大トリとなるこちらのセッションでは、『開発トップが考えるwithコロナでのチーム開発』と題しまして、規模の大きな開発組織を置く3社からマネジメント陣をお招きして、このwithコロナという状況下におけるチーム開発の現状と、そこから見える未来についてお話ししようと思っています。
さっそくですが、本日のパネリストの御三方に、自己紹介と所属する組織を紹介してもらいましょう。まずはGMOペイメントゲートウェイ常務執行役員の三谷さんです。よろしくお願いします。
三谷隆氏(以下、三谷):ペイメントゲートウェイの三谷です。よろしくお願いします。
成瀬:よろしくお願いします。ペイメントゲートウェイというと、ネットショップとかECサイトの決済手段を提供するマルチペイメントサービスなんかが有名ですね。
三谷:そうですね。
成瀬:三谷さんはCTOということで、どういった経緯でCTOになられたんでしょうか?
三谷:私は4年くらい前にジョインしたのですが、もともとはアジアをはじめグローバル展開していくときのテックリードということでジョインして、グローバルを担当する予定だったんです。でもその前に、国内を含め、まずはそこで足元を固めからということで、現状に至る感じです。
成瀬:なるほど。ありがとうございます。今ちょうどスライドが出ましたけれども、こちらで自己紹介と組織の紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?
三谷:私は今お話ししたとおり、グローバルを担当しながら国内のペイメントゲートウェイのシステム全体のアーキテクチャを担当しています。エンジニアは、我々の会社はだいたい今170名くらいいまして。
私は最近、特にインフラやセキュリティに注力しながら、コロナ禍でもあるので、社内のOA環境の整備などそのあたりもど真ん中でがんばっているので、今日はそんな話もできたらなと思います。
少し会社の紹介をすると、下に3つほど主力製品を書きましたが、EC向けにいろいろな決済の仕組みを、APIによってワンストップで提供するマルチペイメントなど、キャッシュレスやFinTechのど真ん中をリードしている会社です。
ちょっと数字だけで言いますと、この10年くらいですかね。毎年25パーセントほどの成長を達成できていることで、市場からも非常に評価いただいて、この3年くらいで株価も4倍くらいになりました。
現状、昨年度ですけれども、だいたい1年間に我々の決済プラットフォーム上を4.6兆円くらいの金額が流れていて、お客様も今は11万社を超えているという状況です。よろしくお願いします。
成瀬:ありがとうございます。今回は開発マネジメントということで、開発チームにはどれくらいの人数がいるんですかね?
三谷:だいたいアプリケーション開発者が100名弱くらい、それからインフラとかセキュリティのような基盤系のエンジニアが40名くらい。それ以外に30名くらいがサポート、テクニカルサポートとかヘルプデスクですね。そのくらいの人員でやっています。
成瀬:ありがとうございます。200名弱という規模で、かなり大規模ですね。さて、続きましてGMOペパボ……ペパボさんと言えばminneやレンタルサーバーのロリポップ!などが有名ですね。執行役員VPoE兼技術部長の柴田さんです。よろしくお願いします。
柴田博志氏(以下、柴田):よろしくお願いします。
成瀬:柴田さんは、前回お会いしたときと比べてちょっとイメチェンされましたね。なんか四角い。今日はどうして四角いんですか?
柴田:あはは(笑)。今日は自宅から参加してまして。ペパボでは今フルリモートが可能になっています。それはエンジニアに限らず、どのような職種であっても家から仕事ができる状態になっています。上に立つ人間が率先して家から仕事をすることにしているので、私も今回は家からイベントに参加しています。なので、ちょっと今日は(ディスプレイから参加という形で)四角い感じになっています。
成瀬:ありがとうございます。これこそ本当にwithコロナですね。ぜひとも柴田さんにも自己紹介と組織の紹介をしてもらいたいと思いまして。今スライドを表示しています。こちら、お願いできますでしょうか?
柴田:はい、わかりました。私は執行役員VPoEと、あと技術部長を担当しています。VPoEは、各会社でいろいろやることは違うと思うのですが、ペパボの中でVPoEがやることは、パートナー社員全員が350人強いる中で、エンジニアは100人強いるのですが。そのエンジニア全員の評価をどうしましょうかとか。報酬をどうしましょうかみたいな制度を考えて、それを実際に人事部門と話しながら進めていくのが一番大きな仕事になっています。
技術部長の仕事としては、商材を動かすインフラとか、社内のコードをどこに保存するのかとか、あと開発したものをどうやってユーザーに届けるのかみたいな部分のシステム面を統括して、いろいろ考えたりしていくことを主な仕事としています。
ペパボは、スライド中段にあるように、すごく多種多様なサービスをもっています。Eコマースのものもあれば、サーバーをユーザーに利用してもらうようなホスティングサービスもあって、いろいろな種類のいろいろなサービスをもっているのが、ペパボの大きい特徴でして。
いろいろなことができるのが、エンジニアにとっての魅力のひとつかなと思います。サーバーを触ったり、Webサービスを作ったり、あとはアプリケーションも開発したり、機械学習とか、ビッグデータの分析みたいなものとか、いろいろなことができるのが強みかなと思っています。
昨今、SUZURIとminneが特に大きく成長しました。ちょっとグラフがあるんですけれども、2倍とか3倍くらいのスピードで流通額、決済額が伸びていまして。このへんのどんどん大きくなっていくサービスを、どうやってうまくより成長させていくか、より大きくしていくかという部分で、今エンジニアをフル動員してEコマースの成長を支えているのが、ペパボの現状です。今日はよろしくお願いします。
成瀬:よろしくお願いします。さて、最後がGMOインターネットシステム本部UXデザイン開発部部長安藤さんです。よろしくお願いします。
安藤雄飛氏(以下、安藤):安藤です。よろしくお願いいたします。
成瀬:いやぁ、今私、すごくやりづらさを感じているんです。なぜかと申し上げますと、実は完全に私の上司です(笑)。もしかしたらなんですけど、もしかしたらこのセッションで、僕の給料決まっちゃうんじゃないかなって、今考えているんですけど。
あの、みなさんわかっていますよね。Twitterとかでみなさんが何をすべきか、このセッションをいかに盛り上がっているように見せるか……はい(笑)。では安藤さん、ぜひとも自己紹介を。スライドを表示します。こちらでお願いできますでしょうか。
安藤:ありがとうございます。私はGMOインターネットでレンタルサーバーですとか、VPS、クラウドといったサービスですね。ConoHaですとか、お名前.comレンタルサーバーとか。Z.comというのは海外の、東南アジアを中心にしたサービスとか。あとGPUクラウドですね。このあたりを中心にやっているんですけれども。
けっこう長いサービス、20年くらい続いているサービスとかもあったりとかして。大小合わせると10ブランドくらいを担当しています。
私どもの領域としては、サーバーインフラそのものがサービスになりますので、その上でコンパネやお申込み画面の使いやすさだったりとか、申し込みのしやすさに付加価値をつけていくところが、私の直接関わっているチームのミッションかなと思ってはいるんですが。
ただシステム本部という観点で見ますと、だいたい地方拠点も合わせまして250、260名くらいエンジニアがいますので、なにかやるときは、自分のラインのところだけでも30名くらいになっちゃうのですが。全体を通してどんなことができるかとか、特にコロナにおいてはそういったところを注力しながら、やっていっているような感じで。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
成瀬:よろしくお願いします。ありがとうございました。いや~。次いきます(笑)。いじりづらいので次いきます(笑)。
今日はセッションのトークテーマとして3つ用意しました。時間として残り30分しかないので、10分程度ずつかなと思います。それぞれ各社さんにこの質問どうですか? ということをうかがっていこうと思います。
まず1つ目、こちらです。今このコロナ禍において、開発チームや先ほどの組織が、どんなふうに変化したかというのをおうかがいしようと思います。では順番に、やはり手前から。三谷さん、お願いできますか?
三谷:わかりました。変化ですね。大きく変化しましたね。我々は決済周りをやっていますので、どちらかと言うと、GMOの中でもお堅い会社だと思うんですよ。
成瀬:なるほど。セキュリティがけっこう問われますよね。
三谷:セキュリティファーストですので。とはいえ1月の末くらいですかね。ほぼフルリモートになって。もう半年くらい経ちましたけど、けっこう回っているなと。
成瀬:おぉ、すごいですね。
三谷:それがなんでできているのかというのを少しお話しすると、去年の11月くらいに、本社を渋谷の中でこのフクラスのビルに移転したんですね。なので、それにあたって、せっかくだからフリーアドレスとかそういうものも取り入れようとなって。
ちょうどゼロトラストネットワークとか脱VPNもちょっとずつ流行っていたので、それも取り入れて、オフィスの中を全部、社内LANをやめてインターネットWi-Fiにしたんですね。
同時に端末もVDI化をして、全部データセンターに押し込んでしまって、ノートPCをみんなに配って、それ自体もWindows IoTを使ってキッティングして、リードオンリーのローカルディスクにしてですね。ラウンチャーとしてしか使えないような状態にして、非常にセキュアな仕組みにして。
画面コピーすらできない、印刷なんてとんでもないと。なのでリモートで印刷してもオフィスに出ちゃう。まあ出ないんですけど。実際には、社員証をかざしにいかないと印刷がでないんですけど。そういうあたりの対応を去年、ちょうどたまたま実施していたので、それが功を奏しまして、1月末からスムーズにリモートにできたかなっていう感じですね。
成瀬:なるほど。すでに準備をされていたんですね。
三谷:たまたまです(笑)。
成瀬:予想はされていませんよね(笑)。すばらしいですね。柴田さんはどうですか?
柴田:開発チームの変化という部分ですと、以前からペパボではSlackを中心に、職種問わずコミュニケーションを取っていまして。あとはG Suiteを利用して各種Officeドキュメントは共有していますし、あとGitHub Enterprise Serverを使って、ソースコード管理やデプロイ方法も実行したりしていたので、開発チームの仕事の仕方は特に変化なかったというのが感想ですね。
なのでコロナ禍で在宅勤務が始まりましたとなっても、それほど仕事の中で変化は起きていないのが感想ですね。感想というか、実際の状態になります。
実はいくつか変わってきている面もありまして。例えばオフィスの中だからこのサーバーにはアクセスできますといった、IPで制限を行ったものとかその他セキュリティに関係するようなものが、全員が在宅であったり過半数以上が在宅になると、いろいろなものが動かなくなったりもするので。
そこの部分は多要素認証を使うことで、この端末は安全ですね、というかたちで社内のシステムを使えるようにしたり。あとは一部VPNを使って、VPNを通した場合にのみ、なにかを触ったりいろいろな操作ができるものを用意したりとか。
あとは監査……監査が目的ではないんですけど、監査にも使えるもので、いろいろな操作の記録やログインの履歴など、いろいろなものに範囲を広げて集めるようにしたりとか。開発チームの活動を支援したり、開発チームがなにか失敗したときも、別にそれはあなただけの責任ではないということを担保するための仕組みみたいなものをいっぱい整備したのが、大きな変化かなと思います。
成瀬:やはりコロナ禍より前から積み重ねがあったからこそ、今リモートワークできているっていう感じですね。
柴田:それはそのとおりだと思いますね。ペパボだけに限らず、GMOインターネットグループで、在宅勤務訓練というかたちで1年に1回、家から仕事をして普段の仕事ができるかどうかを確認しましょうみたいなものを毎年ずっとやってきたので。
その中で、ペパボの中でも、やるたびにけっこうこのサーバーにアクセスできませんとか。実際にVPNを1年に1回動かそうとしたら動きませんとか、つながりませんみたいな人が必ずいたりして。そのへんを毎年少しずつやっていく中で、いざやりましょうという事象になったときにつながりません、みたいな数を相対的に減らすことができたりといった効果はあったのかなと思います。
成瀬:やはり普段の積み重ねが大事、ちょっと身につまされますね。Q&Aがきていますけど、先に安藤さんにお話をうかがいたいと思います。安藤さんはどうですか? コロナ禍における開発チームの変化。どんな感じになりましたか?
安藤:弊社の場合も先ほど柴田さんが言っていたみたいに、避難訓練みたいなかたちで災害訓練をやっていまして。もともとは東日本大震災のときがきっかけですかね。そこからどう乗り切っていくのかというのをBCP対策っていうかたちでやるようになって、徐々にそこで問題点を洗い出しながらブラッシュアップしていって、今があるのかなと思っています。
開発という目線で見ますと、もともと3年くらい前から下関とかを中心に新しい開発チームを立ち上げまして、そこでは完全に役割分担しちゃうわけじゃなくて、渋谷のセルリアンタワーにあるオフィスと、下関のオフィスをワンチームとしてやっていきましょうとやっていたので。
Zoom越しでなにか質問したりコミュニケーションを取ることがすごく慣れていましたし、試したりもしていたところだったので。在宅になってからコミュニケーションが取りにくくなったなっていうのは、そんなに……(成瀬氏に向かって)どう? そういうのはあった?(笑)。
成瀬:そうですね(笑)。私の経験からすると、北九州のチームと一緒に仕事をしているときに、朝会とかミーティングがすごくやりやすくなったかなっというのは感じました。それまで北九州と一緒に仕事しているときは、やっぱりどうしても北九州側は遠隔地なので、情報が遅かったりしたんですけど、すぐミーティングでみんなに会えるので、そのへんの差が埋まったという印象がすごくありますね。
安藤:(モニターを指して)こういう大きいテレビを用意してくれとか、iPadを横に置いて、すぐ聞きたい人に聞けるようにしてくれとか、いっぱい用意したんですけど。逆にコロナになって使わなくなっちゃって(笑)。これどうすんのって(笑)。
成瀬:ちょっとQ&Aが1つきました。質問です。チームがテレワークになって、雑談レベルの会話から生まれる学びの機会が、対面よりも減っていませんか? どうですか? どなたか。こちら挙手制にします。
三谷:はい。
成瀬:お願いします。三谷さん。
三谷:やっぱりすごく感じますね。特に雑談というものの難しさを感じていて。我々もいろいろ試行最中ですけれども。例えばですけど、Zoom上で部屋を用意して、1日15分とか30分の“カフェタイム”という雑談タイムを作ったり。入りたい人だけ入ってって。日替わりで店長を指名してですね。
成瀬:店長?
三谷:盛り上げ役として。雑談を促すんですけど。雑談って難しいですね。
成瀬:意識したら雑談じゃないですもんね。してくれって言われてできないですもんね。
三谷:そうなんですよ。でもまあなんとなくそうやって開いていると、疲れたときだけ立ち寄ったりっていうようにはなってきて。少しずつ雑談が生まれ出したかなっというところはあるんですけど。まだまだ難しいですね。
成瀬:なかなか普段の、ちょっと後ろ向いて声かけるようなのと同じにはならないですよね。
三谷:あとやっぱり、意識してより勉強会とかを、我々社内だとTeams使っているんですけど、そういうものを使って、より今まで以上にクイックな30分の勉強会とか、そんなものを開催して。ただ、会議室取らなくていいじゃないですか。それがいいですよね。
成瀬:大きいですね。それは。パッとできますからね。
三谷:気軽に打ち合わせができるようになったのは、逆にメリットかもしれないなとは思っています。
成瀬:これに回答している最中に続々と質問が来ますよ。もう1つ来ました。以前から全社的にテレワークに慣れていたとのことですが、コロナ禍以降に入社した社員がコミュニケーションに困らないための仕組みは何かありますか? ぜひとも柴田さんが安藤さん、どちらかお願いします。
柴田:あ、じゃあ柴田のほうから。
成瀬:柴田さんお願いします。
柴田:これはすごく課題だと思っていて。今年の1月以前に入社した人は、人となりとか趣味は知っているし、どういう技術に興味があるかとか、どういう開発が得意とか苦手みたいなものは知っているので、仕事を進めていくときに「あ、そうだよね」みたいな。しゃべらなくて共有できているコンテキストがすごくいっぱいあるんですね。なので、そのへんは貯金を切り崩している部分はたしかにあるなと感じていまして。
その一方でずっとオンラインのみですとか、在宅から働いてフルでやっていますみたいな人と、去年までに入社した方と同じようなレベルの背景を共有していくかというのは、まさに今考えながらやっている最中というのが現状です。
仕組みは何があるかと言うと、効果はちょっとまだわからないんですけど、取り組みだしていることとしては、新しく入った方の同じチームの人で……例えば今ペパボには鹿児島オフィスがあるんですけど。
鹿児島オフィスに入社された方を鹿児島オフィスのほかのメンバーが率先して事業紹介タイムみたいなかたちでEC事業部に行って、EC事業部の中からエンジニアを誰か呼んできてもらって、EC事業部の話をしましょうみたいな、ちょっとファシリテートして事業紹介してもらうとか。
次の週は、別の事業部に行って積極的にある事業について理解を深めてもらうみたいな。新しく入った方が、なにか学んでいくのを待つだけじゃなくて、積極的にその場を作って知ってもらうみたいなのをどんどんやっていますね。
成瀬:そうですよね、貯金を切り崩している感はすごく感じていて。今御三方うなづいていますけど、きっとそれを考えているところですよね。
三谷:やっぱり難しいですよね。オンボーディングは、まだまだ対面じゃないとできない唯一の部分に近いエリアかもしれないなと思います。我々もちょっと試行しているのは、2年以内に入社された新卒とか中途の方で、各部署から4、5人集めて、クロスメンタリングと呼んでいるんですけど、月1くらいで集まってなにかのディスカッションをするような機会を無理に作ったり、そんなことをちょっとトライしています。
成瀬:すばらしいですね。また質問が届いていて、テレワークでも、たしかにSkypeやZoomなどでコミュニケーションは取れますが、やはり遠慮してコミュニケーションを取らない人、若手などはいませんか? 私は感じています、というすごく切な感じの質問が来ているんですけど。これについては、このあとちょうどテーマが1つあるので、そちらでおそらく回答できるんじゃないかなと思っています。
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