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恋愛にまつわるサービスで、ユーザーとどう向き合っているか(全1記事)

マッチングアプリ「Poiboy」のデザイナーが語る、UI改善のためのユーザーリサーチ

さまざまな「ユーザー理解」を実践する取り組みを共有する場である「Insight Tokyo」。第1回目のテーマは「UXリサーチ×データ分析」です。マッチングアプリ「Poiboy」「YYC」のデザイナーである青野優氏は、自分自身も1ユーザーとしてサービスを体験。自分から発信することで信頼を得る、ユーザーとの向き合い方を語りました。

マッチングアプリのプロダクトデザイナー

青野優氏:Diverseの青野です。よろしくお願いします。先ほど発表スライドをTwitterにアップししましたので、よければそちらも確認してください。

自己紹介です。マッチングアプリのプロダクトデザイナーとして2018年にDiverseに中途入社しています。マッチングアプリの「Poiboy」と「YYC」のデザイナーとして入っています。規模感で言うと全部で10人ぐらいのチームに1人のデザイナーというふうにやっています。

恋愛を客観的に振り返りサービスに役立てる

今日のテーマです。「恋愛にまつわるサービスでユーザーとどう向き合っているか?」ということをお話ししていきます。少人数チームで私1人がやっていることの話なので、個人的にどこまでやれるか、みたいな感じで聞いてみてください。

やっていることとしてはザックリ言うと、この6つになります。今日はとくにここの4つについて話していきたいと思います。まずはこの上の2つの当事者として体験をする、2番目が体験したことを俯瞰することをやっています。

当事者として体験するというのはこのままなんですけど、1ユーザーとして体験をしています。体験するだけで終わらないで「素敵な人に会えてハッピー!」とか、「変な人に振り回されちゃってしんどい」とか、そのときどきの感情をなるべくメモをするようにしています。

当事者として体験したあとは、あのとき楽しかったり、しんどかったですと言っていたのはなんでなんだろうと考えてみます。

あの発言で私がこう思ったんだよなとか、あの人がこう言ったのはたぶんこういう背景があるからかなとか考えてみるんですけど、恋愛に関して冷静に振り返るというのは、けっこう難しいなと思っています。例えば「私がモテないから」とか、「あの人がクズだったから」みたいな主観的な感じで振り返ってしまいがちなので、私個人では本を読んで振り返るようにしています。

恋愛とか出会いに関しては、人類の永遠のテーマみたいな感じなので、そのときの心理とか関係性の構図というのを書いてある本がいっぱいあるんですね。その本に書いてある客観的な眼差しを通して自分の体験というのを振り返るようにしています。

活用例としてはこんな感じです。これはPoiboyというマッチングアプリに近いなと思った体験をしまして、それがホストクラブだったんですけど、そのホストクラブに行ってみてそこで「女の子たちがハマる要素ってなんだろう?」と、考えてみました。そこからハマる要素の「イケメン」という要素を分解して、サービスのコンセプトの再設計に役立てたりしました。

まず自己開示をすることでインタビューしやすい環境を作っておく

そうやって自分の体験のことが見えてくると、今度は他の人はどうなんだろうと、気になります。ここでインタビューをするかと思いきや、「ちょっと待って!」と。

他の人のインタビューを聞く前に前提として、恋愛まわりの話はすごくプライベートな話なんですね。例えば友人にすら話す相手とか話す内容とかすごく選ぶと思うんですけど、それを忘れちゃいけないなと思っています。

インタビューをするためにせっかく呼んだのに何も話してくれなかったとか、話を盛られてしまって結局つじつまの合わない内容を語られてしまったみたいな失敗をしやすいので、そういうことをなるべく避けるために、ここで3番目です。自己開示をするようにしています。発信をするということですね。

発信する内容としては、さっきの自分が体験したことと、そのときに思ったこととかを話すようにしている感じです。こうすることで信頼関係を構築する、じゃないですけど、「この人になら話してもよさそうだな」と思ってもらえるかなと。Twitterやnoteで自分の話を予めたくさんすることで「私もそうだったんだよね」とか、「自分はこうだったんだよね」という話につながるかなと思ってます。

具体的にどうやっているかと言うと、Slackのtimesで自分のマッチングの話とかを雑談ベースで話したりとか、あとはTwitterとかSNSで話せることを外部に向けて種をまいたりしています。

その他、例えばそこでは話切れない詳細なエピソードとか、悶々としていることとかをnoteに書いたりしています。

発信することで言語化されていくので自分の理解も深まるメリットがあるかなと思っています。これは月に2回から4回くらい更新しているのでぜひ見てくれたらな、読んでくれたらなと思っています。

インタビューをする前にそうやって話しやすい環境にしたところで、実際にインタビューに入っていっています。

インタビュー内容からUIのヒントを得る

サービスのチームに1人という感じなので、人数とかやれる工数がけっこう限られているので私は手ごろに自分でやれるところからやっています。

このときはbosyuを使いました。bosyuの応募者と、もともと私がこういうふうにユーザーを知りたがっているというのを知ってくれているまわりの人たちからの紹介を確認して、1ヶ月ぐらい8人の人にインタビューできました。

インタビューの内容からUIのヒントを得たりしています。どんな内容かというと、メッセージを送るとかそういう機能はわかるけど、自分からどんどん誘ったほうがいいとか、そういうどう行動したらいいかというのがわからなかったという話があったので、「そうだよね」となって、トーク画面に「もっとメッセージをしましょう」とか、「相手が待っているからメッセージを送ろう!」と、UIを変えたりしました。

これはけっこう反応がよくて、メッセージの送信率もすごく上がりました。

広い視野でユーザーを捉えたあと、的を定めてボールを当てにいく

だいたいやっていることの上の4つをお話しました。一応アンケートを取るとか数値を見ることもやっています。そこはサラッとお話ししていきます。

アプリのお知らせにてアンケートを配信しています。ユーザーの利用状況や目的を聞いて改善のポイントに役立てるようにしています。

あとは数値を見たりしています。私はこれがすごく苦手なんですけど、自分にとってわかりやすいツールから始めてみたり、あとは得意な人に教えてもらったりして少しずつ自分のできるところから範囲を広げているというようにやっています。

以上が、だいたい私が具体的にやっていること紹介をしました。

もう少し話していくと、前半は広い視野でいろんな切り口からユーザーを捉えているのかなと思っています。イメージ的には、いろんなところを散歩してみてヒントになりそうなものを拾いに行くというか。

後半は、仮説と確度をもってユーザーを捉えていくという感じかなと思っています。情報を集めて的を定めてそこにボールを当てにいくというような感覚かなと思っています。

話は以上です。ありがとうございました。

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