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新米マネージャーの、チームと技術への向き合い方(全1記事)

新米エンジニアマネージャーが、チーム開発で心がけたこと

「enjoy!インハウス」のタイトル通り、インハウスならではの取り組みや連携などを共有する「enjoy!インハウス#06」が2019年7月24日に開催されました。イベントでは株式会社ウエディングパークの3名のエンジニアが、チーム開発をテーマにしたライトニングトークを繰り広げました。「新米マネージャーの、チームと技術への向き合い方 」をテーマとしたLTで登壇したのは栗山茜氏です。

マネージャーになった経緯

栗山茜 氏(以下、栗山):よろしくお願いします。先ほど紹介がありました通り、4月にマネージャーになったので、まだ4ヶ月目とかなんですけど。それまではずっとエンジニアのプレイヤーとして開発をしていました。よろしくお願いします。

私は栗山と申します。エンジニアのマネージャーをやっております。趣味で「Women Who Go Tokyo」というコミュニティの運営をやってたりします。

いきなりなんですけど、私はマネージャーになってまだまもないのでプレイヤーとしてのチーム開発とマネージャーとしてのチーム開発で、その違いについてお話をしたいと思います。プレイヤーとしてのチーム開発は先ほどお二人からお話があったので、そこはちょっと短めに後半を長めにお話をします。

まずさっそく、5ヶ月前ぐらいの最近のことなんですけど、プレイヤーとしてのチーム開発がどんな感じだったかをお話しします。いちエンジニアとして仕事をしているときがどうかと言うと、個人の生産性の向上がイコールチームの貢献なので自分個人の生産性の最大化に重きを置いて毎日仕事をしていました。

スキルアップのために勉強会に参加したり、仕事以外にもちょっとプログラミングで遊んでみたり、あとは工数管理のツールをいろいろ試してみたり、個人のスキルを武器に1エンジニアとして「開発をどうスムーズに進められるか」ということに重きをおいて開発をしていました。

作業を他の方とやることが多いので他のチームメンバーの方と連携をして、どういう開発の進め方がいいのかを話し合ったり、チームもいくつか変わったんですけど、「この開発フローはこうが良いよね」「このメンバーだったらこの確認をここにしてもらえばいいよね」とか、チームによって開発フローを変えてやっていました。

そういう仕事がすごい好きだったんですけど、当時のマネージャーが、あそこにいるんですけど(笑)。白いシャツの……両方白いシャツなんですけど(笑)。

(会場笑)

左のほうの白いシャツの方と(笑)。マネージャーとの1on1を経て、今はマネージャーという役割をやるようになりました。

チームの「成果の最大化」に取り組む

栗山:今度はマネージャーとしてのチーム開発についてお話をしたいと思います。この中でマネージャーをやられている方はいますか? あんまり? じゃあちょっと「うーん」という感じかもしれないんですけど、聞いていただければなと思います(笑)。

よく「マネージャーって何しているんですか?」と聞かれます。チームにいても実作業をメインでするわけではないので、私もマネージャーになる前は「マネージャーって何しているんだろう?」「なんか忙しそうでいつも席にいないけど、何をしているのかな?」とずっと思っていました。

席にいなかったり実作業もしないんですけど、マネージャーが何をしているかと言うと、私が今4ヶ月目でやっていることは、チームや組織の「成果の最大化」と「メンバー育成」です。

まず1個目がスライドに「チーム(組織)」と書いてあるんですけど、その成果の最大化です。チームの中でマネージャーがやるのは、自分たちが向かうべき目標はどこなのかという道を示して「この月までにこの機能をリリースするぞ!」と決めて、その目標に対してみんなで走っていく。その目標に対して今はどの位置にいるのかを確認して、その都度軌道を修正したり、毎日発生する出来事に対処をしていったりします。

よくマネージャーは、工数を管理するガントチャートみたいなものをいじっているイメージがあると思うんですけど、それもこの一環で。向かうべき目標に対して今はどの立ち位置にいるのか管理することに責任を負っています。

私の今のミッションでは、進捗の管理以外は決まったタスクはあんまりないなと思っています。目標とチームの状態を見て足りない役割を毎日埋める作業をしたりしています。例えば、あるプロジェクトがあって、開発が終わって「今からテストをやります」となったときに、プロジェクトっていろんなことが起きるじゃないですか。人が体調を崩しちゃったり、あとは他の差し込みの作業が入ったりしますよね。

いろんな理由で工数がどんどん減っていって、テストの人員が足りない場合に「どうするか」というところで、他のチームに協力をしてもらえるようにお願いをしたり、場合によっては自分もテストをする選択肢を取ったり、あとはリリースを少し伸ばせないのかを調整したりしています。

あとは個人的には楽しく成果を出すチームが好きなので、さきほどの高嶋さんの発表でもありましたが、できたことはお互いで褒め合ったり、みんなで協力をして盛り上げるチームを作ることを意識してみんなで協力してやっています。

例えば、これは社内活性化の一環なんですけど、新聞紙で兜を作ってリリースをしたらみんなで写真を撮ったり、プロジェクトでリリースをしなきゃいけないプログラムが47個あったんですけど、47都道府県に見立てて「今はどのくらい進捗しているのか」で、東北が終わったらちょっとお祝いしようみたいな感じでやっていたりします(笑)。

あとはウエディングパーク海外のチームで、さきほど発表した永井さんの大きいリリースが終わったらこういったお祝いをしたりしています。

「メンバー育成」の苦労

長くなりましたが1つ目がそれで、2つ目の「メンバー育成」というところです。

マネージャーは最初にお話しした通り、自分でプログラミングをする実作業は少ないかなと思っていて、他の方にお願いをすることが多いかなと思っています。このときに考えることは、「この仕事でどう成果を出すか」ということと、最近は「この仕事を通じて、それをお願いしたメンバーがどう成長をするか」というイメージをしています。

具体的には、お願いする仕事の中でテストをお願いしたいときに「テストの中でその人がやったことない部分って、どこだっけ?」や「もっと伸ばしたほうがその人のためになる部分はどこなんだろう」と考えます。

その部分が自分の中で明確になったら、その部分を私がやるのではなくてそのメンバーにやってもらいます。こういう意図でお願いをするので「あなたにお願いしたいです」と伝えて、うまくいったところとうまくいかなかったところはフィードバックをするように気を付けています。

これはメンバーだった時期がすごく長かったので……今7年目なので6年間エンジニアとしてやっていたのですごくわかるんですけど、初めてやることは基本的にうまくいかないことが多いです。初めてやる言語はよくわからないし、初めて作る機能もよくわからないのでうまくいかないこともあります。うまくいかなかったのはメンバーの自分自身が一番よくわかるので、そういったときは必要以上に言ったりしないようにしています。

気を付けているのは、うまくいかなかったところも最終的な結果は私が責任を持つつもりで、お願いをしています。責任を取るのがマネージャーだと思っています。基本的にはお願いをした部分は責任を一緒に持ってやってもらうスタンスなんですけど、外しちゃいけない部分、この機能はこけたら絶対やばいな、ということは見極めて、お願いの仕方をちょっとアレンジしたりします。

最後にまとめますと、プレイヤーとしてのチーム開発は個人の生産性の最大化と他のメンバーとの連携をすごく意識して今まで6年間ぐらいやってきました。今、マネージャーとして4ヶ月やってきて感じているのは、マネージャーとしてのチーム開発はチームや組織の成果の最大化とメンバーの育成かなと思っています。

私はプレイヤーとしてのチーム開発もすごく好きでプログラミングが凄い好きなので、どっちも楽しいなと思っております。

こんなかたちで、以上です。ありがとうございました。

(会場拍手)

司会者:ありがとうございました。

マネージャーってなんだろう?

司会者:では、質問ある方いらっしゃいますか?

質問者1:マネージャーという人が私の働いているところにいなくて、そういうマネージャーさんがいる環境はずっと前からあることなんですか?

栗山:マネージャーがいる環境がずっとあるか……。

元マネージャー:ある。

(会場笑)

栗山:ありましたね。そうですね。リーダーという役職だったのが、名称が変わってマネージャーになったんですけど、そういうみんなを引っ張ってくれる存在の役割の方はずっといましたね。私は入社して7年目なんですけど、いました。いないですかね?

(会場笑)

質問者1:リーダー的な存在の人はいるんですけど、マネージャーという立場はチームにはいなくて、リーダーというか管理者みたいな人はいたんですけど、最初「マネージャーってなんだろう?」と思ったので聞いてみました。

栗山:ありがとうございます。こういうことをやっています。進捗管理とかもやっています。

質問者1:ありがとうございます。

司会者:ありがとうございます。その他質問ある方はいらっしゃいますか? 社員のみなさんは? じゃあ元マネージャー、質問でもコメントでも……。

マネージャーになって後悔している?

元マネージャー:質問で、マネージャーになって後悔はしていますか?

(会場笑)

栗山:すごい核心をついた質問をこの場で(笑)。

元マネージャー:みんな気になるかなと。

栗山:みんな気になる。そうですね。マネージャーになりたい方がいるかわからないんですけど……なって後悔したか。うーん……7:3ぐらい。

(会場笑)

元マネージャー:どっち?(笑)。

栗山:7が、なってよかったなと。3が、プログラミングがすごく好きだったことがあって、そういうことをもうちょっとやりたいな、という感じです。でもやってみて楽しかったです。

元マネージャー:ありがとうございます。

司会者:はい。ありがとうございます。

マネージャーいないチームが他にもあるみたいですね。マネージャーがいなかったらどうなっているかと思います?

栗山:マネージャーがいるのといないのとの違いですか?

司会者:いなかったのを経験していないんですもんね。

栗山:そうですね。私がチームにいるかいないかの違いですね。

(会場笑)

そうですね。マネージャーはリーダーとみんなのフォローアップみたいな役割を持っているのかなと思っていて、リーダーという役割の方はいるチームが多いのかなという印象です。リーダーというのは、さきほどお話した通り方向を指し示すという役割がけっこう多いかなと思っています。

マネージャーはそれにプラスして、2つ目でお話ししたメンバーの育成やチームの状態をどうやって良くしていくか、メンバーのキャリアをどう信じていくかも責任を持っているので、そこの違いとかですかね。

あとは、自分で自分のキャリアを考えることですかね? みなさんも考えていると思うんですけど、マネージャーが考えているわけではないと思うんですけど、そこにアドバイスをくれるような存在がいるかいないかみたいな感じですかね。いないことをあまり経験したことがないのでわからないですけど、そんな感じです。

司会者:ありがとうございます。そこら辺もうちょっと聞きたい方いますか?

質問者3:今の話につながると思うんですけど、私のところはマネージャーがいないんですけどけっこうスクラムっぽい感じで開発をしているんですね。スクラムの開発スタイルだと、マネージャーという概念がないですよね。御社の中でスクラム開発みたいなスタイルをとっていることはありますか?

栗山:他の方もそういう意味でマネージャーがいないですかね。スクラム開発はないですね。

元マネージャー:明示的には。

栗山:明示的にはないですね。

質問者3:ありがとうございます。

栗山:ありがとうございます。

司会者:はい。じゃあ、ありがとうございました。

(会場拍手)

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