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Opening Session - "Next LINE" LINEが創る新たな世界 -(全2記事)

2018.12.03

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ブロックチェーンからFintechまで これからのLINEが目指す場所

提供:LINE株式会社

2018年11月21日、LINE株式会社が主催するエンジニア向け技術カンファレンス「LINE DEVELOPER DAY 2018」が開催されました。4度目の開催となる今回のテーマは「Next LINE」。メッセージアプリだけでなく、さまざまなサービスの開発や新たな技術領域への投資を行っているLINEが目指すビジョンについて、エンジニアたちの技術的知見や挑戦を通して紹介します。Opening Session「"Next LINE" LINEが創る新たな世界」に登場したのは、LINE株式会社CTOの朴イビン氏。LINEのこれからについて、各分野を担当するリーダーたちとともにその挑戦を語ります。本パートでは、Blockchain Labの那須利将氏が、LINEがブロックチェーン技術を用いて開発した「LINK Chain」の概要を紹介。フィナンシャル開発室室長の池田英和氏は、LINEがFintechに挑戦する理由と、展開していくサービスについて語りました。講演資料はこちら

LINK Chainとは何か?

那須利将氏(以下、那須):Blockchain Labの那須です。

私のパートでは、LINEがブロックチェーン技術を使って独自に開発した「LINK Chain」についてご紹介したいと思います。

現在あるインターネット上のサービスで、ユーザーがなにかしらの対価を受け取ることができる仕組みは、ほとんどの場合このようになっていると思います。

例えば、サービスを使うとき、多くの謎のユーザー同意画面……よく読めば謎ではありませんが、ユーザー同意画面があります。実際にお金を受け取る手続きをしようと思ったら、多くの書面のやりとりが必要になった、という経験をしたこともあるのではないでしょうか?

この現金やポイントをユーザーへ還元する仕組みは、対象ユーザーと契約が必要だったり、システム的にもかなり複雑な仕組みが必要で、やりたいと思っていても、なかなか実現できないのではないでしょうか?

では、このように企業からユーザーへポイントを渡し、ユーザーは好きなタイミングで実際のお金にようにサイト内で消費できるようになるとしたら、シンプルになりますよね。これらを実現できるようにしたのが「LINK Chain」です。

特徴的な部分として、企業とユーザー間のポイントの発生や付与などの部分が、ブロックチェーンの技術を使うことで、安全性と透明性が得られている点です。これがブロックチェーン技術を導入する一番大きな理由です。

例えば、今年国内で発生した取引所に対する2件のハッキング被害なども、取引記録はすべてブロックチェーンで管理され、そしてブロックチェーン技術の透明性によって、ハッキングに使ったユーザーのアドレスなどはすでに特定されており、犯人を捕まえるために監視されている状態です。

では、なぜLINEがやるのか? それは、プラットフォームとしてこの仕組みを提供することで、LINEのプラットフォームを利用いただいている企業とユーザーに大きなメリットがあるからです。

このブロックチェーン技術を使って開発したアプリケーションのことを「dApps」と言います。例えば、広告モデルのビジネスを考えたとき、「ユーザーに適切に対価が還元されていないのではないか?」という、ブラックボックス的な課題が潜在的に存在しています。

そこでLINK Chainを導入すると、企業が対価として発行したポイントを、どのユーザーがどのぐらい得ることができたのかを誰でも見ることができるため、透明性や安全性の中で、ユーザーがそれらを得ることができます。

企業側の観点では、企業からユーザーへ直接的な現金での対価を付与する場合、各種手数料、請求や支払いに関わる処理の人件費・工数などが発生し、それは膨大です。LINK Chainは、企業が発行したいポイントはシステムから即時発行されるため、そういった煩雑な作業は必要ありません。

LINK Chainを活用したアプリケーション

これらの仕組みを1から作るのは非常に大変ですが、サービス提供者はLINK Chainをすぐに利用でき、サービスを開発することができます。LINK Chainを導入することで、dApps提供者はアプリやサイトなどでのユーザーの活発な活動を期待でき、さらに質の高いサービスの提供を作り出す好循環ができると期待しています。

冒頭の説明でもありましたが、私たちは、dApps、そのサービスを使うユーザー、プラットフォームを提供するLINEがお互いに成長していくエコシステムを目指しています。

LINK Chainの技術的な話は、本日16時40分からこのホールで行う私のセッションで詳細をご説明しますので、ぜひそちらにも足を運んでください。

LINEは、プラットフォームを提供するだけではなく、LINK Chainを活用したサンプル実装として、3つのdAppsをLINEグループ全体で開発して、実験的にリリースしています。さらに、今後3つのdAppsを提供すべく開発中です。

少し紹介すると、(スライドを指して)左から3番目、「4CAST」は、「みんなで参加する未来予想コミュニティ」というテーマで、近未来を予想して、一番近かった人が多くのポイントを得られるというサービスです。ゲームのようですが、現実とリンクしているなかなかおもしろいサービスですので、ぜひ一度お試しください。

また、「Wizball」は、知識共有Q&Aプラットフォームです。本日は私のセッションの質問も受け付けています。ぜひ私のセッションで使っていただき、質問していただければと思います。

本日会場にいらっしゃるみなさんは「LINE DEVDAY 2018」公式アカウントを友だち追加していると思いますので、そのLINEのチャットで、ローマ字で「Wizball」「4CAST」とサービス名称をメッセージで送っていただくと、それぞれのサービスリンクが送られてきます。お時間があればお試しください。

このように、LINEとしてはサービスの企画・運営経験から、ユーザーに受け入れられるdAppsのあり方を提示していく予定です。

今後の予定ですが、来月12月にはスケーラビリティを強化し、2019年の春には、パートナー企業向けにLINK Chainを公開して、dAppsを提供可能にする予定です。その後、夏ごろを目途に、一般の開発者・アプリ提供者にもLINK Chainの公開をして、オープンにdAppsが提供できるようにする予定です。お楽しみにお待ちください。

私のパートは以上になります。ありがとうございました。

(会場拍手)

なぜLINEはFintechに進出するのか?

朴氏:那須さん、ありがとうございました。

ここまでAIとブロックチェーンについて、それぞれお話しいただきました。この2つはそれぞれとても大事な技術です。この2つの中でもシナジーが生まれるよう、力を入れています。

では、次のトピックです。LINEは、このようなプラットフォームだけではなく、プラットフォームの上で展開するサービスも一緒に作っています。

これまでも、コンテンツ、コマース、エンターテインメントなど、さまざまな分野のサービスをたくさんリリースしてきましたが、今年はとくにFintechにフォーカスする予定です。

では、なぜFintechなのか? どのようなサービスを作るのか? 担当の池田がお話しします。池田さん、よろしくお願いします。

池田英和氏:みなさん、はじめまして。Financial開発室の池田と申します。

私からは、LINEのFintechの領域におけるこれまでの道筋と、これからなにをする予定なのか、またみなさんの体験がどのように変化するのかをお話ししたいと思っています。

「なぜ、LINEがFintechに出ていくのか?」なんですが、まず、日本はまだまだ現在でも現金によるオフラインの決済が主流です。一方海外では、クレジットカードやQRコード決済などオンライン決済が主流となっており、キャッシュレスで生活することが可能になり、非常に便利になっています。

ところでみなさん、毎日スマートフォンを使っていますよね? スマートフォンを使っているのであれば、おそらくみなさん、LINEを使っていただいていると思います。みなさんに一番親しんでいただいているLINEが、Fintechの領域に出ていくのは必然なのです。

LINE Payにまつわるエピソード

ここからは、海外の事例を含めて、私たちの取り組みについてご紹介したいと思います。

みなさん、すでにご利用いただいている方も多いと思いますが、LINE Payです。モバイル送金・決済サービスです。

このサービスは、5年前の春に、10名あまりのメンバーで、モバイルペイメントについての企画・開発・調査を始めました。そして2014年の12月、「LINE Pay」としてサービスを開始し、現在グローバルで展開しています。

このLINE Payについて、先月私が遭遇したエピソードを1つ紹介したいと思います。先月、金融関係でかなり重要なミーティングをしていました。

私の娘は高校生なんですが、娘からLINEで着信があったんです。ミーティング中に、しかも平日に電話が来ることはあまりないため、会議を抜けて電話に出たんですね。「事故かな?」「怪我かな?」と思って、電話に出ました。

「どうした? 大丈夫か? 急ぎか?」と聞いたら、ぜんぜん声のトーンが違って、「あっ、パパ? いま吉祥寺にいるんだけど」と言うんです。「どうしたの?」と聞いたら、「今、洋服買うの。だから、5,000円、Payで送ってくれない?」と言われたんですね。

(会場笑)

「気軽だな。こっちも忙しいのに」と思いながらも、「事故じゃなくてよかった」と安心しました。すると「あと1分でレジだから、すぐ頼む。ブチッ」と切られたんですね。

「勝手だな。新手の詐欺かな?」と思いながらも、娘が事故じゃなかったということに関しては本当に良かったです。ですが、なにより会議に戻らないといけないと思って、会議に戻ったんです。

おもむろにスマホを取り出して、LINEを起動して、Payを起動して、娘のアカウントをタップして、5,000円と入力して、送金ボタン、指紋認証で送金完了。ここまでが、だいたい10〜15秒でした。

会議中にスマホを触るのはよくないんですが、これで送金が終わりました。すると、LINE Payから娘に通知がいきます。そして娘から「てんくす」という気軽なスタンプが返ってきました。

(会場笑)

こんなことがあったのですが、1時間の重要な会議が終わったあとに思いました。「本当に、スマートフォン1つでキャッシュを送れる時代がもう来ているんだな」と。「私たちの子どもや、今日ここに来場いただいているみなさまのご家族も、そういった機能を使ってキャッシュレスで生活していく未来が、すぐそこまで来ているんだな」と感じたエピソードでした。

QRコード決済でより手軽に

では、話を戻しまして、LINE PayはQRコード決済の普及に力を入れています。

「QRコードの決済ってどうやるんですか?」という話なんですけれども、非常に簡単です。お店にあるQRコードを、スマホのLINEにかざしてピッとスキャンする。もしくは、自分のスマートフォンにQRコードを表示して、お店の方に読んでいただく。これで決済が完了します。非常に簡単です。

また台湾では、NFCによる非接触式の決済にも対応しています。日本国内でも、年内中を目途にQUICPayに対応し、非接触式の決済にも対応する予定です。

さらにもう1つ、Beaconを通じた決済が可能です。キリンビバレッジバリューベンダー様が提供する「Tappiness自動販売機」という自動販売機が街中にあります。その自動販売機は、簡単に言うと、スマートフォンでLINEを起動した状態でかざして、ジュースをポチッと押せば買えます。

非常に簡単にジュースを買うことができますし、スマートフォンのボタンをポチッと押すとジュースがドーンと出てくるので、新鮮な感覚です。みなさんもこの「Tappiness自動販売機」を見つけたら、ぜひ一度、LINE Payでジュースを買ってみてください。国内に今2万5,000台ほど設置されていますので、みなさんの町にも1台や2台はあると思います。

続きまして、QRコード決済です。このQRコード決済の普及をより進めるために、私たちは専用の決済端末を開発しました。

この小さな端末には、バッテリーや3Gが搭載されていて、この端末1台だけでQRコード決済に対応することが可能です。

もちろん、お店にPOSレジがありますが、そういったPOSレジの改修は一切必要ありません。また、我々はこの端末を新宿のLINEオフィスのカフェスペースで運用を開始しております。

海外での事例

次に海外の事例です。タイでは、高架式の電車が道路の上を通っているんですが、「スカイトレイン」という電車があります。

このスカイトレインは、日本のPASMO、Suicaのような「ラビットカード」という交通系のカードがあり、このカードをかざすことで電車に乗り降りすることができます。

このラビットカードとLINE Payの連携機能を、この10月にリリースしました。LINEとラビットカードを連携することで、通常は交通系のカードは現金でチャージすることが必要なんですが、そういったことが不要になりました。

今年の5月にタイ出張に行った際に、このスカイトレインを利用しました。すると、窓口と券売機でチャージするところはけっこう列になっていました。(連携機能をリリースしてからは)そういった列が解消して、チャージする必要がなくなりました。「非常に便利だ」という声を、現地の日本人の方からも聞いています。

続きまして、台湾の事例です。日本のLINE Payでは、JCBによるプリペイド型のカードを発行しています。

すでにLINE Payをお使いの方は持っている方も多いのではないかと思いますが、台湾ではどうしているかというと、台湾国内でメジャーな銀行、CTBCによって同様のカードが発行されています。

このカードはどう使うのかというと、QRコードに対応していない店舗があった場合は、このカードを通常のクレジットカードのようにスキャンします。すると、LINE Payによる決済を行うことができます。

もちろん、決済額に応じてポイントが即座に付与されますので、そのポイントが貯まってくれば、LINE Payに再チャージできたり、LINEスタンプを買うこともできます。

これまでの説明のとおり、LINE Payは、4年の歳月をかけて機能を追加し、連携サービスもかなり増やしてまいりました。

みなさまのおかげで、LINE Payの利用者が全世界4,000万人を超えました。また、今月5月時点でのグローバルでの月間取引高が1,250億円を超え、今もなお増加しております。

LINE ウォレットのアップデート

ここで、LINE Payについてもう1つ。iOSではLINEを起動して右下、Androidでは右上になりますが、アイコンが変わりました。これは、今年の3月にLINEが実施した大きな変更です。

アイコンが変わったことに気づいた方はいらっしゃいますか? みなさんシャイなので、手を挙げてくれないみたいですね(笑)。

(会場笑)

おそらくご存知だと思ってお話しします。私たちは、これを「LINEウォレット」と呼んでいます。LINEを起動すると、LINE Payの主要な機能にワンタップでアクセスすることが可能です。この機能は日本で3月に公開したんですけれども、今年の秋からタイ・台湾でも利用可能になりました。

もう1つ、LINEウォレットには、ポイントカードやクーポンを利用する機能が追加されました。

みなさん、プラスチックのポイントカードや、お店でよく紙のクーポンをもらうと思います。そういったものがお財布の中にたくさん入っているのではないかと思いますが、いざ使おうとすると、紙のクーポンがなくなっていたという経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、少しイメージしてみてください。大好きな彼女ができました。「やった!」と思ってデートへ行きます。デートに行って、初めてのデートで食事をして、紙のクーポンを出そうとすると、「こいつ、もしかしてケチなんじゃないか?」と思われる可能性があるじゃないですか(笑)。

(会場笑)

そこでLINE Payの出番です。スマートフォンを出して、クーポンでピッとお得にして、さらに決済もやってしまう。「あれ、カッコいい、この人……」って思うかもしれないです。ぜひ試してみてください。

(会場笑)

LINE Pay以外のFintechサービス

続きまして、LINEが展開してきたFintechサービスについてご紹介したいと思います。

まずはBITBOXです。

このBITBOXは、ユーザー間で仮想通貨の取引ができるグローバルな取引所として、日本とアメリカを除いて、今年の7月にオープンいたしました。

30種類の仮想通貨に対応し、さまざまな言語でご利用いただくことが可能です。現時点では、PC版Web、モバイル版Web、Androidアプリからご利用いただくことが可能です。

次に、10月に「LINEほけん」というサービスをリリースしました。その名のとおり、LINEから簡単に保険に加入することが可能です。

保険というと、少し重たい印象をお持ちになるかもしれません。「契約とか、けっこう大変じゃない?」と思うかもしれませんけれども、LINEほけんはみなさんの生活にとって身近な保険、例えば自転車や海外旅行といった損害保険を取り揃えています。ちょっと変わったところだと「飲み会保険」というものも用意しています。

海外旅行に行かれたことがあると思いますが、海外旅行へ行くときに保険に加入すると思います。私も、ちょうど一昨年、家族と旅行へ行くため保険に入ろうと思ったのですが、前日のパッキングが忙しくて忘れてしまいました。空港に着いてから「あっ、やばい」と思い出して、そこで保険に加入しました。

iPhoneを片手に、商品や保険会社さんを検索して、自分の個人情報を入力して、クレジットカード情報を登録して、カード決済。それで無事に保険に加入できたのですが、飛行機に乗るギリギリぐらい、30分ほどかかった記憶があります。また、スマートフォンでデータを入力するのも大変だった印象が残っていますが、こういった負担を軽減するような機能がございます。

LINEはすでに「Profile+」という機能がございます。このProfile+に氏名や連絡先、住所などを登録してしまえば、LINEほけんから保険に加入する際に、自動的に個人情報が入力されて決済するだけになるため、非常に簡単に保険に入れる仕組みです。

このLINEほけんなんですが、リリースを記念して、「スマホのおまもり」「自転車のおまもり」「年越しのおまもり」という3つの保険に、無料で加入することができます。

みなさん、本日スマートフォンをお持ちだと思います。先ほど私が紹介したLINE ウォレットをタップすると「ほけん」がありますから、ぜひタップしてみてください。気になったら、そちらで詳細をご確認いただけると、大変うれしいです。

今後、このLINEほけんは、LINEオリジナルの保険、損害保険以外のラインナップも拡張してまいります。

スマート投資や家計簿サービスも

続いて、同じく10月に「LINEスマート投資」をリリースしました。

投資をされている方もいらっしゃると思いますが、投資というと少しハードルが高い印象もあるかと思います。この「LINEスマート投資」は、経験豊富な専門家が10の銘柄をベースに、約70のテーマを事前に設定しています。

このLINEスマート投資は、個別の銘柄に投資するのではなく、ユーザーが興味のあるテーマを選択するだけで、簡単に投資を行うことができます。

例えばテクノロジー。技術者であれば、そういったテクノロジーに興味があると思います。そういう方は「VR」「ドローン」「セキュリティ」といった、テクノロジーに関連するテーマを選択します。一方、食に興味があるという方は、「寿司」「スイーツ&デザート」といったテーマを選択することで、投資が可能になります。

今後は、利用者さまが質問に答えると、適切な運用プランを提案し、資産運用を自動で行うロボアドバイザー機能の実装、LINE Payとより密接な連携などを進め、もっと簡単に投資ができる環境を整えていく予定です。

これは先週ローンチしたばかりの家計簿サービス、「LINE家計簿」です。

みなさん銀行をはじめ、いろいろな金融サービスを利用していると思います。銀行の残高ですとか、クレジットカードの利用など。もちろんLINE PayやLINEポイントなどもこういったものと連携して、各種金融機関の情報を自動的に照会して、まとめて資産管理することが可能になります。

もちろん現金で決済した場合は、そのレシートをスキャンするだけで金額の取り込みと仕訳が自動的に行われる機能も持っています。こういった収支を可視化するのはとても大事で、お金の運用を考えるきっかけになるんじゃないかなと思っています。

実際、私もこういった家計簿の資産管理サービスを使っていました。ただ、連携する金融サービス機関の数によっては月に数百円ぐらいの料金が必要な場合もあります。しかし、LINE家計簿は金融サービス機関といくら連携しても無料になっています。一度試してみていただけるとありがたいです。

今後は個人の消費パターンを見て、最適な資産アドバイスをする機能の実装を予定しています。

他社のECサイトでもLINE Payが使用可能に

そしてもう1つ、LINE Payの今後についてお話ししたいと思います。「LINE Pay for ID決済」ですね。これは現在準備中です。ざっくり言うと、他社のECサイトごとにそれぞれ配送先の住所登録をする必要が無く、LINE Payを利用することができるものなんですが、簡単にイメージの動画を用意したのでご覧ください。

(映像が流れる)

少し動画が速かったかもしれませんが、他社のECサイトから「LINE Pay for ID決済」を選択します。そうするとLINE Payで決済できるというサービスです。

商品の選択では、先ほど保険のところでご紹介した「Profile+」という機能から住所を自動的に連携し、ポイントを指定して、決済(に進みます)。最後に指紋認証をして、決済が終わります。

先ほどの住所情報が送付先の情報になるんですが、この送付先を、ユーザーの同意のもとで、連携しているEC企業様にお渡しするような仕組みです。

LINE Payは、リアルな店舗からECサイトでの利用まで、幅広く対応していく予定です。

LINEはどこへ向かうのか

最後に、セキュリティについて少し触れたいと思います。Fintechサービスのみならず、セキュリティは我々サービス提供会社側からしても、みなさまにとっても、非常に重要なファクターだと思っています。

みなさん、いろいろなサービスを利用するときにパスワードの入力を毎日行われていると思います。中には短いパスワードを使っていると、近年のコンピューティングのパワー向上によって、解読されてしまう危険性も秘めています。

LINEでは、利便性を向上させつつも安心してサービスをご利用いただけるように、パスワードレスの認証技術の研究開発も進めております。例えば、顔や瞳の虹彩、指紋といったような、生体情報を認証方式として利用することを考えており、これらの機能もLINE本体に実装していく予定です。

LINEは、非営利団体の「FIDOアライアンス」のボードメンバーとして加入しておりまして、今後は技術仕様の策定や国際化標準の推進にも関与していきたいと考えております。

私のパートの最後になるんですけれども、LINEは、日本・タイ・台湾・インドネシアの主要4ヶ国で、MAUが1億6,500万人のメッセンジャープラットフォームとして成長してまいりました。

今日、私がご説明しましたとおり、LINE Payは5年の歳月をかけて、いろんな機能を追加したり、いろんなサービスとの連携を続け、今も成長しています。

今後LINEは、「CLOSING THE DISTANCE」というミッションを掲げて、利用者の方々の金融と距離といったものを縮めていきたいと考えております。

スマートフォン1つで、街のリアルの店舗やECサイト、資産形成などを助けられる機能を提供して、その機能を利用しながら個人や友達、ご家族でいろいろ話して、資産形成ができるような世界を目指しています。

私からは以上となります。ありがとうございました。

(会場拍手)

:今まで、「Next LINE」に向けた考え方、テクノロジー、サービスをご紹介しました。

本日はこれらをサポートするさまざまなEngineering Based Technology、Security、Changeなど、たくさんの講演をご用意していますので、ぜひ好きなセッションに参加して、もっとLINEのファンになって帰ってください。LINEのスピーカーも精一杯がんばります。

本日、すてきな1日をお過ごしください。ありがとうございました。

(会場拍手)

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