マズローの欲求5段階説から考える、VRのこれから
“自己実現欲求市場”がもたらす可能性

VRが開く自己実現欲求市場

MANABIYA -teratail Developer Days-
に開催

2018年3月23日から24日にかけて、レバレジーズ株式会社が主催する国内最大級のエンジニア向け技術イベント「MANABIYA -teratail Developer Days-」が開催されました。同社が運営するITエンジニア向けのQ&Aフォーラム「teratail」の中で解決できない問題を解くため、一流エンジニアたちが一同に会して、プレゼンテーションやパネルディスカッションを行いました。トークセッション「VRが開く自己実現欲求市場」では、NPO法人オキュフェス代表理事の高橋建滋氏が登場。マズローの欲求5段階説をもとに、今後やってくる自己実現欲求市場と、VRが自己実現にもたらす役割について語りました。

そもそ自己実現欲求とは

高橋建滋氏(以下、高橋):「VRが開く自己実現欲求市場」という話です。話すのは私、高橋建滋。株式会社桜花一門代表取締役であり、桜花一門というペンネームで本を出したり、講演しています。

細かいことはググっていただければいろいろ出てきますので、ぜひよろしくお願いします。

まず、自己実現欲求とはなんなのか。ちょっとおさらいです。その昔、マズローというえらいえらい学者さんが言っていた話で、人間の欲求というのはこの5段階あると。

それぞれ下の欲求が満たされないと上の欲求にいきませんよ、という感じでマズローさんは話していた。

もうちょっと簡単に言います。生理的欲求、これが一番ベースの部分。「お腹空いた」ですね。お腹が満たされないとその次の欲求というのが生まれない。

そのあと、安全の欲求。お腹が満たされると「俺、死なないかな」「殴られないかな」という不安が満たされないと、「ぼっちいやだな、1人寂しいな」という社会的欲求が生まれない。

周りに人ができてぼっちじゃなくなったら、その周りにいる人たちの中で「ちょっと抜きん出たい」「ちょっと注目されたい」という承認欲求というのが次にやってくる。最後にそこも満たされると、自己実現欲求というのが生まれる、という話です。

時代の変遷と欲求の段階変化

だいたい2000年くらいまでの先進国において、食べる心配というのはかなり軽減されていました。この頃、ファストフードでハンバーガーがだいたい80円になったりして、とりあえず空腹を満たすということに関してはけっこう手軽になってきました。

もちろん犯罪とかもそうですね。犯罪率が低下したりして安全の欲求がかなり簡単に満たされるようになりました。

2000年頃からネットの発達によって今度は社会的欲求が、要はぼっちがいやだという欲求がけっこう気軽に満たされるようになった。2000年にはみなさん生まれてきていると思うので、だいたい言わんとすることはわかると思うんですけれども。2chができたり、新しいほうではmixiができたり、というふうになった。

例えば100万人に1人の同好の士には、ネットの発達前だと一生会えなかった。同じ特殊性癖を持っている人間とは出会えない、俺は独りだ、と思っていたのが、ネットの発達によって、「こんな特殊性癖ある人」と言ったら、ばばっと「俺も」「俺も俺も」と、全国的に、あるいは全世界的にあっという間に仲間が集まるようになった。

みなさんも経験があると思うんですけれど、これによってネットに居場所ができるという状況になる。こうやって、ぼっちがいやだという社会的欲求を満たした人類が次に進んだのが、この承認欲求という話でございます。

だいたい2010年くらい、これはスマホの登場と普及ですね。

それによってスマートフォンサービス、Twitterなり何なりで気軽に写真をアップしましょうとか、気軽に俺の話を聞けということができるようになった。

しかもそこにリツイートだとかいいねだとか、mixiだと足あとだとかが生まれて、他人に注目される・承認されるという欲求が徐々に徐々に増えてきたと。

そして、最終的には2017年のインスタ映えですよね。そんな感じでインスタ映えがもう1つの市場や経済の軸をまわすようになってきています。これが2010年〜2017年くらいにかけて徐々に出てきました。

コンテンツはどんな欲求を充足させるか

それに伴い、コンテンツの存在意義が変わってきたと私は思うんですよ。自分がもともとゲーム業界出身なので、もうちょっと説明すると、まず、ゲームなんかはPS4にしろ何にしろフォトモードというのが搭載されました。

最近では『スーパーマリオ オデッセイ』などでいろんな角度にプレーヤーやモーションを変えたりして、カメラでお気に入りの1枚を撮って、それをSNSで拡散、みたいなことができるようになった。

これはもう標準機能としてゲームに搭載されている。ハードウェア自体もPS4のシェア機能、NVIDIAや、もう1個のAMDのほうでもShadowPlayでもゲームの録画をしてシェアする機能が標準でつくようになりました。

あとは、2011年にTwitchが配信されてゲームの実況が手軽にできました。あと、これは人の受け売りなので裏をとってはないんですが、アカデミー賞にゲームの実況がノミネートされることになったり(注:PS4・PC向けゲームの『Everything』がアカデミー賞候補を選出する短編映画の祭典「VIS Vienna Shorts」にて審査員賞を受賞し、ゲーム史上初のアカデミー賞短編アニメーション部門へのノミネート資格を得た)。

ちょっと話はそれますが、最近のキャラクターデザインなんかはコスプレイヤーにコスプレしてもらいやすく、コスプレしたくなる衣裳というのを前提にキャラクターデザインが組まれる、なんてこともあります。

もうすでに、コンテンツは「受給する、ただ享受する」だけの時代は終わって、SNSに上げるためにコンテツを見る、買うという時代がきたんじゃないかと私は思っています。もっと平たく言いますと、「うまいからこのメシ」じゃないんですよ。インスタにアップしたいからこのメシを注文する、という時代がもう来ている。

それはさっき言っていた、わりと簡単に空腹が満たせられるとか、わりと簡単にそこそこ美味しいものが食べられるという時代において、もう次の段階、承認欲求を満たす市場にシフトしてきているんじゃないかと。というわけで、世はまさに承認欲求市場の真っ盛りではないかと個人的には思っております。

VRはSNS映えしない

ひるがえってVRです。これがなかなか難しい。

承認欲求をVRで満たすというのは正直なかなか難しいと、いろいろ作りながら思っています。難しい理由はいくつかあります。VRをかぶっていろいろ体験するのは確かに楽しい。すごくおもしろい。ただ、それは正直SNSに上げにくい。

SNSに上げた瞬間に、普通のゲームと同じ平面の扱いになる。ということは、平面のゲームや平面の他の写真とかと同列に扱われてしまって、VRはやってて楽しいけどSNSに上げるとイマイチそのおもしろさが伝わらないということになってしまうと。

それに伴って、VRをSNSで上げるというのは、それをかぶっている写真を上げるというのがだいたい主流になってしまう。先ほどVRゾーンの話をしたんですけど、新宿にあるバンダイナムコエンターテインメントさんがやっているVR ZONEというのは、SNSに上げやすいような内装をきちんと作りこんだり、イルミネーションを作りこんだりだして、その施設自体がSNS映え。

あとは売っている食品もそうですよね。メニューとかもSNS映えするようなものを上げて、VRのほうはSNS映えしないけれども内装や食事でSNS映えするというのを目指していると個人的には私は思っています。

というわけで、VRというのは正直SNS映えがしない。スマートフォンというのは承認欲求を満たすために、それを最善に作られていると考えるのであれば、新しい機材であるVRというのは使う必要がないじゃないかと。

もうスマートフォンが承認欲求市場を満たすために完璧に作り上げられている。じゃあVRが目指すべきなのは次の次元なんじゃないかと、個人的に仮説を立てています。それが先ほどのマズローの五段階欲求の一番頂点、自己実現欲求です。VRで自己実現欲求市場というのがこのあと立ち上がるんじゃないか、というのが、これからお話しする話でございます。

自己実現欲求って何だろう

自己実現欲求とは何なのか。これも仮説なんですが、誰にも褒められなくてもコツコツ自分自身でやるもの。さっきの承認欲求というのは誰かに見てもらわないと成立しないものなのに対して、こっちは誰も見ていなくても自分1人でコツコツやって、その成果を自分でニンマリできるというのが自己実現なのではないか、ということを提案したい。

例えば筋トレ。私も最近サボってるんですけどやってて、毎週毎週やってちょっとづつ上がるダンベルの量が増えたり、ちょっとずつ太くなる筋肉を見てニマニマしています。

別段、それを誰に見せるとかSNSに上げてとかっていうのはないんですけれど、そうやってちょっとずつ増えていくのを自分で見て楽しいというのがある。ロードレースなんかもそうだと思うんですよね。何キロ走ったとか、ここ走ったとかこの坂登ったというのが、誰に褒められなくても自分でコツコツやるのが楽しい。

プラモデル・盆栽系もそうですよね。チクチク作って、完成したっていって。もちろんそれをSNSに上げて公開して承認欲求を満たすっていう人もいるんですけど、そうじゃなくて1人で作って1人でそれを見ながら酒を飲むという人もいるだろうと。

スカイダイビングとか、そういうエクストリームスポーツ系もまあまあ自己実現の片割れなのかなと個人的にぼんやり考えております。ということは、自己実現市場というのは結果的には趣味全般のことを言うんじゃないのかな、とその次に仮説を立てています。この自己実現市場がVRで拡大するということは、具体的にどういうことなのか、このあと図をもって説明します。

胸の内の欲求を、VRで実現

例えば女性になりたいという自己実現欲求があるとします。今までの人たちは、その自己実現欲求を満たすためには女装道具一式を購入し、女装するしかなかった。超トップの一部の人しかこの自己実現欲求を満たせなかった。

他の人たちは、そこまでの根性やパワー、思い切りがないので、ちょっと女性になってみたいなと思っても、諦める人たちが大半であった。これがVRになってどうなるか。具体的に言うとVRChat。ちなみにVRChatってご存じですか、みなさん? 知ってる人?

(会場挙手)

よし半分くらい。じゃあ簡単に言うと、VRの中でいろんな姿に変身できてコミュニケートできたり、自分の好きなワールドという空間を作ってそこで友達と会話したり友達じゃない人と会話したり、かわいい動きを見せ合ったりするものです。

今、VR界隈ですごい流行っているVRChatなんですけれども、このVRChatがあると、今まで女性用の服を買わなくてもちょっと女性になってみたい、例えばVR機器を買ってVRChatを覚えてみたいくらいの人でも、女性になるという欲求が満たされるようになる。

つまり、女性になりたいという欲求のパイがVRによってガバッと増える。今、たまたま女性になりたいっていうことを言っているだけであって、この他全部そうですよね。

ちょっとやりたい、でもやるのにすごくコストかかる。VRだとそのコストがガバッと減ります、というと、みなさんの胸の中に今まで封じていたいろんな自己実現の欲求というのが解放される。

その手助けをVRができるという話です。そういうことを「VR市場での自己実現欲求の拡大」と自分は言っております。

自己実現市場の5W1H

じゃあ、それがいつどこでどのようにどんな感じで起きるか、また仮説を話してみたいと思います。

まずは「いつ」か。これは、人々が承認欲求市場を満たし切ったあと。誰しもが一目を置かれるというか、承認されるという世の中がきたあとに、次にやるべきことはさっき言った自己実現。マズローさんの仮説を信じるならば自己実現なので、まずは一旦、全世界の人が承認欲求を満したあとだと考えております。

これがだいたい2030年くらいにピークというか山がくる。もちろん2030年より前に、さっき言っていたVRChatみたいにちょっとずつ芽が出てきているんですが、さっきのインスタ映えみたいに、広辞苑に載るとか流行語大賞になるのは2030年くらいじゃないかと思っております。

これは今までの社会的欲求市場とか承認欲求市場とかから徐々にスライドしてきた年代、時代と比べて、それくらいじゃないかという推測しています。

では「誰」からか。これには2つ仮説があって、1つは子どもから。これはわかりやすいですよね。子どものほうが新しい技術や新しいテクノロジーに対して耐性がないというか、好奇心丸出しで飛び込んでいくので。まず真っ先にしがみつくというか、飛び込んできますよね。これは想像つくじゃないですか。

もう1つは、金持ちのセレブっていうのも能性があるんじゃないかな、と。というのも、もともとインスタ映えやセルフィーって、金持ちの海外のセレブの人たちが、「こんな有名人と会ったぜ」とか「こんなプールで泳いでるぜ」っていうのをアップして、それを真似して高級レストランとかでパシャパシャ写真を撮るという状況になってきた。

そういった感じで、金持ちのセレブがやっていることを徐々に真似し始めるというのも可能性としてあるんじゃないかなと思っております。

「どこ」からというと、やっぱり都会からスタートするのかなと。大概のものは都会からスタートして数年遅れで徐々に地方に波及するというのを考えると、まず都会から、日本だと東京だし、海外だとサンフランシスコとかニューヨークとかそういったところからスタートするのかなと思っております。

そして「なぜ」かと。それはさきほどさんざん話したとおり、承認欲求が満たされまくってもう次は、自分の心のうちに目がいくというタームがくるからだと思っております。ここはもう、正直マズローさんの五段階欲求市場の仮説を信じるしかないので。

みなさんも知りたいWhatとHow。「何」を「どうやって」という話。これはいろんな自己実現のパターンがあるので、この先もうちょっと細かく分解しながら話していこうと思います。

VR空間上で完結する自己実現

自己実現ってなんだろうっていろいろ考えたときに、1つはVR空間上で完結するものっていうのがあると思うんですよ。さっきのVRChatみたいに。もう1つは現実の自分にフィードバックがあるもの、というのも考えられる。

じゃあVR空間上で完結するものってなんだろうと思ったときに、1つが「なりたい自分になる」。もう1つが「作りたいものを作る」。3つめが「すごいことをする」。すごいことっていうのがまあまあ……。というのがこの3つ、自己実現の中にあるんじゃないかなと。

「なりたい自分になる」に関しては現実でいうとわかりやすいですよね。コスプレします、化粧します、着飾ります。今日は女性も多いのでなんとなくわかってもらえると思うんですけれども。着る服を変える、化粧の具合を変える、これによってなりたい自分になるっていうのはあるんじゃないのかと。そういう変身願望を満たすというのが、VRでもできるんじゃないか。

もう1つ、「作りたいものを作る」。これは例えば陶芸だったり絵画だったり、ゲーム作りもそうですよね。あとはもうちょっと手軽なほうでいくとマインクラフト。こうやってこんなものを作ってみたいとか思い通りのものを作ってみたいとかっていう創作願望も自己実現の中に入るんじゃないかと思っております。

この2つというのは実は既にVRChatで達成できています。「なりたい自分になる」に関しては、先ほど話したとおりVRChatでなりたい自分をCGソフトを使って作ったり、3Dフォトスキャンで作ったりして、いくつかの手順を踏めば自分のなりたい姿をVRChat内で着ぐるみを着るみたいに中に入れる。

他人から見たらもう……。例えば身長176cmのこんな私ですが、VRChatの中に入って、これくらいの身長の幼女になってテクテク歩くことができると。もちろん幼女らしいかわいい動きをして、みんなからかわいいと言われてちやほやされることもできるます。

あとは、「作りたいものを作る」というのも、UnityなりCGソフトなりを介してやると、VRChatの中で自分の好きなモデル……というか造形物を出したり、自分の好きな世界、例えば重力加速度のパラメーターすら欠いた世界というのを作ることができる。それを使って空を飛べる世界だとか、月の上の無重力の世界ももちろん作れます。

「すごいこと」実現としてのスポーツシュミレーター

あとは、セカンドライフの反省を生かして、いかに途中で崩壊というか飽きられないようにするか、というのがVRChatには求められると個人的には思います。そのためには、まあいくつかあると思うんですけど……。先ほど話したような「なりたい自分になる」とか「作りたいものを作る」というのが、もうちょっと手軽で予備知識なくできるようになるといいかと思います。

間口が広がって、先ほどの(スライドの図の)敷居が低くなる分だけ間口が広がるということが起きるかな、とは思っております。そして、「すごいことをする」。これは現実世界でいうと、スカイダイビングやスキージャンプ、エクストリーム系のスポーツなどがある。現実世界ではヒーロー願望の一端なのかな、と個人的に今仮説を立てております。

これをVRの自己実現でどうするかというと、既存のスポーツのシュミレーターはどうだろうかと今考えております。例えば今、弊社でいろいろ作っているんですけど。世界一速いジャマイカ人と100メートルで競争するコンテンツ。

こういうものを作っていて、手軽に世界一速い100メーター走の男のスピードを体感できて、彼と競走できるというものを作ったり。あとはアーチェリー競技もシュミレーターとして、70メーターの距離のアーチェリーをスパスパ射ってその難しさだったり感覚を味わうというのをやっている。

このあと、霊長類最強の女の高速のタックルをただ切るだけのコンテンツというのを作ろうとしているんですよ。

このタックルの動きを切るだけのコンテンツというのを今度作ろうと思っていて、それっていうのは現実のスポーツのシュミレーターでもあり、さっき言ってた、彼女の高速タックルを切るという(笑)。すごいことをする、ということを手軽に実現する。現実にやろうとすると、まず性別を変えなきゃいけないじゃないですか。

そこから敷居をグワッと下げて、みんなにも彼女のタックルを経験してもらい、彼女のタックルを切るという快感を味わってもらえないか、というのが今弊社で作っているスポーツ系のシュミレーターのものです。

VRにおける「作家性」

もちろんシュミレートしきれない部分もいっぱいあります。わかりやすくいうと、ボクシングをVRでやりますといったら、殴る感触がないのにシャドーボクシングをやっているようなものなんですよ。

そこのフィードバックがシュミレートしきれないので、その部分をどうシュミレートしたり、どう省いたりするかっていうのが、正直VR作家性だとは思っています。そこが上手いか下手かっていうので、今後VRを作るのが上手い人・下手な人っていうのができると。

例えば、さっきの高速タックルをきる、というのは逆に言えばこっちからタックルをするとか技をかけるというのは全部カットしているんです。それはシュミレートしきれないからわざとカットして、これは高速タックルをきる部分だけをシュミレートしました、って言っているのは自分の作家性であると思っています。

知識欲充足=自己実現

今まで話したのが、VRの中だけで完結しますよというもので、次に現実の世界にフィードバックが可能なものというのを考えています。現実の世界にフィードバックが可能というのは、現実の自分が変わることなんだろうなという。いろいろあるんですけど、自分の中で、現実の自分が変わる自己実現というと、実は知識欲が自分にとって最たるものです。

Wikipediaにしろ図鑑にしろ、延々と見続けて新しい知識を蓄えるというのが自分にとっての自己実現であり知識欲の権化なので、論文を読んだりWikipedia散策したり、知らないことを聞いたり知らない人の知らない話を聞いたりというのが自分にとっての自己実現であると。

VRでWikipediaできたら個人的にはずっと見ていられるかなと。いろいろサンプルというか想像で作りました。作ったというかぜんぜん……雛形みたいなものしか作っていないですけど。例えばダルビッシュ。「ダルビッシュ」で検索すると、ダルビッシュの身長でフォトスキャンされたこの(スライドの)ダルビッシュが出てきて「ダルビッシュ、背が高い」というのが自分の実感としてわかる。

そのあと「ダルビッシュの最速の球は151キロです」というのをピッとクリックすると、向こうから151キロのスピードの球がシュイっと飛んできて「151キロ速い」というのがこれまた体感ができると。それって今までのWikipediaや紙ベースだったりモニターベースでは絶対に知り得ない、生の体感の情報。

この情報をなんぼでも吸収したい! というのが自分の自己実現であり知識欲なので、これがあれば自己実現市場を広くするものが作れるんじゃないかと思っております。ただ、1つ問題があるんです。何が問題か。あまりに簡単に達成できたら継続性がないんですよね。

自己実現って、あまりにも難しすぎると新規の人がこない。あまりに簡単すぎるとあっという間に達成できてしまって欲求満たされ、アーリーアダプターだけで終わっちゃうかなというのは考えています。

自己実現が一番楽しいのは、近づきそうで近づけない、でもほんのちょっと近く、ぐらいの、桃屋のラー油のような感じの塩梅を永遠に続けるということがいいんじゃないかなという。

そういう意味では、VR Wikipediaなんかは知識欲のほうで感じると、ユーザージェネレイテッドでどんどんデータというか新しい知識が増えていって、それを永遠に追いかけて、永遠に知識欲を満たし続けるので、わりと自己実現市場としては良い塩梅なのかなというのは思っております。

この塩梅をどうコントロールするかっていうところに、またVRの未来というのがかかっているんじゃないかな、かかってないのかな、かかってるといいな、っていうのが今思っていることでございます。

本日のまとめ

まとめると、今この世は承認欲求市場というのがまわっていて、インスタにしろインフルエンサーなどにしろ、承認欲求市場が花開いてます。

しかしそういうのはスマートフォンでもカスタマイズされているのでスマートフォンに任せておくのがいいなと。VRというのはその1歩先、みんなが承認欲求を満たされきった後の、自己実現欲求市場というのにフォーカスしシフトするべきなんじゃないかと。

2つめに、VRでの自己実現のコストが下がれば、今まで自己実現したくても諦めていた人が気軽に、敷居が下がって参加できるようになって巨大な市場ができるんじゃないかと。

3つめは自己実現というのはいろいろ考えられるんですけれども、気持ち良いハードル設定、自己実現をする気持ち良いハードル設定というのが肝になるんじゃないかな、と思います。

以上で私の話は終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

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