現代のビジネスリーダーは、プレイングマネージャーとしての過重負担、部下との効果的なコミュニケーション、そして組織全体のエンゲージメント向上など、多岐にわたる課題を抱えています。先週の人気記事ランキングから、フィードバック手法の改善から、がんばりすぎる管理職への警鐘、プロジェクト運営の最適化、そして職場の分断問題まで、実践的なアプローチをお届けします。
5位:プロジェクトがうまくいくカギは週1回の「定例会議」 「座ってるだけ」のメンバーを変えるマネジメント法
株式会社コパイロツトの長谷部可奈氏は、米山知宏氏の著書
『両利きのプロジェクトマネジメント 結果を出しながらメンバーが主体性を取り戻す技術』をひもときながら、形骸化しがちな定例会議を成功の鍵に変える方法を解説しました。
長谷部氏は「意味のある定例ミーティングを見たことがないです」という声に対し、「うまくいっていないところこそレバレッジが効くポイント。改善するとすごく大きな効果が得られる」と指摘し、定例会議を活用する3つの目的を紹介しました。
・共通認識の形成:プロジェクトの状況を共有し、チーム全体で「今こうだよね」という認識を揃える
・柔軟な対応:刻々と変わる状況に合わせて、進め方や方針を見直しチューニングする場として活用
・リズムづくり:「この定例会議があるからがんばる」というチェックポイントとして機能させる
長谷部氏は定例会議の時間を「直線」と「曲線」に分けることを提案します。直線の時間では、プロジェクトのゴールから逆算したスケジュール確認やWBSに沿った進捗チェックを効率的に行います。一方、曲線の時間では、メンバーの感性や柔軟な変更を大事にし、「いや、私だったらこういうふうにやるんだけどな」といった創造性を生み出す対話を重視します。
「なんか困っている?」という声掛け一つで、「いや、実はちょっと言えていなかったんですけど、進捗が思うようにいかなくて……」といった本音を引き出せると長谷部氏は強調します。
ただし、この手法は「なあなあなプロジェクト」を意味するものではありません。長谷部氏は「責任感を持ったメンバーがチームを形成していることが重要で、誰も責任を持たないとか、責任を曖昧にするといったことではありません」と明確に述べています。
元記事はこちら 4位:「がんばれない人」を責めても職場は良くならない メンバーの「静かな退職」による負の連鎖を断つ方法
組織開発・人材開発コンサルタントの高橋克徳氏が、現代の職場で深刻化する「静かな退職」問題について、その根本原因と解決策を提示しました。
高橋氏は「がんばる」という言葉について興味深い分析を行います。「今、若い人は『がんばる』って言葉が嫌なんですよね。本当はがんばるってすごくいいことだと思うんです。自分から『がんばりたい』ならいいけど、『がんばりなさい』と言われたら当然辛い。そうじゃなくて、がんばりたくなる関係性ができれば、みんなが良くなってくる」。
負の連鎖を断つための3つのアプローチとして、下記を挙げています。
・個人攻撃を避ける:「がんばってるやつが偉い」「がんばってないやつが悪い」という二分法的思考を排除
・組織全体での対話:「何のために人って働いているんだろうね」といった根本的な問いを全員で話し合う
・関係性の質向上:お互いの思いや価値観を知る機会を意図的に作る
高橋氏が特に重視するのは、上司の姿勢の変化です。「上司が『この人の力を引き出してあげよう』となると、自分の中の成功パターンと照らし合わせて『ここが足りないからこうしたほうがいいよ』とアドバイスしてしまう。でも、それがすべての人に当てはまる時代じゃない」。
マネージャーには、部下の「本当は褒めてもらいたいポイント」に気づく感性が求められます。1on1で「実際にやったこと教えて」と時系列で聞いていくと、「それってどうしてできたの?」と聞きたくなることがあるはずだと高橋氏は指摘します。
重要なのは、テクニックよりも「人っておもしろいな」「いろんな人がいるんだな」という関心を持つことです。「そういった思いでその人を知ることで、その人が前に進むための何かが見つかるはずです。世の中には傾聴とかの情報が溢れていますが、そこに感情が伴っていなければ本当のコミュニケーションは生まれません」と高橋氏は強調します。
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