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「1つのことにフルコミットすべき」が、実は人を不幸にしている ノーベル賞学者も実践していた"やり散らかし"という生存戦略 [1/2]

【3行要約】
・「1つのことにフルコミットせよ」という価値観は日本で根強いが、それが多くの人を不幸にしているとも言えます。
・ 吉田尚記氏は、東大大学院での学びを通じ、現在はフルコミット至上主義の風潮が強まる中、「やり散らかす」人が生きづらさを感じていると指摘します。
・ 寄り道や複数の関心を持つことは生存戦略になり得るため、「やりたいことを積み重ねる」発想へのシフトを考えてみるのが重要と説きます。

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聖教新聞の記者に元ドコモ 多士済々なゼミ仲間たち

「1つのことにフルコミットすべき」。日本では当たり前のように信じられているこの価値観が、実は多くの人を不幸にしているとしたら? 東京大学大学院で社会学を学ぶ吉田氏が語るのは、聖教新聞の記者や福島の商人など多士済々なゼミ仲間たちとの日々と、「やり散らかす」ことこそが閉塞感を打破する生存戦略になるという逆説的な提言です。

藤井創(以下、藤井):同じゼミと今言われていたんですけど、どういうゼミになるんですか?

吉田尚記氏(以下、吉田):ゼミは今、開沼博先生のゼミにいるんですけど、開沼先生は「福島学」で有名な先生ですね。

藤井:「福島学」というのは?

吉田:要は、福島って東日本大震災があった後に、非常に世界的にも特別な場所になっているわけじゃないですか。

もともと東日本大震災が起きた段階では、先生はまだ大学院生だったのかな。博士課程か何かにいたんじゃないかと思うんですけど。その時に、先生は福島出身で、なぜ福島に第一原発ができたのかというのを調査していたわけですよ。

地域との兼ね合いで調査をしていて、そこに震災が発生して、「日本でいちばんここの問題に詳しい人は誰なんだ」となったら開沼先生だったということで、そこから学術業績として先生になられているわけですね。それで今、東大の准教授なんですけど。

ただ開沼先生は基本的に社会学の先生で、(自分が)社会学をこの1年学び始めて「なるほど」と思ったのが、社会学って基本的に、言ってしまうと「野次馬根性」の学問なわけですよ。「なんでここの人たちはこんなことをやっているんだろう?」というのを、社会全体のいろんなところで調べる学問なわけですね。

有名なのは、アメリカの社会学者がギャングの巣窟に入り込んでいって、「ギャングはこんなことをしているんだ」みたいなことを調べた名研究があったりとか、「フィリピンのボクサーは、こんなことを考えてフィリピンでボクサーをやっているんだ」みたいなのとか。

ここは半分、文化人類学も入ってきちゃいますけど、「タンザニアの商人は香港に来て何をやっているのか」みたいなこととかを、詳細に調べている人たちがいっぱいいる学問なんですよ。

藤井:なるほど。

吉田:なので、「何をやっているんだろう、この人たち?」みたいなことを調べちゃう人たちが集まっていて。同じゼミに同期が3人いるんですけど、3人がそれぞれいろいろなことを調べていて。

僕は「アイドルファンが何をやっているのか」というのを調べることをやっているんですけど。

もう1人はやはり福島の人で、「ネット上でどんな言説が勝手にばらまかれちゃうのか」みたいなことを、福島に住みながら今でも調べていて。その方は福島で商売をやっているんで、リモートの授業ばっかり受けています。でも時々弾丸で東京へ来て、そのまま帰ったりします。

で、これがいちばん記事にしづらいと思うんですけど、一緒にもう1人いる人は、聖教新聞の記者でして。

藤井:なるほど(笑)。

吉田:だからめちゃめちゃ創価学会に詳しくて、詳しいも何も創価学会員なんですよ。「宗教が敬遠される世の中で、創価学会の若者は何をしているのか」みたいなことを調べている人たちなので。

藤井:おもしろいですね。

吉田:おもしろいです。だからそんな人たちばっかりで。栁瀬さんは、「アニメファンがいったいどうやって過ごしているのか」みたいなことを調べていたりとか。

あとは今、東京大学の大学院って、めちゃくちゃ中国人の方が多いんですよ。その人たちが中国のSNSで、「日本に観光に来た中国人が、いったいどんなストレスを感じて、逆にどんなところに驚いて帰るのか」みたいなことを調べていたりします。

要は言ってしまうと、良く言えば好奇心が強い人たちで、悪く言うと下世話な人たちが多いっていうゼミです。

藤井:(笑)。それを聞くと、本当になんでも研究対象になるというか。

吉田:なんでもなりますよね。人がいれば。人が集まっているほうがいいだろうけど、(実際は)人がいればいいぐらいですね。それこそ、開沼先生もゴボウフェスとかに来てくれましたよ。

藤井:本当ですか。

吉田:はい。たぶんそういうところに興味があるんです。「何が起きているんだろう? 行っちゃおう」という人たちばっかりですね。

藤井:それは編集者とか記者とかも、そういうのに近いところがあるのかなと思ったりします。

社会学者っていろんな人がいる、テレビとかでもいろんな人がしゃべっているようなイメージがありますけど、もっともっと広いなというのが今わかりました(笑)。

吉田:実際に記者の人も今回受けていますね。ちょうど冬入試。夏と冬に試験があるんですけど、今冬の試験が行われていて、ちょうど一次の発表が今日かな、昨日かな、ぐらいにあったはずです。

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