お知らせ
お知らせ
CLOSE

コスパ・タイパ時代に「唯一無二」の存在になる方法(全2記事)

成果を出していれば「職場の人間関係」は不要なのか? 40代で気づいた「出世する人」の特徴 [2/2]

「面倒くさい人間関係」が、いざという時に自分を救う

——それから、書籍の中で書かれていた人間関係について。以前は「無理に人に合わせる必要はない」と考えていたが、今は「あえて合わせる努力をする」というふうに、考え方を転換されたと書かれていました。どのようなきっかけがあったのでしょうか。

小玉:以前は、効率を考えたら不快な人に会わないほうがいいし、気の合う人とだけ会っていればいい、と考えていました。考え方が変わったのには2つあって、1つは本にも書いたんですが、単純に人間関係が偏ってしまうというのと、自分と似た人とだけ付き合うようになると、すごく視野が狭くなる。

もう1つは、僕自身、会社ができて10期目ぐらいに、売上が10億円ぐらいから6億円ぐらいになって、赤字になったことがあるんです。その時に、10年来の起業仲間に「一生のお願いがあります。今こういうわけでめっちゃ困っていて、助けてください」と言って、会社に入ってもらったんです。それでいろいろ立て直してもらったんですけど、潰れそうな会社に入って立て直すって、すごく割に合わないじゃないですか(笑)。

でも、その割に合わないことをやってくれる人って、過去に自分に対して何らかの良い印象があったからだと思うんです。そうでないと、助けてやろうって気持ちにならないというか。本当にギブ&テイクだけの関係で人間関係を作っていたら、そういう相手ができないんじゃないかって思います。

自分が絶好調の時は「人間関係」を切り捨ててしまいがち

——いざというときに、過去の人間関係が自分を救ってくれるんですね。

小玉:自分が絶好調だった時は調子に乗っていたので、合う人とだけ付き合って、合わない人は連絡断って、「面倒くさい人間関係を切り捨てろ」とか、「自分に合う人とだけ付き合っていればいい」みたいなことを言っていたんです。でもそれをやっているといざ自分が困った時にたぶん誰も助けてくれなくて(笑)。1回痛い目を見た自分は「あの時調子こいて人間関係を雑にしてしまったな」と思います。

この考え方は、起業して何年目で絶好調、みたいな人にはたぶん伝わらない気がします。自分が絶好調だと、自分に関係ない人やメリットのないものを切り捨てたりしがちですが、「自分が切り捨てられる側にもなりかねないよ」ということですね。

——一方で職場で「ちょっと合わないな」とか、苦手な人がいる時に、多くの場合は「最低限の関わり方にしましょう」となると思うんですけど。小玉さんの考え方で言うと、そういう方とも積極的に関わっていったほうがいいんですかね。

小玉:難しいですけど、関わったほうがいいですよね。「なんだか合わないな」みたいな人に合わせていくのは、人間的な成長もあると思いますし。会社勤めをしていたら、取引先に合わない相手も絶対にいると思いますが、なんとかしなきゃいけないですよね。

個人事業主とかフリーランスだったとしても、ある程度事業が大きくなってくるとやむを得ないというか、好きな人とばっかり仕事することはないので。そこの柔軟性みたいなものはあったほうがいいと思います。嫌いなものを取り除いてばかりいたら、ストレス耐性が低くなると思います。

自信喪失している「中年世代」こそ輝ける時代

——最後に、読者にメッセージをいただけますか。

小玉:そうですね。僕(現在44歳)とか僕より上の世代の人たちって、AIが出てきて「もうついていけてないかもしれない」と、不安に感じている人が多いと思うんですよ。

なので、そういう自信喪失している中年世代に向けて、「あなたたちが大切にしてきたものが今、またすごく価値が出てきているよ」って伝えたいですね。この本を読んで「自分がやってきたことは間違いじゃなかった」とか「自分はまた輝けるかもしれない」って思ってもらいたいです。

あと、スケールが大きい話なんですけど、日本は「おもてなし」とか「気遣い」とか、そういう部分が強い。あとは伝統芸能とか伝統工芸とか、完成度を高めるために何十時間もかけるみたいな、非常に時間効率の悪いことをやってきた。

外国人が日本に来た時に、「この値段でこんなものが食べられるのか」とか、サービスレベルの高さに驚いたりするのは、まさにタイパ・コスパを超えたところです。合理的な考えじゃなく、おもてなしの精神で喜ばせようと思ってやったことだと思うんです。これからの時代に日本人が世界に対して何か価値を見せるとしたら、そういう部分なんじゃないのかなって思いますね。

——AI時代だからこそ、これまで培ってきた気遣い力や関係構築の力が大きな糧になるということですね。小玉さん、ありがとうございました。

※本記事にはAmazonアソシエイトのリンクを含みます。記事内のリンクから商品を購入されると、当サイトに収益が発生する場合があります。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
スピーカーフォローや記事のブックマークなど、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

すでに会員の方はこちらからログイン

または

名刺アプリ「Eightをご利用中の方は
こちらを読み込むだけで、すぐに記事が読めます!

スマホで読み込んで
ログインまたは登録作業をスキップ

名刺アプリ「Eight」をご利用中の方は

デジタル名刺で
ログインまたは会員登録

ボタンをタップするだけで

すぐに記事が読めます!

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

この記事をブックマークすると、同じログの新着記事をマイページでお知らせします

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

人気の記事

    新着イベント

      ログミーBusinessに
      記事掲載しませんか?

      イベント・インタビュー・対談 etc.

      “編集しない編集”で、
      スピーカーの「意図をそのまま」お届け!